『肉体交姦』
 作:嵐山GO


第9章  君が望んだ永遠の夏

 8月もいよいよ最終週となり、ついに機械の返却日が目前と
なった。
(今日、オレは女として最後の舞台なんだな…)
 すでにオレは妹との身体の交換も終え、一人リビングで冷えた
コーヒーを飲んでいた。
 昨夜、妹はオレとの久しぶりのセックスでイキまくっていたから、
今朝は死んだように寝入っている。
(何もかも今日の為だ…理沙、悪いが又、一日身体を借りるよ)
 下着姿のオレは、グラスを片付け自分の部屋へ向った。

「今日で最後なんだし、少しはお洒落して出るか…」
 乳白色のミニのワンピース。肩の部分は姫袖になっているし、腰の
部分でキュートにリボンを結ぶと可愛い天使の出来上がり。
 白い色は少女の清純さを一層引き立て、逆に露出した太股は
未成熟でアンバランスなエロティックさを醸し出す。
「いつもながら、ちょっと幼すぎるデザインか?ま、いいや」
 髪を耳の後ろで三つ編みにして、色つきのゴムで縛ってみた。
(よし、いい感じだ)
 鏡を見ながら身だしなみを整え、思いっきりターンしてみる。
「うん、いいか…」
 オレは翻ったスカートの裾を押さえ唇を結んで、ちょっと
怒ったような表情で鏡を睨んだ。
「すっかりこの身体も私に馴染んだみたいだ。この前のお母さんの
身体でのセックスも良かったけど、こうやって又、理沙に戻ると
やっぱりこの小柄で窮屈な感じがいいな。身体も軽いし」
 
 その後もちょっとスカートを持ち上げ、悩殺的なポーズをとったり、
ベッドの上で四つん這いになってギリギリ下着が見えるような姿勢で
鏡に映った自分に浸った。
(可愛い妹の身体を、あんな奴に差し出すのは、ちょっと惜しいが…)
 オレは先日、大内に聞いた名前の[谷本純]に先ほど電話をし、
この後会う約束をしたのだった。


 そうそれは、今から一時間ほど前…
「あ、谷本?オレ、飯島。判るかな?同じ大学の、そうそう…悪いね、
突然電話しちゃって。あのさー、ちょっと今、レポート書きのバイト
してるんだけど分かんないトコあってさー、聞いたらお前が
詳しいって人から聞いたもんで。ちょっと助けてくれないかな? 
もちろん礼はするよ。今日、暇?そっちの時間に合わせるから、
少し付き合ってよ。ホント、申し訳ない。で、時間と場所だけど…」
 と、まあこんな感じで谷本に約束を取りつけたわけだ。
(女の身体を使っての最後の体感だ。まったく見知らぬ奴よりは、
ましか…)
 事実、面識が全く無いわけじゃないく、同じ大学というのもあって
事は問題なく進んだ。

「さて、それじゃ、出かけるとするか。おとなしく寝ててくれよ」
 スリープスイッチを入れてあるので、起きることはない。
 素足にサンダルでオレは自宅を後にした。向かうのは駅前の銅像前。
 いつもどおり、バスに飛び乗り目的地に向った。
 最初の頃のような緊張感は消え、至って少女然として乗りシートに
座る。
 自分が不自然なく、女の子でいられるのが嬉しかった。
(どうやって誘惑するか?大内と付き合うくらいだからロリコンじゃ
ないんだよな?こんな幼い身体じゃ落とせないか…ま、とにかく
やってみよう)
 
 元来、短絡思考なのか楽観主義なのか、とりあえず思い立つと
実行せずには入られなかった。
(せめてリップくらいは塗ってきた方が良かったかも)
 ポーチからネコのキャラクターの印刷されたミラーを取り出し、
自分の顔を見た。
「あー、やっぱり自信無くなってきたな…どうしよう」
 不安を小さく声に出し、今度は視線を落として服装を再度、
チェックした。
 幸い周りに乗客がいないことをいいことに、レースをあしらった
スカートの端を少しだけ捲ってみた。

(生足にミニのワンピ、ノーブラ、すっぴんに三つ編み、リボン…
ガキくさいかな)
 今更ながら、谷本の女の好みのタイプが気になってきた。
(男の感じる場所はわかっているから、問題はどうやってホテルに
誘うか、だけだ)
 不安を抱きながらも気持ちはすでにホテルの中。股間が湿ってきた
のがわかる。
「身体がセックスをしたがっている…これで最後なんだから、思い
残すことなくイカなくっちゃな」
 オレは小さな胸を押さえながら、小声で呟いた。


 バスが目的の場所に着く。
 降りてすぐに、オレは携帯を取り出し谷本にメールを送った。
『悪い、急な事情が入ったので行けなくなりそうだ。こっちの勝手な
都合で呼び出し、おまけにドタキャンしてしまい申し訳ない。
車で引き返し始めたから、暫く電話もメールも出来ない。ホントに
悪いんだけど今日は帰ってくれ。この穴埋めは休み明けに必ずするから。
本当にすまない』
(これで男のオレは約束の場所に行かない事になった) 

 変な文だがメールなんてこんなもんだろうし、少なくともこちらの
意思は伝わったんじゃないだろうか。
 約束の時間まで、少し歩き出し町並みを軽やかに歩いてみる。
 CDショップが近いせいか、ふと聞き覚えのある曲が耳に入ってきた。

『あなたにはわからない 本当のこの私
   偽りの顔をして、抱かれている
      微笑の陰にある 悲しみに気がついて
          遠ざかる夏の日を取り戻したい

 その腕の熱さだけが 私を幸せにしてくれる
    心にいつも 忘れない 燃える炎を永遠に
I NEED THE FIRE
明日へ I GOT TO FEEL THE FIRE…』  *


 立ち止まって曲を聴いていた…
 何故だか、せつなくて頬を涙が流れる
 何故、泣くんだろう?
 すごく胸が苦しくて悲しい気持ち…
 目を閉じて、この一ヶ月を振り返ってみる…
 色んなことがあった
 どれも楽しかった事ばかりだ
 無くしたくない大切な思い出たち… 
 こみ上げる感情は男としての自分ではなく、女としての私なのか?
 嘘という仮面を着けて踊り続けた、女の私?
 わからない…
 でも一つだけ分かっている事…
 それは今日が、その終演日だとういう事だ

 女々しい気分になったのは機械の反作用か?
 段々、自分が身も心も女になっていくような予感に襲われる。
「これで終わりにするんだからな。今更、女みたいに泣いたりなんか
したら駄目だ」
 涙を拭おうとポーチからハンカチを取り出す。それは海で
美保子ちゃんに借りたものだった。
(そうだ、オレには美保子ちゃんがいるじゃないか。偽りの日々の中で
見つけた可愛い女の子。これは素直に喜ばなくっちゃ)
 涙を拭き、ウィンドウに映った自分の顔を見ながら、笑ってみる。

「よし、わかった。もう泣いたりなんかしないぞ。元気も出た」
 携帯で時間を見て、再び待ち合わせ場所へと向って歩き出した。


待ち合わせの場所に谷本はいた。
 約束に時間の数分前だ。メールは届いているはずだが、落ち着いた
様子で銅像に寄りかかり文庫本を読んでいる。
(少し様子を見ていようかな?)
 オレは谷本が良く見える場所に移動しつつ、静かに様子を伺った。
 TシャツにGパン、サンダルという軽装だ。
(あいつの家って、この近くだったっけか?)
 特にバッグなどの類も持たず、おそらく財布もポケットに押し込んで
いるのだろう。
「男だったら別に珍しいことでもないが」
 
 今の自分は幼い年齢とはいえ、それなりにお洒落に気を使っている
つもりだ。
 何度も髪をとかし、洋服を選んでアクセサリーや靴なんかも、
おかしなところはないか入念にチェックして家を出る。
 鏡の前でお洒落するのが好きだが、それ以上に誰かに声を
掛けられるかもしれない期待感もある。
(そうだよ。ナンパされるかもなんて考えるとドキドキしちゃうん
だよな)
 だから今は男のルーズな格好での外出に辟易している自分もいる。
 改めて自分の腰から下に視線を移す。
(あー、やっぱり男と違って女の子って最高だ…今日で終わりなんて
信じられない)

 約束の時間から十数分が経過したところで、谷本は時計を確認し
本をたたんだ。
(あ、ヤバイ!帰っちゃう)
 オレは気付かれないように背後に回って、努めて可愛く顔を出し声を
掛けた。
「ねえ、お兄さん」
「わあっ! 何だよ、びっくりしたー。何? 君、誰?」
「ゴメンなさーい、驚かしちゃって。ねえ、ねえ、ちょっとだけ暇?」
「え、暇かって?まぁね。たった今、暇になったところだけど…
援助交際とかだったら勘弁してくれよ」
 谷本は台詞の後半部分は声を細めて、囁くように耳元で言った。

「そんなんじゃないってば。実は私もたった今、彼にドタキャン
されたんだー。お兄さん、格好いいし良かったらこれから私と
デートしない?」
 能書きをカットして単刀直入に聞いてみた。
「え? うーん、そうだな…お茶くらいだったらいいけど」
「そんなんじゃなくって、ちゃんと大人のデートしてよ!」
 ここでもオレは臆することなくストレートに言った。
「大人のデートって?」
「分かってるくせにー、セックスよ。セ・ッ・ク・ス、ね? 
いいでしょ?」
 谷本の腕に自分の手を絡ませながら、小声でお願いした。
「あのさー、俺、彼女いるし…それに君、ヤバイよ。今、何歳?」

(なんだ、まだ大内と別れてなかったのか。学校始まってから
言うのかな? ま、いいや。彼女持ちの方が燃えるしな)
「私? 12歳だけど、そんなの別にいいじゃん」
 若く言って様子を見ることにした。あとで修正してもいいし…。
「ええっ! 12歳っていったら小学生じゃんか! 援交より、
もっとまずいだろ」
 どっちがまずいかそんなこと知ったことじゃない。今はただ
エッチしたい、そんだけ。

「ねぇー、お願い。いいでしょ? 私だって別に初めてじゃないし、
じクラスの子だってほとんど経験してるもん。ねー、駄目ー?」
 今度は少し拗ねた様に口を尖らせ、上目遣いで頼んでみる。
「あ、ああ。分かったよ…でも一度切りだし今日のことは絶対誰にも
言うなよ」
「うん!オッケー。やったー! じゃさ、早くいこっ」
 谷本は難なくあっさりと落ちた。オレの話術が功を成したのか、
それは分からないが。
 だが、とにかく今日は外出しての最後のセックスを女として
存分に楽しみたかった。
 ただ、それだけ。

「ねえ私、お兄さんのこと何て呼んだらいい?」
 オレたちはタクシーを拾い、車中で小声で軽い会話を交わした。
「呼ぶ? 何、それ」
「名前よ。あ、名前じゃなくってもいいんだけど、ほらエッチする時、
呼び名があった方がいいんじゃない?」
「ああ、なるほどね。でも別にいいよ、名前なんか、どうでも」
「そう…じゃあ、お兄ちゃんでいっか。妹さんとかいるの?」
「いや、オレは独りっ子だから。そうだな、その呼ばれ方はいいかも」
「じゃあ、お兄ちゃんで決まり。お・に・い・ちゃん、優しく・
シテ・ね」
 後部座席でオレは谷本の肩に寄りかかり、思いっきり甘えて
みせた。

 このひと夏の間に何度か訪れたホテル街に、今日も辿り着いた。
(ここへ来るのも女としては、今日が最後になるのか…やはり
寂しいな)
「ふぅー…」小さなため息が漏れた。
「どうしたの? 後悔してるんだったら、まだ間に合うよ」
 受付の手前で谷本は立ち止まり、心配そうに声を掛けてくれた。
「え? あ、そんなんじゃないの。ゴメンね、大丈夫だから、
さ、行こ」

 支払いを済ませた谷本は、オレの小さな肩を抱き寄せ部屋へと
歩き出した。
「よくホテルとか来るのかい?」
 部屋に入るとすぐにTシャツを脱ぎ捨て、極力大人っぽく質問して
きた。
「そんなことないよ。エッチするのは大抵どっちかの家、だよね。
彼だってまだ中学生だし目立つでしょ。それにお金だって、あんまり
無いし…でも私、ホテルって好きだよ。気を使わなくていいから
落ち着くよね」
「ふーん、そんなもんかねー。それにしても最近のガキはマジすげぇ」
「ガキじゃないってばー。ねえ、お兄ちゃん。私も服脱いだ方がいい?
 それとも着たまましちゃう?」

「そもそも、その発想がすごいんだって。ま、それはいいか…あ、
ワンピースくらい脱げば? シワになったらお母さんに怒られるぞ」
「うん、わかった。じゃあ、脱ぐから、あっち向いててね」
 言われてリボンを解きワンピースを脱ぎ下着姿になった。
「どうかな、この格好。可愛い?」
 パンティとミニスリップだけの姿で声を掛け、お姫様のように
スカートの両端を摘んで持ち上げお辞儀をした。
「うん、すごくいいよ。映画に出てくる中世のヒロインみたいだ。
ところでブラジャーはいつも着けてないのかい?」
「まあね。だって私、胸小さいんだもん。ごめんね、小さい子、
嫌い?」
「あ、いや、そんなことないけど…気にしなくていいよ。まだまだ
これから大きくなるんじゃないか? 若いんだし」
「うふ。なんだかお父さんみたいな言い方だよ。じゃあ、今日は
お兄ちゃんが大きくしてね」
 オレは側に寄って両手を谷本の身体に絡ませながら、なついて
みせた。

「じゃ、しよっか?」
「ああ、いいよ。でもその前にもう一度聞くけど、本当に経験、
あるんだろうね? 処女のガキと犯るつもりはないから」
「ふふ、そんなに心配? お兄ちゃんて真面目なんだね。じゃあ、
私から先に攻めたげるよ」
 オレは谷本をベッドに押し倒し、トランクスの中の半ば半勃ちの
ペニスを取り出した。
「最初は、お口でシテあげるね」
「え!? あ、お、おい…ちょっと」
 谷本の驚く顔を見るより早くオレはトランクスを引き下げ、僅かに
被った包皮を唇で剥きながらそのまま頬張った。
 
 チュッ、ちゅる、チュバ、チュバ…
「あ、あぅぅうっ、駄目だよ。シャワーを浴びてないから汚いよ」
 確かに谷本のペニスからは、恥垢と夏の汗の入り混じった男の
匂いが口中に一気に広がっていた。
 む…はぐ、ちゅー、ちゅる、ちゅっ、はむ…はむ、ちゅ、ちゅっ…
 むせ返るような匂いの中で、オレは硬くなったペニスを懸命に
咥えては吸い続ける。
(バッキン、バッキンには硬いけど、あんまり大きくならないなー?
こいつのって、こんなもんなのか?)


「ああー、マジかい? う、上手い! すっごく上手だ。でも…
もう、その辺で止めないと、あー、ヤバイ! イキそうだっ」
 谷本は早くも絶頂を迎えたようで、ペニスはヒクついていた。
「いいよ! お兄ちゃん。イッて! ねー、お願い。私の、
お口の中でイッて!」
 オレは吸いながらもさらに頭を上下に動かし、小さな手でペニスを
掴みもう一方の掌で袋をやわやわと包んだ。
「あーー、駄目だ! 出る! あうっ、ゴメン。出る。口の中に
出しちゃうよ!」
「頂戴! お願い、欲しいの…濃いミルク頂戴!」
 オレはペニスを頬張ったまま、顔を上げて訴えるように谷本を
見ながら言った。
「だ、駄目だ! 出るっ!」 
 谷本は直後、頭を押さえつけて自分でも腰を動かすと、ついに
大量の精を放った。
「あー、ごめん。すっごく気持ち良くて、俺だけ先にイッちゃったよ」
 
 ごっくん…
「えへ、飲んじゃったー。お兄ちゃん、いっぱい出たね」
「え? 飲んだの? すごい。あのさ、聞いてもいいかな? 
そんなこと、どこで覚えるわけ?」
「えー、クラスの子、みんなやってるよー。お兄ちゃんの彼女は
飲んでくれないの?」
 オレは意地悪な質問をしてみた。大内は受身のタイプで、男に対して
そのような奉仕をしないことをオレは知っているからだ。
「えー、俺の彼女かい? そんなことしないよ。潔癖症っていうのかな?
唇以外を舐めるなんて考えられないよ。エッチしてる時だってベッドに
仰向けになっているだけで、ほとんど声も出さないしね」
「ふーーん、それでお兄ちゃん、楽しいの?」
「うーーん、そんなこと言われても困るけど…」
 谷本はベッドに座り込んだまま、腕を組んで本当に困っていた。

「あのさー、私がお兄ちゃんに友達を紹介してあげよっかー?」
「え、あ…いや。それも、ちょっとまずいよ」
「若い女の子は嫌い? もしかしてオバサンの方がいいの?」
「彼女はオバサンじゃないよ。まだ二十歳(はたち)になったばかりだ」
「ふーん、でも私から見たら二十歳は、もう立派なおばさんだよぅ」
「あ、まぁ…そうかもな。でも俺、ロリコンて言われるの嫌だな」
「そんなの関係ないじゃん。友達の彼氏で大学生とか働いてる人とか
いるよ」
「うーーーーん、でもなー…やっぱ、まずいよ」
「そっかー、お兄ちゃん、カッコいいから紹介し甲斐があったんだけど
なー。ざんねーん」
(彼女への気遣いなのかな?、それとも体裁を気にしているだけかも
しれないけど、とりあえず幼い子が嫌いという訳ではないみたいだし。
よしそれなら徹底的に遊んじゃうか)
 再び谷本の股間に手を伸ばし、甘えた声で言った。
「ねえ、じゃ、そろそろ、ね? いいでしょ? 入・れ・て」
「あ、ああ…そうだね。しよっか」

  ほどなくして、ペニスは硬さを取り戻した。
(あれ? 硬くなったけど、やっぱりあんまり大きくならないんだ。
もしかして谷本って短小のかな? どうするか? 今、すっごく
シタイから小さくても気持ちよくなれると思うけど…こんなに
小さいとどうだろう? 今日で最後だからイケなかったら、ちょっと
悔しいし…うーーん、あっ、そうだ!)
 オレはベッド脇の照明などのコントロールパネルの上に、
コンドームと一緒にローションを置いてあるのを思い出し、手を
伸ばした。
「何をしてるんだい?」
「あ、これ? ローション塗るの。ほら、まだ入れる時は痛いから、
ね?」
 
 掌にたっぷりと出し、そのままパンティの中に手を差し入れて
塗り込んだ。
「恥ずかしいから、ちょっと電気暗くするね。いい? あ、そうだ。
これお兄ちゃんにも塗ってあげる」
 そう言うと谷本の上に馬乗りになって背中を向け、同様にペニスに
塗りたくった。
(これくらい塗っておけば入るだろう。初めての経験だから、
ちょっと恐い気もするけど)
「じゃ、お兄ちゃん、入れるね」
 パンティを下ろして自分の太股に絡ませた後、ペニスを力強く
握って菊門に当てがった。


(うぅー、入ってくれよ。頼むぞ…最後に女の子の貴重な体験をさせて
くれよ)
 息を吐き出しながら、石のように硬くなったペニスに腰を降ろして
いった。
「あんーー、キツイ…かも。でも、もうちょっと…」
「おい、大丈夫か? かなり痛そうだけど、本当は処女なんじゃ
ないのか?」
「ううん、そんなことないってば。でも、ほら…まだ経験が
少ないから、いつも最初はこうなの」
「そうか。…ならいいんだけど。無理すんなよ」
 谷本は相変わらず、大人びた口調で心配してくれた。

「あー、少し入ったー。やっぱ、ちょっとキツイね。お兄ちゃんのが
大きいのかな」
「そうかい? そんなこと言われたことないけど。たぶん君のが
小さいんだろうね」
 谷本はアナルに入れていることなど全く、気付いてはいなかった。
むしろ、少女の硬い花芯を貫くことへと気持ちが集中しているよう
だった。
「ううー、全部…入ったよぅ。お兄ちゃん、どう? 気持ちいい?」
「ああ、すごいね。キツく締まっていて、でも、うん…イイよ。
中の硬さがいいかも」
「良かった。私も感じてきちゃったから、ちょっと動くね」
 最初はかなりの不安もあったが、いざ入ってしまうと直腸への
刺激がこんなにもいいものかと、あらためて感動した。
 谷本の毛深い太股に自分の手を添え、少しづつ腰を前後に動かす。

(あー、イイーっ…なんていうか、いつものセックスとは違う何か、
もう一つ別の性感帯が目覚めた感じだ…上手く表現できないけれど。
でもアナルセックスが、ここまでイイなんて…あー、やっぱり女って
最高だ!)
 谷本が手を伸ばして背中や腰に触れてくるので、快感はさらに
高まった。
「いやーん、お兄ちゃん…声が出ちゃうよ。私エッチな声が
出ちゃうの」
 皮下脂肪の少ない少女の身体は、触れればスグに反応が出るほど
敏感なのだ。
「いいよ。いっぱい厭らしい声を出して、聞かせてくれよ」
「やーーん、恥ずかしいよぅ…やだぁ、あっ、うふーん、あーーん」
 ついには麻薬でトリップした中毒者のように、空(くう)を
見上げ口から涎を垂らしながら、激しく腰を振り嗚咽を
漏らし始めた。
(あー、もう駄目…何も考えられなくなってきた。今日もこのまま
女の子で快楽を貪ろう)
「あぁーん、もう…すごいのぉ。最高ーっ。お兄ちゃん、私、
イッちゃいたーい。あぁ、でも駄目ぇー。まだ…あーん、
まだダメなのー。まだ嫌…イキたくなーい」
 今までのセックスと比べてどうかなんて比較は出来ない。
 ただ今は覚えたばかりの込み上げる新たな快感に、身体中が
打ち震えていた。

 谷本が急に両方の三つ編みを掴んだ。
「あんっ? いやん、なに?」
「ちょっと、激しく動くけどいいかい?」そう言うと自らも腰を
突き上げ始めた。
「あ、うん。でも優しくね…あー、それ、いいかも」
 三つ編みを後ろに引っ張られながらも、身体は前傾姿勢のまま。
それは、あたかも拘束され無理やり、犯されているような少女の
気分が得られ、気分はさらに高まった。
「あ、あっ、あん。お兄ちゃん…すごい。こんなのって…あんっ、
あん。これだと、すぐにイッちゃうかも」
 背丈は男の自分と大して変わらない谷本だが、この状況は
大男の腹の上で若鮎がぴちぴちと跳ねている、そんな光景だ。

「あー、いやん。いやん。そんな激しいの。お兄ちゃん、
もう許してーぇ」
「駄目だ。こんな子供が大人を誘惑して、いけない子だ。俺が、
お仕置きをしてやるんだ」
 今度は二本の三つ編みを片手で引っ張り、もう一方の手で
スリップの上から小振りの乳房を鷲掴みにして荒々しく揉んだ。
 谷本は身軽な少女が自分の身体の上にいることで、空き放題に
弄び始めた。
(もうダメだ、ホントに。堪えられそうにない。もう、このまま
イッちまうか…このシチュエーション、まるでオレって監禁されて
犯されてる少女みたいだ。堪らん、駄目だ…あー、くっ…イクぞ。
イッちゃうぞ)
 女として、純情な少女として、あるいは小学校、中学校の
クラスの美少女として、そんな彼女たちが辱めを受けている姿を
今の自分に置き換えながら、絶頂を迎えようとしていた。


「あー、きた、きた。俺もイキそうだ。やばいよ、このままじゃ中に
出しちまう!」
「うん、うん。いいよ。中に頂戴。お兄ちゃんの濃いの欲しいの。
中に…お願い。熱いの、いっぱい出して」
「いや、それはマズイだろ…くぅ!」 
 オレは最後の気力を振り絞ってクリトリスを擦り、もう一方の手で
自分の胸を揉んだ。
「あうー…んんっ…もう、駄目…ほんとにイク。お兄ちゃんも中に
思いっきり出してぇ」
「いいん…だね? 出すよ! 中に出すよ! いっぱい出すからね」
「うん、いいの! 出して! 一番奥にいっぱい頂戴っ! あ、イク!
私…今日も女の子で思いっきりイッちゃうっ!」
「じゃ、出すよ! 中に! そらっ、うぐっ! 出る! 出てるよ! 
ロリータのおま○こに中出しだ!」
 谷本は声を荒げ、さらに激しく突き上げるとそのまま果てた。
「いやーー、熱ーい。お兄ちゃんの熱いのが出てるのが分かるよー。
ああ、私も、わたしもイク。イキたい」
 オレはそのままの姿勢で後ろにゆっくりと倒れ、谷本に唇を
奪われると、ついに念願の頂点へと登りつめた。
「あー、だめ、お兄ちゃーーん、イクのーーー!イッちゃうのーー!」


「ゴメンよ。本当に中に出しちゃったよ。大丈夫かな?」
「うん、平気。でもお兄ちゃんの彼女は中出しとかさせて
くれないの?」
「そんなの絶対無理だって。何たってセックス始める前からスキン
着けさせるんだからな。酷いだろ?」
「ふーん、そうなんだ。お兄ちゃんのこと、愛してないんじゃ
ないの?」
「おい、おい。ずいぶんじゃないか。小学生のくせして。生意気だぞ」
「えへへ」
「それにしても君もずいぶん気持ち良さそうに感じてたね。
感じやすい身体なんだ」
「恥ずかしい。言わないで」
 オレは谷本の口元に人差し指を当てて、黙らせた。
(あーあ、とうとう終わっちゃったな。この身体ともお別れだ)
 下着を直し服を着ようとして、ふと思い直し谷本に言った。
「ね、一緒にシャワー浴びよっか?」
「おお、いいね。俺、女の子と一緒に浴室に入ったこと無いんだよ」
「ええー、なんでぇ? 彼女さんと一緒に入んないのー?」
「だから、それを言うなって」
 今度は谷本が、オレの唇に指を当てて黙らせた。
「やーん、ふふふ」
 
 オレは窓際のレースのカーテン裏に身を隠すと、時間をかけて
ゆっくりとカーテンを引いた。
 やがて自分の姿が薄明かりの中で映し出されると、静かに谷本に
頭を下げる。
 それはまるで最後の舞台挨拶、カーテンコールのように…。


(続く)



 *『I FEEL THE FIRE』キリ○缶コーヒー「FIRE」
                   CM/日本語曲より抜粋




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