『セーラー服と水鉄砲』
 作:嵐山GO



第8章 姉妹仲良くボンデージ!?

 コンコンッ!
「美月でしょ?入っていいわよ」
「お姉ちゃん、おはよう。あれ?なんで私だって分かったの?」
 ドアが開いてパジャマ姿の妹が眠そうに目をこすりながら
入ってきた。
「ああ、パパとママなら出掛けたわよ。久しぶりに家庭内も
落ち着いたんで映画でも見に行くって。ついでに買い物もして
くるって言ってたから、帰りは遅いんじゃない?」
 姉の美鈴もパジャマだが、すでに早くから起きていたらしく顔も
洗って清清しい顔をしている。
「へぇー、そうなんだ。ここ座っていい?」
「いいわよ」 
「うわー、随分買ったんだね」
 美月はベッドの上に出されたボンデージスーツやディルドー等の
小物の置かれた隣に座った。 

「ママたち、何か言ってた?」
「ん?別に。皆で一緒に映画見に行くかって誘われたけど、美月も
まだ寝てるからいいって断っちゃった」
「本当は別の理由だけどねぇー?」
「そうよ。ほら、どう?こうやって並べると、お店みたいでしょ?」
「色も形も様々だね。水色やピンクは可愛いけど、黒いのは
グロテスクって感じ。こんな細いのもあるんだ?私、最初は
これでいいや」
 美月が手に取ったのは、他のものと比べると一段と胴体部が
細くなっていた。

「それはね、本当はアナル開発用なの。でも美月のような、
お子様マ○コには調度いいかもね。いいわ。それで大人にしてあげる」
「痛くない?」
「その大きさで痛いっていったら、他にはないわよ。こっちでも
いいけど?」
 姉が指差したのは、ディルドーの中では小振りだったが、
アナル用と比べると倍以上の太さだ。
「いい、いい!こっちでいい」
「どっちみち、いつかは通る道なんだから、さっさと破っちゃいましょ。
そうすれば、それだけ早く女の喜びを得られんだから」

「それもそうだね。もう始める?」
「あんた顔、洗ってきなよ。あとテーブルの上に朝食用意してあるよ。
昨日も言ったけど、慌てなくても今日は時間はあるからさ」
「うん!」
 美月は軽快に返事をして立ち上がった。
「あ、着替えなくてもいいよ。パジャマのままおいで」
「りょうかーいっ!」
 小さな女戦士は笑顔で、上官に敬礼して出て行った。

「それじゃ、私はその間に着替えようかな…」
 真っ黒なエナメル・ボンデージは光沢を放ちながら、少女の身体を
包み込むのを今か今かと待っている。

 コンッ、コンッ!
「お姉ちゃん、来たよー」
「入っていいわよ」
 美月は長い髪をツインテールに縛って来た。
「髪、纏(まとめ)めたんだ?今日は長期戦になるから、その方が
いいかもね」
「似合うかなぁ?」
「っていうか似合いすぎ!ガキ度が、さらに120%増になったよ」
「やっぱり?でもポニーテールだと仰向けに寝たとき邪魔だし…
あれ?なんで、お姉ちゃん、毛布身体に巻いてんの?」
 美鈴はベッドに腰掛けていたが身体には包み込むように毛布を
巻きつけていた。

「えへへー、実はね…じゃーん!ボンデージ着てみました。どお?」
 毛布をマントのように広げると、そのまま床にストンと落とし、
初のボンデージ姿を披露した。
「わぁー、ホントだぁー。可愛いのに色っぽーい!お姉ちゃんの
言ってた意味が今、やっと分かったよ」
「でしょう?肌にピッチリくる感じが、またいいのよ」
 形の良い自慢の胸を見せつけるように言った。

「お姉ちゃん、スタイルいいからなー。胸もあるし、ウエストも
締まってるから似合うんだよ。いいなー。羨ましいよ」
「大丈夫。美月もきっと似合うよ。だって私が見たAVも
美月みたいな年齢の子だったもの」
「それって、いわゆる無修正物とかいうヤツ?それに何だか中身も
犯罪っぽいね」

「ヤクザの世界には色々あるのよ。いわゆる収入源としてもね。
あんたは入ったばかりだったから知らないでしょうけど」
「でも俺達は、そんな事しないんですよね。だって人に好かれる
ヤクザでしょ?」
 
ヤクザという言葉を聞いて、口調が変わった。
「ああ、そのつもりだったけどな。まさに夢叶わず、だ」
「もう忘れましょう。いいじゃないですか。そんな美少女に
生まれ変わったんですから」
「ああ、分かってるさ…」
「お姉ちゃんが喜ぶなら美月は何でも頑張っちゃうよ。だから
元気出して頑張ろうね」
「まさか、安…お前に励まされるとはな」
 
ボンデージ姿の姉と、パジャマ姿の妹が抱き合う。不可思議な
組み合わせだが、まさかこの2人の中身が男だとは誰も思うまい。


(続く)



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