「プレゼント (後編)」
(ファシット・ファクトリー・シリーズ)

作・JuJu
 
 

「じゃ、お願いね」

 恵美は笑顔で俺にバイブを渡した。
 

(これがアソコに入っていくのか……)
 

 俺は恵美に憑依した時の事を思い出していた。
 恵美のアソコは、指で触っただけで電撃が走る様な快感があった。 
  指であれだけ感じるのなら、バイブを入れて振動させたら、どんな感じなのだろう。
 気がつくと恵美がにらんでいた。
 

「買ってくれないの?」

「わかったよ、今買って来る」

 俺は店の奥にあるカウンターに向かった。
 

「こ、これ、くださいっ!!」
 

 バイブを渡す手が震えていた。
 店長らしいヒゲを生やしたオヤジは、無表情だった。
 オヤジはバイブを箱に詰めると包装紙で包んだ。
 包装紙は明るい緑色で、小さな熊の絵がちりばめられている可愛い感じだ。
 オヤジは黙ってバイブとおつりを渡す。
 愛想のないオヤジだが、おかげて少しだけ落ち着いてきた。
 恵美にバイブの入った箱を渡した。
 

「ありがとう!」
 

 恵美は嬉しそうに店を出ていった。
 二人一緒に店を出る所を誰かに見られたら大変だ。俺は少し遅れて出る事にした。
 出入り口のドアから通りを覗いて、辺りを確かめる。
 よし。知っている奴はいないようだ。
 

「洋輔! 何しているのよ! 早く来なさいよ! 洋輔ったら!」
 

 恵美が俺を呼んでいる。あきらめて外に出た。
 俺は恵美の手を引いて、店の前から走り去った。
 くそう。こんな事なら、ランジェリー・ショップで、パンツでも買ってやる方がまだマシだ。
 店から離れた所で止まって、息を整える。
 

「どうしたのよ、急に走り出して?」

「いろいろあるんだよ。次はどこに行く?」

「バイブ買ってもらったし、どこでもいい」
 

 恵美はうっとりとした表情で箱を見ていた。
 バイブの入った箱は、可愛い包装紙に包まれてる。
 開けなければ中にバイブが入っている事はばれないだろう。
 俺は店のヒゲオヤジに感謝した。
 

「ここで開けちゃだめ?」

「絶対にだめ!! 家まで我慢しろよ」

「つまんなんの〜。早くバイブを入れたいなー」
 

 俺達はあてもなく歩き出した。
 

「洋輔のくれたバイブ、気持ちよさそうだよね。
 チ○ポの形をしているし、イボイボもついているし。
 黒い色って言うのも、大人っぽいじゃない。
 本当の事言うと、あたしバイブって初めてなの。
 だから、ちょっと怖いけど、でも洋輔が買ってくれたんだもんね。
 洋輔のチ〇ポだと思って、大切にするから。
 ちゃんと毎日使うからね
 そうだ! 一日中アソコに入れておくね!
 寝ている時にだってちゃんと入れておくから」
 

 恵美の話を、他の人に聞かれていないかひやひやしたが、話し方が自然なせいか、
  道行く人は気にしていない様子だ。
 

「早く明日にならないかなー。
 学校でみんなに見せ付けてやるんだ、洋輔が買ってくれたって!」

「それだけはよせ!」

「どうして? そうすれば、もう変な噂はたたないでしょ?」

「別な噂が立つだろう!」

「あたし達が付き合っているって? 別にいいじゃない」
 

 よほど嬉しいのか、恵美はよくしゃべる。
 俺はもう止める気力もなかった。
 俺達は公園の前に来ていた。
 

「あー、やっぱり家まで我慢できない! ここで入れる!!」
 

 突然恵美は俺の腕を引っ張った。俺達は公園の端の木の陰に来た。
 恵美はすばやく箱を開けると、中からバイブを取り出した。
 バイブを俺に渡す。
 

「洋輔が入れてよ。
 洋輔のプレゼントなんだから」
 

 恵美は俺の目の前でスカートをまくった。
 今朝、恵美に憑依した時に見た白いパンツが目に入った。
 パンツを見るのは魅力的だったが、俺の心の中でスケベ以上に恥ずかしさが勝った。
 

「なんでスカートまくるんだよ!」

「まくらないとバイブが入れられないじゃない」
 

 恵美は赤い顔をしていた。
 バイブは恥ずかしくないくせに、パンツを見せるのは恥ずかしいらしい。
 まあ、予定とは違うが、ようやく恵美をバイブでいたずらできる。
 俺は頷くと、パンツをつかんで下げた。
 

「足を開いてくれよ。このままじゃ入れられない」

「ん」
 

 恵美は足を広げると、少ししゃがんだ。
 今朝見た、恵美のアソコが目にはいる。
 やっぱり、鏡越しよりも、生のほうがいいな。
 俺はアソコにバイブを当てた。
 

「いくぞ?」

「うん」

 バイブはズブズブと彼女の中に呑み込まれていく。
 

「はあっ!」

 恵美は言った。
 恵美は、俺が憑依した時と同じ快感を味わっているのだろうか?
 俺は恵美のアソコにバイブを刺しこみながら、自分の身体にバイブが入ってくる快感を想像していた。
 所が、バイブを入れている途中で何かに当たったため、俺の想像は中断された。
 

「早く、入れて……」
 

 苦しそうな彼女の声に、俺は一気に力を込める。
 何かを突き抜いたような感触のあと、バイブは一気に入った。
 恵美のアソコから血がたれた。
 つっかえていたのは処女膜だったのか!
 

「おまえ本当に処女だったのか? 男がいるってウソだったのか?」

「あたりまえでしょ?
 あたしのアソコを見て良いのは洋輔だけなんだから」
 

 俺は後悔した。

 つまらない噂に振り回されて、バイブで恵美の処女消失させてしまった。
 ポケット・ティシュで太ももに流れる血を拭きながら俺は言った。
 

「恵美、ごめん。バイブなんかで、お前の処女を奪ってしまって」

「いいのよ。洋輔がくれたバイブだもの!
 ちゃんとスイッチもいれてよね。
 さあ、行きましょ!」

 そう言ってパンツを履く。
 

「え! バイブしたまま行くのか?」

「ちょっと痛いけどね」
 

 恵美は歩いていってしまった。
 茂みから出てしまった以上、もうバイブを外す事は出来ない。
 俺は仕方なく、恵美に着いて行く事にした。
 バイブを入れながら歩く恵美は、誰が見ても変だった。
 顔は赤く蒸気しているし、目は潤んで視点はうつろだった。
 ときおり身体をくねらせたり、急に立ち止まっては股モジモジさせ、喘ぎ声を出した。
 その度に俺は通行人の誰かに聞かれていないかハラハラした。
 これではショッピング所ではない。
 俺がもう帰ろうと言おうとした時、恵美が抱き着いてきた。
 

「ごめん洋輔。あたし……もうダメ」

「そうだな。とにかく家に帰ろう。
 バイブを抜くんだ」

「いや!」

「なぜだよ! なぜそこまでしてバイブを入れるんだ。そんなにバイブが好きなのか!」

「だって洋輔がくれたんだもの。これは洋輔のチ〇ポと同じだもの!」

 恵美は喘ぎ声混じりに言った。
 

「あたし、ダメ。
 もうバイブじゃ我慢できない、洋輔のが欲しい。
 このままだと、ここで洋輔のチ〇ポを取り出してしゃぶっちゃう。
 我慢できるうちに、人気のない所に連れていって」
 

 俺は恵美を背負うと走った。
 どこに行ったらいいのかわからなかったので、とにかく人気のない方に向かった。
 俺はラブホテルを探したが見当たらなかった。
 その代わりに児童公園があった。
 俺達は公園の便所に入る。
 男女どちらに入るか迷ったが、女子トイレに入った。
 女子トイレに入るのは気が退けたが、誰かに見られた場合に、恵美が変体扱いされるのは避ける為だ。
 俺は一番奥の個室に入ると、恵美を下ろした。
 恵美は俺のズボンを下ろそうとしていたが、ファスナーの前で手が震えてるだけだった。
 俺がズボンを下ろしてやると、恵美はトランクスを下げて、チンポをしゃぶった。
 

「ああ……、洋輔のチ〇ポが、口とアソコから攻めてくる!」

 恵美にしゃぶられる前から立っていた俺のチ○ポは、爆発寸前になっていた。
 

「恵美、……そろそろ限界だ」
 

 恵美はうなづくと、俺のチ○ポを口から離して、後ろを向いた。
 俺は恵美のスカートを捲り上げる。
 太ももまで愛液がたれていた。
 俺はビチョビチョにぬれた恵美のパンツを下げる。バイブをゆっくりと抜く。
 ヒクヒクと動いている恵美のアソコにチ○ポを当てると言った。
 

「いくぞ?」

「うん」
 

 俺は恵美の中に入っていった。
 恵美のアソコは狭くてきつかったが、ヌルヌルしていたために、俺のチ○ポはスムーズに入っていった。
 恵美のアソコが俺のチ○ポ締め付けて来る。
 

「はあ! 洋輔が入ってる。
 バイブと違う。
 ……暖かい」
 

 俺は恵美の中に、精液をぶちまけた。
 恵美も俺と同時に行ったらしい、ブルブルと震えていた。
 俺はゆっくりとチンポを抜いた。
 本当なら、恵美にセックスが出来て嬉しいのかもしれない。
 だが、俺の心は沈んでいた。
 俺が恵美に憑依してあんな事をしなければ、こんな薄汚い公衆便所で、恵美とセックスしなくて済んだのに。
 恵美は涙を流していた。口からよだれをたらし、目は空中を見ていた。
 

「よかった。初めて行く時は、洋輔って決めていたんだ」
 

 そのために、イクのをずっと我慢していたのか?
 俺はますます後悔した。
 俺はゼリージュースの事を話す事にした。
 

「恵美。聞いてくれ。
 今日のお前変だっただろ? それは俺のせいなんだ。
 相手に憑依して、催眠をかけるゼリージュースと言うのをもらったんだ。
 それを使って俺は、お前にバイブが好きになる様に催眠をかけたんだ」

「催眠?
 だってあたしは、前からバイブが大好きだったのよ?」

「じゃあどうして、大好きなバイブを一本も持ってなかったんだ?」

「それは……その……。
 でも、あたしはずっとバイブが好きだったのよ。本当に!」

「それが、催眠なんだよ!」

「わからない」
 

 恵美は頭を抱えてしまった。
 ダメだ。いくら説明しても、催眠の力が強くて理解できそうにもない。
 こんなに強力な催眠なら、恵美はこれから毎日バイブを使うだろう。
 家にいる時も、学校でも、いつでもどこにでも、バイブを入れたままになるだろう。
 今日のように我慢ができなくなったらどうするんだ!?
 俺はそんな事を考えながら、恵美の家に連れて帰った。
 それから俺は、ゼリー・ジュースをもらった喫茶店ファシットを捜した。
 あそこに行けば、なんとかなるかもしれない。
 だが、喫茶店ファシットは見つからなかった。
 仕方なく、一度家に戻る事にした。
 店の名前がわかっているのだから、住所をインターネットで調べようと思ったからだ。
 家に帰ると、台所で母さんが夕飯をしていた。
 でも、今度は服を着ていた。
 

「母さん、裸にエプロンにならないのか? 朝は裸にエプロンで……」

「忘れなさい! なぜあんな姿したのかわからないけど、とにかく忘れないと夕飯抜きよ!」
 

 俺は喫茶店のウェイトレスの女の子が、あのゼリージュースは失敗作だと言っていたのを思い出した
 どうやら憑依と一緒で、催眠の効果が解けるのも早いらしい。
 俺は恵美に電話をした。
 

「恵美、具合はどうだ?」

『うん。もう大丈夫。
 今日のあたしが変だったのって、洋輔の催眠のせいだったんだ?』

「元に戻ったんだな? よかった」

『ねぇ? どうしてあたしにバイブを入れたいなんて思わせたの?』

「こんな事になるとは思わなかったんだ。
 他に男を作ったって聞いたから、くやしくてイタズラしてやろうと思ったのが、こうなったんだ」

『他に男がいたっていいじゃない。
 洋輔は男でしょ? 恵美は俺のものだ、誰にも渡さないって、強引にあたしを奪えばよかったのに。
 奪ってくれるのを期待していたのに。
 それなのに、あたしに男がいるって噂を聞いても、あたしの事を好きなのか嫌いなのかはっきりしてくれないし。
 ――だから洋輔にバイブを入れてもらった時は嬉しかった。
 やっと洋輔があたしを奪ってくれたんだと思って。
 あの時の気持ちは、絶対催眠のせいじゃない』
 
 

 次の日。
 俺は恵美に聞いた。

「そういえば、バイブはどうした?」

「こんな所でバイブなんて言わないでよ!」
 

 恵美は俺の腕をつかんで、屋上まで階段を上った。
 

「……ちゃんと入れてあるわよ」
 

 あたりをキョロキョロと見渡すと、恵美はスカートをまくった。
 パンツが膨らんでいた。
 まだ、催眠が残っていたのか!?
 

「バイブしたまま学校に来るって、すごくはずかしかったんだから!」

「昨日見たくなったらどうするんだ?!」

「スイッチは切ってあるから大丈夫。
 それに、バイブを入てれ学校来るのって、けっこうスリルがあって楽しいし」
 

 催眠は解けた様だが、恵美は変な事を覚えてしまったらしい。
 

「でも、もし我慢できなくなったら、またお願いね」
 

 顔を赤らめながら、恵美はそう言うと去っていった。
 まあ、自分の意思でバイブを入れているのならばいいか。
 俺もエッチしたいし。
 昨日は散々だったが、結果としてよかったのかも知れない。
 噂に流されない、本当の恋人になれたのだから。
 
 

                         ☆おわり☆
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
(あとがき)

 皆様こんにちは、JuJuで御座います。(^^)

 今回はTSと言うよりはMCでしたねー。
 わたし、MCも好きなんですよ。
 そこで、こんな話になってしましました。
 純粋なTSが好きな方ごめんなさい。
 でも「ファシット・ファクトリー・シリーズ」は、純粋TSとはちょっと違う、ちょっと変化球な感じで続続きます!
 よろしかったら、次回も読んでくださいねー。

 それでは!(^^)
 JuJu
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