(2) 「みんな、転校生を紹介します」 「転校生なんてみほさん以来ですわね」 黒板の前に立つ黒い皮ジャケットをセーラー服の上に着た美少女、その姿、いやその巨大な胸に女子生徒たちの視線が集まる。 「今日から仲間になる『辻田れん』ちゃんだよ! みんなよろしく」 「つ、つじ、辻田……れんです、よっ・・よろしくお願い・・・しますっ・・」 転校生がお辞儀をすると、ブラジャーが合わないのかその胸がゆらゆらっと揺れるのがわかる。 「うわぁ〜 おっぱいおっきい!」 「コラっ! 失礼でしょっ!」 「あのー、前の高校では何をやっていたんでありますか?」 秋山が聞く。 「え? あ、あの、戦車道を少し」 「そのジャケットって・・やっぱりそうなんですのね」 「それじゃわたしたちの部に入ってくれるよね、れんちゃん。今、いろいろピンチなんだ」 「は、はあ」 「我が戦車道部にも、ついに眼鏡っ子が入部でありますか」 「何よそれ」 「いやあ、これでメンバーが揃ったような感じでありますよ」 そんな会話をれんは頬を赤らめて聞いていた。 (ふぅ、何はともあれうまく潜り込めたようだな)」 放課後になると、れんは早速戦車道部部員たちに引っ張っていかれてしまった。 (3)へ |
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