BODY TRADE 第5話後編
作:嵐山GO


僕は足を庇いながら、のろのろと妹の部屋に入った。
「えーと、アルバムはどこだ・・・?」
机の脇に置かれたカラーボックスの中から、お目当ての
アルバムを数冊引き抜いた。

「えーと・・・一番最近のは・・・これだな?」
新しく撮って貼られたアルバムを1冊、膝の上に残し残りをボックスに戻した。
記憶を辿りながら、慎重にページを捲る・・・

「あ!これだ・・・美奈ちゃんの誕生日に遊びに行った時の
写真だったのか・・・」
そこに貼られていたものは、妹の千紗と美菜ちゃん、そしてもう一人、美奈ちゃんの姉らしき人物が写っている。

「そう、そう、これだよ。写真が出来上がったときに、ちょっとだけ見せてもらったんだ。・・・<美菜ちゃんと、お姉ちゃん>て書いてあるから、姉妹に違いないな。・・・よし今日は、この子に決めた!高校生かなー?何歳だろう?後で千紗が学校から帰ってきたら聞いてみよう」

アルバムを閉じて、もとあった場所に戻す。
「さて・・・あとは・・・何か着れる服はないかな?せっかく女の子になれるんだもの。ジャージやトランクスじゃあ、格好つかないよ」

僕は次に千紗の服が入っている引き出しを調べることにした。
「お姉さんとはサイズが合わないだろうなー・・・フリーサイズみたいなのあればいいんだけど・・」
幾つか引き出しを引いてみたが、どれもジュニアサイズばかりだった。

「お!これなんかいいんじゃないの?」
それはコットン100%の柔らか素材でウエストがゴムの白いミニスカートだった。
「短いなー・・・僕が穿いたら立っていてもパンツ見えちゃうな・・・ま、いっか。外に出るわけじゃなし。あと上に着るものはないか?」

続いて僕は両肩の上を紐で結ぶタイプのタンクトップを見つけた。
「ああ、これなら結びなおせば調節できそうだ。ちょっと柄が少女っぽいか?でも、この白のスカートには合うかもな」
タンクトップはパステルピンクの上に大きな筆記体のロゴマークが、いかにも10歳前後の少女達が好んで着そうなデザインを醸し出していた。

「ふぅ、あとは下着か・・・。妹の下着を物色するなんて、つくづく変態だな。ま、穿くのは僕じゃなくて美奈ちゃんのお姉さんだからいいか」
僕は勝手な理由付けして、自己擁護した。

下着が入っている小さな引き出しを引く。
「ブラはさすがにサイズが合わないだろうからいいや。だいいち千紗のやつ、ブラジャーなんてしてたっけ?」
僕は小さく畳まれたパンツを幾つか手に取ってみた。

「うーむ・・・どれも子供っぽくて、イマイチだな。もうちょい色っぽいのは無いのかよ?こんな動物の絵がプリントされてるんじゃ無くてさー」
ぶつぶつ文句を言いながらも、引き出しを一杯に引き一番奥に隠された下着を手に取る。

「おお、あるじゃん!これはエッチだぞ。紐パンティだ。あいつ、こんなの穿いてんのか?厭らしいなー。お兄ちゃんは悲しいよ」
先程とはまったく矛盾した台詞が口から出る。
「しっかし、こんなパンツよく買ったなー。それとも友達に貰ったか、あるいは付き合いで買ったのか?ま、いいや。どうせ一度は洗濯したみたいだし、バレないだろう・・・今日は、お兄ちゃんがグッショリとエッチな汁で濡らしてあげるからね」

ピンクの細かなギンガムチェック地の紐パンティを、先程のスカートとトップスの間に挟むと、僕は妹の部屋を出た。
「よし、これで準備万端だぞ。しかしこれじゃ単なる女装趣味の変態男みたいだ・・・ま、いいや。早く夜にならないかな・・・楽しみ、楽しみ」


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