家政婦はミト

作:◎◎◎さん


あたし、見ちゃったンです。奥様があんなコトを…。

あたしは三戸登美。
白鳥様の所でハウスキーパーをさせて頂いてます。
私が高校を出て直ぐに御世話になって四年。あんな奥様を見たのは初めてでした。

絵美子奥様は寡婦になられて五年目。
亡くされた旦那様への想いも強く、ずっと独り身を通されていたのに、やはり相当にお寂しかったのでしょうか。『力仕事には男手が必要』なんて、わざわざ持株会社に言い付けてまで、家に男の人を入れるなんて。

その上、奥様自らが飲み物を持って行ったり、かいた汗を流させる為に風呂の用意をいいつかったり、揚げ句にはあたしに早上がりを強要して……。
何かとても変な感じでした。


だから、あたしはすぐには帰らず、隠れて様子を窺っていたんです。
そうしたら…、


「だからぁ、あなたに頼みたいのは私のココを慰めて欲しいってコトなのぉ!!」
浴室の方から聞こえて来たのは絵美子奥様の声。
「御願ぁい!!」

なんと云うことでしょうか!
奥様があの出向社員を誘っているのです!!
恐る恐る近付いたあたしの目に入ったのは、
『据え膳食わぬは男の恥』と思ったのか、出向社員のヤローと、普段の慎ましやかな姿をかなぐり捨てた奥様の激しいエッチ場面!!!

あたしは絵美子の上げる嬌声を聞くまいと、耳を押さえて逃げ帰りました。


「ああ、絵美子」
…賢明なる諸氏はお気付きでしょうけど、あたし、三戸登美は五年前まで絵美子の夫でした。
大恋愛の末、白鳥の家に婿養子に入って暫くの或る日、無軌道運転の交通事故に巻き込まれて敢え無く昇天……するハズが、気がつくと、同じ事故で緊急病院に運び込まれた女子高生になっていたのです!

生まれもつかぬ女の子になって戸惑いながらも、無事に卒業。
遺してきた絵美子が気になって、白鳥の家を探るうちに、長年、家政婦として勤めてくれていたキヨさんが郷里の松山に帰る事を知り、後釜の家政婦になったのです。

それから四年。あたしは絵美子の傍にいるだけで幸せでした。
でも、彼女はそうでは無かったのですね、神様!!
アパートの小さなテーブルに伏して泣くあたしに届いたのは、絵美子奥様の『唐突だけど、明日は来なくてもいいわ。お休みにして頂戴』の電話でした。


翌日、突然の休日と言われたにも係わらず、あたしは迷いに迷って、出勤することにしました。やっぱり、奥様の、絵美子の変節が気になったからです。

それでも気が引けるので、いつもアパートを出る時間を大幅にずらして、忘れ物を取りに来た風を装うことにしました。

勝手口をくぐり、居間を見ると、どうしたことか、乱暴に開けられた通販のダンボールが散乱していたのです!
更には上から女の喘ぎ声が聞こえてくるではありませんか!!

二階の絵美子の寝室に急ぐと、アダルトグッツやエッチな下着類が散乱する中で、ベッドの上でオナニーをしている絵美子の姿がありました!


「絵美子…独り身が寂しすぎた?……ああ、気持ちいい…」
えげつない色っぽい下着姿でエログッズを使ってクネクネと身体を捩る絵美子の姿を眺めるうちに、あたしも座り込んでオナニーを始めてしまったのです。

おしまい
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