『肉体交姦』
 作:嵐山GO


第2章 はじめてのお買い物

ピピピ…
 目覚ましのアラームがけたたましく鳴っている。時計の針はまだ
8時前だ。
 上体を起こしてアラームを切ると、自分が妹の身体のまま寝て
しまったことに気付いた。
(しまったー!!理沙の奴、まだ起きてなければいいが!)
 飛び起き、妹の部屋に向かった。そっとドアを開けてみる。
(よかった。寝てるみたいだ…)
(あれ?…待てよ!スリープスイッチを入れっぱなしだっけ?)

 次に自分の部屋に戻って確認した。スイッチはオンのままで
ランプが点灯している。
「そうか、これをオフにしない限り、理沙は起きないんだったな」
 一安心すると、朝まで狂ったように続けた自慰の記憶が蘇る。
「気持ち良かったよなー」
(それじゃあ、スイッチを切るか…いや、待てよ。せっかくだから、
もう少しこの姿でいようか)
 鏡の前で、ぶかぶかの男物のパジャマ姿で己の姿を見た。

その格好のまま、リビングに向かい軽い朝食をとる。
「とはいえ何をするかなー?」
 残ったコーヒーをすすりながら、早くもオレの好奇心は上昇した。
「身体を返す前に、もう一度オナニーしようか?真昼間から?うーん、
それも芸がないし」
 目を閉じ腕を組んで昨夜の行為を、しきりに思い出しながら股間に
残るかすかな余韻に浸った。

「昨夜は指だけであんなに気持ちよくなれたんだから、チン○を入れたら、
きっと凄いんだろうなー」
 人差し指を噛みながら、妹の寝ている部屋の方角を見つめた。
「理沙は絶対に起きないんだろ?だったらこのままセックスしちゃうか」
指をさらに強く噛む。
「妹と?それじゃあ、近親相姦じゃないか…だが見知らぬ男とヤルわけ
にはいかないだろう?」
自問自答を繰り返す。まさに天使と悪魔の睨み合いだ。

「今日は天気もいいし、いっそこの姿で外に出てみるってのは?
それもいいな。それで自分用の服でも買おう。今後も理沙の身体を
借りる事になるだろうし、男の服ばかりじゃつまらない。
それに、もし理沙の服を借りて汚したりシワになったりしたらバレるからな。
よし!そうしよう。セックスは帰ってからでも出来るし」
 今日の予定が決まると、さっそく立ち上がりリビングを出た。


 自分の部屋に戻ると、着ているものを全てベッドの上に脱ぎ捨てた。
 裸のまま理沙の寝ている部屋に入り、洋服を物色した。
「理沙、ごめんよ。今日だけ服を貸してくれ」
(上はTシャツでいいや、スカートはこれでいいな…あとは下着だ)
 
 ランニングシャツのようなアンダー、それと綿のパンツ。どちらも色は白。
 妹の服装のセンスは至ってシンプルで、むしろ地味という気すら感じた。
(兄のオレが言うのも何だが顔は悪くないんだから、もう少し何とか
なんないのかよ。パンツもこれ、スーパーのワゴンとかで売ってるヤツ
じゃないの?)
 結局、いつもの妹の服装で玄関を出た。もちろんノーブラだった。
 無地で白のTシャツにデニムのスカート。
(スカートってなんかスースーして頼りない洋服だよな。でも夏は結構いい
かも)

「どこに行って服を買おうか…駅前の商店街か…デパートはちょっと遠いし、
高いものは買えないし…」
 独り言を言いながら歩いていると、前方の公園内が賑やかな事に
気付いた。
「お、フリーマーケットじゃん!何かあるかな?」
 さすがに女性が出品しているブースが多く衣料品はスグに見つかった。
 その中から一番多く婦人ものを出しているブースを見つけると、
ハンガーに掛かったワンピースやシートの上に並べられたスカートを手に
取って見る。

「ねぇ、彼女。サイズ何号なの?」
「え、私?あ、あの…えっと、わかりません」
 突然、売り子のお姉さんに声を掛けられてびっくりした。
「ちょっと待って。私、メジャー持ってるから測ってあげるわね。んーっと、
身長は145センチ位?肩幅が35センチ、バストが76で、ウエストが54!
うわー、細いわねー。羨ましい!ヒップは78ってとこね。素人の採寸
だから正確じゃないけど、いいわよね」

「あ、はい。ありがとうございます」
「じゃね、えーと5号でも着れると思うけど7号なら余裕じゃない?
サイズはSね。あの辺に掛けてあるのが、それくらいの服が中心だから
見てみて。平置きしてあるのを見る時は、今の数字を思い出してね」

「ありがとう」もう一度、お礼を言って指差された場所へ行ってみた。
(子供っぽい服が多いなー。まぁこの体型じゃ仕方ないか。
せめて理沙のセンスよりは派手なものにしよう…『メゾピ○ノ』?
『シャーリーテン○ル』? 『パーソ○ズ』? なんだこれ? もしかして、
これがブランド名なのか?)

 初めて見るブランド名を横目にワンピース、ブラウス、スカートなど
適当に似合いそうなものを選んでみた。

 「わぁー、こんなに買ってくれるの?ありがとう。採寸した甲斐が
あったわ」
 お姉さんは、大袋に入れながら器用に電卓を叩いていく。
「えーとね、2780円だけど2500円にまけとくわ。いい?」
(あんなに買ったのにフリマって安いんだなー。今度、男物も
探しに来るか)
 握っていた財布から代金を払い、袋を受け取る。
 そのまま帰ろうとしたら、また声を掛けられてしまった。
「ね、彼女。ポーチあげようか?これ可愛いから似合うと思うよ」
「え、いいんですか?」
「うん。沢山、買ってくれたからオマケよ。それに財布はバッグか
ポーチに入れた方がいいんじゃない」
 どうやら財布を入れるものを持っていなかったので、不憫(ふびん)
に思われたようだ。

 それは赤色で長いベルトが付いているショルダータイプのものだった。
 財布とハンカチ他、小物を少し入れるには丁度よい大きさである。
(理沙は化粧する必要がないから、この大きさで充分だ)

 会場を後にして、やはり駅前まで足を伸ばすことにした。
(下着も何枚か買っておこう…あんなパンツじゃ可愛くも色っぽくもまい)
 今、自分が穿いているくせに勝手なことをいう始末である。

 以前、歩いたときの記憶でランジェリーショップは、ほどなくして見つかった。
(こんなとこ、男の姿じゃ絶対に入れないよなー)
 しかし可愛いデザインのドアーを開けると、予想を裏切って男の客もいた。
(彼女にプレゼントかもな…)
 何となくこっちの方が気恥ずかしくなってきたので、さっさと選んで
会計を済ませた。

 サイドが紐になっているショーツ、といっても紐が幅広なので結ぶと可愛い
リボンのようになる。
 他にもレースやフリルが、ふんだんに使われているものなど手に取った。
ついでにキャミソールのようなミニスリップを2枚。
(あーブラジャーも買っておくか…えーとバストは76って言ったっけ?
当然Aカップだよなー)
 
 手に取ったものはジュニアブラのようで、前面に小さな飾りボタンが縦に
3つ付いている。
 だがボタンは飾りで、ブラ自体は被るタイプのものだった。
 こちらも色違いで2枚購入した。
この日、買った下着はどれも淡いグリーンやブルー、ピンクといった
いわゆるパステル系のものが中心。
 濃い原色ものは避け、薄いパステル調か、もしくはギンガムチェック、
ボーダー柄で揃えた。

 家に帰って時計を見ると、1時間くらい経過していた。
(さて、じゃあ、さっそくとりかかるかな)
 自分の部屋に戻って、買ってきた洋服を押し入れの奥に隠す。
下着類も一部残して、あとは空箱に入れて同様に隠した。
(なんか、ドキドキしてきたよ)
 理沙の服を全部脱ぎ、先程買ってきた紐パンティから足を通す。

「あっ」 
 小さな布はぴったりと恥部を包み込む。その感触に思わず声が漏れた。
 サイドの紐を結び直して、次はスリップを着て鏡の前に立ってみた。
(うん、なかなかいいじゃないか。キュートで可愛い小悪魔って感じだぞ)
 左手がスリップの上から胸に触れると、すぐに右手がパンティの中に入った。
(だ、駄目だぞ!オナニーなんかしちゃ。これからもっとスゴイこと、
するんだから)
 
 鏡に小さくウィンクをして、次の行動に移った。
 オレは、これから始めることを全て記録に残すため、ビデオカメラを取り出した。
(60分間、たっぷり楽しむとするか)
 テープを挿入してカメラを三脚に固定した。
「うん。オッケー」撮影のための準備が整った。

妹の部屋に入り、借りていた衣類をすべて元あった場所に戻す。
(1時間位しか着てないから、汚れてないと思うよ)
 レースのカーテンは閉じられているが、録画に必要な光量は充分に
足りている。
「理沙、今からお前が『オレ』で、オレが『お前』だ。一緒に気持ち
よくなろうぜ」
 小さいが声に出して言ってみた。当然だが起きる気配はない。
 
 『気持ちよくなる』という言葉が頭の中をグルグル回る…早くも
股間が熱くなってくるのが分かる。
「お兄ちゃん…」
 理沙になりきって、そう呼んでみた。右手がまた、パンティのゴムをくぐる。
 妹の真似をするのも抵抗がないわけではないが、発する自分の
声が理沙のものだと分かると演技にも熱が入る。
「あ…あっ…」
 今度は我慢できそうもなかった。昨夜は一人でたっぷりと自慰に
耽(ふけ)ったが、今は室内にもう一人いる。
 そう考えるともう、欲望を制止する事など不可能に近かった。

「入れやすいように少し、濡らしておくだけだから…んんっ!」
 『入れる』とか『濡らす』とかいう台詞を妹の部屋で、妹の身体を
使って、妹の声で喋っている自分。
 この不条理なシチュエーションが興奮度に、さらに拍車をかける。
「駄目、でも…もう、やめなくっちゃ…ほんとに…キリがないから…」
 あと、ひと擦り…あとひと擦り…と、思いながら何とか振り切る事に
成功した。

(ふぅ…全く際限がない…これでセックスを覚えてしまったら、
どうなるんだろう?)
 右手を団扇がわりに、火照った顔を扇(あお)ぐ。
 床に置いたままの三脚を立てて、良い位置に構えた。
「録画したって自分が見るだけで、誰かに見せるって訳でも
ないんだけど」
 独り言をいいながら、カメラの向きや高さを微調整する。

 映っている自分を確認できるよう、モニター部分を反転させた。
 この位置からでは寝ている本来の『オレ』の身体は下半身くらい
しか映らない。
 だが、それは別にどうでも良かった。
(自分の…理沙の身体さえ映っていればいいんだ)

「お兄ちゃん」オレはカメラの録画をスタートさせるとレンズに
向って喋り始めた。
「今日は大好きなお兄ちゃんとセックスするの。私、初めてだから
本当はちょっと怖いけど…」
 カメラに向って別人を演じるのには少々、照れもあったが何とか妹に
成りきってみようとした。
「私、頑張っちゃうから見ててね」ちょっぴり舌を出して、カメラから
離れる。

 ベッドで寝ている『オレ』に近づくと、ゆっくりと夏用の肌掛けを
捲った。
「お兄ちゃん、お兄ちゃん!」
 胸をさすりながら耳元で声を掛けてみる。全く起きる気配はない。
大丈夫だ。 
 『オレ』の身体は大柄な方ではないが、やはり理沙のパジャマは
きつそうだ。
 すべてのボタンを外して、胸部をさらけだした。

 自分が穿いているパンティの片方の紐を解いた。シュルッと音がして
左足の太股にパンティが蛇のように絡みつく。
「お兄ちゃん、キスして」オレは中身は理沙である、『オレ』の顔に
近づき唇を重ねた。
「あんっ…」理沙の声で可愛く漏らすと、次にベッドに上がり顔を
跨(また)いで秘部を開く。
「お兄ちゃん、ここ舐めてくれる?」
 
先程、濡らした愛液が『オレ』の唇を濡らし、ヒダと重なり合う。
「はぅーん」声が漏れる。正確には寝ているのだから舐めては
くれないが、ゆっくりと腰を下ろすと鼻が一番敏感な部分に当たり、
さらに感度は倍増した。
「んぁーーん、イイ!いいよー、お兄ちゃーん」
 ベッドの縁に両手を掛けて腰を前後に動かしてみた。
 昨夜の自慰とは比べものにならない快感が突き抜ける。
 このままイッてしまおうかと思ったほどだ。
 一旦、腰を動かすのを止めベッドから下りた。
イキたかったのは山々だったが、せっかく録画しているのだから
もっと色々と試したかった。
(これも仕事の内なんだ)

「今度は理沙が、お兄ちゃんのを舐めあげるよ」
 パジャマのズボンを脱がし、下着の上からペニスに触れてみた。
 勃起はしていない。まだ小さいままだから理沙のショーツの中で、
こじんまりと納まっている。
「直接、触ってあげる」
 よく伸びる綿のショーツから片足を抜き、ペニスを露出させた。
「かわいいよ」そう言うと、まだ完全には剥けていない皮を剥いて
先端に唇を押し付けた。

 「うっ」という声が聞こえたような気がしたけれど、気のせいだった
かもしれない。
「理沙、あんまり上手くないかもしれないけど頑張るからね」
 当然、フェラチオなど初めての事であるが、発した言葉とは逆に
上手くやれる自信はあった。
 感じる場所など、自分が一番良く知っているからだ。
 小さな口にそれを含む。
 続いて舌を使い、雁首や裏の縫い目部分を集中的に刺激した。

「あ、大きくなってきたよ」
 グンっと反りあがり、充分な大きさと硬さを主張している。
(げっ、オレのって、こんなにデカかったっけ?)
 声に出さないように、じっと見つめた。
もし言葉して出すときは極力、女っぽく喋ろうと心掛けた。
(たぶん握っているのが理沙の手だからだろうな。比較対照が
自分の手から理沙の手に移ったから、大きく見えるのかもしれない)

「こんなに硬いんだもの。もう大丈夫だよね?」
 オレは唾液でぐちょぐちょに濡れて光っているペニスを握り、
自分の股間に当てがった。
 しかし先端がヒダに触れた所で、また止めた。
(待てよ。オレは昨夜、理沙の身体でイキまくったけど、男としての
オレ自身は何日もオナニーしてないぞ。ってことは、もしかしたら
中出しされるかも…それはまずいな)
 
「ちょっと待っててね、お兄ちゃん」
 オレは一旦、自分の部屋に行き先程、駅前で配っていたスキンを
ポーチから取り出した。
(あー、捨てなくて良かったー)
 安心して戻ってくると封を切って中身を取り出した。
「お待たせ、お兄ちゃん。中で出されると困るからこれ、付けてね」
 もう一度、ペニスを頬張り硬さと大きさを回復させると、手際よく
スキンを装着する。
「これなら大丈夫。じゃ、今度こそ入れたげる」

 先程とは違うペニスの手触りを確かめてから、ゆっくりと秘部に
沿ってなぞった。
「んんー、気持ちいいよー。お願い、早く入れて」
 オレは自分で自分を焦らして楽しんだ。背中に柔い快感が渦巻く。
 クリトリスにペニスを当てて擦り始めると、もう我慢の限界だった。
「あーん、もう駄目ぇー。我慢出来ない…いいよね?入れちゃうね」

 処女膜は昨日、自分で破ったものの多少の傷みは覚悟しなければ
ならなかった。
 ズ、ズリュ、ズ、ズズ…
 ペニスの先端がヒダを押し開き、捲(めく)り、進入してくる…
「あ、うう…くっ、い、痛っ!」
 思った以上に痛みが伴う行為だが今更、止めるわけにもいかなかった。
 苦痛に耐え、さらに腰を沈める。
「あ、あー、入ってくる…奥の方まで」

 騎上位の体勢のまま、痛みが鈍化するまで暫らく待った。
「あーー、うぅ。やっぱり大っきい…キツイ」
 カメラの方を見ながら涙目で訴える。
(大きいというよりも、やっぱり処女だしなー。初めてじゃ仕方がないか)
 まだ完全に痛みが引いたわけではなかったが、少しずつ動いてみる
事にした。
 ちょっと腰を持ち上げたり、前後にスライドさせたりして昨夜の
快感を必死に呼び起こす。

「あ、あん、ちょっとイイかも…んー、あん、あん」
 やはり昨夜のたっぷりの自慰が功をなしたのか、痛みの方は麻痺し
替わって快感の波が、ここにきて一気に押し寄せてきた。
「あー、いやーん。何これ。すっごい気持ちイイ!」
 この時点ではまだ快感の波に捕われながらも、カメラの方を
振り返るような余裕もまだあった。


夢中になってさらに腰を動かす。
 体中が沸騰して内部が煮えたぎっているようだ。
 先程までの痛みは嘘のように消え、今は自ら腰を振り嗚咽を
漏らすまでに至った。
 右手は寝ている『オレ』の腰の辺りに置き、左手は小さな自分の
胸を揉みしだいた。
「あーーん、どうしよう。気持ちよすぎて止まんないよぅ」
 蠢く肉棒の感触が分かる。
 腰を上下する度に、強烈な高まりが脳天に突き抜ける。
「あっ!あぁぁぁああーーーあっ!すごい!こんなの…。あぁぁん」
 時々、左右の手は役目を交代した。
 利き腕で胸を揉む時は2本の指を使って乳首を摘んだ。
 挟んだり、摘んだり、掌で転がしたりもした。
 ぐちょぐちょと卑猥な音を立てて、愛液があふれ出る。
「あんっ!あんっ!いやーん。そんなにされたら、理沙イッちゃうよ」
 自分で身体を動していても、女の姿である限り受身でいたかった。

 愛液を流しながらも2枚のヒダはぴったりとペニスに張り付いて
いる。
 兄と妹が一本の肉棒によって繋がっている感覚が、さらに興奮度を
高めた。
「あ、いや。もうダメみたい。お兄ちゃん、理沙イキそう」
 そう言った時だった。寝ている『オレ』の身体が急に反りあがり、
小刻みに震えた。
「えっ?嘘、何?…お兄ちゃんイクの?いやん、駄目だよ。待って。
まだイッちゃ駄目!お願い、だって私、まだ…」
 言いながら慌てて腰を動かしたが、最後の息は合わなかった。
 幼い膣道でペニスが膨らんでいる。身体がもう一度、グーンと反り
上がると「ううっ」と呻いた後、大きな息を漏らして『オレ』の
身体は再びベッドに沈んだ。

「お兄ちゃん、イッちゃったんだね」
 暫らく、その姿勢のままじっとしているとペニスから硬さが
緩んできた。
 タイミングをみてゆっくりとペニスを引き抜いた。
スキンの精液溜まりの部分には、優に2,3回分くらいはありそうな
精液が溜まっている。
「すっごーい!いっぱい出たね」
 スキンを外し、口の部分を縛って持ち上げてみる。我ながらすごい
量だと感動した。
 オレはその摘み上げたスキンを持ってカメラの前に向った。
「ほら!すごいでしょ!」
 カメラにアップで映し出すと、精液溜まり部分にチュッとキスを
した。
 
 その後はティッシュに包んでカメラの脇に転がしておいた。
 へたにゴミ箱に捨てようものなら忘れかねないからだ。
もっとも後日、妹が見つけたところで、それが何なのか分からない
だろうけれど。

 再びベッドに行き、すっかり小さくなってしまったペニスをすぐに
頬張った。
口の中に精液の青臭い味と匂いが広がる。
「うえー、ちょっと苦ーい。これが男の人の味なんだね。えへ」
 カメラに上手く映る様にモニターに映った自分を確認し、右手で
髪を掻き上げ左手でペニスを支える。
 我ながら、ちょっと淫靡(いんび)なシチュエーションに満足した。
「最後の一滴まで飲んであげる」
 陰茎をこすりあげ、尿道に残った残液を吸い上げた。
「う、んん、うう…ちゅば、ちゅうー…ごくん」
 
 再びじゅぽじゅぽと音を立ててフェラチオに専念した。
男の感じる場所は男が一番良く知っている。
 それに何といっても自分のペニスなのだから、どこをどうすれば
いいかなんて考えるまでもない。
 
 再び硬さと大きさを取り戻すまで、どれほどの時間も必要と
しなかった。
 じゅぽんと音を立てて口から開放した。
「あーん、すごいよ。もうこんなに硬くなったよ。ほら!」
 唾液が、てらてらと鈍い光を放ちながら陰茎を伝っている。
「お兄ちゃん、もう一回イイよね?だって私まだイッてないんだもん」
 
 聞くまでもなかった。
 最初から自分がイクまで止めるつもりはなかったのだから。


もうスキンは無いので生で入れることにした。多少の不安もあったが、
考える以上に逸(はや)る気持ちが先に立った。
「ああーん、早くちょうだい。もう、さっきから理沙のここ疼いて
仕方がないの」
(すっげー、身体が疼く。思いっきり女の子としてイッてやるぞ)
 今度は後ろから入れて貰うことにした。この方が自分の姿が正面から
カメラに収まるし、何といっても『後背位』というのを体験して
みたかったからだ。
「生だから、さっきと随分感触が違うね。別の男の人に入れられてる
みたいな感じ。でも…あー、気持ちいいよ」
 
 今度はすんなりと入った。我慢出来ず、すぐに腰を動かす。
「イイー、ダメぇ。やっぱ大っきいー!すぐにでもイッちゃいそう」
 両手で胸を揉み始める。この体位の方がさっきより安定している
ような気がして両手を好き放題に使えた。
 加えてこの体勢はクリトリスを擦り上げるのも容易だった。
「あっ、いやー。そんなに同時に弄られたら…すぐにダメになっちゃうよ」
 腰を上下に振ったり前後にスライドさせたりすると、快感が
うねるようにせり上がってきた。

「あー、すごい、すごい!これ、気持ちイイ!」
 何も考えず、このままイキたかった。だが反面、男では絶対に
味わう事の出来ないこの感覚をまだ終わらせたくなかった。
 出来ることなら何時間でも、この身体でセックスを続けていたい気分。
「あふーー、あ、あん、あん。アン!…そんな、あー、でも…も、もう」
 
 再び膣口から大量の蜜を溢れさせ、唇からは、もどかしく切なくも
可愛い喘ぎが次々と漏れる。
「あん、あん。来ちゃう。嫌、嫌っ、まだダメ!イキたくないの!ダメ、
まだダメーっ!」
 寸での所で腰の動きを止めた。拷問のような仕打ちだった。体中から
汗が吹き出る。

「ふぅー。ちょっとイッちゃったかも」
 そう自分に言い聞かせ納得させた。だがすぐにまた、ゆっくりと腰が動き
始める。
「あうぅー、深いの。奥まで来てる。ふ、太いーっ、太いよぅ」
 もう自分のペニスという概念はなかった。そんなことよりもこの一見、
未成熟な妹の身体が精一杯セックスを楽しんでいる事に思いっきり酔う。
「いやーん、雁が、雁首が引っかかってイイ。中が全部、引き摺り出される
みたい。スゴイ、いいのー。お兄ちゃんのチン○、最高ーっ!」
 たぶん、いや間違いなく妹はこんなことは言わないだろうなと思いつつも、
もう一人の淫乱な理沙を演じていた。

「壊れちゃう!理沙のオマ○コ、壊れちゃうよぉ」
 カメラのモニターに淫乱な自分の姿が映し出される。
今までに見たことも無い妹の色っぽい顔。スリップを胸の上まで捲り上げて、
乳首を立て激しく腰を振っている。
「あんっ、あん、イヤ、見ないでぇ。私、そんなにエッチな子じゃないのに」
 言葉とは裏腹に唇の端からよだれを垂らし、さらに右手で乳首を
引っ張ったかと思うと、今度は指を噛んで次々と込み上げる嗚咽を必死に
抑える。

「あ、あー…また、また、来ちゃう」
 少女の身体はこれまでにも何度も大きな波を迎えた。だが、その度に
別の欲望がそれを阻(はば)んで許さなかったのだ。
「どうしよう?どうしたらいい?イクの?イッちゃうよ。いい?いい?イクよ」


 まさに自問自答の攻撃、本当はこの身体で思いっきりイッてみたい。
だけどイッたらもう終わり。それでおしまい。
 理沙の身体でセックスを始めて、そろそろ1時間たつ。
 
 この辺で止めた方がイイのかもしれない。またセックスしたくなったら
理沙の身体を借りればいいし…あるいは今日買った可愛い服を着て、
外にナンパされに行くのもいい。

 男の荒々しい両腕が細い腰を掴んで、後ろから激しく犯してく
れるかもしれないし。
 そうだ!そうしよう。精一杯、可愛い女の子を演じて甘えて、
そして気絶するくらい激しく突いて貰おう。
 そんな自分の姿を想像していたら、もはや絶対に逆らうことなど
出来ない巨大な波が、この小さな身体を襲った。

「あーーっ、駄目ーーっ、すごいー、イッちゃう、イッちゃう!
イク、イク、イクー」
「いやーーんっ、イッちゃうーーんっ!イクーーーーーーーっ!
あうっ!」
 頭の中で何かが弾けて真っ白になった。
 刹那、身体の自制がきかず寝ている『オレ』の身体の上に、
そのまま倒れ掛かってしまった。
 身長差が30センチ近くあるので、僅かな差でなんとか顔に
ぶつけずに済んだ。

(うー…イッちゃったよ…スゲー、気持ち良かったな)
 カメラはまだ録画を続けている。おそらく繋がったままの陰部を
取り続けているのだろう
…止めようかとも思ったが、もう少しこのまま余韻を楽しむ事に
した。
 オナニーの後もそうだったが、セックスの後の余韻も男とは比較に
ならない陶酔感を味わえる。
 ゆっくりと潮が引くように快感が冷めていく感覚…まどろんで
いるかのよう。 

 どれくらい、そのままの姿勢でいただろうか…ペニスからの刺激が
止まり柔らかくなってきたところで、預けていた身体を離した。
 カメラを止め、片付けをして、全てを元通りにして妹の部屋を
出た。
 機械のスイッチを切り、何事も無かったようにベッドに横に
なった。

(思った通り、女の方がセックスで得られる快感は凄い。これは
間違いなく癖になる…どうしよう?この身体で抱かれてみたいぞ。
やはり次は買った服を着て町に出てみるか…なんとか見知らぬ人間と
安全にセックスする方法はないものかな?)
 
 下着姿のまま、いまだ冷めぬ余韻を楽しみつつ、次回の予定を
立てた。


(続く)



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