『セーラー服と水鉄砲』
 作:嵐山GO


第4章 やっぱここは「か・い・か・ん(快感)」でしょ(その2)

「ビールにスルメか。とても今の姿には似合わないな」
 ぬいぐるみを元の場所に戻すと、再びカーペットの上であぐらをかいた。
「はい、もう一度かんぱーい!」
「乾杯。情けないが酒の力を借りる事にしよう」
「また、そんな事言ってぇ。本当は飲みたいだけなんじゃないの?」
「そ、そんな事はないぞ」
「だって今も、さらりと私のこと美月って言えたよ」
「そうだったか?覚えてない」
「ま、いいや。で、どう?ビールのお味は?苦いでしょ?」
「そうだな。思っていたほど美味くはないな。お前は、美月はどう
なんだ?」
「苦いよ。しょうがないね。初(はつ)体験だもん」
「まだ若いからな。初めて体験することは、これから幾らでも
あるだろう」
 そう言いながらも2人は大好きだったビールの味を思い出すかの
ように煽り続けた。

「お姉ちゃんて、彼氏とかいるの?」
「な、何を急に言い出すのよ」
「だってさ、そんなに可愛いんだし。胸だって私より大きいし。
頭だっていいでしょ。モテるんじゃないの?」
 さすがに相手の事は未知数なだけあって懸命に探りをいれる。
「そんなこと美月に言う必要ない」
「ねえ、ねえ、それじゃ初(しょ)体験はもう済んだ?
ロストヴァージンはいつ?」
「そんなの言えるわけないじゃない」
 顔を逸らし強引な質問から逃げる。それでも脳内の記憶を
探ってゆくと、酔いに引っ張られ口調は次第に女言葉へと
変わっていった。


「うわー、済んでるんだ。厭らしいー。お姉ちゃんてエッチなんだー。
ちょっとショックかも」
「そういう美月はどうなのよ?」
「ええー、私ぃー?もちろん処女だよ。オナニーくらいは
知ってるけどね」
「凄いじゃん。13歳で、もうオナニーしてんの?私なんて14歳
だったのに」
「1年しか変わらないでしょ。そんで?そんで?彼氏はいるの?
もう、ここまで話したんだからイイじゃん。イイじゃん。言ってよー」
 すっかりアルコールが回りタガの外れた2人は、まるで逆に本来の
持ち主に乗っ取られたかのように成り切り盛り上がる。

「うーん…今は彼氏はいないみたいよ。別れちゃったんだ…彼、
浮気性だったんだね」
「じゃ私と一緒だ。オナニーっ子同士、仲良くしようね」
「13歳のくせしてナマイキー。じゃ今度は私が質問する番ね。
オナニーでイッたりする?」
「うーーん…イクっていうかー…ただずっと気持ちよくって、その内に
疲れちゃうからやめるの」
「なーんだ。まだイクって知らないんだ。子供ね」
「フーンだ。お姉ちゃんは何、使ってるの?私はシャーペンだよ」
「シャーペン?危ないからやめなよ。傷付きやすいんだから、そんなの
使っちゃ駄目っ!」
 
「大丈夫だよ。パンツの上からだもん」
「あ、まだ直接は触ってないのね。だからイケないんだ」
「だって怖いもん」
「指だったら平気。傷ついたりしないよ。人差し指と薬指でアソコを
開くの。それで中指の腹を使ってクリちゃんを刺激したり、膣(なか)に
入れたりなんかしたらスグにイケるわよ」
「そうなんだ。すっごーい!今日からお姉ちゃんをオナニー先生と呼ぼう」
 持ってきたビールは350mm缶を2本だけだったが2人にとっては、
それで十分だった。

「そんな変なネーミングやめてね。そうだ、今から私が正しい
オナニー法を伝授してあげよっか?」
「ええー、いいよぉ。なんか恥ずかしいし、人にやって貰うのって
もっと怖いよ」
「何言ってんの。私たち血の繋がった姉妹なんだよ。ドコが気持ち
イイかなんて誰よりも分かり合えるのよ」
「そ、そっかなー」
「そうよ。うん、決めた。私が美月を立派なオナニーっ子に
仕立ててあげる」
「うわっ!目が怖いよ。お姉ちゃん」
 充血した目をギラギラと輝かせながら、美鈴は美月へと迫った。


「ほら、もう観念して。私に全て任せれば大丈夫よ」
 空になったビールの缶を跳ね除け、小柄な美月の身体を抱き
寄せる。
「お、お姉ちゃん…ちょ、ちょっと待ってよ。心の準備が…
あんっ、待ってってば」
「心の準備なんて、何言ってんのよ。13歳でシちゃってるくせにさ。
オナニー」
 美鈴の手がスカートを捲り、中に潜り込む。
「あ、駄目…お姉ちゃんたら。それに、さっきからソレばっかり。
もしかして負けたとか思ってたりして?」
「そんなんじゃないけど、何て言うか…美月とこんな関係に
なれるのが嬉しいみたい。だからスッゴク苛めちゃいたい気分
なのよ」
「わかった、わかったから…せめて服、脱がせて。セーラー服、
シワくちゃになっちゃうよぉ」
「着たままがいいんじゃない。一度、セーラー服を汚して、
みたかったのよね」
「やだー、もう。中年のオヤジみたいな台詞」
「だって中身は本当に45歳のオヤジだもの。仕方ないでしょ」

続く



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