不思議な空間その4

作:ecvt


車内は大混雑で、なんとか委員長の数人隣に立てた俺は、こっそりとオナニーを始めた。
(これだけ混んでるし、大丈夫だろ…)
「うっ…くっ…」
俺が声を押し殺しながらオナニーをしていると、目の前に立っていたスキニータイプのジーンズをはいたロングヘアーのモデル風美女が凄い形相でこちらをニラんでいた。
「ちょっとあなた!」
彼女は小声だが厳しい口調で俺に話し掛けてきた。
(めんどくさいことになりそうだな…)
俺は美咲さんの覗き穴から離れてハシゴを降りると、目の前の黒木淳子と書かれたハシゴを上っていった。
遠目に覗き穴を見ると、美咲が真っ赤な顔をして平謝りしているのが見えた。
「…なのよね!まったく、コッソリと車内でこんなコトするなんて非常…」
部屋にはすごい剣幕でしゃべっている淳子さんの声が響いている。
(美咲さん、身体を貸してくれたお礼に、今俺が敦子さんになって助けてあげるからね…!)
俺はすかさず淳子さんの覗き穴に目を合わせた。
「非常…識よ!もっと私がやるように堂々としないとね!あっはぁーん!」
そう淳子さんの台詞を引き継いだ俺は、淳子さんの胸を揉み始めた。
「あ、あの…」
「大丈夫、あなただけに恥ずかしい思いはさせないわ!私も恥をかいてあげるわ…あっ…ふっ…」
俺はうろたえる美咲さんに向かって小声でそう言いながらウインクすると、ジーンズの中に片手を伸ばして、淳子さんの身体でのオナニーを続けた。
「えっ、は、はぁ…あ、ありがとうございます…」
車内の視線が集まっている中、美咲さんは申し訳なさそうに頭を下げていた。
「あふっ…私って…形が良くって…感度のいい胸持ってるわよね…あふっ…下の感度もなかなか…あ!委員長降りるのか!あ、じゃあね!」
淳子さんの身体を堪能していた俺は、委員長が降りるのを見かけたので、美咲さんを残したまま敦子さんの体で慌てて電車を降りたのだった。

ホームに降りた俺はガラスに映る淳子さんの姿を眺めた。
「これが今の俺かよ…ホント、スタイルいいよなぁ…スキニータイプで身体にピッタリ密着した七分丈のデニムがスタイルを強調してて色っぽいよな…うふっ!」
俺は長いストレートヘアーをかき上げながら、ガラスに映る自分に向かってウインクした。
「でっへっへーいい女…あ、委員長…!」
委員長が階段を降りたのが見えたので、慌てて俺は後を追ったのだった。

俺は、美人なため次々とナンパされるのを気分よく断りながら委員長の尾行を続けた。
(次々とフリまくるってーのは気分イイ!ほーんと、男ってエロいよな!ま、コレだけ美人ならしょうがないか!)
そうこうするうちに委員長は家に入っていった。
「へぇ、ここが委員長の家かぁ…さて、どうやって入るかなぁ…」
しばらく考え込んでいると、若い男から声をかけられた。
「かぁのじょ!こんな所で何してんの?お茶いこうよ!」
(めんどくせぇなぁ…おっ)
しつこい男を適当にあしらっていると、委員長の母親とみられる女性が家から出てきた。
(えぇ!?あれがお母さん!?若くして委員長を産んだからまだ30代とは聞いてたけど…美人だなぁ!)
「…って彼女ぉ!聞いてんのぉ?」
俺が委員長の母親に見とれていると、男が俺の肩に手をかけてきた。
「なにすんの!私はレズだから男はダメなの!あ、あの人が私の彼女よ!」
俺が委員長の母親に近付くと、男もついてきた。
「またまたぁ!そんな適当なコト言っちゃってぇ!」
「おまたせぇ!」
俺は歩いていた彼女に声をかけると腕を絡め、強引に斜め向かいのコンビニに彼女を連れ込んだ。
「え…?えっ…!?」
彼女は突然の事に戸惑っているようだ。
「ホラホラぁ、適当なこと言うから彼女が戸惑ってるよ!」
ついてきた男はニヤニヤしながらそう言った。
「嘘じゃないわ!私達、レズの恋人同士よねー?」
俺は淳子さんにそう言わせながら片目を残してハシゴを降り、「藤崎杏樹」と書かれたハシゴを上っていった。
(へぇ、杏樹さんっていうんだ!失礼しまぁーす!)
俺は杏樹さんの覗き穴に目を合わせた。
「ちょっと、なんなの、あなた!そんなこと嘘…じゃないわよ!私達、レズの恋人同士なのよ!」
杏樹さんを支配した俺は、彼女の台詞をそう引き継ぐと、淳子さんも操って、濃厚なキスをした。
回りの視線が集まり、ザワついたが、そんなコト気にせずにキスを続けた。
男は呆気にとられ、スゴスゴとコンビニを後にしたのだった。
「「お騒がせしましたぁ!」」
杏樹さんと淳子さんはそう同時にそう言うと、互いに手をとってコンビニを後にしたのだった。


近所の公園の女子トイレで淳子さんとのレズエッチを楽しんだ俺は、右目を淳子さんから回収し、完全に杏樹さんになった。
「はっ、私何でこんなコト…」
正気に戻った淳子さんはうろたえていた。
「何言ってるの、あなたが誘ってきたんじゃない…」
俺は杏樹さんの衣服を整えながら意地悪にそう言うと、淳子さんの髪を撫でた。
「そう…よね…確かにそうなんですけど…」
淳子さんは顔を赤らめながら俯いた。
「じゃ、私はこれで」
そう言った杏樹さんこと俺はクルリと振り向いたのだが、右手を淳子さんに掴まれた。
「ねぇ、もう一回だけ…」
淳子さんは俺を熱い視線で見つめながらそう言ったなだった。
(おやぁ?もしかして、レズに目覚めちゃったのかなぁ?)
「もう、しょうがないコねぇ…」
杏樹さんの声でそう言った俺は、淳子さんを抱き締めると、レズエッチの第2ラウンドを始めたのだった。

「あぁっ、杏樹さまぁ!イクぅ!」
「私もよぉ!あぁぁぁぁぁん!」
あれから何ラウンドも絶頂を迎えた俺は、グッタリと便器にもたれ掛かる淳子さんをそのままに、ヨロヨロとしながら女子トイレを後にしたのだった。


「まったく…淳子さんは底無しの変態レズになっちまったな…コッチがもたないってーの!」
俺はそんなことを呟きながら、委員長の家の前まで辿り着いた。
「ふぅ、委員長の家…興奮するなぁ…俺は今、委員長のお母さんである杏樹さんなんだから、入ってもいいんだよな…」
「ええ、どうぞお上がりになって!」
俺はコンパクトの鏡に映る今の自分の顔である杏樹さんの顔
にそう語りかけると、ゴクリと生唾を飲み込んで玄関の扉を開けたのだった。

「おじゃましまぁーす…」
俺はソロソロと忍び足で委員長の家に浸入した。
「うわっ!ごめんなさいぃ!」
辺りを見回すと、不意に右側に女の姿が見えた。
「…って、なぁんだ、俺か…」
それは玄関の壁に掛けられた姿見に映った今の自分、杏樹さんの姿だった。
俺がウインクすると、鏡の中の杏樹さんもウインクした。
「うふっ、あなたは藤崎杏樹なんだから、ビビるコトないのよ!」
鏡の中の杏樹さんは服を捲り上げ、ブラを露にしながらそう言った。
「そうだよな…どう見たって俺が今、この女、藤崎杏樹さんなんだから、堂々とすればいいんだよ!」
俺は服を整えると靴を脱ぎ、委員長の家に上がり込んだ。

俺は委員長の家をあちこちと探索して、二階の委員長の部屋を探し当てたので扉を開けた。
「ただいま!」
「きゃっ!ちょっとお母さん!出てってよ!」
中に入ると、委員長は着替えるところだったようで、すぐに扉を閉められてしまった。
「もう、親子なんだからいいじゃない!では早速…」
俺は杏樹さんの覗き穴から離れた。
「はっ、私…なんで始めて会った女の人とあんな破廉恥なこと…娘の着替えにもちょっと興奮して…レズの気が私にあったなんて…確かにアレは気持ちよかったけど、いえ、もう忘れないと!あ、そうよ、買い物に行く筈だったのに…」
そんな杏樹さんの混乱している声を聞きながら、俺はハシゴを降り、委員長のハシゴを上っていった。
遠目に覗き穴を見ると、制服を脱いでいるところだった。
覗き穴の視界の端には姿見があり、しっかりと委員長の着替えを主観的にも客観的にも堪能することが出来たのだった。
(ラッキー!やっぱり委員長は綺麗だなぁ…お、脱ぎ終わって下着姿に…!ではそろそろ…)
俺は興奮で異様にドキドキしながら、委員長の覗き穴に目を合わせた。
視界が開けると、俺は委員長になっていた。
「委員長の下着姿…」
俺は姿見の前に立った。
「ただいま、委員長…」
俺の心臓は高鳴った。
「あと、どんな下着持ってるんだろう…」

続く



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