転身  (その29)
作:ecvt


「・・・!ママ、そ、その格好・・・!?」
「恥ずかしいわ奈美ちゃん・・・そんなにじろじろ見ないで・・・」
俺は美佐子の声でそう答えると、股間に双頭バイブを突っ込んだまま両手で隠し、鏡の前に立った。
「いやぁん!恥ずかしいぃん!」
鏡の中の美佐子は、両手では隠しきれないほどの双頭バイブを隠しながら、モジモジと顔を赤らめていた。。
(いいねぇ・・・淫らな格好を恥らう貞淑な主婦!やっぱこれだな!)
鏡の中の美佐子は満足気にだらしなく崩れた。
「そんな格好して、一体どうしちゃったの、ママ?」
「ついにこの時が来たのね」
「・・・え?」
「奈美ちゃん。これからママがあなたに男というものを教えてあげるわ・・・コレでね!」
俺はくるりと振り向くと、股間に突っ込まれた双頭バイブを擦りながらそう答えた。
「え、それってどういう・・・」
戸惑う奈美を表情を見るや否や、俺は奈美の手を両手でしっかりと握った。
「女の子はね、思春期が来て、男性との性行為に興味を持ち始めたならば、母親が身体で教えてあげなければならないのよ」
「・・・そうなの?」
「そうなのよ、私もお母様に教えてもらいましたし、お隣の奥さんも、この間娘の真樹ちゃんに教えたばかりだそうよ。思春期の娘を持つ母親は何かと大変よね・・・」
俺は美佐子の顔で悩ましげな表情をつくりながら俯いてそう語った。
「えぇ!・・・だって真樹ったら何にも・・・」
「それは当たり前よ、娘のあなたは一切他言無用よ。あなたに娘ができて、思春期が来たときに明かすものなのだから・・・」
俺は奈美の顔を優しく両手で掴んだ。
「わかったわ、ママ。で、でも・・・こわい・・・」
「だぁいじょうぶ、ママが優しく教えてあげるわ・・・まずはこれがキスよ・・・!」
怯える奈美に、俺は優しくキスをした。


(続く)


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