香奈枝:「今日は豊クン、いるの?」

恵美:「いるけど。それがどうしたの?」

香奈枝:「いるんだ。クスッ、よかった!」

恵美:「何が良かったのよ」

香奈枝:「ううん、なんでもないよ。それより……ねえっ……」

恵美:「あっ!も、もうっ!ちょっと!何してるのよ」

香奈枝:「だって恵美のおっぱい、柔らかいんだもん」

恵美:「もうっ。この変態っ!」
 

午後8時。
恵美の家には、親友の香奈枝が遊びにきていた。
別に特別なことではなく、普段からよく遊びにきているのだ。
恵美の親も別に嫌がってるわけではなく、逆に外に出歩いて夜遊びする事に比べれば可愛いものだと
歓迎しているほど。
とは言っても、二人はもうすぐ二十歳。
こんな時間に家で過ごしているというのも、はたまたどうしたものだか。
 

香奈枝は恵美にじゃれつきながら、面白そうに恵美の胸を揉む。
もちろん冗談でしているのだが、その目つきは冗談には思えない事があった。
恵美はその気(け)がないから香奈枝の悪ふざけをいつも適当にあしらっているのだが、
今日はそういうわけにもいかない出来事が起きた。
まさか、そんなことをしてくるなんて――
 
 
 
 
 
 
 

香奈枝のイジワル

作:Tira
 
 
 
 

恵美には二つ年下の豊という弟がいる。
豊は今、大学受験のために必死に勉強しているところ。
隣の部屋なので、あまり騒ぐと悪いと思っている姉弟思いの恵美は、声のトーンを少し落としながら
話をしていた。
それは香奈枝にもよく分かっているので、普段から豊の受験勉強には迷惑をかけないようにしようと思っている。
でも、今日は特別。
面白い飲み物を手に入れたからだ。
インターネットで偶然見つけたサイト。
会員制だったので会員になる手続きを済ませ、今日、目的のジュースを手に入れたのだ。

『ゼリージュース(青色)ブルーハワイ味』

税込みで126円という値段は、その効果が本物なら安すぎる……というか、かなり怪しいものだ。
でも、香奈枝はそれを試したくて仕方がない。
 

香奈枝:「ねえ、豊クンって今も隣の部屋で勉強してるの?」

恵美:「うん」

香奈枝:「豊クンって、恵美とは血が繋がってないんだよね」

恵美:「え……う、うん。そうだけど。それがどうしたの?」

香奈枝:「うふっ。ごめんね、変な事聞いちゃって。今から面白いもの、見せてあげる」

恵美:「何?面白いものって」

香奈枝:「じゃじゃ〜ん!」

恵美:「え?ジュース?」
 

香奈枝は恵の目の前に、ペットボトルに入った青色のジュースを誇らしげに見せた。
青色のジュースなんてちょっと珍しい。
 

香奈枝:「そう。でもただのジュースじゃないの。すごいジュースなんだから」

恵美:「すごいジュースって?」

香奈枝:「教えてほしい?」

恵美:「聞いてほしいんでしょ」

香奈枝:「まあね、実はね……ふふ。やっぱりや〜めた!」

恵美:「何よそれ。早く言ってよ」

香奈枝:「聞きたい?」

恵美:「もうっ!」

香奈枝:「それじゃあ実演しま〜す!」
 

香奈枝は嬉しそうに話すと、着ていた緑のプリントTシャツとジーパンを脱ぎ始めた。
 

恵美:「え?何してるのよ」

香奈枝:「前準備が必要なのよ」

恵美:「はぁ?ジュースを飲むだけじゃないの?」

香奈枝:「そうよ、飲むだけよ」

恵美:「じゃあどうして服を脱ぐのよ」

香奈枝:「クスッ!いいからいいから」
 

そう言いながら、下着まで脱いで裸になってしまう。
あっけに取られながら見ている恵美。
そんな恵美をよそに、香奈枝はゼリージュースのキャップを外すと、
 

香奈枝:「では香奈枝、実演しま〜す!」
 

と言って、ゴクゴクと飲み始めた。
指でペコペコとペットボトルを押しながら飲んでいる。
 

恵美:「出にくいの?」

香奈枝:「ゼリー状になっているのよ。結構美味しいよ、このジュース」

恵美:「それはそれは……でも、わざわざ裸になって飲まなくてもいいんじゃない?」

香奈枝:「インターネットの掲示板を見てたら、脱いでた方がいいって書いてあったのよ」

恵美:「はぁ?訳わかんないよ」

香奈枝:「ゴクンッ!ふぅ〜。結構美味しかった。どう?私の身体、おかしくない?」

恵美:「ええ?何処が?」

香奈枝:「あれ?おかしいな。確かそろそろ……あ、ほら!見てみて。よく見てよ」

恵美:「ええ?……えっ!?な、なに?」

香奈枝:「わぁっ!やっぱり本物だったんだ!」

恵美:「か、身体が……透けて見える……」
 

恵美の目の前に立っている香奈枝の身体の色が、みるみるうちに薄くなっていく。
香奈枝の身体の向こうに部屋の壁が見えていることを考えると、
どうやら透明になって来ている様だ。
 

恵美:「う、嘘でしょ……香奈枝、身体が透明になってるよっ」

香奈枝:「へへ〜ん、どう?驚いた?」

恵美:「驚いたって、どういう事よ、これ」

香奈枝:「これがゼリージュースの力なのよ。あのジュースを飲んだらね、身体が透明になるんだよ」

恵美:「そ、そんなの信じられない……」
 

と呟いた恵美の前には、もう香奈枝の姿は見えなかった。
いや、若干青い色をした物体があるように見えるような気がするが、やはり分からない。
 

香奈枝:「すごいでしょ」

恵美:「…………」
 

空中から聞こえてくる香奈枝の声。
何処から聞こえてくるのか、方向は分かるがそこには香奈枝の姿が見えない。
 

恵美:「ほんとにいるの?」

香奈枝:「いるよ。クスッ……このゼリージュースの力って、これだけじゃないのよ」

恵美:「な、何?まだあるの?」

香奈枝:「ふふ……」
 

そう言うと、香奈枝は何も言わなくなった。
 

恵美:「香奈枝?」
 

呼んでも返事が無い。
しかし、その代わりに部屋のドアが独りでに開くと、また閉じてしまった。
 

恵美:「……出て行ったの?香奈枝?」
 

やはり返事は無かった。
 

恵美:「何処に行ったのよ。返事をしなさいよ。外に出たの?」
 

身体が透明だから全く分からない。
でも、ドアが開いたと言う事は外に出た可能性が高いようだ。
 

恵美:「もう……あんな身体で何処に行くつもりかしら?」
 

そう思っていると、またドアが開いた。
 

恵美:「何処に行ってたの香奈枝……あ……豊?」
 

香奈枝かと思ったが、ドアの向こうにいたのは弟の豊だった。
頭に白いハチマキをして、黄色いTシャツに白い短パン姿。
豊がよくきている普段着だ。
 

恵美:「どうしたの?」

豊:「……ううん。なんでもないよ。姉ちゃん、ちょっと部屋に入ってもいいかな?」

恵美:「い、いいけど……ねえ、香奈枝しらない?」

豊:「香奈枝さん?さあ……見てないけど」

恵美:「何処に行ったんだろ?あんな身体で」

豊:「香奈枝さんがどうかしたの?」

恵美:「え、ううん。さっきまでいたんだけどね。どっかに行っちゃった」

豊:「ふ〜ん。トイレじゃないの?」

恵美:「あの格好で?」

豊:「あの格好って?」

恵美:「あ……ううん。なんでもない」
 

豊はドアを閉めると、ベッドの上に腰掛けた。
恵美をジロジロと見ている。
 

恵美:「何?」

豊:「いや、なんでもないよ」

恵美:「??」
 

豊はそう言うと、Tシャツの中を覗きこんでニヤニヤし始めた。
 

恵美:「何してるのよ?」

豊:「何でもないよ」

恵美:「変な豊」

豊:「胸が無いって楽チン楽チン」

恵美:「は?」

豊:「ううん、何でもないって」
 

豊は嬉しそうにTシャツの上から胸を撫でている。そして、大きく足を広げると、
短パンのゴムをギュッと前に引っ張って、その中を覗きこんだ。
 

豊:「わっ……」

恵美:「な、何やってるのよ」

豊:「すごい……」

恵美:「こらっ!私の前で変な事しないでよ」

豊:「だって……すごいんだよ。これ……」
 

驚いた表情の豊は、引っ張っていた短パンのゴムを戻すと、足を閉じて短パンの上から
ギュッと股間を握り締めた。
そんな豊の行動に、恵美は思わず赤面してしまう。
 

豊:「すご〜い」

恵美:「ちょっと……や、止めなさいよ。何しに来たの?早く勉強しなさいよ」

豊:「だっておっきいんだもん。豊クンのココ」

恵美:「は、はぁ?」

豊:「クスッ!何でもないよ。何でも」
 

そう言うと、豊は絨毯の上に座っている恵美の後ろに回りこむと、恵美の後ろに座り込んだ。
 

豊:「なあ」

恵美:「え?」

豊:「姉ちゃん……俺としない?」

恵美:「いっ……」
 

ゾクッ!

豊が後ろから恵美をそっと抱きしめた。
恵美のお腹を抱きかかえるようにしながら、顎を恵美の肩に置いている。
 

豊:「ねえ、姉ちゃん」

恵美:「こ、こらっ!な、何考えてるのよ!」
 

恵美はお腹を抱きしめている豊の手を外そうとした。
しかし、男の豊の力には敵わないようで、幾ら力を入れて外そうとしても外れない。
 

恵美:「ひっ!」

豊:「姉ちゃんって感じやすいんだ」
 

豊が左の耳たぶを咥えて、舌で刺激する。
ゾクゾクッとした感覚が恵美を襲った。
 

恵美:「こらっ!ゆ、豊っ!や、止めなさいっ!」

豊:「いいじゃん」

恵美:「もうっ!怒るわよ」

豊:「いいよ。でも豊クン、全然覚えてないから」

恵美:「な、何訳の分からない事を言ってるの」

豊:「クスッ!ゼリージュース……」

恵美:「え?」

豊:「ゼリージュースの力よ」

恵美:「何?」

豊:「もう1つのゼリージュースの力なのよ」

恵美:「ゆ、豊?」

豊:「違うよ。豊クンじゃないの。ふふ。か・な・え!」
 

そう言いながら、白いタンクトップを盛り上げる二つの胸を揉み始めた豊。
 

恵美:「あっ、やだっ……か、香奈枝?」

豊:「うん。ゼリージュースの力でね、今、豊クンに乗り移ってるんだよ」

恵美:「の、乗り移って?そ、そんな……」

豊:「嘘じゃないわよ。だって本当の豊クンならこんな事しないでしょ」

恵美:「し、信じられない……豊が香奈枝だなんて……」
 

胸を揉んでいる豊の手の上に、自分の手を乗せながら振り向こうともせずに呟く恵美。
そんな恵美に、豊に乗り移っている香奈枝が話を続ける。
 

豊:「すごいでしょ。私も信じてなかったけど、こうやって実際に出来ちゃったんだから
   信じるしかないよね。私、今、豊クンになってるのよ。本物の豊クンなんだから」

恵美:「んっ……ちょ、ちょっと!だからって私の胸をどうして揉んでるのよっ。それに
    豊はどうなってるの?」

豊:「眠ってるんじゃない?豊クンの意識なんて全然感じないんだもん。だから
   私が身体を動かしている間は、豊クン、きっと記憶が無いのよ」

恵美:「ちょっ……もうっ!」
 

恵美は身体をくねらせながら強引に豊の手を遠ざけると、急いでベッドに駆け上がった。
 

恵美:「早く豊の身体から出てよ。何だか気持ち悪いよ」

豊:「どうして?」

恵美:「だ、だって……豊が香奈枝だなんて……」

豊:「ちょっとだけ遊ぼうよ。こんな機会、絶対無いんだから」

恵美:「ダ、ダメよ。絶対にダメ!」

豊:「だってほら、豊クンのココ、こんなになってるんだよ」
 

豊は絨毯から立ち上がると、腰を前に出して股間を強調した。
短パンに山を作る豊のムスコ。
それは既に硬く、そして長くなっていた。
 

恵美:「やだっ……」

豊:「興奮してるんだよ。豊クン」

恵美:「そ、そんなの見せないでよ」

豊:「豊クンがしたいって言ってるよ」

恵美:「言ってないよ!!」
 

すると、
 

豊:「俺、姉ちゃんとしたいんだ」
 

と、香奈枝は豊のしゃべり方を真似し始めた。
 

恵美:「な、何、豊の真似してるのよ」

豊:「俺、姉ちゃんの事、好きだからさ」

恵美:「豊みたいに話さないで!」

豊:「姉ちゃん……」

恵美:「いや、やだっ!」
 

豊がゆっくりと近づいてくる。
優しい瞳をしている豊。
でも、その豊は香奈枝に乗り移られているのだ。
 

豊:「好きだよ、姉ちゃん」

恵美:「こ、来ないで」

豊:「俺の事、嫌いなの?」

恵美:「き、嫌いだとか好きとかじゃないでしょ」

豊:「それじゃあいいじゃない」

恵美:「きょ、姉弟なのよ。姉弟がそんなこと……」

豊:「でも血は繋がっていない」

恵美:「だ、だからって……やっ……」
 

豊に肩を掴まれた恵美。
 

豊:「姉ちゃん……」

恵美:「ちょ……と……んっ……」
 

恵美の唇は、豊の唇でふさがれてしまった。
目を丸くして驚いている恵美。
豊の舌が、恵美の唇の間を割り込んでくる。
 

恵美:「んんっ!……んぅ〜……」

豊:「…………」
 

そのままベッドに倒されてしまった恵美。
放心状態になっている。
そんな恵美の唇を開放した豊は、タンクトップの裾を掴んで胸の上まで捲りあげた。
そして、白いブラジャーのカップから右の胸を露(あらわ)にさせると、その胸の突起を
口に含んで、舌を使ってコロコロと転がし始めたのだ。
 

恵美:「んんっ!」

豊:「クスッ!」
 

豊の手で、開いている胸を揉み始める香奈枝。
まったく抵抗しようとはしない恵美の身体を弄ぶ。
 

恵美:「んっ……んんっ……」

豊:「気持ちいい?姉ちゃん」

恵美:「…………」

豊:「ふふ……」
 

何も話さない恵美の顔を見ながら、7分丈の黒いスパッツの上から太股を撫でる豊。
柔らかい太股の感触を、豊の手のひらで感じている香奈枝。
 

豊:「姉ちゃんの太もも、柔らかい」

恵美:「ひ、ひどいよ……こんな事するなんて……」

豊:「嫌なの?俺とエッチするの」

恵美:「当たり前じゃない。血は繋がっていなくても姉弟なのよ……」

豊:「ごめんね。でも俺、姉ちゃんの事が大好きだったんだ。だから姉ちゃんの全てを知りたくて……」
 

豊のゴツゴツした手が、スパッツの中に滑り込んでゆく。
 

恵美:「んんっ……やぁ……」

豊:「姉ちゃん、嫌っていいながらもう濡れてるよ」

恵美:「そ、そんな事無い」

豊:「だって俺の指、ヌルヌルするもん」

恵美:「嫌よ……お願いだから止めて……」

豊:「姉ちゃんも俺と1つになりたいだろ」

恵美:「か、香奈枝っ……もう冗談はよして……ん!」

豊:「ふふっ。ダ〜メ!だって私、男の快感味わって見たいもの」

恵美:「そ、そんなぁ……あっ!んっ……やぁぁ……」
 

恵美は足を閉じて豊(香奈枝)の手を止めようとした。
しかし、男の力を手に入れた香奈枝には敵わない。
しかも女の身体の気持ちいいところを知っている香奈枝は、恵美が感じやすいところを
豊の指で的確に攻め立てるのだ。
 

恵美:「はあっ……あんっ……お願い……も、もう……やめて……」

豊:「ううん、止めない。俺が脱がしてやるよ」

恵美:「あっ!や、やだっ!」
 

豊(香奈枝)はスパッツの中から手を抜くと、両手でスパッツのゴムを掴んで、ギュッと引いた。
スルスルとスパッツが脱げてしまい、ついでにしっとりと濡れているパンティまで剥ぎ取られてしまう。
中身は香奈枝とはいえ、目の前には弟の豊がいる。
その豊に大事な所を見られた恵美は、かぁっと顔を赤くしてしまった。
 

豊:「姉ちゃん、俺に見られるのが恥ずかしいんだ」

恵美:「ゆ、豊に……見られた……」

豊:「ふふ、大丈夫よ。豊クンの意識は無いから……」
 

そう言うと、豊(香奈枝)は無理矢理恵美の足を開き、その間に顔をうずめた。
 

恵美:「んああっ!ああっ……はああっ……」

豊:「ぺろぺろ……んん……ぺろぺろ……」

恵美:「やっ……あっ……そ、そんなとこ、な、舐めないでっ……」

豊:「んふっ。気持ちいいくせに」

恵美:「やぁだ〜……」
 

両手で顔を覆う恵美。
身体をヒクヒクと震えさせている。
そんな恵美を可愛らしいと思った豊(香奈枝)は舐めるのを止めると、いきり立ったムスコをそっと恵美の入口にあてがった。
 

恵美:「えっ?」

豊:「ゆっくり入れるから」

恵美:「えっ?えっ?や、やだっ……お願いっ。それだけは……んああ……あ……ああ……」

豊:「んっ……ふぅ……あっ……はぁぁ。は、入った……恵美の中ってすごく温かい……」

恵美:「ふああ……いやぁ……もうやめてぇ……」

豊:「ここまで来たんだから。最後までさせてよ」

恵美:「も、もう……か、香奈枝なんて絶交だから……あっ、ああっ、あっ……あっ……」

豊:「んっ……んっ……そんな事言ったら……こ、今度は恵美に乗り移っちゃうぞっ!」
 

豊(香奈枝)は、恵美の太ももを抱えるようにしながら腰を振った。
恵美の中に、豊の固くて大きなムスコが出入りする。
クチュクチュといやらしい音を立てながらしっかりとムスコを咥え込む恵美。
 

恵美:「あっ、んっ……んっ……ああっ……」

豊:「姉ちゃんっ……姉ちゃんっ……」

恵美:「ああ……や、やめて……ゆ、豊の真似するのぉ……」

豊:「す、好きだよ、姉ちゃんっ……はぁ、はぁ……お、奥までとどいてるよ」

恵美:「んん〜っ……はぁっ……あっ、あっ、あっ」
 

香奈枝が乗り移った豊に突かれる恵美。
理性ではダメだと思っていても、豊のムスコが入ってくるたびに快感が襲い掛かってくる。
加速度的に増えてゆく気持ちよさ。
それが恵美の身体を包み込むと、最後の瞬間を迎えてしまうのだ。
 

恵美:「んんっ、んんっ、あんっ、あうっ……あっ……あっ……だ、だめっ……それ以上動いちゃ……」

豊:「はぁ、はぁ、はぁ。い、いいよ。俺のこれでイっても。ほらっ!」

恵美:「んああっ!あ、あ、あ、ああ、あん、あん、あんっ……いっ……いくっ!」

豊:「お、俺もっ……な、何かくるっ!あっ……ああっ……はぁああっ」

恵美:「い、いやあああっ!あうっ……あんっ……はぅんっ……」

豊:「あああっ!あっ……あっ……あっ……ああぁ……」
 

激しいセックスの末、二人はほぼ同時に絶頂を迎えてしまった。
恵美の上に折り重なるようにして倒れる豊(香奈枝)。
 

豊:「はぁ……はぁ……はぁ……豊クンの……すごく気持ちよかったよ……」

恵美:「……グスッ……か、香奈枝のばかぁ……」

豊:「泣かなくてもいいじゃない。別に豊クンが覚えているわけじゃないんだから」

恵美:「そんな問題じゃないもんっ。え〜んっ」

豊:「もう。恵美は泣き虫なんだから」
 

ヌルッとした感触と共に、豊(香奈枝)のムスコが恵美の入口から抜ける。
 

豊:「大丈夫なんでしょ。今日は」

恵美:「そういう問題じゃないよ。私、豊としちゃったんだ……」

豊:「だから豊クンじゃなくて、豊クンの身体だけど私なんだって」

恵美:「どっちでも同じよぉ。もう生きて行けないわ……」

豊:「そんなに深刻にならないのっ。まったく恵美は真面目すぎるんだから」
 

そう言うと、豊(香奈枝)はムスコをティッシュできれいに拭いたあと、服を正して
トイレへと向かった。
 

恵:「信じられないよ……私が豊としちゃうなんて……ほんとに覚えてないのかなぁ……」
 

恵は涙を拭きながら身なりを整えた。
ほんのしばらくした後、部屋のドアが開いてうっすらと色づいた香奈枝が現われる。
 

恵:「か、香奈枝?」

香奈枝:「うん。もう色がつき始めたみたい」
 

そう言いながら先ほど脱いだTシャツなどを着てゆく。
その最中にもどんどん肌に色がつき始め、全の服を着たときにはすっかり元に戻っていた。
 

香奈枝:「どう?すごかったでしょ」

恵:「私、豊の顔をまともに見れないよ」

香奈枝:「大丈夫だって。ほんとに覚えてないよ、豊クンは」

恵:「それでも恥ずかしいのっ」

香奈枝:「クスッ!そんな風に思う恵ってすごくかわいいよ!」

恵:「ば、ばかっ!」

香奈枝:「また買ってくるね。今度は恵が使ってもいいよ」

恵:「な、何言ってるのよ。私はそんなことしないわよ」

香奈枝:「豊クンの体、すごく気持ちよかったよ。恵も一度乗り移ってみなよ。きっとすごいと思うから」

恵:「するわけないじゃないの。するわけ……」
 

否定する恵の言葉にクスッと笑った香奈枝は、絶対飲ませてやろうと思っていた。
 

――恵、本当は飲みたいと思っているわ。豊クンの体になりたいって――
 
 
 
 

香奈枝のイジワル……おわり
 
 
 
 

あとがき
香奈枝ってイジワルですねぇ。
姉弟の間に割り込んでくるとは(^^
恵は豊の顔、まともにみれないでしょう。
でも、心のどこかでこれまでとは違う感情が芽生えているかもしれません。
豊を見るたびに、香奈枝が乗り移った豊を思い出していたりして(^^;
いや、その話は止めておきましょう。
変な方向へ進んでしまいそうです(笑

今回はどうしようかと迷いました。
香奈枝がゼリージュースを飲んで、誰に憑依するのかを。
香奈枝がジュースを飲んだ後、恵に憑依するのでしたら女→女のパターンになります。
が、豊に憑依したことで女→男の逆TSパターンになりました。
たまにはいいですよね、このパターンも(^^;

まだ続きそうな展開ですが、続きませんよ(笑

それでは最後まで読んで下さった皆様、ありがとうございました。
Tiraでした。
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