異国の村で待っていたもの
 作:verdsmith7


「ねえ、今度の春休みに一緒に海外旅行に行かない?」
ことの始まりは大学生の成美が友人である大悟を旅行に誘ったことだった。
特に予定もなくバイト三昧な春休みも面倒だと感じていた大悟は、あわよくば成美といい感じになれることを期待して彼女の提案に乗ることにした。
大悟と成美は高校時代からの友人で、以降気が付けばずっと近くにいる存在になっていた。
交際をしているわけではなく、単に楽だから一緒にいるという関係だった。
大悟自身は成美に好意を持っており、付き合いたいという意思はあったが、今の関係が長くなるにつれ告白をして関係がギクシャクするのではないかという不安がそれ以上の関係の進展を妨げていた。
そこで今回の旅行を期に、告白をしようかと考えていたのだ。
自分を旅行に誘うぐらいだから、少なからず向こうも自分に気があるだろうと楽観した考えだった。
旅行先はいわゆる途上国に行くことにした。
物価が安く寝泊まりや移動でそれほど金銭を必要としないので、大学生の二人でも旅行しやすいと考えたのだ。
またそこには開発されていない手つかずの自然が残っており観光客も多いと聞いたのが決め手だ。
「ここは絶景や野生動物が見られるんだって。それにこの近くに先住民の村があってそこに観光客用のバスも通ってるらしいの」
正直な所、先住民の村に大悟は興味などなかったが、成美が妙に関心を示したのでそこを目的地とすることにした。

飛行機を降り空港を離れて街を歩いていると、日本人より肌が黒い外国人達が行き交っていた。
ここはもう日本ではないのだから外国人が歩いているのは当然だが、建物の看板などが外国語で書かれているのを見ると遠い国へやってきたのだと感慨深くなると共に、少し不安にもなった。
そう、ここはもう日本ではないのだと改めて実感させられた。
そしてバスに乗った二人は街から離れた村へと向かった。
大悟の隣に成美が座り、バスに揺られながら景色を眺めていた。
事前に調べていた通りそこには雄大な自然が広がっていた。
「うわー凄い景色だね。来てよかった」
日本では見ることのできない光景に感動する成美だったが、大悟は彼女の楽しそうな笑顔しか見ていなかった。
普段はあまりじっくり見ることがない成美の表情を大悟は景色を見るのも忘れてボーっと眺めていた。
ストレートで長い髪がバスが揺れ動くごとにフワフワと揺れる。そして心なしか成美の大きな胸も上下に動いているような気がした。
「ああ、本当来てよかった」
見ている景色は多少違ったが、この国へ来た大悟の素直な感想だった。
長いバスの移動も終わりやっと目的地の村へとやって来た。
この村は時間が止まったかのように昔からの生活を続けている先住民の村だそうだ。
都市のようなコンクリートでできた高い建物は見えず小さな家屋が集まっている。
バスから成美と大悟がバスから降りると村から人が近付いてきた。
その人は民族衣装に身を包み英語で観光客に話始めた。
どうやら村のガイド役のようで、これから村の中を案内してくれるらしい。
村に入るとガイドが村の生活や歴史を説明しながら歩いていたが、正直社会見学をしているようであまり楽しいものではなかった。
「ねえ退屈だから、他の所を見て回ろうよ」
あくびをしながら説明を聞いていた大悟に、成美が村の中を自分達で見て回ろうと言うのだ。
「でも大丈夫か? 迷って帰りのバスに乗り遅れたりしたら大変だぞ。ここそんなにバス通ってないらしいし」
「大丈夫よ、見た感じそんなに大きな村じゃないし平気よ。ほら折角来たんだから楽しもうよ」
半ば強引に成美は大悟を説得すると、ガイドの目を盗んで観光客たちから離れていった。
村の奥へ進み辺りをキョロキョロしながら歩いていると、一人の男が声を掛けてきた。
男は背は高く大悟と同じくらいに感じたが、一方で年は若く見えた。
格好はシャツとズボンというラフな格好で、ガイド達のような民族衣装やアクセサリーは付けていなかった。
男はフレンドリーな笑顔で接してきたため、成美と大悟はあまり警戒心を持たなかった。
「何だろうこの人? 私達に何か伝えたいのかな?」
男は英語ではなくその土地の言葉で話したため、何を言っているのか理解できなかった。
成美も英語で話そうとするも、相手に通じているのかは微妙だった。
とりあえずジェスチャーで「こっちに来てみな」と言われていることは理解できた。
「ねえ、おもしろそうじゃない、行ってみようよ」
成美は男が何を見せてくれるのか興味が湧いたらしい。仕方なく大悟もそれに同意して男の後を追った。
男はしきりに後ろを振り返りながら何かを話しかけてくれたがさっぱり内容は掴めなった。
しかも話しかけているのはずっと成美ばかりだ。
成美は理解できていないにも関わらず頷いたり笑顔で答えていた。
そんな二人のやり取りを見ていた大悟は少しムッとした。
「ちぇっ、女の子には甘いのかよ。こっちもお客さんなんだぞ・・・」
「まあ、そう妬かないの。私も話しかけられても意味は分からないんだし」
成美は大悟のぼやきに嬉しそうに言った。

少し歩くと小さな家屋が見えてきた。
それはこの村の一般的な家と同じくらいの大きさの建物で、男は中に入るよう促した。
「ここってこの人の家かな?」
「多分そうじゃないか、もしかして歓迎してくれるのかもな」
家の中は物はほとんどなく、目立った物と言えば簡素なイスが置かれているぐらいだった。
二人がイスに座ってくつろいでいると、男が部屋の奥から何かを持ってきた。
それは古びた腕輪だった。
男は成美にその腕輪を渡し左腕につけてくれとジャスチャーで語った。
成美は渡された腕輪を手に取ると、自分の腕にそれを通していった。
「どう似合うかな?」
成美は大悟に見せびらかすように身に着けた腕輪を見せた。
細い腕には少し大きすぎな気もするその腕輪だったが、正直成美によく似合っている気がした。
「ああ、でもこれくれるのかな? だいぶ価値がありそうだけど」
そんなやり取りをしていると急に男が笑い始めた。
何事かと男を見ると、男も成美がつけている腕輪と同じ別の腕輪を自分の腕に通している所だった。
「あれどうしたんだろう?」
成美は急に自分の腕輪を手で掴むと何か異変を察知した。
「どうした成美?」
「腕輪が外れないの!」
成美は必死で腕輪を引っ張るが、微塵も動く気配がなかった。
「何だって! ちょっと見せてみろ。」
大悟が力づくで腕輪を外そうとするが、腕輪は成美の腕に張り付いたようにビクともしない。
そんな時腕輪は急に光り出すと大悟は何かの衝撃で弾き飛ばされてしまった。
「うわ!」
床に尻もちをついた大悟は激痛に耐えながら成美の方を見た。
「いてて、何が起こってるんだ?」
「いやー、腕が勝手に!」
見ると成美と男は向かい合うとお互いに手を伸ばして握手をしていた。
しかし、それが友好的なものでないことは一目で分かった。
なぜなら成美は必死で男から離れようともがいているのにも関わらず、男は嬉しそうに成美の手を強く握り無理矢理放さないようにしていたのだ。
成美が望んで行っていないことは一目瞭然だった。
大悟は成美の元へ駆け寄りたいが、まだ痛みで上手く立ち上がれずにいた。
「くそ! 成美を助けないと!」
二人の手はまだ握ったままだったが二人の異変は続いた。
成美の表情が少しずつニヤついた表情に変化していた。
そしてさっきとは逆に今度は成美の方が自ら男の手を放さないようにように強く握っているように見えた。
一方男の表情は辛そうな顔になって、手を成美から放そうとしているようだ。
それはまるでさっきまでの二人の表情が交換されたかのようだった。
そして男は喋ったのだ。
「大悟助けて!」
はっきりと聞こえる日本語で男は大悟に助けを求めた。
一方で成美は明らかに日本語でない言葉を話し出した、それは先程男が話していたここの言葉だった。
そして成美の顔がニヤッと笑った瞬間二人の手がようやく離れることができた。
「ああ・・・」
男から離れた成美は一瞬ふらつきながらも何とか立っていた。
ゆらゆら身体を揺らしながらやがて意識がはっきりしてきたのか自分の身体を確認し始める。
「成美! 大丈夫か? 心配したんだぞ」
大悟の優しい言葉を聞いたはずの直美だったが、なぜかそれには反応しなかった。
直美は顔の前に手を持っていくと一瞬驚いた表情になった。
「!」
まるで初めて自分の腕を見るかのようにジロジロと自分の手を見つめ、手でグーやパーをして何かを確かめているようだった。
それが終わると今度は自分の身体をさっきまで見ていた手で触り出した。
顔や肌、腕と触っていく、そして成美の胸に手が触れた。
その瞬間成美はピクッと身体を震わせ、何か衝撃を感じたような表情になった。
そしてそれを感じると再度胸を触り少しずつ力をこめていった。
成美は胸を強く揉み始めると、表情はみるみる嬉しそうになっていくのが分かった。
「お、おいどうしたんだよ成美?」
まるでいつもとは別人みたいな行動を取り始めた成美に大悟は何が起こっているのか理解できなかった。
ただ今は彼女の行動を止めようとすることしかできなかった。
すると成美は「邪魔だ」言うかのように彼を突き飛ばしてしまった。
呆気にとられる大悟だったが、成美は嬉しそうに外へと走り出してしまった。
大悟も彼女の後を追おうとしたが次の瞬間彼の足は止まってしまった。
「うーん、私どうなったの? 何だかすごく苦しくなって・・・」
目が覚めた男がさっきと同じようにまた日本語を話し始めたのだ。
「あれ大悟どうしたの? そんなに慌てて。あれ? 今走っていった女の人ってどこかで見たような・・・」
起き上がった男は走り去って遠ざかる成美を見て目を丸くした。
そして男はまるであり得ないものを見た時のような表情にみるみるなっていった。
するとさっきの成美と同じように男は自分の身体を調べ始めた。
やがて巨大な男の股間に手が触れる。
男は一瞬手が止まると大悟を見て叫んだ。
「キャー!」
取り乱していた男はようやく落ち着きを取り戻した頃大悟が口を開いた。
「落ち着いたか、それよりお前本当に成美なのか?」
大悟はまだ信じられなかった。成美がこの村の男になってしまったという事実を。
「う、うん。私が成美よ」
自分を成美だと語る男は成美とは似ても似つかないのは明白だ。
肌は黒く目や鼻や口も大きく筋肉隆々の男が、自分は日本人の成美だと語っているのだ。
とても信じられる話ではなかった。
だが先程まで異国の言葉を話していた男が今はペラペラと日本語を話している。
しかも、その話し方や仕草までもが今まで見てきた成美と同じだったため、大悟は成美と男が入れ替わったという事実を受け入れざるをえなかった。
「大悟お願いよ、信じて」
確かに身体や声は全く違うが、その中身は成美だと大悟は思えた。
「分かったよ。じゃあ、さっきの腕輪で成美と男が入れ替わってしまったのか」
「はあー、私男になっちゃうなんて本当に信じられない」
そう言って男になった成美はまた自分の身体を確認した。
成美の身体とは全然ちがうゴツゴツとした身体に色黒な肌を触り感触を確かめている。
「とりあえず事情は分かった。今はとにかく成美の元の身体を探そう。そして身体を返してもらうんだ」
大悟は男に元気づけるようにそう語った。
「うん、そうだね今は私の身体を探さないと」
男も大悟の言葉を聞いて少し明るい顔になったような気がした。

大悟と男は消えた成美の身体を探すため村の中を歩き回った。
しかし、どこを探しても見つからないのだ。
「くそ、そんなに大きな村じゃないのに中々見つからないな。せめて村の人に聞けばすぐわかると思うんだけどな」
ここに来て言語の壁にぶつかってしまった。
この村では英語を話せる人でさえ稀なのだ。
しかも英語を話していたガイドも見つからなかった。
「大悟ごめん、私ちょっと休んでていい?」
急に男の口からそんな言葉が飛び出した。
「どうしたんだ、もしかして具合でも悪いのか?」
突然身体を入れ替えられるような事をされたのだからもしかしたら身体に異変があっても不思議ではなかった。
しかし、男は妙にモジモジしながら股間に手を抑えると口を開いた。
「私の股間がその・・・」
大悟は男の股間を見ると、それはズボンを押し上げ大きく膨らんでいた。
「おい・・・」
「ごめんね、女の人とか見てたら急に大きくなって」
男は申し訳なさそうに大悟に謝った。
「ねえ、本当に大丈夫?」
男は本来なら自分の身体を探しに行きたかったなのだが、今の自分ではとても村を歩き回れるのが難しく感じた。
「もし見つかったらすぐ戻るよ。大きな村でもないしすぐ見つかるさ」
そう言って大悟は村の奥へと向かって行った。
残された男は座って大悟が帰ってくるのを待った。
できればこの大きく膨らんだ股間がおさまってくれれば自分もすぐ探しに行くのだが、一向にその気配がなかった。
「はあ、私の身体本当にここの男の人になっちゃんだ。こんなに肌黒くてそれに声も男の人のだし・・・」
先住民の男と身体を交換されてしまった成美は、変わり果てた自分の身体に大きくため息をついた。
しかし、やはり一番変わったのは男の股間についているモノだった。
「お願いおさまってよ、私男になっただけでも気が変になりそうなのに、こんな風に大きくなっちゃって・・・」
大きく立った男の股間からは女性では味わえない不思議な興奮のような感覚が股間から広がっていた。
それは女だった成美にとっては決して気持ちの良いものとはいえなかった。
一行におさまる様子のない股間に男は手で無理矢理抑え込もうとした。
しかし、それがよくなかった。
「う! な、何なのこれ? ちょっと手で触っただけなのに・・・」
手で少し触れた瞬間今まで味わったことのない感覚が股間から伝わってきたのだ。
他の肌とは明らかに違う股間の感触、それを男になった成美は強く感じた。
「これが男の人の感覚なの・・・」
男が自分の股間に付いているモノを興味深く見ていると急にどこからか笑い声が聞こえてきた。
「クスクス」
突然聞こえてきた笑い声で男はすぐに股間から手を離した。
気付くと男の目の前にはどこから現れたのか、若い女性が立っていた。
男は今自分がやってた事を見られてしまったという焦りからあたふたと行動してしまう。
「違うの! これは私の身体じゃないの・・・」
必死で日本語で言い訳をするも、外国の女には到底理解できなかった。
すると女は男に近付いていくと目の前でウインクをした。
男はそれにドキッと胸が高まるのが分かった。
(私どうして今この女の人にドキッとしたの?)
そんな思いをよそに女は急に服を脱ぎ始めた。
「どうして、な、何で脱ぐの!?」
あっという間に女のたわわに実った胸と股間が男の目の前にさらけ出される。
その身体は日本人の成美だった男でさえ綺麗な身体の女性だと思えた。
元の成美より大きな胸やくびれた腰が男になった成美の目をくぎ付けにさせる。
その女の身体は男を虜にするのにそう難しいことではなかった
男は何とか女から目を逸らそうとするもその大きな胸や股間から目を離せないでいた。
(綺麗、ずっと見ていたい・・・私、女だったのにどうしてこんなに女の人の胸やあそこが気になるの?)
そして服を脱いで裸になった女は男の腕をつかむと自分のスベスベの身体を無理矢理男に触らせていった。
女は「さあ、どんどん触って」と言うかのように男の手を掴み胸やお尻を触らせる。
「だ、だめよ! 私女の子なの。こんなの・・・」
男は女を拒もうとするも無駄だった。
「うぷ・・・」
女は男の口に唇を重ねるととても愛おしそうに目を見つめたのだ。
(この人もしかして私のこと好きなの?)
見ず知らずの男性に接するにはその行動はあまりにも大胆だった。
その女の行動はとても慣れたようにも見えた。
しかし、身体は男であっても中身は女の子の成美だ。
それを受け入れてはいけないと自分に言い聞かせた。
しかし女性の肌を触っていると不思議なことをに自分の身体が熱くなってくるのを感じた。
最初は股間がまたビクビクと唸り、次に全身が緊張してくるのが分かった。
そして気が付けば脈が速くなり走ってもいないのに息が切れていくのを感じた。
「はあ、はあ。私どうしてこんなに興奮するのよ。だめだよ、こんなの・・・でも」
頭の中で欲望を振り切ろうとしたが男は気付くと女の唇にキスをしていた。
(この女の人の唇凄く柔らかくて気持ちいい)
女はやがて男の服を脱がせていったが、男はそれに対して何の抵抗もなく受け入れてしまった。
そして露わになった大きくなった股間を見ると女は嬉しそうにそれを口に入れてしまったのだ。
「ああ! だめ、そんなの!」
クチュクチュと女は男の股間を口に入れ舌で舐め始めた。
「あううー」
男の股間は暖かく湿った口の中で女性の舌に遊ばれている。
「うう、やだ。あそこを舐められるとどんどん気持ちよくなって・・・」
大きくなっていた男の股間だったが、今度はそこから快感を全身に広げていった。
「私、女の子なのに男の人の身体でこんなことされて・・・」
初めは抵抗しようとしていた男はもはや女のなすがままにされていた。
「ああ、凄く気持ちいいよ。ううー」
少し前まで他人の股間だったそこを女性に舐められ、かつての成美は異様な倒錯感に襲われていた。
そして生まれて初めての男の絶頂を味わうことになった。
それは元成美にとって初めての事だったが、なぜかもうすぐこの快感が終わることが本能的に分かった。
「ああー、だめ、何か出る、出ちゃう!」
女は男の日本語は理解できなかったが、その言葉が何を意味しているのかすぐ理解できた。
男はぶるっと身体を震わせた瞬間全てを解き放った。
「ああーん!」

「ごめん遅くなって、村のあちこちを探し回ったんだけど見つからなくて。」
太陽が西に傾き始めた頃ようやく大悟が男の元へと戻ってきた。
「大丈夫か? 何だか元気がないみたいだけど」
「ううん、何でもないの・・・大丈夫よ」
その声は確かに弱々しく感じられたが、大悟は身体を取り替えられたショックだろうと思っていた。
パチパチと火が燃える側で大悟と男は家に置いてあった食事を食べていた。
お世辞にも食事は上手いとは言えなかった大悟だが、男は美味しそうに食べていた。
結局成美の身体は見つからず、今はこの男の家で勝手にくつろいでいる。
もっとも持ち主である男の身体は今は成美なのだから誰も咎めないだろう。
むしろ家を取り返しに成美の身体が戻って来てくれることを願ったが、それが叶う様子はなかった。
「ねえ、私元に戻れなかったらずっとここでこの男の人として暮らしていかなくちゃいけないのかな?」
ずっと考えないようにしていたことを男は話した。
肌は黒く異国の先住民の男になった成美を家に帰すのは難しいだろう。
家族はこの男が成美だと信じてくれないだろうし、むしろ日本に帰れるのかさえ分からない。
今のこの男には日本のパスポートどころか、この国の戸籍があるかさえ疑問だった。
こんな状態では帰るどころかパスポートを手に入れて日本に行くことすら難しいだろう。
それは二度と日本に帰れないことを意味していた。
「心配するな、絶対成美の身体は取り返すから。それにもしここにいることになっても絶対俺は成美の側にいるから」
大悟は俯いたまま元気のない男の手をぎゅっと握った。
それはいつもの柔らかい女の子の成美の手ではなく男の堅い手だったが今は少しでも安心させたかった。
一方男になった成美にとっても今の自分を成美として受け入れてくれる大悟の存在が嬉しかった。
「ありがとう大悟。ねえもし日本に帰ることができら私達付き合わない?」
突然の言葉に大悟は食事を吐き出しそうになった。
「なんだよ突然! こんな時にそんな事言わなくてもいいだろ」
「ふふ、だって大悟が側にいてくれるって言ってくれたから、私、嬉しくて」
そう言って成美はあの男の顔でニコッと笑った。
大悟は成美が笑ってくれたことが嬉しかったが、成美の身体を奪った男の顔を見て少し複雑な気持ちになった。
できれば元の身体の時にこんなやり取りができていたら、大悟は今まで成美に告白しなかった自分を悔いた。

夜も更けて辺りは静かさが増していった。
聞こえてくるのは虫の鳴き声とかすかに聞こえる風の音だけだった。
大悟は疲れのせいか横になるとあっという間に眠ってしまった。
しかし男は眠ることができず横になったまま目を開けていた。
「だめ、眠れない。しょうがない少し外の空気にでも当たろう」
外に出ると満点の星空が輝いていた。
「うわー! 凄く綺麗。こんなんじゃなかったら大悟と一緒に見てたんだけどなー」
その時、近くで人の気配があるのを感じた。
見ると人影が村の奥へ走り去っていく所だった。
そしてその人影に男は見覚えがあった。
「私の身体!?」
肌の白く星空の元で微笑みかけた姿はまさしく成美の身体だった。
成美の身体はクスっと笑うと村の奥へとまた走って行ってしまった。
「待って、私の身体返してよ!」
慌てて男も成美の身体の後を追って行った。
しばらく追っていくと、成美の身体は一軒の家屋へと入っていってしまった。
男もその中へと続いて入っていく。
夜のせいもあって建物の中は暗闇で覆われていた。
それでも男は自分の身体を追って奥へ奥へと入っていった。
暗闇の中男は手を伸ばし何かにぶつからないようにゆっくりと歩いた。
すると手が奥で何かに触れるのを感じた。
「何これ?」
それはふわっと弾力のある丸びを帯びた柔らかい感触だった、そして触っている内にそれが何か理解した。
「こ、これって・・・もしかして胸?」
「当たりよ。正解は元あなたの胸だけど」
すると手を伸ばした方向から日本語を話す女性の声が聞こえてきた。
ようやく暗闇に目が慣れてきた男は、自分が触れているのがかつての自分の胸だとはっきりと分かった。
胸を触られている成美は嬉しそうに言った。
「どう私のおっぱい気持ちいい?」
その言葉を聞いた瞬間また股間がピンと張っていく気がした。
「ふふ、答えなくてもあなたのそれを見たらすぐ分かるわね」
男の股間は既に膨らみ始め昼間のように大きく立っていた。
「あ、あなたどうして日本語を話せるの?」
まるで成美の口調をそのまま話しているかのように成美の身体と入れ替えた男は話していた。
しかし、男は元々日本語は全く話せないはずだ。
「うふふ、私は成美でしょ。なら成美の口調で話すのは当然よ。あなたこそここで生まれて育ったのに日本語を話せてる方が不自然じゃない」
「違う、私が成美よ!」
男は必死で自分が成美だと言い張った。
当然だ、今日の昼まで実際に成美だったのだ。
それが無理矢理男と身体を交換され、今は目の前の成美の身体を奪った男が自分を成美だと主張している。
こんな理不尽なことはない。
「ふふ、じゃああなたが成美だと思ってるのなら日本の思い出を言ってみなさい。あなたが本物の成美なら簡単よね」
頑なに自分は成美だと主張する男に、成美はニヤニヤしながら質問を浴びせた。
それは元成美にとっては簡単な問いになる・・・はずだった。
「・・・えーと、あれ?何で思い出せないの」
男は頑張って思い出そうとした。
そして少しずつだが何か頭に浮かんできた。
「よかった、何か思い出せそう。あれ・・・」
しかし溢れてくる昔の記憶は日本の思い出などではなかった。
思い出した記憶、それは辺境の村で生まれ学校にも行かず両親の手伝いをしていた少年時代の記憶、可愛い女の子に一目ぼれをしてこっそりオナニーをした記憶など男の記憶だけしか出てこなかった。
「思い出せたかしら、自称成美ちゃん」
「私・・・ここで生まれたの?」
自然と男の口からそんな言葉が出てきた。
思い出したのは成美の記憶ではなく、遠い異国の地の村で育ってきた男の記憶だったのだ。

「どうやら思い出したみたいね。私もたくさん思い出せたわ。日本で裕福な両親に育てられて皆から可愛がられたこととかね。それに大悟のことが大好きなこともね、うふふ」
「どうして? どうなってるの私?」
今までの記憶が変わってしまったこと、自分の身体を奪った男が成美として振る舞っていることに対して男は理解が追いつけなかった。
「あの腕輪はね一緒に腕輪をはめた人の魂を入れ替えることができるのよ。それも単に身体を入れ替えるだけでなくて記憶や精神もそれに合わせて入れ替わるの。だから入れ替わった瞬間からあなたはここで育った村の男で私は日本で育った成美になったわけね」
「そんなことって・・・」
「現にあなたはこの村にある自分の家の場所や家の中の事とか分かったでしょ。もうだいぶ記憶の交換が終わってるのよ。でも大悟と話していたおかげで日本語はまだ保ててるようね」
「ど、どうしてこんなことを?」
「私ね昔から外の世界に憧れてたんだ。でもその身体だと一生外の世界に行けないの。だから遠くの国から来た貴方の身体と交換したのよ。それに女の身体になって色々と楽しみたかったのよね」
そう言って成美は自分の胸を揉んでみせた。
「私は成美になったんだから、あなたもそろそろ変わらないとね、その身体にふさわしく」
「い、いや。私男の人になんてなりたくない」
「ふふ、そんな事言って。ほら、好きでしょ女の身体」
そう言って成美は着ていた服を脱ぎ始めた。
お昼に出会った女性と同じように。
今回違うのは裸になっていくのが本来自分の身体だったということだ。
「ふふ、昼は彼女にだいぶ気持ちよくしてもらったみたいね」
「彼女?」
「そうよ、まあ今は私の元彼女の扱いになるのかしらね。あなたとのエッチ凄く楽しかったってさ。いいわね、あんな子があなたの彼女だなんて」
それを聞いて男はあの女性とのエッチを思い出し股間を膨らませた。
あの女性は元々この男と付き合っていたのだ。
だから男の身体の気持ちの良い所はお見通しだったようだ。
そして今は男の全てを知っている人物が自分を誘惑している。
(逃げないと)
そう思って男は出口に向かおうしたが出口で待ち構えている人物がいた。
それは昼に会った女性だ。
「だめでしょ女の子がそんなに走っちゃ」
女は男にも分かる言葉でそう話した。
「え? あ、あなたも日本語が話せるの?」
「あなたがここの言葉が分かるようになってきたのよ」
後ろで成美がそう答えた。
「彼女のテク凄かったでしょ。私達ほぼ毎日やってたからその身体のことは彼女詳しいのよ」
そう言って成美と女はキスをした。
「ああ、私の身体でそんなこと・・・」
かつての自分の身体が女の子同士でキスをしている、それはとても刺激的な光景だった。
それは男の精神にとって強い刺激となって男になった成美へと伝わった。
目の前ではお互いを深く愛し合う成美と女が身体を密着させている。
「うーん、身体は別の女の子に変わってもキスの仕方は変わらないのね」
女は成美とのキスを終えてそう答えると、成美の胸を揉み始めた。
「あん、凄い。ふふ、女の子の胸って本当最高ね。ねえ、もっと揉んで」
イヤらしい声で喘ぎながら成美は女に更に求めていた。
「すっかり可愛らしい女の子になっちゃって。男の時は強引だったのに。でもこんなあなたも好きよ」
男は逃げようと思えばその場を立ち去ることができた。だが今目の前で繰り広げられているレズプレイをもっと見ていたいと無意識のうちに思っていた。
やがて女も服を脱ぐと、成美とさっきよりも深いキスを始めた。やがてクチュクチュと二人の口から湿った音が聞こえてくる。
白い肌の成美と黒い肌の女は肌をこすりつけながら絡めていった。
女同士の皮膚がこすれあう音が静かな室内に響き、口元からは舌が絡みつく音だけが聞こえる。
そして女は成美の股間へと手を入れていった。
「あんんー!」
手が成美の股間に入った瞬間成美の口から声が漏れる。
「ふふ、ここはもうビショビショね。すっかりイヤらしい女の子になっちゃって」
「はあ、はあ。だって私女の子になったばかりだもん。仕方ないでしょ。それにあなたが上手すぎるのがいけないんだからね」
「じゃあ、女の子の気持ちいいことしっかり楽しんでね。ふふ、あなたも自分の身体をしっかり楽しむといいわよ」
そう言うと女は成美の股間から手を抜いて立ち上がってしまった。
「え?」
男はそのまま続けるとばかり思っていたのでなぜ二人が中止したのか分からなかった。
すると成美は言った。
「ふふ、凄いでしょ。今ならすぐに私のここにあなたのそれを入れることができるわよ」
そう言って成美は男の股間を指さすと自分の股を大きく開き男に見せた。
男はビンビンに膨れた股間を立たせながら、かつての自分のそこに入れるべきか入れないべきか迷ってしまった。
しかし、そんな男の迷いを吹き飛ばすかのように成美は甘い声で男を誘った。
「はあ、はあ。早く私のここに入れて。大丈夫、私の身体で絶対あなたを気持ちよくさせてあげるからさ」
成美は胸を揉みながら甘い声を出して男を誘った。
その声を聞いた瞬間、男も自分の服を脱いでいた。
「ふふ、こうやって見ると、前の私に付いてたそれって大きかったのね」
成美は元の身体に付いていた男性のモノを見ると懐かしそうに言った。
一方の男の方も成美に裸を見られているせいか、また股間を大きくさせた。
「もう、私我慢できない。入れてもいいの?」
男はギンギンに大きくなったあれを成美の方へと近づけた。
「ふふ、いいわよ。さあ私のここに入れてちょうだい」
「ああ、私の中凄く締め付けて気持ちいい」
男は大きく腰を振りかつての自分を襲っていた。
だがそこには罪悪感はなくただ気持ち良くなりたいという思いだけが男を支配していた。
「あなたのそれ凄く大きくて最高よ。あん、ほらもっと腰を動かして私を気持ちよくさせてよ」
成美もそんな男に甘い声を掛けては、更に快楽への道へと引きずり込んでいった。
男の思考を読み取るかのように成美は興奮できる言葉で男を誘惑したのだ。
「そうそう。ああー、私の中であれが動いてる。ふふ、変な感じだけど、気持ちいい」
そして少しずつ男に変化が起こり始めた。
段々と自分の精神が変わり始めていることに気付いたのだ。
少し前まで成美としての精神が占めていた男の頭は、本来の男としての精神が大きくなっていった。
「ああー、凄い。私・・・俺どんどん変わっていっちまう。凄く楽になっていく気分だ」
男はセックスの気持ち良さが高まるにつれて、頭の中が作り変えられていくことに興奮していた。
自分が別人になっていく。最初は怖いと思ったが、今ではそれが心地良いとさえ思えていたのだ。
そして二人のセックスは最後を迎える。
男は本来の男のように豪快に腰を動かしていた。
「はあ、はあ。スゲエ、男の快感やめられないぜ・・・」
「はあはあ。ふふ、その身体気に入ってくれた?」
成美は喘ぎながら男に質問をした。
当にその答えは知っていたはずだが、男の口から直接聞きたかったのだ。
「ああ、最高だ。もうお前に返したくない気分だ!」
それを聞いて成美の顔はニヤッと笑った。
「そう良かった、ならこの身体は私が貰うわね。大丈夫、大事に使ってあげるわ」
「ああ、好きにしな。これから俺はこの身体で楽しんでやるから」
男はかつての自分の身体に未練もないようにそう答えた。
成美はニヤニヤとしながら次の言葉を出した。
「うふふ、じゃあ最後のフィニッシュをしましょうか?」
「ああ、いいぜ!」
男は腰の動きを更に早めて、成美の股間に入れたモノを激しく動かした。
大きく汗をかき息を切らしていたが、それは成美も同じだった。
「はあはあ、どうだ。俺そろそろいきそうだ」
「あん、いいわ。出して私の中に出して!」
「うおー!」
「ああー!」
男と成美の最後の声を合図に二人がガクッと身体を下ろした。
「ふうふう」「はあはあ」と中々落ち着かない息、汗もまだ流れ続けていた。
そんな時成美は男に質問をした。
「はあ、はあ。ほら大事なこと思い出せたかしら?」
男はその意味が最初分からなかったが、しばらくして何かに気付いた。
「・・・ああそうだった。もう元の身体に戻れないんだったな」
男は重要な事に気付いてしまった。
あの腕輪で入れ替えられるのは一回だけだったのだ。
それは男になった成美が一生日本に帰れなくなったことを意味していた。
だが、男にとってそれはもうどうでも良かった。
一つだけ心残りがあるとすれば・・・
「大悟のこと?」
成美は男の考えを分かっていた。
「うふふ、大悟とずっと一緒にいたい?」
男の答えは決まっていた。


翌日、何も知らない大悟は成美の身体を探しに出かけていた。
そしてしばらくすると大悟が嬉しそうに戻って来た。
大悟の隣には成美の身体を連れていた。
「すまん、何とか成美の身体を見つけたぞ。これで成美は元に戻れるんだ」
嬉しそうに戻ってきた大悟だったが、男は浮かない表情をしていた。
「成美?」
「ごめんね、私もう元の身体に戻れないみたいなの。この人の記憶が読んで分かったんだ。一度入れ替えると二度と元の身体に戻れないんだって・・・」
突然元に戻らないと聞かされ大悟は動揺を隠せなかった。
「そ、そんな嘘だ。俺成美とずっと一緒にいたくてこの旅行で告白つもりだったんだ。それなのにこんなのって・・・」
男の言葉を聞いた大悟は涙ながらに成美への思いを伝えた。
ずっと好きだったこと、一緒にいて楽しかったこと、これからも一緒にいたかったことを。
それを聞いた男は大悟に優しく微笑んだ。
「ありがとう。私もこれからも大悟と一緒にいたい、だからこうさせて」
男は大悟の身体をぎゅっと抱きしめた。
「成美・・・」
身体は変わっても成美の気持ちが伝わってくるような気がした。
だから大悟は静かに男の身体の温もりを感じた。
「大悟、ずっと私と一緒にいてくれる?」
「俺、身体は変わっても成美のこと大好きだ。だから絶対一緒にいるよ」
それは大悟の成美への素直な気持ちだった。
「そう、よかった。・・・これで安心できたぜ、これからもよろしくな」
急に男の口調が変わると、大悟は何かゾクッとしたものを感じた。
そしてスッと大悟の腕に何かが通された気がした。
大悟が自分の腕を見ると、そこにはあの腕輪がはめられていたのだ。
「え?」
突然のことに何が起こったのか理解できなかった。
あの腕輪が自分の腕にはめられた。それはこの距離からだと男になった成美しかできないことであった。
その時彼らの前に嬉しそうな笑みを浮かべる女性が現れた。
大悟はそれが誰か分からなかったが、男は女を大悟に紹介した。
「紹介するぜ。俺の彼女だ。そしてこれから大悟の新しい身体になるんだ」
そしてその腕にはあの腕輪がはめられていた。
「これでずっと一緒だな。身体は違ってもずっと愛してやるからな。ふふ、さあこれからたっぷり俺と楽しいことをしようぜ」


エピローグ
あれから1年が経った。
村では夕日が沈み辺りは暗くなていた。
そんな中で一軒の家屋では裸になった二人の男女が身体を重ねていた。
「ふう、今日も気持ち良かったぜ」
男は女にキスをするとエッチの余韻に浸っていた。
一方の女は息を切らしながら男に言った。
「はあ、はあ。ねえもう少し優しくしてよ。いくら気持ちいいからって私のこと乱暴にしすぎよ。おっぱいは強く揉むしあなたのそれを強引に入れてくるしで私は大変なんだから。ふう、あなたが少し前までお淑やかな女の子だったなんて信じられないわね」
女は呆れた様子で男にキスをした。
男は女のキスを受けると嬉しそうに謝った。
「悪い悪い。それにしてもお前もすっかり良い女になっちまったな。あのガサツな大悟が今では村一番の美女だもんな」
それを聞いた女は恥ずかしそう顔を赤くする。
「恥ずかしくなるからやめてよもう! それにこの身体になってから男達に変な目で見られて大変なんだから」
「大丈夫さ、もしお前に手を出す馬鹿な男がいたら俺がとっちめてやるよ」
男のそんな言葉を聞いた女はまた顔を赤くさせるのだった。
あれから二人は結婚をした。
新郎と新婦という立場は逆転してしまったが、それでもお互いに愛していることに違いはなかった。
あまりにもお似合いな夫婦そして仲の良い姿に村人は祝福してくれた。
家族も「早く子供を産んでくれよ。まあその仲の良さならそう時間もかからないだろうけど」と笑いながら見守ってくれていた。
日本から遠く離れた村で今日も二人は幸せに暮らしている。
「なあ日本に帰りたいか?」
エッチを終えて落ち着いた男は突然ポツリとそう呟いた。
それはいつになく寂しそうな口調だった。
女はそれを聞くと少し考えるとニコッと笑いながら男に語った。
「時々家族や友達が恋しくなる時はあるかもね・・・でもあなたがいればどこでも暮らしていけるから大丈夫よ。たとえこんな村で一生を終えるとしてもね」
「そうか・・・じゃあ、もう一回エッチするか?」
男は嬉しそうに女に跨っていく。
「調子に乗るんじゃないの。まったく一日何回すれば気がすむのよ」
だが女は嬉しそうに男を受け入れていった。

そんなある日村に観光客がいつものようにやって来た。
かつての二人の時と同じようにバスから外国人観光客が降りて来る。
その日は随分と客が多いように感じた。
「あ! あの人達は・・・」
成美と大悟、それはかつての彼らの身体だった・・・そして一緒に来ていたのは日本に住んでいた時のかつての友人達だった。
すると自分達に気付いた彼らは嬉しそうに近付くと何かを語り始めた。
だが、今の彼らには日本語は分からないため何を話しているのか全く理解できなかった。
それでもこれだけは分かった、訪れた友人にはあの腕輪がはめられていたことを・・・













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