大人の女性に身体を入れ替えられた高校生の私(後編)
 作:verdsmith7


それはとろけるような夜だった。
「はあ、はあ、ううっ、ああんっ!いっ、いくっ!」

あまりの気持ち良さに頭も身体も溶けてしまいそうになる。
こんな感覚は今まで味わったことがない。
少なくとも普通の女子高生である美織の身体だった時には感じることはできなかった。
「あ、あんんっ、だ、だめ!や、やめないといけないのに、あ、ううっ!」
頭ではもう止めないといけないと分かっているのにもう自分でも止める事ができなくなっていた。

すっかり夜も更け静まり返った部屋の中で私の声と股間に入れた指が動く湿った音だけが響いている。
未だに私はエッチな声を出してこの淫乱な身体を弄り続けていた。
「はあ、はあ、私の身体じゃないのに、私こんな事して・・・」
オナニーを続けながら私は目の前に置いた鏡を見た。
そこには女子高生の美織ではなく綾香という女性が写っている。
美織よりも背は高く年齢も上だが老けているわけではなく綺麗な大人の女性といった印象だ。
身体を弄っていると大きな胸が前後左右に揺れている。


「こ、これが私だなんて・・・あん!」
この身体は元々私のものではなかった。

今のこの姿では誰も信じてくれないだろうが私はほんの少し前まで普通の女子高生の美織だった。
ところが、私はその日初めて出会った綾香という女性に身体を入れ替えられてしまったのだ。
気が付くと高校の制服のブレザーではなく黒光りのするボンテージ服を着ていた。
もちろんそんな服を着た事はおろか持った事すらない。
突然露出度の高いエッチな服装になり身体中から香水の匂いが漂っていた。

そして鏡で自分の姿を見てやっと私は綾香という女性の身体になっていると気付いた。
「そ、そんな!?」
その後私の身体を奪った綾香という女性から私達の身体を入れ替えたと知らされた。
そうして身体を入れ替えられた私は何度もこの身体でいかされた。
しかも私にエッチをしてくるのは他でもない元の自分の身体だ。
その時の様子は実に不気味だった。
私は大人の綾香の身体で私の身体になった綾香にエッチな事をさせられていた。
オナニーのようにも感じられる。
しかし、今の私は全く違う身体だ
最初こそ抵抗していたらが綾香の身体で気持ち良くなると段々と更に快楽を求めてしまったのだ。
「あんっ、や、やめて。こ、こんなと、ううん!」
何度懇願をしてもやめてくれなかった。
しかも私の身体を奪った綾香という女性は的確にこの身体の敏感な部分を攻め続けてきた。
初めてこの身体でいった時の感覚は何とも言い表せられない。
綾香の身体が全身で感じているようだった。

「だ、だめ!またいっちゃう!」
身体がビクッと反応した瞬間頭が真っ白になった。
そして股間から潮が勢いよく吹き上げた。
「ああーん!」
絶頂と共に何も考えられなくなってしまう
ただこの気持ち良さに身を委ねた。

やっと解放された時には既にこの身体の虜になっていた。
何度もいかされ私は遂に自分でオナニーを始めてしまう。
「はあ、はあ、だ、だめ・・・」
理性は既になかった。
「はあ、はあ、凄い、凄いよこの身体、気持ち良すぎるよ・・・」
快感と共に満たされた気分になってくる。
入れ替えられて他人の身体になっている事が些細な事のように思えた。
そうしてまた自らこの身体を弄っていった。
大きな胸を摘まみ、股間に指を入れてかき乱す。
今日初めてこの身体になったはずなのに慣れた手つきで気持ち良くなる。
更に昔の記憶も蘇ってきた。

「こんなに気持ち良かったの久しぶり、あの男の子とやった時の事を思い出しちゃった♪」

それは初めてセックスした時の事を思い出だ。
はっきりと当時好きだった男の子の顔が思い浮かんでくる。
「私も初めてだったからドキドキしたのよね」
オナニーをしているとその時の様子が鮮明に蘇ってきた。
お互いに初めてで恥ずかしがりながらの初エッチだった。
気持ちの良いセックスなら他にもいっぱいやったが、私の初体験だったので今でも鮮明に覚えている。
「またやりたいな。でももうきっと結婚してるよね。彼昔から女の子に人気だったし・・・」
噂では私以外にも付き合っている女の子がいたという。




「え、私何言ってるの!?」
突然私は冷静さを取り戻すと自分がおかしい事に気付いた。
高校生の私はセックスなんて当然した事がない。
それにそんな男の子を私は知らないはずだ。
それなのに私はその男の子の事をよく知っている気がした。
「な、何なの?どうして私こんな事思い出してるの!?」
思い出せば思い出す程あの時の感覚が蘇ってくる。
彼に大きなアレを入れられて喘ぎながら気持ち良くなった。
その後その男の子とは別れた。
思い出そうとしなくても頭の中に勝手に綾香の記憶が溢れてくる。
その男の子以外にも綾香がセックスをしてきた相手やオナニーの記憶が頭に浮かんできた。
何かがおかしい。
「これ、もしかして綾香の思いでなの・・・」
その刺激的な記憶の数々は美織だった自分が経験した事がないものだった。
なぜ綾香ではない自分がこんな事を思い出せるのか。

でも私は溢れ出る綾香の記憶に警戒するよりも快楽を求めてしまった。

「も、もっと気持ち良くなれるの?」

「ああん!さっきより気持ちいいよ。はあ、はあ、も、もっと気持ち良くなりたい・・・」
私は目の前に置かれた鏡の中で微笑む綾香そのものになっていった。


いつ眠ったのかも分からない。
疲れ果てて眠ったことだけは間違いない。
意識が戻った時私は異変に気付いた。
何かが身体の上に乗っているように感じた。
まるで大きくて重いボールが乗っているような感覚だ。
「うーん、何なの?」
私はゆっくりと頭を上げる。
いつもより身体が重い。
異変の正体は乗っているのではなく私の身体にくっついている大きな胸だった。
「なんだ、私の胸か・・・」
身体をゆっくり起こすと胸に重力が加わりいっそう重く感じる。

鏡を見るまでもなく自分がまだ綾香になっていると分かった。
この自分にはなかった大きな胸を見れば分かる。
「はあ、私綾香の身体のままなんだ」
大きな胸を撫でながら呟く。


美織という自覚はまだあるが綾香という身体になってこの部屋にいる事はそれ程違和感はなかった。
普通他人の部屋にいれば落ち着かないものだが今はいたって冷静でいられた。
不思議な程にこの綾香の身体にも部屋も見慣れた気分になっている。
そんな冷静な自分が逆に怖く思えた。
入れ替わって一日しか経ってないのにこの現実を受け入れてしまっている。
「私どうなってるんだろう?」
自分がおかしい。
それは分かっていたがどうすることもできない。

「そういえば少し寒いな」
少し冷えると思ってよく見たら自分は裸になっていた。
「あ、昨日何も着ないで寝ちゃったんだ」
自分があられのない姿になっているにも関わらず驚きもない。
それさえもいつもの光景のように受け止められた。
いつも綾香が裸になってオナニーをしている。
自分もそれと同じ事をしただけだと思った。

もしかしたら昨日の流れてきた綾香の記憶のせいなのかもしれない。
いつも自分が過ごしている部屋のような居心地の良さを感じる。

違和感があるとすれば・・・
そうして私は自分の大きな胸を見ると試しに触ってみた。
「あんっ、やっぱり戻ってないんだ」
慣れないこの刺激と感触は確かに自分の身体でないと感じられた。
出てくる声も低めの綾香の声のままだ。
もっと触りたいという衝動をなんとか抑えゆっくりと胸から手を離した。
周囲を見回してみたがやはり女子高生である美織の部屋ではない。
教科書が置かれた勉強机や壁に掛けた制服もないし、お気に入りだったぬいぐるみも置かれていない。
代わりに多くの化粧道具や派手な衣服が所狭しと置かれていた。



綾香の持っている服が嫌とはいえ流石に何も着ないわけにはいかない。
そう思って着る服を探し始めた。
引き出しを開けて何か着られる物はないか見ていく。
見た限り着る服には困らないぐらいありそうだ。
「え、なにこれ?」
下着を探していたら出てくるのはいわゆるTバックというのだろうか
かろうじて大事な部分だけが見えないようになっている状態だ。
大人の女性のエッチなランジェリーだ。

仕方なく私はそれを履いた。
本当はそんなの着たくないのは言うまでもない。
気に入ったのはそのピンクと白の可愛い色具合だけだ。
「うう、履き心地最悪・・・」
履き終わった瞬間股間に生地が食い込んでくるのが分かった。
もちろん私のお尻や股の大部分は丸見えになっている。
元々大きなお尻と少し太めの太ももだったせいで余計にムチムチになって見えた。
これでは何も履かない方がむしろ良いぐらいだ。
何度も股間の隙間に入った食い込みを直したが最後は諦めざるを得なかった。
というより時間の無駄だった。

次にブラジャーを身に着けていった。
見つかったブラの大半はこちらも予想通り派手なものばかりだ。
色が奇抜なものや生地が薄いもの、中には乳首しか隠す事ができないものまであった。
元々私だって一応は年頃の普通の女の子だからブラぐらいはしていた。
しかし、今の体はそれとは別モノと言ってよかった。
足元が見えない程の大きな胸をブラの中へと収めていく。
正確には押し込めるの方が正しい。
「はあ、はあ、凄くきつい・・・」
ブラのホックを留めてやっと下着を一通り身に着けることができた。
改めて今の自分の胸を見下ろすと大きな胸の谷間が形成されているのが見えた。
たわわに実った二つの大きな胸がぶつかり深い溝を構成している。
女子高生の美織の身体だった時には見る事のできなかった光景だ。
「うう、恥ずかしいな・・・」
正直嬉しいよりも恥ずかしい思いの方が勝っていた。
それに胸がブラに締め付けられて少し息苦しい。
このブラのサイズもかなりのモノだがそれでもまだきつい気がした。
いっそ外してしまった方が楽だと思えたが流石にそれは思い踏み止まった。


タイトなレザー風のワンピースを着ていった。
こんなに丈の短いワンピースは普段の私なら絶対に着ない。
だけど見つけた服の中ではこれでもマシな方だ。
少なくとも人前であんなボンテージ服を着て歩くのはもうこりごりだ。
昨日のように胸元が開いてはいないが胸のラインははっきり出ている。
私の大きな胸の形が浮かび上がり逆に中身が見えない方がエッチだった。
「うう、こんな格好で外に出るのなんて嫌だな」
鏡には綺麗な綾香が恥ずかしそうにエッチな服でモジモジしている姿が写っていた。
そんな自分の姿にドキッとしてしまいそうになり視線を逸らした。
「うっ・・・」
大の大人がエッチな服を着て恥ずかしそうに着ている姿のギャップなのだろうか自分で可愛いと思った。

それにこの綾香という女性は余程自分の身体に自信があるのだろう。
この身体を見てくれといわんばかりの服装だ。
肌が露出していない服の生地で覆われた部分でさえこれ見よがしのラインが浮かび上がっている。
綾香が持っていたのは全てこんな服だ。
こういうスタイルの良い女性の身体でこんな服を着たいと思ったことはある。
しかし、まさか他人の身体でそれを体験するとは思ってみなかった。
「こんなのでいいのかな?こんなの着たことないから全然分からないけど大丈夫だよね」
内心自分でこの格好にどきどきしている。
似合っているのは分かっているがこの格好で人前に出るのはやはり恥ずかしい。

今一度鏡を見て変な所がないか確認してみた。
もっとも身体を入れ替えられて私が綾香の身体になっている時点でだいぶおかしいのだが。
まだ綾香の身体になってから一日しか経ってないがこの姿もだいぶ見慣れた気がする。
改めてこの身体をじっくり見ると昨日とはまた印象が違って見えた。
この身体になっているのが私だからかもしれないが昨日の自信満々の綾香とはやはり雰囲気が異なる。
この身体と格好こそ夜の街で男性相手に商売をしているエッチな女性にしか見えない。
でも雰囲気は凄く自信がなさそうに見えた。
見ている自分でさえ情けなくなってくる。


「はあ、こんな身体になって私ちゃんと元に戻れるのかな・・・」
そもそも他人の身体と入れ替えられる事自体が異常だ。
綾香が昨日と同じように元の身体に戻してくれるのか不安でしかない。
自分の身体を奪ったあの綾香という女性が自身体を返してくれる保証はどこにもないのだ。
でもこのまま見ず知らずのこの綾香という女性として生きていくなんて考えたくもなかった。
早く普通の女子高生の自分の身体に戻りたい。
しかし、今は何度鏡を見ても鏡は美織の顔を写すことはなかった。
写っているのは綾香の顔だけだ。
「この身体じゃ皆私が美織だって気付いてくれないよね」
高校生だった自分とは全く違う。
鏡に反射している綾香が自分の方を同じように見つめ返してくる。
とても綺麗な顔立ちだ。
目は大きく、鼻も高い、唇もふっくらしている。
長い髪はサラサラで同じように眉もきちんと整えられている。
少なくとも幼さくて未熟な元お自分の顔よりずっと美人だ。
「これが綾香の顔なんだ。やっぱり綺麗・・・何で私なんかと入れ替わったんだろう?」
私はいつの間にか鏡をうっとりしながら見続けていた。
そして綾香のその顔になれた事を少し嬉しく思ってしまう。
ニコッと笑うと鏡の中の綾香もニコッと笑った。


しばらくして台所に置いてあったシリアルを食べることにした。
綾香が買っておいたのだろう。
他にも牛乳が何本も冷蔵庫に入っていた。
「こうやって牛乳を飲んでたらこんなに大きくなるのかな?」
コップに入れた牛乳を飲みながら自分の視線の下にある大きな膨らみを眺めた。
「元の身体に戻ったら試してみようかな」

食事を済ませた私はいよいよ行動を開始した。
部屋の中の探索だ。
もしかしたら元に戻る手がかりがあるかもしれない。
そして身体を入れ替えた原因が分かれば元に戻ることができるかもしれないのだ。
「お願い、何か出てきて・・・」
しかし私の淡い期待はかなく崩れた。
結論から言うと何も出てこなかったのだ。



「あ、もうこんな時間だ!急がなくちゃ!」
時間を無駄にしてしまった。
時計を見ると針は朝の7時を指していた。
私は急いで真っ赤なハイヒールを履いて外に出た。
その目的は自分の身体を奪った綾香に会いに行く為だ。

履物はいくつかあったがどれも踵が高く歩きにくそうなものばかりだった。
その中でも踵が低くて歩きやすそうなモノを選んだつもりだったが結果はそんなに変わらなかった。
ふらふらとおぼつかない足取りになりながらなんとか歩く。
ハイヒール自体まだ私はほとんど履いたことがない。
それでも元の身体を取り戻す為焦る気持ちを抑えながら向かった。

それにしても相変わらずこの感覚に慣れない。
着ている衣服もそうだが・・・
「ああ、もう!落ちつかないし歩きにくいわね!」
昨日と同じく服の中で胸が暴れていたのだ。
急いで出てきた為ロングジャケットを着てくるのを忘れていたのだがその時には気づかなかった。
そして私は周囲の男性達の視線を浴びている事にも気付かず歩いた。


私はカツカツとヒールを地面に鳴らしながら目的の場所へと向かった。
そしてやっとある家の前までやって来た。
なにを隠そうここが私の本当の家だ。
身体を入れ替えられる事がなければここに帰るはずだった。
なのに今この家にいるのは・・・

「いってきます♪」
家の中から女の子の嬉しそうな声が聞こえてきた。
昨日までの自分の身体だ。
学校の制服を着こなし鞄を持って家を出る所のようだ。
本当なら私がそれをするはずだった。

「気を付けてね。いってらっしゃい」
その後ろから私の身体を見送りに母親も出てきた。
どうやら母親は入れ替わった事に気付いていないようだ。
「ママ、気付いてくれなかったんだ・・・」
実の親に気付いてもらえなかったのはショックだった。
もしかしたら気付いて変だと思ってくれるかもしれないと思っていた。

私の身体が玄関を出て家から少し離れると私は自分の身体を奪った綾香の元に駆けつけた。
「あ、待って下さい!」
「あら前の私じゃない。おはよう、綾香さん♪」
あっけらかんとしながら私を見るなりそんな言葉を投げかけた。
「わ、私は綾香じゃないです!」
自分の事を綾香と言われ腹が立った。
私は別に綾香になりたくてなったわけではない。
それを身体を入れ替えた当人から今のこの身体の名前で呼ばれると無性に怒りがこみあげてきた。
しかも相手からは私の身体を奪ったという罪悪感を微塵も感じられない。
むしろ嬉しそうにして学校へ行こうとしている。
「今はお互いの名前で呼び合わないとダメですよ。そうでしょ、綾香さん?ほら、私の事もちゃんと美織って呼んで下さい♪あ、できれば美織ちゃんっ呼んでくれる方がいいですね。私の方が年下だし♪」
私の怒りをよそにそんな事まで言われてしまった。
「く・・・」
でも、このまま自分の身体を奪った綾香に「美織」と呼びたくはなかった。
「ほら綾香さん、早く私の事を「美織ちゃん」て呼んで下さい。じゃないと・・・家の前に変な女の人がいるってママやパパに言いつけちゃいますよ♪」
そう言って再び家の中に入ろうとしたので私は慌てて口を開いた。
「み、美織ちゃん・・・」
悔しいのを我慢してそう呼んだ。
自分の名前なのにそれを身体を奪った相手に呼ばざるをえないのが本当に悔しかった。
「よくできました♪それにしても今の子って可愛い制服を着てるのね。どう似合ってる?」
学校の制服を嬉しそうに披露してみせる。
入れ替えられてから久しぶりに自分の身体をじっくり見た気がする。
しかし、自分の顔を見ているといつもと違う事に気付いた。
「ちょ、ちょっと今から学校なのに私の身体で化粧をしたんですか!?」
派手ではないが薄くメイクをしているようだった。
当然私の通っている学校で化粧は禁止されている。
「あらよく気付いたわね。いいじゃない、ちょっとくらい。女の子なんだから少しぐらいお洒落しないと」

「それに私が持ってた服と違って動きやすくていいわ。最近ハイヒールばっかり履いてたから歩きやすいわね。普通の靴も悪くないわね♪」
私が今着ている服やヒールに比べれば動きやすいに決まっている。
でもこの服を持っていたのは他でもない綾香だ。
それらを全て押し付けられた私の立場はどうなるのか。
「それにしても・・・へえ、貴方ってそういう格好が好みだったのね♪」
突然私の格好を見るなり意地悪そうな笑みを浮かべてジロジロと眺めてきた。
まるで全身を観察でもするかのように私の周りをまわりながら見て来る。
「し、仕方ないでしょ!貴方がこんな服しか持ってないから・・・」
正直格好のことを指摘されて凄く恥ずかしかった。
本当は自分だってこんなの着たくない。
「ふふっ、凄く似合ってるわよ、綾香さん♪」
「え!?」
満面の笑みでそう言われた私は一瞬胸が高鳴っていた。
自分の身体を奪った女性に褒められただけなのに私は内心嬉しくなっていた。
自分で自分の笑顔にときめくとは思ってもみなかった。
そういえば自分の笑顔を自分で見る事なんて入れ替わる前ですらほとんどなかった。
「うふふ、ボーっとしてる所悪いけど私そろそろ学校に行くから」
「ちょ、ちょっと待って下さい。私も一緒に行きます!って、ああっ!」
呆然としていたら置いていかれそうになり慌てて追いかけたので慣れないハイヒールでつまづきそうになってしまう。
「もう!本当にこの靴歩きにくいんだから!」
「うふふっ、もうすぐ慣れるわよ♪」
悪態をつきながら歩きにくいハイヒールで歩いていると隣で私の身体になった綾香は嬉しそうにそう言った。


「その身体で学校にまで付いて来る気かしら♪」
慣れないヒールに格闘しながら歩いている私にそう言ってくる。
だが、このままおめおめと帰るわけにはいかない。
それに彼女に会いに来たのも身体を取り返す為だ。
「あの、早く私の身体を返して下さい!」
駅で電車を待つ間にやっと今まで言いたかった事を言うことができた。
歩いている内は追いつくのがやっとでとても話す暇などなかったのだ。

だが私の願いは聞き入れてくれる様子はない。
「えー、折角現役女子高生の身体になったんだから学校でも楽しまないとね♪」
やはり元に戻す気などないのではないだろうか。
「あの、本当に戻してくれるんですか?」
「さあ、どうかな♪」
ニヤッと笑うと到着した電車に乗り込んでいく。
私もその後を追っていった。
車内には会社や学校に向かう人が多くおり座れる席は残っていなかった。
仕方なく私達は出入り口の近くで目的の駅に到着するまで立って待つしかない。

隣に自分の身体が立っているのは不思議な気分だ。
鏡を目の前に置いているように感じる。
目の前の私は私の意思に反して時折鏡を見たり制服の身なりを整えていた。
恐らく周囲の乗客からは普通の女子高生に見えるだろう。

一方の私は男性達からジロジロと見られていた。
しかもその視線はエッチなものだ。
皆が私の胸や脚元を見て来るのが分かる。
道を歩いている時は慣れないハイヒールで必死に歩いていたので気付かなかった。
そして今やっと自分が上に何か羽織ってくれば良かったと後悔した。
このレザーワンピースも身体のラインが目立ってしまう作りになっている。
服を着ているのに裸になっている気分だ。
仕方なく車内の端の方で目立たないようにした。

すると隣に私の身体になった綾香が壁際にやって来た。
「こうすれば周りから見えないでしょ♪」
私の前に立ち周囲から私の姿が見えないように立ってくれた。
やっと周囲の視線から解放された私はやっと落ち着くことができた。
「あ、ありがとう・・・」
「うふっ、どういたしまして。だって見えたら困るでしょ♪」

しばらくすると車内はさっきよりも乗客が多くなってきた。
自然と私達の身体も密着していく。
「あ、あの、もう少し離れてもらえませんか?」
「ふふっ、混んでるんだから仕方ないでしょ♪」
確かに乗客は多いがこんなに密着しなくてもいいはずだ。
私達は顔に息が掛かる程の距離にいた。
その距離も次第に縮まっていき遂には身体が密着してしまった。
「ちょっとそんなにくっ付かないで下さい」
周囲に気付かれないように小声で話す。

すると次の駅に電車が止まり更に多くの人が入ってきてしまった。
必然的に私達の身体は更に密着してしまう。
既にお互いの体温や鼓動が分かるぐらいに接していた。
それだけでなく体臭や息まで漂ってきた。

不思議と身体がムラムラしていった。
それは前の自分の身体、本来の自分の身体から発せられる匂いだった。
髪の毛からも甘い香りが漂ってくる。
それは若い女の子の優しい香りだった。
髪の毛に染みついたシャンプーやリンスの匂い、身体から発せられる女の子の甘い香りがする。
自然ともっと嗅いでみたいと思った。
スンスンと鼻を鳴らし無意識の内に今度は自分から身体をくっつけていく。

もう私達との間に隙間はなくなっていた。
すると突然腕を背中に回され抱きつかれていた。
「え!?」
離れようにも離れられない。
それにこんなに混雑した電車の中では逃げる事もままならない。

「ちょ、ちょっと何をしているの!?」
嬉しそうに抱きついてくる自分の身体に小声で話す。
文字通り目と鼻の先に顔がある状態だった。
しかもそれは元の自分の身体だ。
「昨日は私の身体で楽しんだんでしょ?」
思いがけない言葉にドキッとした。
もしかして私がこの身体でオナニーをしていたのを見らていたのかと思った。
「え、どうしてそれを!?」
「ふふっ、やっぱりね。でもいいのよ。全然気にしてないわ。だってその身体はもうあなたのモノだもの。これからも好きに使って♪」
そう言って私の顔でウインクをしてくる。
元の自分の顔とは思えない程可愛らしく見えてしまい一瞬目を逸らしてしまった。
「へえ、私ってそんな表情もできるんだ。ねえ、私の身体どうだった?この身体とは全然違うでしょ♪」
「ど、どうだったって言われても・・・」
昨日の夜の事を思い出すも何も言えなかった。
とても口にはできない事をしてしまったからだ。
しかも1度や2度ではなく自分でも数えきれない程気持ちよくなっていた。

「ふーん、教えてくれないの?じゃあ、今から比べてあげる♪」
その瞬間背筋がゾクッとした。
なんと身体を触れられていた。
辛うじて背中を壁に向けているから周囲の人は気付いていない。
それを良い事に私はお尻を触られていたのだ。

ピッチリと身体に密着したレザーワンピースから浮かび上がる身体のラインに沿って手を動かしていっているのが感触で分かる。
それは私の背中からお尻に下りやがて臀部を大きく触れられていく。
「大きいから胸ばかり皆見てくるけどお尻も凄いのよね。ほら、こんなにぷりぷりしてる♪」
そう言って楽しそうにお尻を撫でまわしてきた。
凄く変な気分だ。
私のお尻を私の身体に触られている。
頭がこんがらがってきそうになる。
私は私に痴漢されていた。

「や、やめて。み、周りにこんなに人がいるのに・・・」
できる限り小声で話しているがそれでも聞こえているかもしれないので強く言えなかった。
「もちろん分かってるわよ。でも、その方が興奮するでしょ」
耳元で囁きながらなおも手を動かしてくる。
その様子は明らかに楽しんでいるようだった。
動き続ける手はやがてワンピースの裾にやってくると反転して服の中に入ってきた。
さっきまでは服の上から触られていたが今度は肌に直接手が触れてくる。
太ももに当たった冷たい手の感触が伝わってきた。
「あんっ・・・」
我慢していたがつい声を漏らしてしまう。

太ももから下着の上にやって来た手が今度は私の股間に沿って動いていった。
しかも巧みに指を動かすと私の股間の溝を刺激してきた。
「あ、ううっ、んん!」
口を手で押さえるがそれでも声が出てきてしまう。

「あら、私のお気に入りのショーツを履いてくれたんだ」
さり気なく屈んでスカートの中身を覗いてくる。
丈が短すぎるせいで簡単に中を見られてしまった。



薄い生地の中へと入り更に奥に指を入れていった。
「んんっ、ああ・・・」
何とか声を抑えようとするも無駄だった。
「あら、もうこんなに濡らしちゃってる。あんな事言ってたけど貴方も興奮してるんじゃない♪」
私の股間はだいぶ濡れてしまっていた。
私の意思に反して身体が更に興奮してしまうからだ。
エッチな綾香の身体は私の精神にも影響を及ぼしていった。
「はあ、はあ、あうう、そ、そんな事ない・・・」

「うふふっ、そんな事言っても身体は正直よね♪」
股間に入れられた指を前後に動かされた私はもう我慢ができなかった。
このままではいってしまうと思った時スッと中に入っていた指が抜かれた。
「はあ、はあ、なんで?」
「簡単にいったらつまらないでしょ。それに今度は私の身体を試してみて♪」
そう言って周りの人に気付かれないように私達は立ち位置を変えた。
いきかけた私の身体はまだ興奮している。
体温が上がり息も上がっていた。
その抑えきれない欲望をあろうことか自分の身体に向けてしまった。

「今の私のお尻ってこんなに小さいのよ。ほら♪」
私の手を掴んで無理矢理触らされてしまった。
今の私より明らかに小さい。
でも引き締まって無駄な脂肪はない感じがする。
その感触が気持ち良くて今度は私の方が触る格好となった。
制服のスカートに手を入れて下着の上から自分のお尻を触る。
元は自分のお尻のはずなのに凄く触り心地が良かった。
温かくスベスベの肌そして引き締まった感触が伝わってくる。
次第に私は身体を引き寄せて積極的に自分の身体を触り始めた。
「はあ、はあ、すべすべで柔らかくて気持ち良い・・・」

「お化粧はちゃんとしてね。もうこの身体みたいに若くないんだから♪それに香水もちゃんとつけておいてね」
顔がくっつきそうな程近い位置で私にそうアドバイスをしてくる。
でも私はほとんど聞いてなかった。
私はもう我慢ができなくなっていた。
このまま押し倒してしまいたい。
そして顔を更に近づけていった。
可愛いピンクの唇に自分の唇を重ねようとする。
唇と唇が重なり合いそうになった瞬間車内のアナウンスがなった。

「え!?」
突然近付いていた顔が離れていった。
「ふふっ、残念着いちゃった♪続きはまた今度ね。今はこれで我慢して♪」
そう言われた時自分の頬に暖かいモノが触れていた。
意地悪な笑みを浮かべながら抱きしめていた身体も離れていく。
一瞬この身体を引き寄せたいとさえ思ってしまったが何とか思いとどまった。

「はあ、はあ・・・」
まだ少し息が荒くなんとか落ち着かせようとしている。
身体がムラムラと火照ったまま学校への道を歩いた。
さっきの事があって凄く気まずい。
だが私の身体になった綾香は気にする様子もなく嬉しそうにしていた。
「るんるん♪久しぶりの学校楽しみね♪」
呑気に鼻歌まで歌い出した。

このまま周囲に人がいなければ物陰に連れ込んで押し倒してしまいたかった。
こんな事を考えてしまうなんて自分でも信じられない。
なんとかそんな思いを振り切ろうとする。
そうだ、自分は無理矢理この身体に入れ替えられたのだ。
本来なら怒らないといけない。
そう自分に言い聞かせるが身体はむしろ私の身体になった綾香を求めていた。

やがて学校に近づくにしたがって道を歩く生徒が増えていった。
中には知っている顔もあったが声を掛ける事はできない。
この身体は女子高生の美織ではなく綾香という女性の身体だからだ。
それにこんなエッチな格好をしていては誰が私を美織だと信じてくれようか。

「美織ちゃん、おはよう!」
そんな時聞き覚えのある声が後ろからした。
「美月ちゃん!」
声の主は私の友人であり親友である美月ちゃんだった。
私は今の自分が美織の身体ではなくなっている事も忘れていつも通りに名前を呼んでしまった。
すると私に声を掛けられた美月ちゃん驚いたような表情をすると私に返事をする代わりに隣にいる私の身体へと視線を移した。
「えーと・・・美織ちゃん、そっちの女の人は誰?知り合いなの?」
私に声を掛けられた美月ちゃんは明らかに困っているようだった。
まるで初めて出会った変な人を見るかのように私を見てくる。
それはいつものように友人を見る暖かい目ではなく不審な人物を見る冷たい目だった。

声を掛けたのは失敗だと思ったが既に遅かった。
「え、私は・・・」
自分が正真正銘本物の美織だと言っても信じてくれないだろう。
何て言えばいいのか分からず困っていると隣にいる『美織ちゃん』が口を開いた。
「この人は私の親戚のお姉さんの綾香さんだよ。凄く綺麗でしょ♪」

私のフリをし平然と嘘をつきながら私の紹介を始め出した。
それを聞いて美月ちゃんも私への警戒心をといてくれたようだ。
でもこれで私が本物の美織だと余計に言えなくなってしまった。
「へえ、そうだったんだ。美織ちゃんにこんな綺麗な親戚のお姉さんがいたなんて知らなかったから驚いちゃった」
「今日は学校まで送ってくれたの。昔ここに登校した事もあるのよ。ねえ、綾香さん♪どう学校は懐かしい?」

「え、う、うん・・・」
懐かしいも何も昨日まで普通に通っていたのだ。
言いたい事は山ほどあったが今は耐えた。
ここで騒いでも私が困るだけだ。
現に門で挨拶をしている先生は私の方をジロジロと見つめてくる。
生徒二人と話しをしている私の事を怪しいと思っているのかもしれない。
少なくとも目を付けられているのは確かなようだ。
そんな場所で騒ぎは起こせなかった。

「それじゃあ、私と美月ちゃんは学校に行ってきますね。見送ってもらってありがとうございます、綾香さん♪」
一瞬だったがその表情はニヤニヤとしているのが分かった。
そして門にいる先生に挨拶をして学校へと入っていった。

「あの、美月ちゃん・・・」
「どうしたんですか?私に何か用ですか、綾香さん?」
私は学校へ入ろうとする美月ちゃんに声を掛けた。
本当の事を言えばもしかすると親友の美月ちゃんなら信じてくれるかもしれない。
そう思って私は口を開こうとした。
「あの実は・・・」
「おーい、美月ちゃん早く教室に行かないと遅刻しちゃうよ♪」
その時大きな声が私達の方へ響いた。
声の主は予想通り『美織ちゃん』だった
「あ、ごめんなさい。美織ちゃんも呼んでるので行きますね。それじゃあ、綾香さん」
「う、ううん、何でもないの。学校気を付けてね・・・」
そう言うしかなかった。
私の事を「綾香さん」と呼ぶ友人にそれ以上言えなかった。
本心では気付いて欲しかった。
私と綾香という女性が入れ替わっている事を・・・
私は楽しそうに校舎へ入っていく自分の身体と美月ちゃんを遠くから眺めることしかできなかった。


遠ざかっていく自分の身体をしばらく見つめていた。
私の身体は嬉しそうに美月ちゃんと話しながら校舎に入っていく。
美月ちゃんも楽しそうに何か言っているが、相手が私ではないと気付いてない。
すると急に二人は私の方に振り返ると手を振り始めた。
その時の美月ちゃんは純粋な笑みを浮かべ私の身体はイヤらしい笑みを浮かべていた。
「本当は私が行くはずだったのに・・・」
身体も学校生活も友人も奪われてしまった。

二人を見送っていると妙に周囲が騒がしくなっていた。
「すげえな、あのお姉さん」
「誰かの家族かな。それにしても凄い格好だよな」
「おい、声を掛けてきてみろよ」
エッチな格好をした女性が学校の前にいるという事で男子達の注目を浴びていたようだ。
だが、不思議と嫌だったり恥ずかしいという気持ちは起こらなかった。
むしろ皆の視線を集めることに悪い気がしない。
私の顔を、私の大きな胸を、私の脚を見てくれる事が気持ち良かった。
「ふふっ、なんだか気分良いわね」
なぜ綾香がこんなエッチな服ばかり持っているのかやっと気持ちが分かった。
私の方をジロジロ見ていた一人の男子にニコッと笑い掛けると男子は顔を真っ赤にしてしまった。
ほとんど同じ歳の男子が妙に小さく見える。
私に鼻の下を伸ばす男子達が幼く思えた。
そんな男子達の注目を浴びながら気分を良くして部屋へと帰っていった。
腰を揺らしヒールを地面に力強く鳴らしていた私は学校へ来る時と何か変わっていた。


まだ身体が妙にムラムラしていた。
電車での出来事や皆の視線を感じた時から身体がおかしい。
自分が自分でない感じだ。
それも凄く気分が良かった。
このハイヒールも今は慣れてすんなり歩くことができる。
そんな自分の変化を気にしつつ部屋へと戻ってきた。

「おかえりなさい、待ってたの♪」
部屋の中には見知らぬ女性が部屋の中に座っていた。
歳は綾香と同じくらいだろうか。
手足がモデルのように細長い。
胸は自分と比べてちょっと控えめだが顔立ちは凄く良く凛としている。
落ち着いた雰囲気も相まっており綾香とはまた違う大人の女性といった感じに見える。
凄く綺麗な女の人・・・それが第一印象だった。

私が女性に見惚れていると向こうから近づいてきた。
「へー、見た目は完全に綾香ね。でもちょっと雰囲気が違うかな・・・」
ジロジロと私の姿を見回すと突然後ろから私に抱きついてきた。
「え!?」
女性の胸が背中に押し付けられてしまう。
私は最初女性から何をされているのか分からなった。
一瞬また襲われてしまうのかと思ったが女性はすぐに私から離れた。
「その反応・・・やっぱり中身は違うのね。ふふっ、気に入ったわ」
私の反応を確認し何か納得したようにニコッと笑う。
「あ、あの貴方は・・・?」
私がおどおどしていると女性は嬉しそうに言った。
「うん?そっか、これが貴方とは初対面になるのよね。何か変な感じね。毎日会ってたのに自己紹介をするのって、私は小百合っていうの。綾香の身体になって大変でしょ。これからの事は私に任せて♪」
「え、ちょ、ちょっと!?」
そう言って鏡の前に座らされた私は強制的にメイクをされていった。
小百合という女性は楽しそうに私の顔に化粧をしていく。
アイシャドウや口紅を塗られていった。
他人の身体にされて化粧をされるという複雑な思いを抱きつつもメイクが終わるのを待った。

綾香の顔はスッピンでも綺麗だったが化粧をすると更に美しくなっていた。
元々顔立ちは整っていたが更に色気が増した。
「あとこれも着けてみましょう♪」
化粧が終わるとイヤリングやネックレスなどのアクセサリーも着けられてしまった。
「うん、すっかり綾香らしくなったわね♪」
「これが私?」
鏡を見ると入れ替わる前の綾香のようになっていた。
いや、むしろ前よりも綺麗になった印象だ。
妖しい雰囲気が増し余計に夜の商売をしている女性みたいになっている。
正直自分でも怖いぐらいに似合っている。
「凄く似合ってるよ。ねえ、折角お洒落もしたんだから一緒に外に行こうよ♪」
小百合という女性に手を引かれながら外に出ることになってしまった。

途中軽そうな男達に何度か声を掛けられたが小百合という女性は軽くあしらってくれた。
「ごめんね、今日のデートはこの子との約束があるから♪」
そう言って私の手を握り男達を振り切っていく。
その姿は正直凄く格好良かった。
私がナンパされて強引に誘われそうになっているのに小百合は慣れた様子で追い返してくれた。
「どうしたの綾香?あんなの放っておいて早く行きましょ♪」
私は小百合の手をしっかり握ると一緒に歩き出した。
その手は柔らかくて細いのにとても力強く感じた。


「あ、これなんか綾香に似合いそう♪」
お洒落なお店に連れて行かれると早速小百合は私に次々と服を試着させた。
「ほら、早く着てみて♪」
まるでファッションショーをするように新しい服を試着させられていった。
可愛い服、お洒落な服、格好良い服、エッチな服と次々に身に着けていく。
本当なら普段絶対こんな服は着ないのだがさっきの事もあり小百合という女性の為に着たいと思った。
着ている服を脱いで手渡された衣服を身に着けていく。
この身体での着替えもだいぶ慣れた。

しかもこの身体だとどれも上手く着こなせてしまった。
こうなると私も楽しくなってしまい自分でものりのりで服を着ていった。
試着室の鏡には綾香が嬉しそうに服を次々着替える姿が写っている。
昔の自分なら地味な服を買って着るだけだったろう。
「これなんてどうですか?」
「ああ、凄くいいわ♪」
その後ほぼ一方的に小百合が私に似合いそうな服を買ってもらった。
両手に買い物袋をいっぱい持って楽しいショッピングを終えた。









部屋に戻ると買ってきた下着と服を早速着させられた。
「じゃあ、これを着てみて♪」
手渡された服はどこかおかしかった。
少なくとも私がお店で試着をしなかったものだ。
「え、これって!?」
着替え終えた私は鏡の前でかたまってしまった。
なぜなら今の私が着ている服はバニースーツだったからだ。
胸より上の生地はなく肩は丸出し、股間にはバニースーツの生地が食い込んだ。

正直恥ずかしさの方が勝っていた。
「小百合さん、この格好は!?」
「ああ、凄く良く似合ってるわよ♪」
恥ずかしくて顔を赤くする私とは反対に小百合さんはとても喜んでいた。
「綾香の身体なら似合っていると思ってたけど予想以上だわ♪」
そう言ってスマホで私のバニー衣装に身を包んだ写真を撮られていく。

「あの、もう着替えてもいいですか?私、その恥ずかしくて・・・」
コスプレというには過激な格好だった。
少なくとも私には・・・
だから早く脱ごう服に手を掛けた。
「だめよ。折角似合ってるんだから。もっとその格好で楽しみましょう♪」
そう言って私がバニースーツを脱ごうとするのを止めしまった。
「だ、だってこんなの着た事ないから恥ずかしくて・・・」
慣れないバニースーツでもじもじしていると小百合の様子がおかしい事に気付いた。
何かを我慢しているようだ。
「はあ、はあ、ああ、もう我慢できない!ごめんね、綾香・・・」
そう言い終えると私は小百合に押し倒されてしまった。
「きゃっ!小百合さん何を!?」

「だって前の綾香よりずっと素直で可愛いんだもん♪」



「ちょ、ちょっと待って!この身体は綾香かもしれないけど、わ、私は綾香じゃないのよ」
「なら貴方が新しい綾香になればいいのよ」
「え、私が綾香に!?で、でもそんな事言われても・・・」


「身も心も綾香になって私といっぱい楽しい事をしましょうよ♪」
中身が別人だと言っているのに気にする様子はなかった。
それどころか私と早くエッチをしたそうにしている。
私も小百合という女性に言い寄られ正直身体が疼いていた。
でも、このままエッチをしても私は本当は綾香ではない。
その事が私に迷いを生んでいた。
「小百合さん・・・」
「小百合って呼んで。いつも綾香が言ってるみたいに」
その言葉に私は吹っ切れてしまった。

「小百合・・・」
私は小百合の目を見てそう呼んだ。
「大丈夫よ、私が貴方を身も心も綾香にしてあげるから♪」
そう言い終えると小百合は私に唇を重ねた。

最初は唇同士が触れ合う程度だったが次第に私もそのキスを受け入れていた。
私も小百合に腕を回しお互いに身体を密着させてキスをした。
初めて会った女性としているはずなのに不思議と心地良い。
もうずっと小百合とはこうやって一緒にやってきた気がする。
そしてキスをしながら小百合は私の着ていたバニースーツを脱がしていった。
裸になった私はなおもキスを続けた。

「んんっ!」
突然股間に違和感が走った。
見ると小百合に唇を重ねられながら股間に指を入れられている。
ふっくらした唇が押し当てられ股間の中に長い指が奥へ奥へと入っていった。

「んんっ、うっ、あ、ああー!」
一際大きな声を上げた瞬間私の股間から勢いよく何かが飛び出した。
すぐに私は小百合にいかされてしまったと気付いた。
「はあ、はあ、ご、ごめんね。汚しちゃった・・・」
股間から飛び散った液体は私を含めて小百合にまで掛かってしまった。
でも小百合は怒るどころか嬉しそうしている。
「いいのよ、それにすぐ綺麗にしてあげるわね」
「え、ちょっと!?」
小百合は私の身体に飛び散った液を舐め始めた。
温かい小百合の舌が身体に触れていく。

「あ、あん!さ、小百合、そ、そこは、はうっ!」
小百合は私の股間を舐めていたのだ。
温かい小百合の舌は私の股間を舐めていた。
「ちゃんとここも綺麗にしておかないとね♪」

「あ、ううー!」
いったばかりなのにまた気持ち良くなってしまう。

自分だけが気持ち良くなるのは悪い気がした。
「はあ、はあ、小百合、今度は私にやらせて!」
そう言って無理矢理小百合の上に乗った。



積極的になった私に小百合は抵抗することもなく従ってくれた。
そして着ていた服のボタンを外し始めた。
そう言われた途端嬉しくなった。
「うふふっ、まるで本物の綾香みたいね♪」
「ほ、本当?」
小百合の服を脱がし身体を重ね肌と肌をくっつけた。
そしてお互いに裸のまま抱き合った。
なんだか懐かしい気分になってくる。
「思い出してきた?」
小百合は優しく私にそう問いかけてくる。
私はゆっくりと小百合との過去を思い出した。
そうだ、私は小百合の事が単なる親友以上に大好きだった。
だからいつもこうやっていつも愛し合っていたのだ。
「どうやら思い出してきたみたいね」
「はあ、はあ、うん・・・」
そして私は小百合の綺麗な身体を抱いた。


胸と股間が擦れ合う。
私の大きな胸と小百合の程よい大きさの綺麗な胸を押し付け合う。
小百合の柔らかい胸と硬くなった乳首の感触が伝わってくる。
「ああ、小百合凄く気持ちいいよ」
「私もよ、綾香凄くいいわ」
その時の私は身体も心も満たされていた。
小百合と愛し合えて凄く嬉しかった。
綾香として愛してくれる事が嬉しすぎてたまらなかった。
もうこのままずっとこのままこうしていたい。
どんな格好良い男よりも小百合の事が大好きだった。
そして同じくくらい小百合も私の事を愛してくれた。
「小百合、私ずっとこうしていたい・・・」

小百合は力強く私を抱きしめると深いキスをしてきた。
「なら、ずっとこうしていましょう」
私は綾香として小百合の事を愛した。
美織の意識を邪魔に感じていた。
今は綾香の身体だけでなく綾香の精神も求めていた。
もっと綾香になって小百合と愛しあいたい。
「小百合、大好きだよ」
既にだいぶ意識しなくなった美織としての自覚だったが遂に自ら手放してしまった。
今は目の前にいる大好きな小百合だけを求めた。



心地よい目覚めだった。
私の隣では小百合がまだぐっすり眠っている。
昨夜は激しい夜だった。
だが、疲れは一切感じられなかった。
楽しさと快感が勝りとても充実した気分だ。

とても綺麗な寝顔だった。
白い肌に整った美しい顔の小百合はおとぎ話に出てくるお姫様のようだ。
そんな愛しいお姫様に私は目覚めのキスをした。
最初は軽く唇を触れさせるだけのつもりだったがあまりの気持ち良さにすぐにディープなキスをしていった。
それでも起きる気配はなく私は眠っている小百合を抱き寄せ口に舌を入れて中で絡ませていく。
「んん・・・」
息が苦しくなったのか小百合は私にキスをされたまま目を開いた。
「うんんっ、んんっ、っぷは!」
「おはよう♪」
まだ眠たそうな小百合は目の前の私の顔を見てやっと状況を理解したようだ。
「もう何やってるのよ?!」
呆れたようにそう言うがその表情はとても嬉しそうだ。
「だって小百合が可愛く寝てるから我慢できなくなっちゃった♪」
「もう朝からエッチなんだから今度は私からお返しよ♪」



その後小百合と一緒に朝食をすませた。
このシリアルも今ではお気に入りだ。
牛乳を少し混ぜてスプーンで食べる。

小百合は朝食を食べ終えると足早に着替えた。
「じゃあ、私は仕事に行ってくるから」
一時の別れですら名残惜しく感じてしまう。

別れ際にまたキスをして見送った。
まるで仕事に行く愛する夫を送る妻になった気分だ。
だが小百合はこの部屋で一緒に暮らしているわけではないようだ。
「もう一緒の住めばいいのに・・・」


見送りを終えると私も着替えることにした。
最初は持っている服の中でまた地味な服を着ようかと思ったがやめた。
できれば小百合が喜んでくれる格好になりたい。
そう思って私が取り出したのはあのボンテージ服だ。
同じボンテージでも持っている種類は多い為以前と全く同じ格好になるわけではない。
コルセットのような可愛いのも良いが私はこのレオタードのタイプが好きだった。
服の中に手や脚を通していきやっと着終えることができた。
身体に密着して私の身体を引き立ててくれる。
そして胸元の開いた生地から私の大きな胸の谷間が見えた。
それと外に行く用事もないが化粧もした。
小百合に教えてもらった通りにメイクをしていく。
「小百合が戻ってきたら喜んでくれるかな?」
すると意外な人物から連絡が来た。

私は待ち合わせ場所の喫茶店でその人物が来るのを待っていた。
急いで来るようにとの事だったが相手の姿はまだない。
私はボンテージ服の上にロングジャケットを着ている状態だ。
その格好で外に出るのも抵抗はなかった。
むしろ上着もなくてよかったがそれだと周りの男共が声を五月蠅いから仕方なくこの格好をしている。

「ごめん、待った?」
「え、誰?」
私に声を掛けてきたのは知らない女の子だった。
髪は派手な金髪に染められており化粧も濃くしている。
その容姿はいわゆるギャルという言葉似合っている程だった。
「あれ、もしかして気付いてないの?」
どこかで見た事のある面影であり、それに聞いた事のある声だ。
そして嫌な予感がした。
「も、もしかして美織ちゃんなの!?」
恐る恐る尋ねてみた。
「えへへ、凄いでしょ。どう、びっくりした?」
服装もギャルファッションになっている。
とても元の自分の身体とは思えない程の変わりようだ。

「な、なんでそんな格好なの!?」
「前にも言ったでしょ。女の子なんだからお洒落をしないと♪」
以前とは比較にならない変化に戸惑うしかなかった。
少しの間でこんなにも変わるものなのだろうか。

「どうですか?この格好似合ってますか?」
嬉しそうに私に感想を聞いてくる。
正直興奮している自分がいた。
しかし、それは怒りではなく相手への好意としての興奮だった。
本当なら怒らないといけないはずだ。
それなのに私は・・・可愛くて怒る気になれないでいた。
「う、うん・・・」
「えへへ、綾香さんに気に入ってもらえて嬉しいです♪」
私の感想を聞いて無邪気に笑う。
その笑顔がまた可愛く思えてしまった。






「続きはまた今度って言いましたよね。します?前の続きを♪」
また意地悪そうな笑みを浮かべた。


部屋に戻ると私達はゆっくりする間もなく裸になりエッチを始めた。
美織ちゃんの身軽な身体を押し倒しその可愛い顔にキスをする。
舌を入れると美織ちゃんも舌を伸ばして絡めてきた。
そして私の首に手を回し愛おしそうに見つめてくる。
「綾香さん・・・」
凄く可愛らしく私にそう呼びかけてくる。
その視線は私を求めているのが分かる。

「綾香さんのおっぱい凄く大きくて羨ましいです」
後ろから私の大きな胸を掴まれる。
私はそれに抵抗する事なく揉まれ続けた。
「あ、ああっ!お、お願い、も、もっと揉んで!」
それを聞いた美織ちゃんは嬉しそうにニコッと笑うと私の胸をマッサージでもするかのように揉み始めた。
ゆっくりと押し上げたり乳首を摘まんでくる。
「ふふっ、綾香さん気持ち良いですか?」
「う、うん、き、気持ち良すぎて・・・はあ、はあ、もっとしたい」


「なら私の事も気持ち良くして下さい」
そう言って私の目の前で横になった。
無防備な美織ちゃんの裸を見つめ手を近づける。
すると不思議と美織ちゃんの気持ちの良い所が分かった。
というより知っていた気がする
それがなぜか分からない。
そんなのはどちらでもいい、そんな疑問も美織ちゃんの可愛らしい喘ぎ声を聞いたらどうでもよくなったからだ。
「あっ、あん!綾香さん凄く気持ち良いです」
美織ちゃんの可愛らしい小さな胸を揉んだ。
お世辞にも大きな胸ではないがそれでも大好きな美織ちゃんの胸だ。
「ふふっ、美織ちゃんの胸可愛いわね」
そしてそのまま吸い付いた。
「ああ、綾香さんが私の胸を♪ふふっ、とっても気持ち良いです」
乳首を舌で突きながら吸うと美織ちゃんの胸が少し大きくなっている気がした。
どうやら胸で感じてくれているらしい。
美織ちゃんの息遣いも段々激しくなっている。

「美織ちゃん準備は良い?」
「はい、お願いします」
私と美織ちゃんは股間と胸を重ねた。
小百合の時にもこの体勢でやったが私のお気に入りだ。
大好きな彼女と大事部分をくっつけ同じように気持ち良くなるのだ大好きだ。
大事な人だから一緒にいきたい。
そう思いながらくっつけ合った胸と股間をすり合わせながら動かした。
「はあ、はあ、美織ちゃん大丈夫?」
「あうう、は、はい・・・大丈夫です」
少し表情を歪めながら感じているようだ。
それでも動きを止めることはなかった。
その健気な様子にすっかり心を奪われていた。


「ねえ、今度は触ってもいい♪」

私は美織ちゃんの小さな胸を美織ちゃんは私の大きな胸を掴みお互いに弄っている。
一方で美織ちゃんの小さな手が私の大きな胸を触ってきた。
私の身体の方が感じやすいのか先に私が気持ち良くなっていく。
「あうう、美織ちゃん上手よ♪」
私も負けじと美織ちゃんの小さな胸を摘まんだ。
「はあ、はあ、綾香さん私も気持ちいいです」


「ああ、美織ちゃん可愛いよ」
「綾香さんも凄く綺麗です」
キスをしながらもお互いの身体を褒め合いながら気持ち良くしていく。
既に全身から汗が出ていた。
腰を更に激しく振ると美織ちゃんも腰を振り返してくる。
「ああんっ、いいー!」
「はあ、はあ、ああ、気持ちいい。本当に気持ちいいです・・・」
次にお互いの股間を弄ると段々と喘ぎ声も重なっていった。
「はあ、はあ、だ、だめっ、い、いく!」
私は既に限界だった。
全身が震え股間から何かが沸き起こってくる。
「わ、私もいっちゃいます!ああ!」
美織ちゃんの身体がぷるぷると震えていた。
そして身体も声も絶頂も合わさった時私達は共にいってしまった。

「ああー!」

「んんー!」

お互いビクッと身体を震わせた途端に股間から潮を吹き出す。
頭の中急にすっきりした気がした。
まるで要らないモノが全て吐き出されたような感覚になる。
こんな感覚は初めてだった。
自分でオナニーした時も小百合とエッチした時にも味わえなかった。
それと大好きな美織ちゃんとエッチができて嬉しかった。
「はあ、はあ、気持ち良かったかしら?」
「はあ、はあ、す、凄く気持ち良かったです」
大きな私の胸と小さく可愛らしい美織の胸をくっつけてキスをする。

「私の事好きですか?」
目を開けると目の前の美織ちゃんは笑いながら私にそう聞いてきた。
「ええ、もちろん大好きよ。美織ちゃん♪」
「嬉しいです。だからこれからもずっとこのままでいて下さい・・・その身体でずっとね♪」
美織ちゃんはぎゅっと私に抱きついてくる。
そして再び私にキスをした瞬間美織ちゃんの表情が変わった。


「はあ、はあ、何、どうしたの?!」
キスをした次の瞬間めまいがした。
視線がぐらぐらと揺れている。
なんとか意識を保とうとするが何かおかしい。

「うふふ、私になってそんなに嬉しかったの?美織ちゃん♪」
何か笑っているようだが何がそんなにおかしいのか分からない。
それにその笑みは凄く不気味だった。
「ふふっ、自分が美織だった事もしかして忘れちゃった?それに私が何で貴方とエッチをしたか分からない?」
なぜ美織ちゃんが私の事を突然「美織」と呼ぶのか分からなかった。
「私が美織?どうして、もしかして揶揄ってるの?それにエッチしたのだって美織ちゃんの事が大好きだから・・・」
少なくとも私は正直に答えたつもりだった。
「ふふっ、なら教えてあげますよ。だってもう私達の身体はもうこれで二度と戻らないんですから♪」


そしてまた美織ちゃんは私に激しいキスをした。
女子高生とは思えない程激しいキスだ。
一瞬美織ちゃんは私を激しく求めているのだと思った。
もしかしたら、その為に冗談を言ったのかもしれない。
そう思って私もそのキスを受け入れた。
だって美織ちゃんがこんなに私の事を欲しているなら・・・そうだ、私はこうやって美織ちゃんの全てが欲しかった。
だからあの時私は入れ替わりたいと思った。
「え!?」
その時私の中で何かが変わった。
その瞬間咄嗟に唇を離した。
「うふふっ、どうしたんですか綾香さん?」
美織ちゃんはさっきまでの無邪気な笑みはすっかり消え薄気味の悪い笑顔になっている。
「何これ?頭が割れそう!」
突然私の頭に次々と記憶があふれ出した。
「あうう、うう、何なのこれ!?」
それは入れ替わる前の綾香の全ての記憶だった。
綾香の幼い頃から入れ替わる直前までの全ての記憶であり私は今それを頭の中に無理矢理押し込められていた。
今までの綾香の記憶がどっと押し寄せてくる。


そして、目の前の美織ちゃんを見て全てを思い出した。
あの身体が欲しいと願った時の事を。
私は綾香としての生活に飽きていた。
私の身体目当ての男とのセックスにも疲れていた。
小百合と別れるのは寂しかったが私の意思は変わらなかった。
そして華の女子高生から新しい人生をやり直したいと願った。

やがて私は一人の女の子と出会った。
その女の子はこれといった特徴のない普通の女子高生だった。
頭の良い高校の可愛い制服を身に着けて学校に向かっている。
でも、私とは正反対だと分かった。

わずかな時間電車で観察していたら美織ちゃんの全てを欲しくなった。
刺激的な人生はなく普通の女の子として過ごしてみたい。
だから前の私はするべき事をしたのだ。
ネットで見つけた薬を使いこの身体と美織ちゃんの身体を入れ替えるという事を。
今全てを思い出した。
なぜなら私が入れ替えたからだ。
正確には前の私が入れ替えたのだ。

「やっと思い出したんですね」
「み、美織ちゃん、こ、これは・・・?いや、違う!私が美織だったはずよ」
溢れ続ける綾香の記憶でふらふらになりながらも何とか正気を保った。
こうして私の身体を奪った綾香と話している間にも記憶は蘇ってくる。


「うふふっ、何を言ってるんですか?今は私が美織ですよ。この身体も美織としての記憶も全部私のモノなんですから♪」
「ち、違う。その身体も人生も元々私のよ。貴方が奪ったのよ!」
私と身体を入れ替えた方法も既に思い出した。
だったら同じ方法で元にはずだ。
あの薬を飲めばいいだけだ。
「今更元に戻ろうとしても無駄ですよ♪入れ替わった身体で感じたらもう二度と元に戻りませんから」
「な!?」
残酷な真実を告げられた。
「そして最後は貴方自身の手で私をいかせてくれましたよね」
なおも説明を続けてくる。
だいぶ綾香の記憶は読めるようになったがまだ全て思い出したわけではない。
まだ何か隠している事があるのだろうか。
「私本当はこの身体になってからオナニーは勿論セックスなんてしてなかったんですよ。だから今日初めてこの身体でいったんですよ、美織としてね。この身体の初エッチ凄く刺激的でした♪」
「まさか・・・それって!?」
「思い出しました?一度入れ替わった後にお互いの身体で感じてしまうともう元には戻れないって事を♪」
そう言いながら美織ちゃんは自分の小さな胸を揉み始めた。
可愛い指で乳首をこりこりと弄っている。
もう自分の身体の戻れないのに何の後悔もなさそうだ。
「入れ替わった身体のオナニー気持ち良かったでしょ。でもそれだけじゃないんですよ。オナニーをするとどんどん入れ替わった身体に馴染むんです。あんっ、こうやると昔の事を自分が経験したみたいに思い出せるようになるんですよ♪」
それを言われて私は気付いた。
私は入れ替わってから毎日オナニーをしていた。
来る日も来る日も更には小百合と何度もエッチをした。

「そ、そんな!?それじゃあ私は自分で・・・」
この身体で感じる度に私は自分が自分でなくなる感覚を味わった。
しかし、それが相手の身体に馴染む前兆だと知らなかった。
自分が書き替えられる感覚に快感を覚えてそれで私は何度もオナニーやエッチをしたのだ。
まさかそれが自分自信を変えている事だったとは・・・
「はあ、はあ、その身体をそんなに気に入ってくれて私も嬉しいです♪貴方ならきっと私になってくれると思ってましたよ。真面目に生きてきた女の子を私にするのって本当に簡単でしたね♪」
オナニーをしながらまるで私を小馬鹿にするように言ってくる。



正直自分が美織だった事などほとんど忘れていた。
というより言われるまで自分が本物の綾香だと思っていた。
もちろん美織としての今までの記憶もあった。
しかし、それ以上に自分が綾香でいる事が楽しくて仕方がなかった。
元の自分の身体では味わえない刺激的な生活、スタイルの良い身体でエッチな服を着て周囲の視線を浴び、小百合とエッチをするそんな日々が好きだった。
私は綾香の身体にすっかり気に入っていた。
「この身体をくれたお礼に私の身体も記憶も人生も全部あげるわね。代わりに貴方の全てをもらうわ」
「み、美織ちゃん、や、やめて・・・」
そう言って私の上に美織ちゃんが身体を乗せてきた。
さっきとは真逆の関係になり今度は私が攻められる側となっている。
そして美織ちゃんは私に身体を重ねると若い身体を活かして激しく動かし始めた。
「中途半端に綾香のままじゃ辛いでしょ。だから完全に貴方を綾香にしてあげるね。その代わり私も完全に美織になってあげるわ」
腰を振られる度に美織の記憶が消え代わりに綾香の記憶が溢れてくる。
すると私もいつの間にか腰を動かしていた。

自分の身体と最後の別れをするかのように腰を振った。
目の前の女の子をかつての自分の身体ではなく他人の美織ちゃんとして。
「綾香さん、激しすぎです♪はあ、はあ、お、お願いです。も、もっと気持ち良くして下さい」
美織ちゃんは最初の威勢はなくなっていった。
恐らく中身も元の私になっているのだろう。
代わりに私は経験豊かな綾香として激しくなっていった。
異性の男とも同性の女とも何度もやった。
それに比べると目の前の美織ちゃんは幼く感じる。
「ふふっ、美織ちゃん最後に気持ち良くいかせてあげるね」
「あんんっ、綾香さん、お、お願いします」
自分がどんどん綾香になっていく代わりに美織としての記憶や自覚はなくなっていった。
でもそれが気持ち良かった。
真面目だった美織から刺激的な人生を送っている綾香になれる事が嬉しかった。
この記憶の中の綾香と同じようにこれから私は綾香として生きていける。
逆に目の前にいる綾香を美織にしていく事に不思議と興奮した。
一緒に最後を迎えた。
「ああ!」
「んん!」

少しして息が整ってくると私は美織ちゃんに言った。
「その金髪も化粧もやめないとね。だってもう貴方は可愛くて真面目な美織ちゃんなんだから♪」
私は綾香として新しい美織ちゃんにアドバイスを送った。
「はい、綾香さんも小百合とその身体のことよろしくお願いしますね♪」
私達はお互いの身体と人生を交換した。
そして私達は最後のキスをした。



鏡を見るといつもと同じように自分の姿が写っている。
これが今の自分だ。
ボンテージ服を着てエッチな格好をしている。
だけど私は今のこの姿を気に入っていた。
それに凄く落ち着く。
自慢の胸やお尻を強調できるこの格好が今の私にぴったりだと思った。
小百合とはあれから一緒に暮らすようになった。
贅沢はあまりできないけど楽しい日々を送っている。
毎晩小百合との激しいエッチはかけがえのない日常となっていた。

しかし、終わりは突然やって来た。
「私も前の綾香みたいに入れ替わりたくなったの」
小百合は私にそう告げた。
それを聞いた時はショックだった。
大好きだった小百合と別れるなんて嫌だ。
「そんなに悲しまないで。きっと新しい私も気に入るわよ♪」
そう言って小百合は私を抱きながら計画を話してくれた。




「へえ、貴方が新しい小百合なのね。私は綾香よ。よろしくね♪」
初めて会う『小百合』に自己紹介をする。

「え、綾香さん?!あ、あの、私は小百合じゃないんです。本当は美織ちゃんの友達の美月なんです。でも美織ちゃんと帰っていたらこの身体の女性に入れ替えられちゃって・・・」
それを聞いて入れ替わる前の小百合の言った言葉を思い出した。
なるほど、これなら確かに新しい小百合をもっと好きになれそうだ。
なぜなら今の小百合になっているのは私のかつての親友だからだ。

「そうなの・・・ふふっ、今日から貴方は女子高生の美月ちゃんじゃなくて小百合という女性になるのよ」
私は小百合をゆっくりと抱いた。
すると小百合は身体を震わせているのが分かった。
まだ状況が分からなくて怖がっているのだろう。
以前のような自信や頼りがいのある小百合の雰囲気はない。
「やっぱり前とは雰囲気が違うわね。でも大丈夫よ、私が身も心も小百合にしてあげるわ♪」
「え、わ、私は・・・うぷっ。」
そして私の腕の中でおどおどする小百合に優しくキスをした。
少しずつ小百合の震えが止まっていき逆に私を抱き返しながらキスを返してくれた。
「これからいっぱい一緒に楽しみましょうね♪」
















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