『幽体離脱〜ミルフィーユの少女たち〜
 作:嵐山GO


   第2章  継ぐもの(Relayer)

「ふぅー、何とか帰り着いたよ。まったくもう、何日、大きい方
してないんだよ?」
{だから、ウチの前で恥ずかしいこと声に出して言わないで!
今日で5日目よ、悪い!?}
 そんな会話をしながら僕は玄関を開けると、トイレを探した。
「おかえりー、どこかへ行ってたの? テストはどうだった?」
 彼女の母親らしい声が奥から聞こえてくる。
「ただいまー、うん。ちょっと先にトイレ。後で話すー」
{あ、そのドアよ。うー、気が重いなー。もしかしなくても、
お風呂もトイレも一緒なんだよね? さっきみたいに、ちょっと
出て行ってくれると嬉しいんだけど}
「嫌だよっ、もう少し女の子を楽しみたいんだ」
{馬鹿っ! 変態っ!}

 僕は入ってすぐにショーツを下ろし、ミニスカートのまま便座に
座った。
{ま、いいわ。諦めるしかなさそうね。ところで出ればいいわね}
「何が?」
{う・ん・ち}
「そんなに出ないものなの?」
{男の人には分からないでしょうね。苦しいのに出ないのよ。
私の代わりに頑張ってね}

 確かに簡単に解決しそうになかった…。
「男の時は座れば出たけど、女性って大変だな。皆がそうじゃ
ないんだろうけど」
{薬なら机の引き出しの中にあるわよ。それとも牛乳でも飲む?}
「君が、すでに試して駄目だったことを同じ身体でやっても無駄
なんだろうね。それより、ちょっと気合入れて力(りき)むけどいい?
 って君には関係ないか…」
{痔にならないように気をつけてよ。私の身体なんだから}
「ううううっーーーーーんんっ! ふんっ!!」
{そんな大きな声出さなくても、力めるでしょ。あ、ちょっと…待って
…あー、何だか眠くなってきた…? あれ? どうして…}

「ん、どうしたの? ねぇってば。あれ?声が聞こえなくなっ
ちゃったよ。ホントに寝ちゃったのかな?おーい」


 思案していると母親がトイレの前に来て、声を掛けた。
「どうしたの? 美結、何をぶつぶつ言ってるの?」
「あ、お母さん。何でもない。ちょっと便秘が辛くって」
「あんまり辛いんなら、この前買ってあげた薬を飲みなさい」
「はーーい」
 その後も悪戦苦闘しながら、何とか鉄の意志を持った悪魔を
ひねり出すことに成功した。
「ふうぅーーーっ、なんとか勝利したよ。それにしても彼女…なんで
急に? もしかして力んだから…?」
 僕はトイレを出て、リビングに向った。

「あ、お姉ちゃん。お帰りー」
「ああ、えーと。あっ、そうだ。理香、ただいま」
 何とか名前を思い出すと、妹の隣に座った。
 ソファーに深く沈み込むように座ると、短いスカートがさらに捲り
あがる。
「なんですか。美結。夏でもないのに、そんな格好して」
 母親がキッチンから顔を出して、すかさず服装をチェックする。
「ああ、これね。うん、ちょっと暑かったから。えへへ」
「お姉ちゃん、なんだかエッチぃよ。その格好」
 小学校5、6年生くらいだろうか、まだあどけなさが見た目にも、
言葉使いにも感じられる。
「え? あ、あはは…やっぱり? 着替えちゃおうかな」

「美結、あなた。お昼は食べたの?」
「うん、外で友達と」
「じゃ、夕食までちょっと時間があるけど、おやつにする? ショート
ケーキあるけど」
「げっ、ケーキ ?いらない。理香にあげていいよ」
「駄目よ。理香はさっき食べたから。それにしても、いらないなんて
珍しいわね」
「う、うん。甘いものもさっき友達と食べてきたから。じゃ、ちょっと
着替えてくる」
「あんまり無駄遣いしちゃ駄目よ」
「はーーい」
 僕は二階へと上がり、この身体で目覚めた部屋へと戻った。 


「さてと、邪魔者はお寝んねしてるようだし…ちょっとだけ悪戯しちゃ
おうかな」
 机の上の鏡を手に取り、ベッドに横になった。
「しっかしホント可愛いよなー。こんな純情そうな子が、これからスゴイ
ことしちゃうなんて僕には考えられないよ」

 仰向けになって、鏡の位置や角度を変えながら、胸、スカート、太股と
映し出していった。
「ああん、いや…恥ずかしいことしないでね。お願い」
 僕は女の子っぽく、恥じらいを込めて言葉を選ぶ。だが右手の動きは
それとは全く正反対だ。
「あっ、駄目だったら…スカート捲らないで。下着が見えちゃうでしょ?」
 裾を持ち上げ、少しずつ捲りながら同時に鏡を傾け一番卑猥なアングルを
探す。
「あん、それ以上は駄目…見えちゃう、見えちゃうから…やめて、お願い」
 そんな言葉を右手は全く無視して、裾は1センチ、又1センチと捲り
上がっていく。

 ついにスカートは完全にショーツが見えるまでに捲れてしまった。
「あー…恥ずかしい…そんな厭らしい目で見ないで」
 右手は次には、トップスの裾へと目標を変えた。
「何をするの?もう、これ以上苛めないで」
 今度の右手の動作は速かった。あっという間にブラを晒(さら)し出す。

「ああ…酷いわ…」
 僕は一旦、鏡を傍らに置きうつ伏せになってブラのホックを外した。
「ああ…嫌…胸が…」
 再び仰向けになり、トップスの上からブラごと掴んで一気に引き上げる。
 両胸が完全に露わになった。
 形の良い乳房は若さゆえか、仰向けになっても形を崩すことはない。
 そっと手で包み込むようにして両胸を揉む。



「んっ…気持ちいい。胸がこんなに感じるなんて」
 左右の胸を同時に揉みながら、親指の腹で乳首をこねてみた。
「あーん、そんなことしたら…駄目…乳首、勃っちゃうから」
 透き通るようなピンクの乳首に硬さが増し、僅かに隆起する。
 僕は摘めるほどになった両方の乳首を今度は、人差し指も加勢させて
苛める。
「嫌っ、痛い! あー、そんなに強く引っ張ったりしたら、乳首のかたち
変わっちゃう」

 時間をかけて胸を愛撫していると、股間が熱を持ち始めてきたのが
分かった。
「あっ、ショーツだけは絶対に駄目っ! 脱がさないで、お願いだから!」
 片足を持ち上げショーツを抜くと、もう一方の足の太股に絡ませておいた。
 もう一度鏡を取り、開いた両足の間から陰部を映す。うっすらとした
若草が眩しい。
「ああ…こんな恥ずかしい格好させないで。お嫁にいけなくなっちゃう」
 先程からエッチな事ばかり考えていたせいか、すでにじっとりと
湿り気を帯びている。
「ああん、もう…いやん」
 人差し指と薬指が巧みに協力し合って、ヒダを広げさらに中指が
加わってあてがわれる。
「んんっ! あっ! そこ…だめ。敏感なの。エッチなお汁が一杯出
…あうん!」
 開かれるのを待っていたかのように、内包した愛液がじゅんっと音を
たて溢れる。
「駄目なのー…あ、指がクリちゃんに当たってるぅ。擦らないで、
声出ちゃう」
 

「もう…お願い…ぐちょぐちょに掻き混ぜてぇ。もっと気持ちよく
なりたいの!」
 先程までの純情可憐な少女が一転し、方針を変更して
淫乱少女へと変容した。
 指を2本に増やし、激しく出し入れしたり、内壁を引っ掻き
快感をさらに高める。
「凄いー、凄いーっ! 狂っちゃうー。もっと、もっと奥もお願い!」
 鏡を持ったまま四つん這いになって、後から指を出し入れしながら
自分の顔を見た。
「あー、見ないで! こんな恥ずかしい顔、お願い! 見ちゃ駄目ーっ」
 鏡の中で美少女が信じられないくらい淫らに髪を振り乱し、
卑猥な言葉を連呼している。
「いやん! やめないで。突いて。奥まで激しく突いて!」
 鏡を枕元に立てかけ、空いた手で乳房を揉む。
「あー、こんなのって…やーん。イク。イキそう。もう駄目っ!
女の子で絶頂しちゃう!」
 男の時には味わったことの無い甘美な、それでいて陰部からの
突き上げるような激しい衝動に未体験の僕は耐えられる訳も無く、
あっと言う間に果てた。
「やだー、もう、もうっ! イッちゃうーーー! イクーーーーッ!」
 上半身がエビ反って、何度か痙攣した。

 気を失いかけた。
 男の場合はただ単に放出欲だけだが、女の性に対するこの貪欲さは
どうだ。
「こんな…激しい快感を得られるなんて…女って凄いい…いなー。
羨ましい」
 今の正直な気持ちを言葉にした。
 シューツを穿き直し、身だしなみを整えて、もう一度鏡の中の自分を
見た。
「もう、なんてエッチな子。こんな可愛い顔してるのに、あんなに
乱れちゃって」
 鏡の中では、まだ顔を赤らめ上気した少女が照れくさそうに映って
いる。
「えへっ、恥ずかしいな」 
 また先程の純な少女に戻って、ペロリと小さく舌を出した。

「でも…寝る前に、もう一回…しちゃおう…かな」
 そう呟くと、鏡を戻し机の上のペンと紙をかわりに取った。
『美結ちゃんへ:ちょっとの間、身体を返すので夕食をとって、
お風呂にも入って下さい。僕はちょっと外を散歩してきます。
また後でね』
(外っていうのは嘘だけど)
 机にうつ伏せて僕が抜けると、程なくして彼女は目覚めた。
 今まで何が起きていたなんて気づきもせずに、メモを読み終えると
着替えて階下に下りていった。 


(続く)




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