『幽体離脱〜ミルフィーユの少女たち〜
 作:嵐山GO


  第4章   こわれもの(Fragile)

 僕は乗り移った理香ちゃんの身体で、ただじっと寝て待つ事に
した。
「オナニーする時、指で直接触ったりした? どう、痛くは
なかった?」
 姉の美結は傍らで見下ろすようにして聞いてきた。
「う、うん…でも痛くないよ」
「でも気持ち良くもないんだ…やっぱまだ早いと思うけどなー。
んー、他の子たちが話しちゃったのなら仕方ないか。まったく
もう、最近の子は早熟なんだから」
 自分の事は棚に上げといて、勝手な言いようである。

「前見た時より、ちょっとだけおっぱい膨らんできたね。可愛い
乳首にキスしちゃお」
 チュッ!
「きゃん、くすぐったい!」
「ふふ、やっぱり子供ね。じゃ、こういうのはどお?」
 今度は舌先を尖らせて、乳首を中心にらせん状に舐め回した。
「ああんっ!くすぐったいけど、なんか変な気持ち。これって
気持ちイイっていうの?」
「なんか理香、見てたら変な気分になってきた。苛めちゃおう
かなー」
「やーん、苛めちゃやだー。優しくしてくんなきゃ、やだ」
 甘えるように姉の首に両手を回して、首筋に唇を押し付けて
みた。

「なんかゾクゾクしてきた。私ってSの素質があるのかしら?」
「エスって何?」
 僕はサド(*)の意味を知っていたけれど、ここは小学生
らしく知らないふりをする。
「なんでもないのよ」
 仰向けだとほとんど平らだが、それでも僅かに膨らみつつある
胸を交互に揉み乳首を吸ってくる。
「あ、ふーうーんんっ…」
「少しは感じてきたのかな?ちょっと下も触らせてね」
 姉は手を伸ばして、そっと陰部に触れた。
「あ、そこは」
「やっぱり濡れてないね。じゃ、お姉ちゃんが舐めてあげる」
 そう言うと、毛布の中に潜り込み秘裂に沿って舌を滑らせた。
 時折かかる鼻息が心地よい。

(*)サド・・・サディストの略。相手の身体を苛めて満足を
感じる者の事。

「あ、でも…お姉ちゃん、汚いよ、そこ…」
「お風呂入ったんでしょ?いいから理香は少しでも気持ち良く
なれるように目を閉じてエッチな事でも考えてて」
 僕は言われた通りに目を閉じて、答えた。
「うん。あ、お姉ちゃん…そこ、気持ちいいかも」
(大丈夫だよ、美結ちゃん。僕は今、すっごくエッチなこと
考えてるし、それにさっきこの身体で一回イッちゃったんだ。
少しだけど調教済みだから、もうちょっとしたらうんと乱れて
あげるよ)

「ホント?この辺が感じるんだ。わー、クリちゃんも
ちっちゃくって可愛い」
 またしても舌先で突くようにして、クリトリスを舐め上げる。
「やん、やん、そこ、いやん。変な感じだよう」
 じゅる、じゅっ、ちゅうーぅ
 少しくらい液が出たのだろうか?姉が唾液と共に吸い上げ
始めた。
「あ、あああ、あん、あーん、お姉ちゃーん。あんっ、んっ、
うんっ!」
「だいぶ良くなってきたみたいね」

「お姉ちゃん…」
「なーに理香?」
「私も、お姉ちゃんのアソコ舐めたいな。だめ?」
「んんーーー、そうね、いいわ。でも無理しなくてもいいよ。
私は理香が気持ちよくなってくれたら、それでいいんだから」
 そう言いながらも衣類を全て脱ぐと、さっさとシックス
ナインの形で被さってきた。

「わー、お姉ちゃんのココ…こうなってるんだ。理香のと
ちょっと違うね。わ、濡れてる」
「そうよ。理香の可愛い声、聞いてたらちょっと感じて
きちゃった」
「ホント?理香、嬉しいよ。じゃあ今度は理香が舐めるね」
「あああんっ!ちっちゃくって柔らかい唇が…気持ちいい」
 ちゅうっ、ちゅ、ちゅー…
「あん、あ…あんっ、理香、そこいいの。あ、んんー、
私ばっかり…駄目よ。理香にも…」
 姉が負けじと秘裂に唇を押し付け吸い始めたので、完全な
シックスナインの体勢が出来上がった。

「あん、ああん、お姉ちゃん、気持ちいいよ。理香、こんなの
初めてだよ。あん…あん」
「そう?じゃあ、もっともっと感じさせてあげるね」
 ちゅる、じゅー、じゅる、じゅる…
 わざと卑猥な音を立てて吸い始めた。
「あーーん、そんなに吸ったら、やーーん、訳わかんなく
なっちゃうー」
「うん、いいよ。そうだ。ねぇ、理香、お願いがあるんだけど」
「なーに、お姉ちゃん?」
「理香の指を、お姉ちゃんのアソコに入れて」
 姉の美結が次第に壊れ始めた。なら最後はこの小さな指で
思いっきりイカせてあげよう。
「指を? いいの? 痛くない…?」
「大丈夫よ。時々、自分で入れてるの。でも理香はまだ早いから
入れちゃ駄目よ。もうちょっと大きくなってからね。
約束できるよね?」
「うん、わかった」


 僕はまず、右手の中指を立てズブズブと膣内に埋めていった。
「はあーーん、いい…いいの。理香の指、感じちゃう」
 僕は次第に指の抽送のスピードを上げ、指も一本から二本に
増やした。
「あああーーん、凄い。いやーん、気持ちいい! 駄目ーぇ!
このままだと私のほうが理香にイカされちゃう!」
 姉はすでに性欲の虜になっている。だが夢中で快楽を
貪る中でも唯一、理香の事が気がかりなようで、精一杯理性を
保ちながらかすれた声で言う。

「ああーーん、どうしよう…すごいの。きもちいいの。理香も…
理香も感じてる?」
 苦しそうに喘ぎながらも懸命に舌を伸ばして、妹に奉仕
しようとしているのがわかる。
「お姉ちゃん、理香も気持ちいいよ。だからお姉ちゃん、もっと
気持ちよくなっていいよ」
「あーん、だめよ。駄目、駄目っ!理香のこと、苛めるん
だからー。駄目ーっ」

 再び股間に顔を埋めると激しくしゃぶりついてきた。
もはや自制が効かなくなっているようだ。
「あん、あん、あっ、お姉ちゃん。いいの、それ、いいの。
理香の頭の中、真っ白になるー」
 それは本当だった。もしこの部屋に来る前にオナニーを
していなかったら、この執拗な愛撫には傷みしか感じなかった
だろう。
(あ、またイクかも…信じられない…この幼い身体で、
もう二度目の絶頂なんて嘘だろ?)
 迫り来る波を何とか交わしながら、姉に力の限りのピストンを
打ち込んだ。


 ぐちょ、ぐちゅ、ぬちゅ…
「ああーーーんっ、イク、イク、イッちゃう。理香、ごめんね。
お姉ちゃん、イッちゃう!」
「あん、んんっ、お姉ちゃん! 私もっ!きゃうんっ!」
 さすがにイクとは言えなかった。だが、この子の身体は、
まだ二度目だというのに、先程よりさらに高い頂点へと
上り詰めた。

「理香、大丈夫? ごめん。痛くなかった?」
「ううん。痛くなかったよ。気持ちよかったよ」
(姉同様、淫乱の素質十分だな。こりゃこっちの身体も
捨てがたいぞ)
「そう…それなら、いいんだけど…」
 姉はちょっと後悔の入り混じったような複雑な表情を顔に
出していた。

「お姉ちゃん、理香、戻るね。お母さんが来る前に」
「…うん…そうだね」
 僕はパジャマを着て、ドアの前まで来ると振り返って言った。
「お姉ちゃん、今日はありがとう!すっごい良かったよ。
理香、又したいな」
「理香のおませさん! んもう、早く寝なさいっ!」
 姉の顔に笑顔が戻った。どうやら後悔の気持ちは今の一言で
消えたようだ。
「はーーーい。おやすみなさーい」
 僕は静かに寝室に戻り、身体に残った余韻を楽しんだ後、
理香ちゃんの身体から抜けた。
(さすがに今、美結チャンの身体に入るのはタイミングが
悪すぎるよな?)

 僕はリビングにいた夫婦に近づき、どちらかに入れないかと
試してみたが駄目だった。
(美結ちゃんと理香ちゃんだけか…しかも入ったときの感じが
微妙に違う点…だったら共通点は何だ? 姉妹? でも
それだけじゃあ…)
 無い頭を抱えていると、夫婦の会話が聞こえてきた。
「あなた、今年のお盆はどうします?やはり一度、実家の方に
顔を出した方がいいかしら?」
「ああ、そうだな。正月以来だから帰っておくか。一週間は
休みが取れるだろうから、実家の方は早々に切り上げて、
たまには四人で温泉か海にでも行くか」
「いいわね。きっと子供達も喜ぶわ」

(お盆…実家…夏休み…海…温泉…正月)
 僕は今、使われていた単語を、一つ一つ頭の中に並べてみた。
(当然、僕にも家族がいるはずだ。僕がこんな状態のとき、
家の方はどうなっているんだろう?)
 僕自身は、もう戻らなくてもいいかな、なんて思っていたけど
家族や友人たちはどうなっているのか不安になってきた。
(あー、でも出来ることなら戻りたくないな。女の子として
生活したい…でも、それだと美結ちゃんに迷惑がかかるのか…
僕がずっとくっついていたら彼氏も出来ないだろうしな)

(でも、あんなに可愛くてエッチな身体、誰にも触らせたく
ない。僕は嫌だ!美結ちゃんを独占したい。それとも僕は
居なくなったことにして、ずっと理香ちゃんに入っているか? 
そうすれば今日みたいに二人でエッチ出来るし)
(いや、駄目だ! それでは理香ちゃんの人生を奪うし、
根本的な解決策にはなっていない)
(あー、僕はどうしたらいいんだ!)
 
 僕は答えの出ない、迷宮に迷い込んだまま一夜を過ごした。

(続く)




inserted by FC2 system