繁華街の裏通り、とある店の前で男がじっと奥を覗き込んでいた。 入ろうか、入るまいか、立ち去ろうか、立ち去るまいか、男はしばらくの間入り口の前をうろうろと歩きまわっていた。 通行人がやってくると、関心無さげにすたすたとそこから歩き去るのだが、通行人がいなくなるとまた戻ってくる。 客が店の中から出てくると、中でどんな体験をしたのか気になって仕方がないといった風にその顔をちらちらと覗き込む。だが視線が合うと慌ててぷいっと背中を向ける。その繰り返しだった。 しかし、やがて意を決した男はその店の中に入っていった。 イメクラ 作:toshi9 「いらっしゃきませ」 中に入った男を受付嬢がにこやかに迎え入れた。 「ここは初めてなのだが」 「この店のことはどちらで?」 「店のホームページを見た」 「左様でございますか。それはありがとうございます。それでは入会手続きをいたしますので、どうぞこちらにお入りください」 「入会手続きが必要なのか?」 「はい。ホームページで紹介しているもの以外は、当クラブの活動内容は会員以外秘密厳守になりますので」 「……わかった。折角来たんだ、入会しよう」 この手のクラブにはいささか不釣合いに思われる、一般の会社受付と何ら変わることのない制服を着た受付嬢は男を受付横の部屋に案内すると、彼をソファーに座らせた。そして自身はその向かい側に座ると、膝上に乗せたパソコン端末の扉を開いた。 「ええっと、お客様のお名前、年齢は? ああ、仮名で構いませんので」 「諸星直紀、40歳だ」 受付嬢がキーボードを叩く。 「当会のシステムはご存知で?」 「ホームページに書かれていた内容は読んだ」 「ああ、そうでしたね。充分です。特に入会条件や審査は必要ありませんが、この中のことはくれぐれも内密にということでご同意ください」 「ああ、約束しよう」 「ありがとうございます。それではに入会ということでよろしいですね。ああ、会費等は特に必要ありませんのでご安心ください。諸星様の入会を歓迎いたします」 男は無言でうなずく。 「早速プレイをなさいますか?」 「勿論だ」 「ではまずこちらをご覧ください」 受付嬢はキーボードを叩くと、ファイルの中から冊子を抜き出して男に手渡した。 「この中からお客様が希望される相手を選んでいただきます。本日はどの娘になさいますか」 「そうだな」 男は冊子を開くと、一枚一枚とページをめくっていった。 そこには年齢と簡単なプロフィールが添えられた、小学生と思わしき少女から10代の美少女、20代の美女の顔写真とその全身を写した写真がずらりと並んでいる。 N01 アイ 10歳 身長140cm 良家の令嬢。 : No5 ミカ 16歳 身長155cm 新体操クラブに通うスポーツ少女。 : No12 リョウコ 22歳 身長165cm BWH=88、58、86。 : モデル。脚が長くスタイル抜群。 男は、写真を一枚一枚じっと食い入るように見詰めていた。やがて店に入る時と同様散々迷った挙句、一人の女性の写真を指差した。 「この娘にしよう」 それは【No12 リョウコ】と書かれたストレートヘアの美女の写真だった。 「12番のリョウコちゃんですね。かしこまりました。それでは彼女の衣装をお決めください」 受付嬢は冊子のページをめくると男にページを示した。 そこにはピンクのセーターにジーンズ地のスカートといった普段着から、白いブラウスにリボンタイ、紺のベスト、スカートといったOLの制服、赤いリボンに紺色のセーラー服、金色のチャイナドレス、赤いバニースーツ、白いブラウスにピンクのミニスカートという某ファミレスのウェイトレス制服、白地に青いデザインをあしらった某チームのレースクイーン衣装、黒いミニワンピースに白いエプロン、カチューシャ付きのメイド服、紺のスクール水着、青い光沢のあるレオタード、或いは婦人警官の制服、フライトアテンダントの制服、さらには黒のゴスロリ服や桜色の魔法少女の衣装など様々な衣装を着た女の子の写真がずらりと並んでいた。 「おお!……う〜ん、そうだな」 男はまたも思案に暮れる。全く決断力の乏しい男である。 「これだ。これにしてもらおう」 男が指さしたのは、チーム名のロゴが入った丈の短い半袖シャツと超ミニスカートを組み合わせた、へそが丸出しになった某レーシングチームのレースクイーン衣装だった。 受付嬢は男の顔を見上げて軽く微笑んだ。 「かしこまりました。レースクイーンですね。ふふっリョウコちゃんにぴったりですね。さて、それではお客様の設定ですが……そうですね……リョウコちゃんの所属するレースチームの監督ということでよろしいですか」 「は? あ、ああ、それでいい」 受付嬢は、次々と膝上に置いた端末にデーターを打ち込んでいく。 「それでは最後にFコースとMコース、どちらになさいますか。ええっと、FコースとMコースの違いはご存知ですよね」 「え、Fコースで頼む」 答える男の言葉が少しだけ震える。 「かしこまりました」 受付嬢はデーターを打ち込み終えると、パソコンからメモリーカードを抜き出し男に手渡した。 「それでは部屋を出た右奥に窓口がありますので、そちらで会費をお支払いください。そこでお待ち頂ければ、奥にご案内いたします」 「そ、そうか」 受付嬢に促され 諸星直紀と名乗った男はやや緊張した面持ちで立ち上がると、部屋を出ていった。 一方部屋に残った受付嬢は、端末を閉じながら楽しそうに笑っていた。 「くふふふ、また一人。病みつきにさせてあげるからね」 「それではシステムを起動させます。どうぞこちらにお入りください」 受付嬢に言われた通り、窓口の女性にメモリーカードに紙幣を数枚添えて手渡すと、後から追いついて来た受付嬢に導かれて、奥に並んだ扉のうちの一つに入った。 中に入ると同時に後ろで扉がバタンと閉じる。 「ようこそ当クラブへ」 天井のスピーカーから受付嬢の声が流れた。 「それでは早速スタートいたします。部屋の奥の壁の一番左の扉を開けてください」 言われるままに諸星は壁に作りつけられた扉を開けてみた。 「あっ!」 そこには彼が指定したレースクイーンの衣装を着た女の子が立っていた。 胸には「No12 リョウコ」というネームカードを付けている。 だが、どこか女の子の様子がおかしい。 「こ、これって……人形なのか?」 そう、全く動こうとしない彼女の顔は人形のように無表情だった。だが、頭上のライトがつくと同時に、その表情はみるみる精気あるものに変わっていった。そして目の前にいる男を見止めると、彼に向かってにっこりと微笑んだ。 「諸星様、ようこそいらっしゃいました。リョウコです」 滑らかな動きでリョウコはぺこりとお辞儀するが、その言葉はどことなくぎこちない。 「では早速始めさせてもらいます。最終確認ですが、コース選択はFコースでございますね」 こくりとうなずく諸星。 「わかりました。それではまず服をお脱ぎください」 「俺も服を脱ぐのか?」 「はい。Fコースですから」 「そ、そうなのか」 リョウコに言われるまま、彼は己のスーツを、ワイシャツを緊張した面持ちで脱ぎ捨てていった。 全裸になると、股間のものは小さく萎んで陰毛に隠れてしまっている。 「それでは失礼してあたしも脱ぎますね」 そう言いながらリョウコは着ていたレースクイーンのコスチューム、白いアンダースコート、パンティストッキング、ブラジャー、そしてショーツと脱ぎ捨てていった。 さらに後ろ手にうなじに両手の指をかけると、ぐいっと爪を立てる。そして両側に押し広げた。 「あ!!」 リョウコの頭の皮はぺろりと剥け、胸の前にだらりと垂れ下がった。中から出てきたのは真っ白なのっぺらぼうの顔だった。リョウコは、さらに腕から、上半身から皮をめくり下ろし、脱いでいく。 最後に両脚を皮から抜き出すと、そこには右手にリョウコの皮を持った全身のっぺらぼうのマネキン人形のようなものが立っていた。 呆気にとられてそれを見詰める諸星。 「お前はロボットだったか」 「いいえ、人形です」 「人形?」 「詳しい説明は省略させて頂きます。さあ早くこれを……」 人形が諸星にリョウコの皮を差し出す。 「これを着るのです。これを着て、あなたがリョウコになるのです。そしてあたしの着ていた衣装も全て身に着けるのです。そうしたら、あなたはさっきまでのあたしの姿になれるのですよ」 「本当にこんなものを着るだけでなれるのか? 俺とリョウコじゃあ体型が全く違うんだぞ。それに俺が監督という設定はどうなるんだ」 「うふふ、心配しなくても大丈夫ですよ。これを着たらわかりますよ」 諸星は、その時のっぺらぼうの筈のその顔がにやりと笑ったような気がした。 恐る恐るリョウコの皮を受け取ると、それはまるで生きているかのように生暖かい。 「さあ、早く着てください」 「あ、ああ」 諸星は両手でリョウコの皮を広げると、背中にできた裂け目に脚を差し入れた。生暖かく、さらさらした感触が脚に伝わってくる。 「う〜、何か変な気分だ」 座り込んで両脚をぐいっと入れ、ストッキングをはくように脚を皮のつま先まで通すと、再び立ち上がり下半身を潜り込ましていく。太った彼の体型に合わせて細いはずの腹の皮がぐんぐん伸びる。リョウコの脚の皮は彼の脚がリョウコよりもはるかに短い為にだぶだぶになっていた。 「生暖かいな」 「そりゃあさっきまで生きていたんですから。さあ、早くしないと時間が勿体無いですよ」 「生きていた? そ、そうなのか」 わかったようなわからないような人形の説明だったが 時間制だったということを思い出し、諸星はその手の動きを早める。 上半身まで皮を引き上げると、両腕をリョウコの皮の中に差し込む。長手袋でも付けるかのように指先までフィットさせようとするが、太く短い彼の腕では、ぴったりと密着するという訳にはいかないようだ。 「さあ、早く頭も中に入れてください」 目の前にだらりと垂れ下がるリョウコの頭の皮、それを両手で持ち上げ、諸星は中に自分の頭を突っ込んだ。 皮を少しずつずらしながら鼻の位置、目の位置を調節する。 視界が戻ると、壁の一方には大きな姿見が姿を現していた。 「み、醜い」 蟹股で立った自分の姿、それはどう見ても精気の無い女性の着ぐるみを着た小太りの男といったものだった。しかもその股間は、いかにも内側に太い棒状のものが入っているといった盛り上がりを見せている。 「おい、これじゃあとてもじゃないが……」 「大丈夫ですよ。さあそれでは始めましょう」 そう言うと同時に、のっぺらぼうの人形の体はぶよぶよと変形し始めた。 すらりと長い両手両脚が短く太いものに変わっていく。細く絞れた腰がむくむくと膨らみ、腹が突き出てくる。そしてのっぺらぼうだった顔の輪郭がはっきりしたものに変わり、髪さえも生えてくる。 一方諸星の体にも変化が起こっていた。両手両脚がすんなりと伸び、細く長く、しなやかなものに変わっていく。それに合わせてたるんだ皺はピンと伸びて無くなっていった。膨らんだ腹が萎み、きゅっと細く絞れていく。だらっと垂れた胸の皮に中身が詰まっていくかのようにむりむりと盛り上がっていく。 「おっ、おっ、おっ」 そう、姿見に映った彼の姿はさっきまで目の前に立っていた全裸のリョウコそのものだった。 「ほら、その姿ならもうレースクイーンのコスチュームが着られるでしょう。さあ着てみてください」 姿見に映る、リョウコになってしまった己の姿に見入っていた諸星は、その言葉に促されて床に脱ぎ捨てられたコスチュームを手に取ろうとしたが、ふと人形の声がおかしいのに気が付き、人形のほうを振り向いた。 「あ!」 そこに立っていたのは、諸星直紀自身だった。自分がもう一人彼の目の前にいるのだ。 「な、なんだ!? こりゃどうしたことだ……あ、お、俺の声が、声が変わっている」 そう、彼の口から出てくる声は、体型の変化が終わると同時にさっきまでのリョウコの声に変わっていた。 「Fコースですからね」 「Fコースって、いや俺が想像していたのは……」 「さあ、いつまでもぐずぐずしてないで早く着るんだ」 突然人形の声が命令調に変わる。 「着るんだって……わかったよ」 じっと見詰める元の自分の姿に羞恥心を覚えた諸星は、リョウコの着ていたショーツ、ブラジャー、光沢のあるパンティストッキングそしてレースクイーンの衣装を身に着けていく。 それらはどれもリョウコになってしまった彼の体にぴったりとフィットした。股間に、胸に、脚にその感触を感じるたびに、彼の体をどきどきした興奮が駆け巡る。 「ふふふ、なかなかどうして。着慣れたもんじゃないか。もうすっかりリョウコちゃんだな」 「そ、そんな」 かあっと諸星の、いやリョウコの顔が赤くなる。そう、体型の変化が終わると同時にすっかり精気を取り戻した鏡に映るその表情は、彼の気持ちそのままに羞恥心溢れたものだった。 「ほら、もう一つ残っているだろう。ア・ン・ス・コ」 自分の姿になった人形に促され、リョウコは恥ずかしそうにアンダースコートを拾い上げると、パンティストッキングを付けた両脚を通してくいっと引き上げた。 「よしよし、終わったな。さあ鏡を見るんだ。リョウコちゃん」 諸星は言われるままに改めて鏡を見た。そこにはさっきまで目の前にいたリョウコの姿が映っている。だが、それは今や彼自身の姿なのだ。 「これが……俺……か」 「そうさ、お前はもうリョウコちゃんなんだよ。さて」 諸星は鏡に映ったリョウコの姿を見ながら、例えようも無く興奮していた。最初は恥ずかしそうな表情を見せていたその顔は、段々と鼻の穴が広がっていく。鼻息が荒くなっていく。 「俺……リョウコちゃんに……女になったんだ……これが……俺……この……綺麗なレースクイーンが……俺……はぁはぁ」 胸を、股間を押さえてその感触を実感した諸星は、その場にへたへたと座り込んだ。太ももを締め付けるストッキング越しに、床のひんやりとした感触が伝わってくる。 (こんなことができるなんて。ほんとに女そのものじゃないか) 『完璧なイメージコスプレをご提供します。Fコースは女性としての、Mコースは男性としての』ホームページには確かにそう書かれてあった。それを見て彼は興味津々この店を訪れたのだが、それは彼の想像をはるかに超えていた。 「さあ、リョウコちゃん。いつまでも自分だけで楽しんでないで、早く始めようぜ」 諸星の姿になった人形が、座り込んでいる諸星に、いやリョウコに命令する。 「いや、俺はこのまましばらく鏡を……」 バシッ。 諸星人形の平手打ちがリョウコの頬に飛んだ。 「痛っ、な、何を」 「Fコースを選んだのはお前だ。今のご主人様はこの俺だ。命令に逆らうと痛い目に合うだけだぞ」 「な、なにぃ」 「ほら、早くするんだよ。ぐずぐずしていると……ふふふふ」 「ぐずぐずしているとなんだと言うんだ」 「コースが終わらないうちに時間切れになったら、このまま俺がお前に成り代わるのさ。この俺がお前の名誉も地位も、家族も全て頂くということだ。そしてお前はこのままこの店の人形になってしまうのさ。哀れな性奴隷にな」 「な!」 「ほら、あまり時間がないぞ」 諸星人形は座り込んだリョウコの前に腰を突き出すように立つ。 「まずお前のそのかわいいお口で奉仕するんだ。お前のものだったコレをな」 リョウコの目の前でぶらぶらと諸星人形のペニスが揺れる。 「早くするんだ。それとも、そうか、その姿が気に入ったという訳か。ずっとそのままでいいと」 「ち、違う、俺はそんな……駄目だ、ずっとこのままという訳には」 「それじゃあ早くすることだな。ほらまた1分経ったぞ」 「そ、そ、そんな、わ、わかった……はむっ」 垂れ下がったペニスをそのしなやかな右手で持ち上げると、諸星は意を決して口に咥えた。いや、その姿は勿論男のペニスを頬張ったリョウコにしか見えない。 リョウコになった諸星は、唇でペニスをしごき、そして舌をペニスに絡めた。 みるみる諸星人形のペニスが硬く怒張していく。 (あ、あううっ) 怒張したペニスが喉仏に当たるのを感じ、思わず吐き出そうとするリョウコだったが、その頭を諸星人形にがっちりと掴まれ、吐き出すことができない。 「ほら、休むんじゃない」 (い、いたい、いたい、あう、う、ううう、うあ) ペニスの先が喉仏に当たる度に、むせ返りそうになる。だが頭を捕まれ固定されているため、リョウコは咥えたペニスを吐き出すことができなかった。 「うっ、うっ、ああ〜なかなか上手いじゃないか」 諸星人形のペニスが一段と硬さと大きさを増す。だがもう少しというところで、諸星人形はリョウコの口からそれを抜き出した。 「はぁはぁはぁ、くっ、くそ」 「女の子が、いやうちのチームのレースクイーンが『くそ』なんて言葉使っちゃいけないな。リョウコちゃん」 「は? うちのチームのレースクイーンだって?」 諸星人形はペニスを膨らませたまま服を着ていく。ペニスをトランクスに仕舞い、ズボンをはくと、部屋の衣装棚から出した派手なロゴの入ったジャンパーを羽織り、チーム名入りのキャップをかぶった。その姿はまさにレーシングチームの監督といったものだ。 「そうだ。俺は諸星レーシングチームの監督。お前はうちのチームのレースクイーン・リョウコちゃんだ。さあ始めるぞ」 「始めるぞったって……いや、待てよ」 (レースクイーンになった俺が、監督になった俺とえっちするという訳か。そうか、これがFコースってことか。まあ早く終わらないと、このまま元に戻れないというのは困るし、ここは成りきってみるとするか) 諸星の心の中にむくむくと興味がわきあがる。しかもさっき己のペニスを口に含んだ時、痛みと同時に奇妙な快感を感じていた。 もっと欲しい。アレがあたしのアソコに入ってきたら……。 「リョウコくん、わしはこのチャンスをずっと狙ってたんだよ。二人きりになるこのチャンスを」 「か、監督、そんな……あたし、監督のことを尊敬してたんです。それなのにこんなことをするなんて」 「くふふ、その長い脚に、胸に、俺がどんなにしゃぶりつきたかったことか」 そう言うなり、諸星人形はリョウコに抱きつこうとした。 思わず四つんばいになったままばたばたと逃げようとするリョウコ。だが諸星人形はその背中からぎゅっと抱きつくと、そのままリョウコを床に押し倒した。 その両手がリョウコの胸を揉みしだく。 「あ、はん」 リョウコの中にぞくっとした快感が沸き起こった。 「リョウコくん、好きだ、さあこの俺のものになれ」 そう言いながら人形はリョウコの腰に廻した両手をスカートの中に突っ込むと、白いアンダースコートとパンティストッキング、そしてショーツに包まれた中に指先を潜り込ませていく。 「監督、や、やめて……あうん」 荒々しく指が股間の奥に侵入してくる。しかもさっきフェラチオして興奮したためしっとりと濡れていたソコは、難なくその指を受け入れていく。 「い、いや、いや」 「ふふふ、いやなのか、止めていいのか」 そう言いながら、監督はくちゅくちゅと指を前後に出し入れする。 「い、いや、やめないで……もっと」 ミニスカートがまくれ上がり、アンダースコートに包まれたリョウコのお尻が顕わになる。その股間で諸星人形の手がもぞもぞと動き続ける。 「ああ、いい、気持ちいい」 「ふふふ、ほら、こんなにリョウコちゃんのココ、濡れてるぞ」 諸星人形は指を抜き出すと、リョウコの鼻先に差し出した。 「舐めるんだ。自分のお汁を。俺の指をお前の舌できれいにするんだよ」 「そ、そんな」 「監督の、俺の言うことが聞けないのか」 「わ、わかりました、監督」 リョウコは諸星人形の手にぺろりと舐め、そしてその指を口に含んだ。 (これ、俺が出したお汁、女になった俺の) 舐めながら例えようも無い興奮を覚えたリョウコは、やがて懸命にその指をしゃぶり始めていた。 「さあ、もうそろそろいいだろう。俺のココもさっきからいきりたったままだしな」 リョウコの短いシャツとブラジャーを一緒にまくり上げると、その胸を揉みながら乳首を吸い始める諸星人形。 「あ、あん、あ、あああ、いい」 リョウコの胸の先から快感が全身に駆け巡っていく。股間の奥からどくどくとお汁が溢れ出てくる。 もうショーツもアンダースコートもぐっしょりとなっていた。 諸星人形はそんなリョウコの胸を首筋を、唇を、全身を愛撫する。 (はぁはぁ、いい、女ってこんなに気持ちいいのか、あ、あ、あくぅ) ぐったりと諸星人形にされるがままのリョウコ。諸星人形はそんなリョウコのレースクイーンコスチュームを脱がせると、自分も着ていた監督服を脱ぎ、裸になっていた。 硬くなったその股間のモノはすっかりそそり立ちっている。 「さあ、入れるぞ」 リョウコの両脚を広げ、股間に己のモノを宛がう諸星人形。 「はぁはぁ、あ、ちょっと、まだ、心の準備が……あううっ」 リョウコの股間にあてがったペニスをぐいぐいと挿入する諸星人形。 ずずずとペニスがリョウコの中に入り込んでいく。 最早全身から力が抜けた状態のリョウコは、なすすべなくそれを受け入れるしかなかった。 「あ、あうう、ああ、いい、あ、は、はふん」 ぐちゅぐちゅと溢れる液を絡ませてリョウコの中をかき回す諸星人形のペニス。突かれるたびにパンパンと股間を叩くその音が部屋の中に響く。 「いい、とっても、ああ、もっと、もっと、ああ」 「リョウコ、お前はもう俺のものだ、いくぞ、うう、うあっ」 「いく、いいの、いく、いく、いい、いいの、いいのぉ」 リョウコの体がビクビクと震える。そして次の瞬間、諸星人形はペニスを抜き出してリョウコの顔にその先を向けた。 リョウコの顔面に、ぴゅっぴゅっと勢いよく白濁した液が噴きかけられる。 朦朧となりながら、べとべとした液をかけられてしまった己の顔を指で触れるリョウコ。 「これ……あ、あたしの……」 「ふふふ、Fコースはどうだったかな。それから時間が過ぎたら元に戻れないというのは嘘だ。ちゃんと戻れるから安心しな。まあ時間が過ぎたら超過料金を頂くことにはなるがな」 「な! そ、そんな」 「緊張感があってよかっただろう。また来るんだな」 (騙されたのか? いやあれも設定だったのか? まあ緊張感たっぷりで、確かに興奮したが……) 呆然とする諸星。そんな彼から人形はリョウコの皮を脱がしていった。そしてリョウコの皮が完全に脱がされると、彼の姿は元に戻ったのだった。 「またのご利用をお待ちしております」 受付嬢は諸星に会員用メモリーカードを渡すと、彼をにこやかに送り出した。 「またのご利用? 股のご利用か……ふふふ、あははは」 くだらないオヤジギャグを頭に浮かべながら歩く諸星。 彼は「クラブ【イレタマ】」と書かれた会員用のメモリーカードを握り締めて、体に残る快感を反芻していた。 さて、次は誰にしようか。 No1のアイちゃんなんかいいかもな。お嬢様のドレスを着て俺のことを「パパ、あたしが大きくしてあげるよ」なんて言いながら、ちっちゃな手で俺のモノをしごいて、入りきれないものをほおばって、それから……いや、俺のじゃ大きすぎてちっちゃなアソコでは痛いかもしれないよな。 ミカちゃんなんかどうだ。ミニのメイド服を着て、俺のことを「ご主人様、お帰りなさいませ」って迎えて、それから、それから……。 「ふふふ、ふひひひ、ひははは」 彼はすっかりイメクラ【イレタマ】の虜になっていた。そして頭の中でエスカレートしていく想像に、その股間はむくむくと膨らんでいた。 奇妙な笑いを浮かべて歩く彼のことを通行人は気味悪そうに避けていたのだが、想像に浸りこんだ諸星直紀は、それに気付くことはなかった。 (終わり) 2005年11月12日 脱稿 後書き 「入れかえ魂」には「ボディスナッチャー(ピンク)」以来ですから3年ぶりの投稿ですね。でもその間、ずっと同人誌「入れかえ魂」に投稿していたのでそんなに経ったかなって感じです。今年も冬コミ同人誌に参加できると良かったのですが、スケジュール的に調整がつけられない状態ですので今回はミグさんに参加をお断りしました。でも11月になって少し時間が取れたので何とかこの作品を書くことができました。 皮を使った変則入れかえモノ、如何でしたでしょうか。楽しんでいただけたら幸いです。 そしてここまでお読みいただきました皆様、どうもありがとうございました。 |