SKIN TRADE2
作:嵐山GO

(その12)

「しっかし女って、つくづく男とは違うものなんだな。前に女の性感は
男の数倍とか、セックスするほど長生きするとか、綺麗なるとか
聞いたことがあるけど。しかし、ズルイよな。その点、男なんて奢って
ばかりだし、見返りなんて殆ど期待できない」
 あまり女性と付き合った経験の無い僕だけど、どうにも男の不満点
ばかり思いつく。
「あー、でも女には生理があるんだ。あれは辛いって聞くなぁ。でも、
当たり前だけど僕には無いよな? 私生活だってイイことだらけだ、
いっそこのまま女の子で通すか」

 今日はシワを気にして制服はさっさと脱いで壁に掛けた。
 熱いシャワーも浴びて、膣内に残っているであろう精液を洗い流すと、
可愛いパジャマを着て珍しくビールを煽る。
「へへ、未成年だけど飲んじゃうもんねー」
 グラスに移すことも無く、男みたいに缶ビールのままグビグビと口内に
流し込む。
「うひゃー、美味いっ! 最高っ! 女最高っ! 女の子って
最高じゃん!」
 イイ事尽くめの女体を酒の肴にビールが進む。

「今日は、あんな老人を相手にしてセックスしたんだよ…上に
跨っちゃってさ。こんな可憐な少女に、あんな酷い事させるかなぁ。
ま、気持ち良かったからいいけど」
 テーブルの上の缶ビールの横にスタンド式の簡素な鏡を置いてある。
その鏡にほろ酔い加減で頬を赤くした少女が写っている。
「そういえば…あの爺さん、この子の身分は詐称したとか言ってたっけ? 
なら、当然この子は実在しない子だよな? 『あの男』が作った『皮』
なんだし。モデルがいるわけじゃないのかな?」
 鏡を覗き込み、笑ったり怒ったり変顔を作ったりしてみる。
「いたら、さぞかしモテるだろうな…女子高かぁ。でも共学だったら
逆に怖いか…」
 薄い生地のパジャマは乳首が透けて見える。
「一人だしいいよな。でも、こんな可愛い子がウチに遊びに来て、
こんな無防備な姿で隣に座られたら堪らないなぁ」
 半袖の上に七部のズボン、今は自分の格好とはいえ見ていると
ムラムラしてくる。

「ね、オナニーするでしょ?」
(今日は、さすがにやめようぜ。真昼間っからセックスしちゃったし、
それにここんとこ毎日じゃないか)
「でも…私、したいんだもん。男の人の味を覚えちゃったのよ。
貴方はしたくないの?」
 悲しそうな顔した少女が写る。
(そ、そりゃ、したいけどさ)
「だったらお願い。ね? いいでしょ? 昼間のこと思い出したら、
私…濡れてきちゃって。ココ触ってみて?」
(あ、うん…いいの?)
 一人二役の芝居を続ける。年頃のキュートな女の子が、その外見
には似合わない、あどけない顔で淫らな言葉を吐くと、それに男の
自分が頭の中で答える。
 もちろん、その逆もアリだが、そんなやり取りが一層エッチな
気分を盛り上げてくれる。
 結局、そんな一人会話を楽しみがら身体中に指を這わせ、今夜も
自慰に耽るのであった。


(続く)


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