『肉体交姦』
 作:嵐山GO


第5章 夏少女

「そういえば理沙、美保子ちゃんは遊びに来ないのか?」
 オレたちは食事を終え、リビングで格闘ゲームに興じていた。
「美保子ちゃん? あー、えーとね。昨日から家族と泊まりで海に
行ったはず」
「あ、そうなのか…」
(なんだ、残念だな。せっかく理沙に化けて、色々と聞き出そうと
思ったのに)
「あっ、そうだ! お母さん、せっかくの夏休みなんだからウチも
海に行こうよ」
 妹が台所で洗い物をしている母親に提案。

「ざーんねんでした。先日の旅行でぜーんぶ、お金使っちゃった」
「ひっどーい! じゃあ私、この夏はどこにも行けないの?」
「お兄ちゃんと2人でプールにでも行ってくれば?」
「プールじゃ、つまんないよぉ。学校にもあるもん」 
 先の見えない、たわいの無い母娘の会話が続く。
 親父はすぐに出張に行ったようだ。海外なら3、4週間は帰って
こない。

(お、そういえばこの前の10万円がほとんど手付かずで
残ってるな…)
「理沙、オレが海に連れて行ってやろうか?」
「うそ? なんで? お金あるの?」
「今、頼まれてるレポートのバイトなんだけど、先渡しで少し
貰ったんだよ」
「ホント! いいの? やったー! 絶対だかんね。約束だよ。
お兄ちゃん、大好きだよ」

 口では愛らしいことを言いながらも、繰り出してくるコンボ絡みの
技は強烈だ。
「おい、その技はないだろう。少しは手加減しろよ」
「だーめ。はい、終わり。お兄ちゃんの負けー」
 オレはゲームパッドを置いて、早々に退散することにした。
 理沙はすかさず、ディスクを入れ替えている。また先日のRPGを
やるつもりだ。
 また遅くまでやるだろうから、昼過ぎまで寝かせておいても
不自然はない。

 母親はサービス業のパートをやっているから、明日も朝からいない。
(なら、また理沙の身体で外出するか…とりあえず部屋で何か計画を
練るとしよう…)
「おやすみー」
 オレはリビングを後にした。

  ***

 翌朝、少し早めに起きたオレは、すぐに交換機を起動し、スリープ
スイッチもオンにした。
(よし、これでオフにするまでは理沙は起きることはない)
 妹の身体に入れ替わったのを確認すると、洋服の物色を始めた。
 まず、上下がお揃いのデザインの下着から手足を通す。
「今日は、かなり暑いみたいだからキャミソールとミニスカートで
いいな」
 すっかり女物の服を着ることに慣れたオレは、さっそく手に
取って鏡の前で身体に当ててみる。
「おお、いいじゃん。元気一杯のコギャルって感じかな?」
 急いで着替え、最近妹が穿いているサンダルで外に出た。
「くぅー、やっぱり女の子の姿はいいなー。身軽だし露出部分も
多くて気持ちイイー」
 太陽の光を体中に思いっきり浴びて、女の子の姿を満喫した。

 電車で降りた所は『桜通り』。名前の通り、桜の木が車道と
歩道の間に等間隔で植えられている。
 それに合わせるように、お洒落なブティックや喫茶店なども、
無数に軒を連ねている。
「さて、こんな所に来たものの何をしようか…」
 昨夜は何も思いつかぬまま眠りについてしまったため、
本日の目標は無いに等しい。

 しばらく歩いていると、この辺りでは有名な高級ブティックが
目に入った。
「確かここって異常に高いんだよな…この店の名前が入った袋を、
持ち歩くことが若い子達のステータスだと聞いたことがあるけど」
 大きなガラスのショーウィンドウの前に立つ。
 日本人では、まずお目にかかることの無いグラマーなマネキンが、
いかにも高そうな洋服を身に纏っている。

(なんでこんな薄そうな生地で8万円もするんだ?)
 衣類の値段は材質やメーカーのネームブランド、あるいは
デザインした人間の知名度などによって決まるものだ。
 つまり生地が少なかろうが薄かろうが、価格には直接関係しない。
 男にとって、いや興味の無い人間にとっては単なる布切れにしか
見えない。

「あれ?君、飯島君の妹さんじゃなかったっけ?」
声を掛けられ振り向いて顔を見て、腰を抜かすほど驚いた。
もっとも会いたくない人間が、そこにいたからだ。
「僕を覚えてるかな? 一度しか会ってないから覚えてない?」
 こいつは同じ大学に通う和久井俊一といい、超が付くほどの
金持ちのぼんぼん息子だ。
 この辺りの不動産など全てを牛耳っているグループ会社の社長の
一人息子、遊びが派手でそのせいか成績が悪くコネと金で大学に
入ったような奴だ。
「あ、あのー…えーと」
 
 ワザと覚えていない素振りをした。
 かかわらずにさっさと帰りたかったからだ。
「先月だったかな? お兄さんと一緒に歩いてるところを、挨拶
したんだけど覚えてないの?」
「え…ええ」蜘蛛の糸にかかった蝶の気分。
(今日は外出するんじゃなかった…まったくツイてないな)
「僕は和久井俊一。君は飯島なにさん?」
「理沙…です」いつのまにか和久井のペースに乗せられていた。

「理沙ちゃんか。可愛い名前だね、今日はデートかい?」
「…そんなんじゃありません」
 矢継ぎ早に質問を浴びせられる。
「ジルが好きなの?」
「え…ジル?」
「理沙ちゃんがさっきからずっと見てるその服。
それはジル・スチュアートのこの夏の新作だよ。エレガントな中にも
可愛さを失わないデザインが彼らしいでしょ」
 和久井の説明する視線の先には、麦藁帽子を深く被って太陽を
見上げるポーズのマネキンが立っている。
「あ、ああ…これ…そうなんですか」
(どおりで高額な値札が付いているはずだ。ま、別に欲しくて
見てた訳じゃないし、どうでもいいんだよ)
「そうだ! ちょっとこっちに来てごらん」

 オレは手を引っ張られるまま、店内へと半ば強引に連れ込まれた。
「ちょっと、ここで座って待ってて」
 和久井はそう言うと、店内の更に奥へと入っていった。
 フロアーは広いが思っていたほど派手な装飾も無く、ショーケースも
少なかった。
 それでも商品は衣類に留まらず、装飾品から鞄、靴、帽子まで
何でも揃っている。
(少ない品数で良い物だけを厳選して置いてあるのかな…どっちみち、
どれも高額な物ばかりだ)

暫らく待っていると、女性店員がやってきた。
「いらっしゃいませ」と言うとメジャーを取り出し身体の採寸を
始めた。
 次から次へと細かなメモをとっていくと、最後に靴のサイズも
聞いてきた。
「少々お待ち下さいませ」店員はメジャーとメモをポケットに
しまいながら、再び奥へと消えていった。
(オレに試作品の試着でもさせるつもりかな…?)

 4、5分経過した。いいかげんする事も無くイライラしているところに、
先程の店員が和久井と一緒に戻ってきた。
 両手に持った幾つかの荷物の中から一番大きな箱を開け、
中から洋服を取り出すと「こちらをお召しになってみて下さい」と
言った。
 オレはそのまま試着室に案内され、強制的に着させられた。
(あ、これもジル・スチュアートだ。ショーウインドウのとは、
ちょっとデザインが違うな)
 その淡いグリーンのサマードレスは肌触りもよく、まるで誂(あつら)えた
かのように気持ちよく身体にフィットした。
 薄い肩パットも入っているので、スタイルが良く見える。
 鏡の前でクルリと回って。おかしなところが無いか確認してから、
試着室を出た。

「うん、いいね。すごく似合ってる。可愛いよ」
 和久井は、そう言ってくれたが恥ずかしさは隠せなかった。
「良くお似合いですよ」
 店員もすかせず援護射撃をする。そして二つ目の箱を開けた。
「サイズはお聞きしたものをお持ちしましたが、キツイところが、
あったら言ってくださいね」
 洋服に合わせて取り出された靴は、フェラガモのパンプスだった。
 少しだがヒールがあるので、履き替えるのに若干時間を要した。
「…大丈夫です。ぴったりです」
(ちぇ、まいったな…)
 初めて履く踵(かかと)のある靴に、動きも言葉ももたついた。

「そうですか。ではこちらにお客様のお荷物を、すべて入れ替えて
頂けますか」
 店員が最後に箱から取り出したのは、マルニのセミショルダー
バッグだ。
 生地こそ布製だがおそらく、こちらも高価なものに違いない。
 言われた通り、持っていたポーチの中から財布や携帯電話、
ハンカチなどを取り出し、手渡されたバッグに移し替えた。

(まさか買わされるなんて事はないだろうな。それともお店の
宣伝用の写真でも撮るつもりかな?それはかなりまずい…ん?
いや、待てよ。なんでポーチの中身まで移すんだ?)
 あれこれ考えている間、店員はカウンターの上で着ていた服や
脱いだ靴などを、丁寧に店の袋に詰めている。

「サンキュー。じゃ、支払いはいつものカードでよろしくね」
 和久井は店員から袋を受け取ると、代わりにゴールドに輝くカードを
手渡した。
(支払い? じゃ、これは買ったのか? 買った…もしかしてオレに?
 なぜ?)
「あ…あのー、この服…私…」
 お礼を言うのはずうずうしい気がするし、かといって払えるお金を
持ち合わせてはいない。
 何て言えばいいのか言葉が見つからなかった。
「うん、いいんだよ。僕が勝手に買ったんだから。似合ってるから
いんじゃない? そのまま着て帰ってよ」

「あ、はい。ありがとうございます。でも…私なんかに、その…」
「そうだ! 僕の知ってる所で髪もカットして貰おうか? その
ドレスに合わせてさ」
「えっ!? あ、いえ、駄目です。それは絶対駄目です!」
(か、勘弁してくれよ!) 
髪なんか切って帰ろうものなら、取り返しのつかない事に
なってしまう。
「そう? 残念だなー。もっと可愛くなれるのに」
「ごめんなさい…」
「じゃかわりに、これから僕とデートしてもらおうかな。とりあえず
昼食でもどう?」
 フロアーのお洒落な時計の針が11時を指していた。
「あ…はい。それなら…私でよければ…」
(それくらいならいいか…腹も減ってきたし) 
 和久井のペースにのせられていた。いや会った時から、すでに
術中にはまっていたのだろう。

 ブティックを出て少し歩いたところで、昼食だというのに
やたら高そうなフランス料理店に入りランチを食べた。
 その後は和久井専用の駐車場で、男は絶対に乗せないという
オープンカーに乗せて貰った。
 車のことは詳しくないが、外車だし一千万円位はするのだろう。
 助手席に座って外の景色を見ながら風を顔に受けると、
笑いたくなるのを懸命に堪えた。

(ここに座っているのが実は男だって知ったら、和久井はどんな顔を
するんだろうな? うひひ)
(いや、男というのは正しくないか。女装じゃないんだから…でも
オレは理沙じゃなくて、その兄の方で、お前のことを色々と
知っているんだぞ)
 何を想像しても湧き上がるのは、和久井の驚いたような滑稽な
顔ばかりだった。

 左手に海を見ながら車は海岸線を、ひたすら走り続けた。
「あそこに見えてきた白い建物が僕専用の別荘なんだ」
 まったくどうして金持ちというのは、こんなくだらないものばかりに
金をかけたがるんだ! 腹を立てながらも顔は笑顔のままでいた。
 車は地下の駐車場へと入り、それから2人はエレベーターに
乗って2階で降りる。
「そこのテラスから外の景色を見ると最高だよ」
 
 バッグを下ろし、言われたとおりテラスに出てみた。視界に映るその
ほとんどが海、あとは青い空と白い雲が見えるだけだ。
「すっごーい! 綺麗ですね」
「でしょ? でもここには特別な人しか招待しないんだよ」
 和久井は白のジャケットを脱ぎ捨て、背後から胸に手を回してきた。
「あっ、誰かに見られちゃうかもしれませんよ」
「誰も見てないよ。見てるのはせいぜいカモメくらいだ」

 振り向きざまに唇を重ね、強く抱きしめられた。
「あんっ、きっと誰にでも…そう言うんですね」
(お、そろそろ始まったか) 
 唇を離して聞いてみた。だが和久井はそれには答えず、首筋に
キスをし両手で胸を揉み始めた。
「あっ、あん。…んーーー、んんっ」
(噂では、こいつは女遊びも派手で一度抱いた女とは二度と
逢わないという…だったらここでセックスしても問題ないか…
星の数ほど女を抱いたそのテクニックをみせて貰おうじゃないか)

 這いずり回る唇と巧みな手の動きに、早くも股間は熱く湿り始めて
いた。
 着ているのはワンピースなので直接、胸に触れることは出来ない。
 和久井の右手がスカートの裾を持ち上げようとした。
「あ…いや、駄目…」
 抵抗しても無駄だった。すぐにスカート部分は、腰の辺りまで
捲り上げられてしまった。

「あん、お願い…せめて中で。ここじゃ…嫌です」
(ちょっとだけブリッ子して様子をみるか)
「だーめ。ここがいいんだ」
 言い終わると、すかさず右手がパンティの中に滑り込んできた。
「んんっ、あん。ちょっ…と」
(さすがに早い!) 
 中指は秘裂に沿うと次には指を折り曲げ、中に進入してきた。
 親指の腹の部分で器用にクリトリスの皮を剥き、執拗に擦りつける。
「ああーーん。そんなこと…したら、濡れちゃう…」
「本当だ。あっという間に、ぐっしょりと濡れきたよ」
 唇が耳たぶを優しく噛む。左手は持ち上げ気味に胸を揉み続けて
いる。

 右手親指は依然、クリトリスを刺激し中指は抽送を繰り返したかと
思えば、次には内壁をまさぐるように暴れる。
「あー、すごいー。立ってられなくなる。んっ、んー」
(くっ! 上手いじゃないか)
「感度がいいんだね。もっと可愛い声を聞かせて」
 挿入していた指を2本に増やし。回転を加えながら進入してきた。
「あ、やん。気持ちイイ。もう…もうだめ。イッちゃいそう」
 
 白昼堂々、陽の下で痴態をさらけだしている自分の姿に、羞恥心が
覆った瞬間だった。
「あ、だめっ! イクっ! 外なのにイッちゃう。イッちゃうーん、
外でなんて…こんなの駄目!」
(いくら妹の姿をしていても、これは恥ずかしい…けど…羞恥心が
煩悩を煽る)
「いいよ。イッてごらん。外でイクなんて初めてでしょ」
「いやん、言わないんで。はうっ! 駄目…イク…くうん!」
(くそ、もうイッちまうとはオレとしたことが)
 身体が崩れ落ちそうになったところで、和久井の2本の腕に
支えられた。
「可愛いなー。もうイッちゃったんだ。本当は、このまま後ろから
入れてあげようかと思ったんだけど」
「あ…はう…あぁ」
「オッケー。じゃあ、ベッドに移動しようか」
 男の逞(たくま)しい腕に抱きかかえられて、寝室に入った。
 
ベッドに下ろされ朦朧としている間に、ドレスを脱がされた。
「可愛い下着だね。上下お揃いなんだ」
 すぐにブラをたくし上げられ乳首を吸われた。
「あん…」
「今度は僕のを触ってくれるかい?」
 右手をセミビキニのブリーフの上に導いた。布の上からでも充分に
大きさを確認できる。
「え? なに? 嘘、大きい…」
(おいおい、なんだよ? このデカさは)
 
 まだ完全には勃起していないが、その太さも長さも明らかに自分の
モノより巨大であった。 
「これが理沙ちゃんの中に入るんだよ」
「む、無理です…こんな大きいの。絶対、入んない」
(勘弁してくれよ! 理沙から借りてるこの身体…壊れちまう)
 
 ブリーフの上から小さな手で、擦ったり揉んだりして愛撫してみた。
 その巨大なイチモツは最初、布の下でナマコのような様相を
呈していた。
 だが、それも次第に硬さを増し今ではブリーフの布を持ち上げ、
腹部のゴムをくぐって亀頭部分を露出するまでに至った。
「すごい…こんなに大きいなんて」
「理沙ちゃん、僕を跨(また)いで、お尻をこっちに向けてごらん」
 シックスナインの形に移行する途中も、和久井は下着を脱がせる事を
忘れなかった。
 
 2人は生まれたままの姿でお互いの陰部を貪(むさぼ)り合った。
「大きすぎてお口に入りきらない…うう、んぐ、んぐ、ちゅば」
 その亀頭部の太さの為に、ずっと咥えていると顎が疲れてくる。
 口から出して、手首のスナップや指を駆使する愛撫に切り替えた。
 手で握りきれないくらいの太さだが、ゆっくりと上下にスライドする。
「理沙ちゃん、なかなか上手いね」
 和久井も負けてはいられないとばかりに、舌を巧みに動かす。
 秘裂に沿って舐め上げたかと思うと、次にはクリトリスの皮を丁寧に
剥き円を描くように舐め回す。

「ああーん、どうしよう…私、おかしくなっちゃうよー」
(ヤバイ! これ以上されたら止められなくなる)
 そんな事もお構いなく舌は、ヒダの裏側や隅々に至るまでナメクジの
ように這った。
「もう…もぅダメぇ…お願い、もうやめてぇ。あん、あーん」
(くそ、もう我慢の限界か…まったく女の身体ってやつは)
 理性が崩れ、かわりに押さえていた欲望が一気に噴き出した。
「もう駄目っ。もう堪えられない。お願いっ! 入れて!」

 膣内が小刻みに痙攣し、いまだ未発達の括約筋が極太のペニスを
欲しがった。
「いいよ。じゃ、とびっきりのモノを入れてあげるから、そのまま
自分で入れてみて。その方が自分で調整できていいでしょ?」
「う、うん」
 自分が上になる騎上位はすでに体験済みだが、問題はこのぺニスの
大きさだ。

(経験豊富な女性なら飛び上がって喜ぶんだろうけど、この身体…
大丈夫かな?)
 亀頭部は唾液とカウパー汁が混じってヌルヌルしている。
(これだけヌメっていればローションの役を果たしてくれるか…)
 ペニスの胴体部分を掴んで幼い膣孔へと導く。

「あ…ふぅー」
 息を吹きながら、ゆっくりと腰を下ろす。
「あっ、かっはーーんんっ…入る…入ってくるぅ。太いのが」
 しっかりと内部に進入してきたはずなのに、手の中にはまだ
充分の長さが残されていた。
 さらに時間を掛けて、ついに膣の最深部までペニスを呑み込む。
「くはぁーーっ。子宮が押し上げられてるみたい。お腹が…苦しい」
(大丈夫か? 理沙のおま○こ壊れないだろうな…)
「慌てなくていいよ。馴染んできたら自分で、少しずつ腰を動かして
ごらん」

 和久井は自分では寝たままの姿勢で両手を伸ばし、オレの細い
ウエストを触ったり両方の胸を揉んだりして楽しんでいる。
 端(はな)から痛みがあったわけではない。ただ動いたら
痛いのではないかという恐れがあった。
 心を決め少しずつ動いてみることにした。
「あ、あっ、うん…んん。おっき…いぃ」
(少しは慣れたかな)
 和久井はセックスに関して、すべて相手のペースに合わせて
いるように見える。

 こちらが動くと和久井も動く。休めば止まってくれた。その甲斐
あってか、快感は思っていたより早いうちにやってきた。
「あん、あん、いい…スゴイ。大きいのが暴れて…でも、ちょっと
良くなってきたみたい」
 口から漏れる台詞はその「大きさ」の事ばかりだった。それほど
までに、このペニスは窮屈な蜜壷の中で占める位置は強烈なもの
だった。
 しかし、この長さも太さも一旦、馴染んでしまうとそれまでに
味わった事のない甘美な快楽にどっぷりと浸った。

「いやーーん!イイ、イイのー。すっごい、深い…太くて中が
捲れちゃう」
(なんなんだ、この快感は!? おま○この内側から捲れあがって
いくような)
「じゃ、ちょっと突き上げるよ」
 和久井は決して筋肉質というわけではないが、そのバネのように
弾む下半身で身軽な少女の身体をたやすく蹂躙しはじめた。
「あーー、駄目! こんなの…あうっ、すぐにイッちゃう!」
(嘘だろ? もう絶頂が来るのか?!)
 容赦のない突き上げにあっという間に頂点を越えてしまった。
「駄目、駄目。ホントに、ダメー! またイク…あん、イク! 
あーーん、イクーーーーーっ!」

 意識が吹き飛び、身体のコントロールを失う。
 だが和久井の手は胸を愛撫していたので支えるような形となり、
以前のように倒れ掛かる事なくすんだ。
「すごいね。またイッちゃったんだ。やっぱり感じやすいんだね」
「はぁはぁ…和久井さんが…スゴイ…から」
(こいつは参った。小さな膣にデカイちん○を入れられるって、
こんななんだ)
 頭の中では、まだ霧笛がなっているような気分だった。
「このまま抜けないように身体を回せるかい?」
「ええ…たぶん」

 手を和久井の腹部から太股に移しながら、身体を180度回した。
「うん、良く出来たね。じゃ、このまま倒れてもいいよ」
 仰向けの体勢でゆっくりと倒されながらも、太いペニスは奥まで
挿入されたままだ。
 和久井は器用に両足を内股に滑り込ませ、強制的に2本の足を
開かせにかかった。
「あ、やだ。こんな格好…全部見えちゃう」
(くそぉ、オレに恥ずかしい格好ばかりさせやがって)
「誰も見てないってば。それに僕だって、こっち側からじゃ
見えないんだからさ」
 和久井の両足に阻まれて足を閉じることが出来ない。
「でも…こんなの…」
 何か言いかけたとき、和久井の右手の指が秘裂を開いた。

「あ…ん」
 ペニスは入れられたままヒダが捲られ、クリトリスまで陵辱されて
いた。
 二度もイッたというのに又しても、背中を快感が突き抜ける。
「あー、ああっ…いい、うう…んっ」
 今度は左手が動いた。左胸を揉んだかと思うと蛇のように上半身に
巻き付いては、両胸を交互に揉みしだく。
 膣内には巨大なペニス、さらにヒダ、クリトリス、乳首までもが
同時に好き放題に弄ばれている。
 「いやん、すごいの。こんなの駄目…またイッちゃう…かも」
(う、嘘だろ!?) 
 さすがに3度はないだろうと思った直後、首筋にキスされ腰を
動かされると思考回路が働くより早く達してしまった。
「ああっ! あん!また…またイク! んんっ!!」

「羨ましいな、何度もイケて。時々、僕も自分が女に生まれ
変われたらなーって思うよ。一度のセックスで10回もイケたら
最高だろうね」
 頭の中がボーッとし、はっきりするまで少し時間を要した。
 思考回路が正常に機能するようになると、和久井の言った2つの
事が可笑しかった。
 1つは今、和久井の隣にいるのが実は男だって事。和久井の憧れる
女になっている自分に優越感すらあった。
 もう1つは、いくら女でも10回もイカないだろうという事だ。
 しかし2つ目は、この後のセックスであっさりと覆された。

 何度も体位を変えてはイカされ、もはや何回イッたのか数えること
すら出来なかった。
「も、もう駄目…これ以上は死んじゃう…あん、もう…お願い、
イッて…」
(勘弁…してくれ…マジでイキすぎだって…)
 その言葉を最後にオレは失神してしまった。
 和久井は気を失っている間に自分もイッたようだが、ちゃんと
避妊はしたらしかった。
 さすがに遊びで寝た女を孕ませるのはマズイという、彼なりの
ポリシーなのだろう。
 その事に関しては素直に感謝である。

(中出しだけは、なんとか避けないと…) 
 前回、町でナンパされた時は初老の男に中で出され、その日の内に
自分も妹を抱き中出ししてしまった。
(たまたま、あの日は安全日だったのかもしれないが…)
 それにしても和久井とベッドを共にすることによって、欠点
もしくは男性として未熟な部分を見つけられるかと思ったが、結果は
『神はニ物を与えた』である。
 少なくとも自分と比較して劣った部分は全く無い、むしろ羨むくらいだ。
(ちぇっ、金もアレもすげーや…)

 シャワーを浴び、買って貰った服を着て、自宅の近くまで送って
もらった。
 別れの挨拶をしても、最後までこちらの住所も電話番号も聞かれる
事はなかった。
(ま、こちらにしても、その方が都合がいいけどね)
「あー、それにしても今日はイキまくったなー」
 大きく伸びをしながら、ポツリと漏らす。
(それにしても、また高額なものを貰っちゃったけど…この服、
どうしよう?)
 視線を落として靴やバッグを見て思った。
(何か理由を作って理沙に渡すか?…誕生日はまだだしなー)
 玄関をそっと開けて、万一にも誰もいないことを確認しながら
中に入った。
「そろそろ3時か。もう起こさないと又、理沙の奴、怒るな」

 着替え終わると、すぐに解除スイッチを入れた。
 数分後、ドタドタと廊下を走る足音…そしてオレの部屋の前で
止まる。
「お兄ちゃん! 何で起こして」そこまで言うとタイミングよく
電話が鳴った。
 トゥルルルル…
「あーん、もう!」妹がリビングに行き、受話器を取った。
(ふー、何とか救われたな。長話してるって事は理沙の友達かな?)

 
「お兄ちゃん」話が終わったのだろう、パジャマ姿のまま部屋に
入ってきた。
「おう、電話、誰からだった?」
 また、起こさなかったことへの不平を言いに来たのだと思い、
先手を打って先に質問した。
「美保子ちゃんからだった。土曜日に遊びに来るって」
「土曜日…ああ、4日後か。ところで理沙、腹へってるんじゃないか?
何か食べに行こうか?」
「うん、そうだけど…その前にお兄ちゃん、エッチしようよ」
「な! なんで、そうなる!?」
「分かんないけど、今すっごくエッチしたいんだもん」

(そうか、分かったぞ! オレが理沙の身体でセックスして帰るから、
まだ余韻が残ったままなんだな。理沙本人がセックスしたワケじゃ
ないから、欲求が満たされてない状態なのだろう)
「しょうがないな。じゃあ、おいで」
「うんっ!」
 オレは自分が出した答えを確認するためにも、妹を抱くことにした。
 妹のことが嫌いではないが、こんなことを続けていたら、いつか
きっと親にバレる。
 この一週間、妹が求めてくる事はなかったから大丈夫だと思ったが、
実は機械によるこんな副作用もあるわけだ。

(早いうちに美保子ちゃんと関係をもってオレの彼女になって
もらおう。
そうすれば理沙も諦めてボーイフレンドくらい作るだろう)
 まったくもって、いいかげんな未来図を描いていたが、現実は
予想を遥かに超えて進みつつあった…。


(続く)



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