(前回のあらすじ)
 俺は山本に泳ぎの指導をするフリをして、体を触る事にした。


「水泳部の先輩(その5)」
(ファシット・ファクトリー・シリーズ)


作:JuJu




「先輩、あたしのフォームはどうでしたか?」

「そうね。ヒジをもっと伸ばした方が良いわね」


 俺はプールサイドのイスから立ち上がるとプールに飛びこんだ。泳いで山本の側に行って、後ろに回った。
 山本の腕を右手で引っ張り上げながら、左腕で腰を抱いた。


「こんな風に腕を伸ばした方がいいみたい……そう」


 俺に泳ぎ方を指導出来る程の知識なんてない。山本の体に密着したかったから、適当に言っただけだ。
 俺は山本の肩ごしに山本の胸を覗いた。小柄な山本は肩まで水に浸っていた。

(チャンスだ!)

 このプールは人がまばらしかいないし、俺達の近くに人はいない。これなら水の中での俺の手の動きは、遠くからでは見えない。
 大胆にやっちゃいけない。俺のせいで山本と工藤先輩の仲がぎこちなくなったり、
工藤先輩がレズだとか思われる訳にはいかない。あくまで「さりげなく」だ。
 俺は、腰を抱いていた左腕を徐々に上げた。腕に柔らかい感触が伝わる。

(山本の胸だ!)

 山本の胸に触れるなんて……ああ、先輩の体になってよかった!

 いや、この程度で喜んじゃ行けない。今は先輩の体なんだから、もっと大胆な事が出来るはずだ。
 俺は腕を動かして、手のひらで山本の胸に触れた。


「こんな風に腕を伸ばせばいいんですか?」

「そうね。そんな感じ」


 俺はそう言いながら、山本の胸を手のひらに当てた。
 幼児体型だとばかり思っていたが、やっぱり高校生だ。触ってみれば結構柔らかい。
 水を含んだ水着の生地のザラザラした湿った手触りに、山本の胸の感触。
 俺はいつの間にか、この感触を楽しむ様に、手を開いたり閉じたりしていた。


「先輩……?」


 山本も感じて来たのだろうか? 乳首が勃(た)って来たのが、水着の上からでもわかる。
 俺は水着の中に手を入れた。先輩の手は細くてスベスベしているので、思っていたよりもスルリと山本の水着の中に入りこんで行く。


「先輩!?」


 山本は振り向きながら大きな声を出した。そして、自分の声に驚いて慌ててあたりを見まわした。
 幸い誰も気が付いていない様だ。
 山本は振り向いて小声で言った。


「先輩……そこは……」


 俺は山本の水着の中に入れている手を伸ばして乳首に触れた。思った通り勃っている。


「感じているの?」

「……」


 山本は返事も抵抗もなく、うつむいて黙りこんでいた。
 怒っているのかと思って、首を伸ばしてして山本の顔を覗きこんだが、
恥ずかしがって顔を赤くしているだけで、怒りは感じられない。

(よし、この調子ならば……)

 俺はもう片方の手も山本の水着に入れた。両手で二つの胸を包みこむ。
 やっぱり小さい。でも小さいおかげで手のひらで包み込む感じがたまらない。
 ゆっくりと揉んだ。柔らかい胸が手のひらに貼り付く。俺は山本の胸の感触に酔いしれた。
 しかも、揉んでいるこの手は工藤先輩の物なのだ。女性の手で女性の胸を揉む。
 きっと山本から見れば、工藤先輩にイタズラされている様に映っているのだろう。
 工藤先輩と山本のレズ行為なんだ。そんな思いが、俺をますます熱くさせた。


「はあはあ……先輩……。先輩ってば。聞いてます!?」

「え? あっ!」


 山本の胸に触れた事で舞い上がってしまって、山本の話を全然聞いていなかった。


「先輩?」


 気が付くと、山本が俺をにらみつけていた。
 顔が赤いのは、恥ずかしいのと、胸を揉まれてほてっているからだろう。
 まずい、やっぱりやりすぎたか。
 いや、どう見てもやりすぎだった。
 水着の上からちょっと触る程度ならともかく、両手を水着の中に入れて胸を揉むなんて、もはや、言い訳出来る状態ではない。
 本当はちょっと触るだけのつもりだったんだ。でも山本の胸があまりに触り心地がよくて、つい……。


「先輩、まじめに指導してください。
 あたしは先輩の事を尊敬しています。だから、すこしでもうまくなりたいんです。
 とにかく今は、水泳の指導をお願いします!
 じゃ、あたしは泳いできますから、フォームを見ていてくださいね?」


 山本は行ってしまった。
 怒ってはいない様だが、ちょっとやりすぎてしまった。
 だけど、山本の胸……、よかったなー。また触りたいけど、これ以上は無理だろうな。まあ、山本の胸を触れたんだからいいか。
 山本の泳ぎをぼんやり見ながら思った。


(つづく)

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