転身  (その16)
作:ecvt



「気を付け!」
美岬の声を使って言った俺の一言に、生徒達が一斉に従う。
(ふふふ、命令してるのがコーチの身体を乗っ取った俺とも知らずに、バカな奴らだぜ・・・)
「では、柔軟体操を始める!今日は特別な特訓なので非公開とします。すぐにプールのブラインドをすべて閉めなさい!」
「ハイ!コーチ!」
生徒たちは俺のその言葉を疑うことなく一斉に行動に移り、また一斉に整列をした。
「よろしい!」
キリッとした表情でそう言った美岬は、その後、一瞬だけニヤけた表情を浮かべた。
「では、今日はいつもと違う新しい柔軟体操をします。私のやる通りにしなさい。それとこれは門外不出の方法だから他言しないこと!わかった?」
「ハイ!コーチ!」
「では始めます!」
にやっと笑った美岬まず、前屈みになると、両腕で胸を挟むと、胸をブルブルと左右に振って見せたのだった。
「ホラ、なにやってるの!?私に続いて!」
「ハ・・・ハイ!」
慌てて生徒たちが俺が美岬の体でやったこと同じ行動を繰り返す。
(ふふふ、いい眺め・・・女子高生が俺の目の前で真面目な顔して胸を振ってるなんてな・・・美岬さんも悪い奴だなぁ・・・俺の思うがままにこんな命令だしちゃうなんて・・・最低コーチだよ・・・)
「次はこう!」
振り向いた美岬は、水着をお尻に食い込ませると、お尻を振ってみせた。生徒たちは疑うことなくそれに従う。
(面白ぇー!生徒たちは俺の言うがままだぜ!本っ当に俺のすることは天本美岬がしたこと、俺の言ったことが天本美岬が言ったことになってるんだよなぁ・・・!生徒たちの色っぽい姿も堪能できて、美岬さんの色っぽい姿も堪能できて、最高だよ!ようし、お次は・・・)
美岬はお尻を振ったまま股を広げると、前屈して股の下から顔を出した。
「ちょっとこれは大変よ!みんな頑張って!」
「ハイ!コーチ!頑張ります!」
生徒達は俺がそうするままに股を広げ前屈みになりながら懸命にお尻を振ってみせた。
(ふふふ、なんて健気な生徒たちなんだ。俺はちょっと疲れたからコーチとして「指導」するとしますか!)
美岬はニヤニヤした表情で立ち上がると、お尻を振り続ける生徒たちの周りをぐるぐると歩きながらその姿を観賞した。
(いい眺めぇ・・・絶景だね!まさか君たちがあこがれるカリスマコーチの天本美岬さんの中身が俺で、こぉーんなこと考えて指導してるなんて思いもしてないだろうなぁ・・・!)
「ホラ、田中さん!お尻が下がってるわよ!もっとこうよ!」
そう言いながら美岬は生徒のお尻を揉み上げた。
(エヘヘ・・・柔らかぁーい!)
「あんっ!ハ、ハイ!」
「あら、あなた、水着のお尻への食い込みが足りないわ!こうよ、こう!」
そう言って水着の股間部分を引っ張った。
(エヘヘ・・・アソコが見えちゃうよぉ!)
「ひぃ!ハイ、コーチ!」
「さあ、今度は反対にブリッジをして振るのよ!今度は円を描くようにね!」
「ハイ!コーチ!」
生徒たちはそれにも何の疑いもなく従った。
美岬はしゃがんでそれを眺め続けたのだった。
(いいねぇ・・・おっ、あの娘、胸デケェな!どれどれ・・・)
「三原さん、胸が下がって顔に掛かってきているわ。ブリッジした状態でももっとこのぐらい上にないと!大胸筋をもっと鍛えなさい!胸が柔らかすぎよ!」
そう言うと美岬は、三原幸という生徒の胸を鷲掴みにして持ち上げると、しばらく揉み続けた。
「ハイ!ご指導ありがとうございます!うっ・・・」
(おぉ!こんなことされても感謝してくれるのかぁ!それならば・・・)
「三原さん、あなただけちょっと起きてくれるかしら?他の生徒は続けるように!」
「ハイ!」
三原幸は、立ち上がると、気を付けの姿勢をとった。
「三原さん、あなたの胸は柔らかすぎるわねほら・・・こぉーんなに・・・でも、張りが足りないわ」
美岬は三原幸の胸を両手で揉みだした。
「あぁん!ハ、ハイ・・・」
「ほら、私の胸を触ってごらんなさい」
そう言うと美岬は幸の手を取り、自分の胸の方へと持っていったのだった。
「あんっ!初めて触ったけど・・・じゃなかった。この胸って大きいけど張りがあって・・・いいでしょ・・・はぁん!上手よ、そのまま続けて・・・感覚がわかったかしら?それに比べてあなたの胸は・・・」
美岬は片方の胸を幸に揉ませ、もう片方を自分で揉みながら、もう片方の手で幸の胸を揉み続けた。
「コ、コーチィ・・・」
「三原さん・・・いいわよ・・・もっとその感覚を体で覚えて・・・」
「で、でもなんだか変な気持ちに・・・」
「あら、具合が悪いの?それは心配ね」
美岬はニヤッと笑うと、
「皆さん!三原さんが具合悪いそうだからコーチ室で休ませてきます。各自アップしておくこと!いいわね!」
「ハイ!」
「さ、三原さん、こっちよ・・・」
「はぁい・・・コーチィ・・・」
美岬は幸の肩を抱きながら彼女をコーチ室に引き入れると、ニヤニヤした表情で足早に裏口へと向かった。
「さぁーて、約束どおり、俺が南さんだった頃のじいやから例のものを受け取るとしますか!」


(続く)


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