異国にて
(その5)

 
漫画&小説原案:SKNさん
小説  :toshi9


  




「あなたに、女の悦びを教えてあげる」

そう言いながら、少女は脱いでいだマスクを再びかぶると、男の姿に戻った。

「な、何を言っているんだ。そんな事……お前、本当に17歳なのか?」
「ふふふ、さてね。それより君は大金払ってそれを買ったんでだろう。だったらその体をとことん楽しまなきゃ元取れないよ、そうだろう、沙耶奈」
「な、何でそれを知っているんだ? さっき買ったばかりなのに、どうして俺がこれを買ったのを知ってる」
「これで説明はおしまいだ」

俺の問いを無視するように男はそう言うと、鮮やかな手つきで俺の着ているワンピースを脱がしてしまう。そしてブラジャーもあっという間に外されてしまった。

ぷるんと形の良い乳房が男の目にさらされる。
見られる事に恥ずかしさを覚えた俺は、無意識に胸を腕で隠していた。

「や、やめろ」
「おや、いいのかい沙耶奈。これから君の大好きなアレをしてあげようというのに」
「大好きなアレ……うん、早く……って、違う、やめろ」
「ふふふ、ほら、これも早く脱いでしまうんだ」

男は俺のはいているショーツも一気にはぎ取ってしまう。

「い、いやだ、やめろ」

俺は胸を押さえたまま後ずさった。

「ふふふふ」

男は俺の両腕をぎゅっとつかむと、部屋の壁に俺の体を押し付ける。

「うっ……ちょっと何を。やめ……ん、んぐっ」

体をぎゅっと抱きすくめられ、跳ね除けようとしても身動きできない。中身は年下の女子校生のはずなのに、相手の力のほうがずっと強いのだ。

「今は俺が男で、君は女なんだ。そして俺たちは恋人同士。沙耶奈、さあ早く思い出すんだよ、君の感覚と記憶を」

男の舌が俺の唇をこじ開けて口の中に押し入ってくる。

「んんっ!?」

無意識に俺も入ってきた舌に自分の舌をからめていた。舌同士が触れ合うその感触に、全身がわなないた。胸の奥がむずむずとして、いても立ってもいられない。息が荒くなっていく。股間が熱くなり、そこからじわっと溢れ出たものが太腿を伝って流れ落ちているのを感じる。

「ふふふ、沙耶奈の感覚はどうだい? さあもっと思い出すといいよ」

そう言って、男は俺の胸に手を伸ばし、愛撫し始める。
双乳を揉まれ、そこから吹き上がるような快感が全身を巡っていく。乳首を指先でこねられ、その刺激がピクンピクンと胸の先から電流のように脳を貫く。

「あ、あううっ」

そうだ……これがこの女の、あたしのの感覚なんだ。ほんとに気持ちいい、もっとして、貴則さん……え!?

あたし? 貴則さん? これ、沙耶奈の記憶?

「ふふふふ、その表情……そうか、記憶も少し思い出してきたようだね。さあ、もっともっと思い出すんだ」

愛撫されていると、俺の記憶ではない、女としての過去の記憶が頭の中をどんどんよぎり始める。だが俺は、そんな記憶の事よりも、体の中から吹き上がる快感をむさぼることに夢中になっていた。そう、あたしの体は貴則さんの愛撫を求めていた。

「ひ、ひゃうっ」
「気持ちいいかい? でももっと気持ちよくしてあげるよ」

ベッドに押し倒されると、あたしは全身を彼の唾液でベトベトになるまで舐められ、愛撫された。あたしはその感覚に打ち震えていた。
彼の前で、両脚が自然と開いていく。

「ここも、して……お願い」
「そうだ、それが君だ。わかったよ、沙耶奈」

彼はあたしが広げた股間に顔を埋めると、アソコをピチャピチャと舐め始めた。

「あ、あひい」

舌で刺激されるその感触に、あたしはベッドの上でビクビクとのけぞっていた。

「もう我慢できないの、早く、早く……」
「早く、なんだい?沙耶奈、言ってごらん」
「……て」
「え? 聞こえないな」
「入れてぇ、貴則さんの大きなモノ。お願い」
「わかったよ、沙耶奈」

そして怒張した彼の大きなアレが、濡れて口を開げたあたしのアソコにズブズブと入ってきた瞬間、あたしの記憶が次々によみがえってきた。

日本でも有数の財産家の末娘で、処女喪失は中2。それから今日まで体験した相手は楽に3桁。大学に入ってからは合コンに飽き足らず、高級クラブ通いの毎日だった。その頃知り合ったのが三島貴則さん。大病院の御曹司で超遊び人。そしてアレがデカくてテクニックも抜群で、あたしが最高に気持ちよくなれる相手なんだ。
そう、あたしはセックスが大好きで大好きで、男狂いの二条沙耶奈。

貴則さんと二人でこの国に旅行に来たけど、日本からの飛行機の中ではじっと我慢していたの。でも空港からレンタカーで走り出した数分後には我慢できなくなっちゃって運転している彼のズボンを下ろして口でアレをほおばって……でも気がついたら車は道路を飛び出していて、それから……。

記憶はそこで途絶えていた。

「本当に……事故だったんだ」
「全て思い出しようだね。だから言っただろう、殺したんじゃないって。まあいいや、さあもう一度だ」
「私もぉッ! 早く、はや……うっ?」

あたしは再び彼の体に両脚を絡め、彼の唇を求めた。
彼の舌が再びあたしの口の中を凌辱する。
股間の中を、再び彼の怒張したモノが暴れ回る。
あたしは何度も何度もイッてイッていきまくって、やがて気を失ってしまった。





「気を失ったか、さて目が覚めた時どれだけ元の自分の事を覚えているかな。なにしろあまり皮の感覚に浸り過ぎると、自分が誰だったか忘れてしまうからな。ヤリ過ぎには気を付けないと」

そう言って男はベッドから起き上がる。

「まあこいつには自分が誰だったか忘れてもらわないといけないしな。誘拐から救出されたお嬢様として、日本に帰ったらめでたくこの俺と結婚するんだ。そしていずれはこいつも、こいつの実家の財産も全て俺たちのものだ」

そう言いながら男はベッドの沙耶奈を見下ろした。

「しかし久しぶりに気持ちよかったぜ。この男もなかなか良いモノを持っているな。俺のよりデカいし、沙耶奈のアソコとの相性もぴったりだ。まあ当分の間楽しませてもらうよ」

男はそう言いながら再びマスクを外した。
可憐な美少女の顔が露わになる。

「全くあのバカ、せっかく手に入れた貴重な日本人の皮を売ってしまうなんて思わなかった。おかげで余計な手間を取ってしまったけど、まあこれで問題ない。ね、そうでしょう
?」

かわいらしい声で話す少女の言葉に呼応するかのように、がっちりした体格の男が部屋に入ってくる。

「奴は始末した」
「ふふっ、当然ね」
「で、そのまま日本に行くのか?」
「もちろん。こんなチャンス、滅多に無いもんね」
「しかし皮の上からもう一枚皮を重ね着するとは、よく思いついたものだな」
「うふふ、日本の警察は優秀だって言うし、用心するに越したことはないでしょう。もし見破られても、この姿なら未成年ということで警戒されないよ。『変な奴らに知らないうちに男の皮を着せられて、記憶を無くしていた』って説明すれば、せいぜい国に強制送還ってところかな。日本は未成年に甘いというから、もしかしたら、か弱い犠牲者として扱ってくれるかもしれないかもしれないな」

そう言って、貴則のマスクをめくった少女はさらに自分のあごの下に手をかけた。
めくれていく美少女のマスク。
その中から現れたのは、別の顔だった。



「う、う~ん……」
「おっと、沙耶奈が目覚めるようですね。私はこれで」
「ああ、日本に着いたら連絡するよ。さて……と」

男はベッドで目を覚まそうとする沙耶奈を見ながら美少女のマスクをつけ、さらにその上から貴則のマスクをつける。

「あ、貴則さん、あたしいったい?」
「セックスした後、気を失っていたんだよ。よっぽど気持ち良かったんだな。さてと、そろそろ出発するぞ、日本に帰ったらたっぷり楽しませてあげるから」
「うん。でもあたしそんなに我慢できない」

物欲しそうに、貴則の股間の膨らみを見つめる沙耶奈。

「全く、お前は見かけによらず淫乱な女だよ。ふふっ、ふはははは」



(終わり)



注)この作品は、以前SKNさんが「BranchTime」の掲示板に漫画作品と共に発表されたSSを元に加筆修正したものです。







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