転身 (その14) 作:ecvt (うわぁ、本当に入っちゃったよ、女の人しか入れないところに・・・どこ見ても女ばっかり!ウシシ・・・でも緊張するなぁ、俺が男だってバレないかなぁ・・・この身体ならさすがにそれは無いか!みなさぁーん!男が女弁護士の身体を着て、盗撮に来てるんですよ!逃げなくていいんですかぁ?ニシシ・・・) 俺は更衣室の他人のカゴの中を漁って見つけたお気に入りのデザインの水着でカメラを隠しながら盗撮を始めた。 (うーん、極楽極楽!・・・ふむふむ、この人の記憶によると、これは録画時間は短いけど、本体メモリーとメモリーカードに同時に録画できるんだな。あとでカードを持ち出すとしますか!) カメラを持つ美和の顔がニヤァーっと崩れた。 (しっかし、だめだな、美和さんは。更衣室から誰の物かわからない水着を盗んできちゃうなんて!これで窃盗罪も追加だな) 「ごめんなさぁい、ゆるしてぇん!だって、かわいい水着だったんですものぉん!」 朝倉美和の身体をした俺は、警戒されることなく女性に近づくと、至近距離での盗撮を堪能した。 (おっ、あの娘・・・上品そうでかわいいなぁ・・・持ってきた水着も、この身体よりあの娘の方が似合うかもな・・・) 俺は美和の身体で鏡の前に座って身体を洗っているその娘の背後に近づくと、すかさず盗撮を始めた。 「あっ、先生・・・その節はありがとうございました!」 「・・・?」 (ん?誰だ?コイツ・・・うんうん、娘・・・奥山 南は、今の俺の身体の元依頼人で、資産家令嬢・・・ストーカーに盗聴器やカメラをしかけられて、そいつを訴え・・・ほうほう、見事そいつを撃退した・・・と、やるじゃん今の俺) 「本当にあの時はカッコよかったです!」 と、南は羨望に満ちた眼差しで俺に感謝の言葉を投げかけた。 「でしょ!いやぁ、そんなに褒められるとまいっちゃうなぁ!」 「・・・?はぁ・・・」 「い、いや、じょ、冗談よ、冗談!私は弁護士として当然のことをしたまでです。盗聴、盗撮のような下劣な行為は弁護士として断じて許せませんからね」 (ふふふ・・・でもそんな弁護士先生さまも今や盗撮犯ですからねぇ・・・) 「うふふ、そんなにお褒めの言葉を頂いて光栄ですから、お背中でもお流しいたしますわ」 「はい、喜んで」 (えへへ、この人・・・じゃなかった、「私」の人徳のおかげかな!人助けっていいねぁ・・・それにスベスベでいい背中・・・ようしお次は前に・・・) 鏡に映る美和の顔は、いやらしく歪んでいた。そこに映っているのは、もう知的な美人弁護士のものではなかった。 だが、調子に乗った俺が左手を前の方に移そうとすると、南にその手を止められてしまった。 「いやっ!」 (なんだよ、ストーカー被害に遭ったから、警戒心が強いのか?女同士なんだからいいじゃなぇか) 「ふ、ふふふ・・・どうしたの?美和さん。私はあなたをストーカーから救った恩人なのよ・・・それに、女の私がするこのぐらい我慢してくれてもいいんじゃなくて?」 「そ、そんな・・・」 嫌がる南の手をほどくと、強引に陰部にへを伸ばそうとしたが、また制止されてしまった。 「まぁ、なんて恩知らずな娘なの?その手をどかせなさい!」 そう言って揉み合っているうちに、右手に隠し持っていたカメラを落としてしまった。 「・・・!先生・・・まさか盗撮まで!?・・・誰か!」 (やばい!見られた!) それを見ていた他の客が、クラブのスタッフを呼びに行った様だ。スタッフが数人こちらに向かって走ってくる。 (チッ、この身体ももうここまでか・・・まぁいい・・・) 俺はカメラからメモリーチップを外すと、南のタオルに忍ばせ、後ろから助けが来るのを鏡で確認していた奥山南と目を合わせた。 「いやっ、私の中に・・・男の人が・・・入って・・・くる・・・・そ、そんなの絶対・・・だ、だめぇ・・・・、じゃないわ!嬉しい!合体!うふふ、これでもう触り放題よぉ―ん!」 俺がちょうど奥山緑の身体への乗換えが終わった頃に、クラブのスタッフ数人が美和を取り押さえると、犯人である俺に向かって 「大丈夫でしたか?後はもうお任せください」 と聞いてきた。 (ふふ、バカな奴・・・) 「えぇ、でも、本当に怖くて・・・じゃ、あとよろしく」 一瞬涙を見せてやるとすぐに真顔に戻り、メモリーチップを忍ばせたタオル、先ほど盗んだ水着を手にした南は、スタスタと足早に風呂場を去った。 その後、風呂場で犯行を否定し続けた美和だったが、カメラの本体メモリーに自ら名乗って犯行宣言している映像が残っていたために、スタッフルームに連れて行かれてしまった。 「ふぅー、間一髪・・・だめじゃないか、南さん!アンタが抵抗しなければ美和さんが連れて行かれる事態にはならなかったのに・・・!」 「ごめんなさぁい、でも、お詫びにこの身体で存分に楽しんでね!」 プールのロッカールームの鏡の前で、身体をクネクネとくねらせながらウインクし、そう一人芝居をした南は、先ほど美和が女風呂の更衣室から盗んだ水着を着始めた。 「なら、まずこの水着を着てもらおうかな・・・やっぱりこの身体に似合うと思うんだよなぁ・・・」 「喜んで!ふんふぅーん!」 鼻歌交じりで嬉しそうにその水着を着た南は、わざと水着をお尻に食い込ませ乳首をいじりながら色っぽいポーズをとった。 「うっふーん!やっぱり似合うわぁ!もうたまらん!」 南はそのまま、鏡に向かってオナニーを始めた。 「あぁん、その姿、たまらん!プライドの高い資産家令嬢なのに、盗んだ他人の水着を変な風に着て、ジムの鏡の前でこんな事・・・お父様に知れたら・・・なぁんて!イ、イクゥ・・・!!」 南は誰もいないロッカールームで果ててしまった。 そして両手で胸を揉みしだきながら無表情でムクッと起き上がると、あらためてしげしげと自分の身体を見つめるのだった。 「よく誰も来なかったな・・・しっかしいい身体!せっかく水着着たんだし、プールの方も覗いてみようかしらぁん!あんっ!」 そう言った南は、胸を揉むのを続けながら、プールへと向かった。 (続く) |