俺が精液になるはずがないっ!

作:マロエ



 日曜日の昼下がり、外は快晴だというのに俺は家に引きこもってオナニーしていた。
「こ、これで、30回目……いっく……っ!」
もう白い飛沫がでるだけのオナニー。
気持ちよさより、痛さが勝る30回目のフィニッシュを迎えた瞬間。
1回目以上の精液が飛び出て、俺の視点は切り替わった――。


 「……ん、あれ? 浮いてる?」
視線を下げると、ヘッドホンをした小太りの男がパソコンチェアーに腰掛けているのが見えた。
俺だ。29歳のフリーター。竹中武人(たけなか たけと) 趣味はオナニー。
目の前のパソコンには、動画サイトが流れたままになっている。
「し、死んだのか……」
そういって自分の姿を確認すると、500円玉サイズの白い精液みたいになっていた。
「……まさか精液……なのか……?」
手足を動かそうとすると、ねばーっと揺れる。
「うげぇ、精液になっちまったのか……?」
ふわふわと漂っていると、爪先の部分がこげ落ちていくかのようにじょじょに飛散していっているのに気がついた。
痛みはないが、やばい!!
本能的にこのままだと完全に死を迎えると察した俺は、なんとか自分の身体に戻ろうとする。
だが、自分の身体のどこに触れても、一向に戻れる気配がない。
「やばい、これはやばい」
死因がオナニーというだけでも恥ずかしすぎる。
自分の身体は、だらしなく下半身をさらけ出したままだ。
まだ俺は究極のオナニーを見つけていない。こんなところで死ぬわけにはいかないんだっ!!

 その時、ピンポーン。
アパートのチャイムが鳴らされた。
「すいません、竹中さん、旅行から戻ってきました〜。お土産持ってきました〜」
隣に住む、新婚さん。野中琴美(のなか ことみ)さん。社交性が高く。歳も同じということで、仲良くしていた。
「あ、はーい」
俺はふわふわと漂い、玄関へと向かう。
玄関の扉を開けようとすると、するっと扉を通り抜けて、外に出てしまった。
目の前には、琴美さんがお土産を両手に抱えて、扉の前に立っていた。
ピンクのセーターに、膝丈の薄い茶色のフレアスカート。
線は細いのに、胸は柔らかそうに大きく盛り上がり、スラリとした脚は肌色のパンストに包まれている。
長い黒髪は真っ直ぐに背中へと、流れ落ちている。
優しく清楚な巨乳さんで、俺は密かにおかずにしたりしていた。
「おーい、野中さーん、ここですー」
お腹の辺りから、見上げるように声をかける。
だが、どうやら聞こないようだった。
琴美さんは俺が留守にしてるのかと、首を傾げている。
俺はふわふわと漂い近づいていくと、ふと気が付いてしまった。

それは、フレスカートの中――。パンストに包まれたパンティが見れるんじゃないかと。

 悪戯心を止めることなんて出来ない。
俺はフレアスカートを通り抜けて、中へと侵入する。
暗くてよく見えないが、パンストの奥には、ピンク色のパンティが透けて見える。
もっと、近くで……。
パンストの細かな隙間を通り抜け、ピンク色のパンティが目の前に現れた。
「おぉ……これは絶景だな」
パンティの前で感心していると、琴美さんが動き始めた。
どうやら、留守だと勘違いして、自分の家へと戻るようだ。
琴美さんが身体をひねると、俺はパンティの中まで入り込んでしまった。
そして、オマ○コの中へと入ってしまう。
「……暗い……え、あ、あぁぁ……な、なんだ……?」
オマ○コの中で、奥へと吸い込まれていく感覚。
子宮の奥で俺は弾けた。
琴美さんの中へと浸透していく。
「え? えゃ? ……ゃんっ! はぁぁ、んぅ!? な、なんなのぉぉぅぅんん……あっぁぁ……ぁっ!!」
琴美さんが立ったまま、いきなり艶かしい声を上げ、絶頂した。
その瞬間、俺の視界は切り替わった――。


 手にはいつの間にかお土産を持っていた。
「え、どうなった……あれ、声が……!?」
自分の手は細く白くなっていた。薬指には結婚指輪がはめられている。
その手を喉に持っていくと、喉仏はない。
そのまま手を下へと滑らせると、セーター越しにわかる、大きな胸。
憧れの琴実さんの胸だ。
「これは……まさか、憑依ってやつか?」
どこかのサイトで見たことある。女の子の身体を、自分の好きなように動かせるというやつだ。
さっきまであった身体が飛散していく、恐怖もない。
「やったぞ!」
琴美さんの声でそう言い、蟹股でガッツポーズをとる。
清楚な琴美さんが、しそうもないポーズだ。
パンティの締め付け感や、長い髪が自分から生えてる感覚に、俺はなんだか嬉しくなってきた。
すると、琴実さんの顔が自然とニヤけた表情になる。
「あーあー、テストテスト。私は野中琴実よ」
赤い口紅に彩られた唇から、俺の思ったとおりの声が発せられる。
「うんこ、おま○こ、おち○ぽ……やばい、これは楽しいぞ!」
琴実さんは心底楽しそうな顔になっている。
「おっと、そうだった。お土産持ってきたんだよな。よし、俺の家に入るとするか」
もしもの時のために、玄関の下の植木鉢に家の鍵が隠してる。
俺は、琴実さんの細い手で、自分の家の鍵を開けた。

 扉を開けると、むわっと精液のにおいが鼻に付く。
「くっせー……これは換気が必要だな」
換気扇のスイッチを入れ、窓を少し開ける。
机にお土産を置き、俺は床に落ちている丸まったティッシュを集めて、ゴミ箱へと持っていく。
最後のティッシュをゴミ箱へと持って行く途中で、姿見に写る自分を見てしまった。
その姿は、俺の部屋で、俺の出したゴミを、となりの新婚さんが掃除しているようにしか見えない。
「くっふ……」
堪えきれず、下品な笑みを浮べてしまう。
集まったゴミ箱からの強烈な匂いをかぎ、琴実さんのオマ○コが、キュンと締まるのを感じた。
「濡れてくるのがわかる……」
今や、自分のものになった、オマ○コから愛液が流れ落ち、パンティに染みをつくっていくのがわかった。
「俺が興奮したから、琴実さんのオ○ンコが濡れたんだ……よな?」
フレアスカート越しに股間を撫でる。
男と違い、のっぺりとした触り心地。
俺が腰の横についたジッパーを下げると、スカートはふわっと足元に落ちた。
ピンクのセータに、肌色のパンストと、ピンクのパンティだけ。
「くっふ、いいね……」
ニヤニヤと姿見で自分の姿を確認した後、セーターも脱ぐ。
鏡には、下着姿の琴実さんが映っていた。
「ぁ、垂れてきた……」
ついにはパンティでは吸収しきれず、パンストにつつまれた太ももを愛液が伝っていく。
俺は、琴実さんの顔をゴミ箱に近づけて、くんかくんか。
精液の匂いが強烈すぎて、頭がくらくらする。

「あ、そうだ!」
俺は、ゴミ箱を抱え上げ、パソコンの前まで移動する。
そして、俺の身体からヘッドホンをとり、琴実さんの頭へと装着する。
ヘッドホンからは、AV女優の喘ぎ声が流れていた。
モニターには、セックスしてる男女が写っている。
「ひひひ、琴実さんの身体でオナニーの続きでもしますか!」
楽しそうに、琴美さんはそう言い、ブラとパンティの中に手を忍ばせた。
「……ひゃ! んぅああ、すご……男と比べ物にならねー……んぁ、っ!」
乳首はすでに痛いくらいに起ち、オマ○コはトロトロだ。
俺は、ゴミ箱から丸めたティッシュを取り出し、それを口に咥えた。
鼻の奥に精液の匂いと、琴美さんの長い髪から漂う甘いシャンプーの香り、それにオ○ンコの匂いが広がる。
乳首をこねくり回し、オマ○コを弄ってると、すぐにも絶頂を迎えそうになった。
「え、ぇぇ? も、もう、なのか……こ、これが…女の……」
きゅっと乳首を抓り、オ○ンコを震わせるように手を動かすと、
「あ、あぁぁ……も、もうなのか! だ、だめ……!? あ、ぁぁあ……い、いくうううううううぅぅぅ……っ!!」
女の快感に慣れてない俺は、あっという間に絶頂を迎えた。
「え、ぁ? あ、な、ななんか、でるうううぅぅぅうぅぅ……っ!」
オマ○コが収縮し、潮を吹いた。
その瞬間、俺は琴実さんの子宮から飛び出した――。


 ふわふわと漂う精液に戻った俺の下には、俺本体の身体と並ぶように倒れてる琴実さんが見える。
ヘッドホンを付けて、ピンクのブラとパンティ、それにパンストだけの姿。
股間のあたりはビチョビチョで、おもらしでもしたかのようだ。
どうやら、絶頂を迎えると、弾き出されるみたいだ。

 しばらくすると、琴美さんがピクっと動いた。
「ん、んぅ……?」
琴美さんが目を覚ます。
「え、え……? 私……ここどこ? え、ティッシュ?」
咥えたままのティッシュを取り出し眺める。
すると気が付いたのか、その匂いに。
そして、自分の格好、ヘッドホンから流れる音に気がついた。
「え、ええぇ、な、なんで、どうなってるの!?」
慌てて、立ち上がり、ヘッドホンを勢いよく外す。
「……って、竹中さん!?」
しまった、下半身丸出しのままじゃねーか。
俺がレイプしたとか思われそうだな……この流れは……。
そう思った俺は、琴実さんのビショビショの股間目掛けて、一直線に飛んだ。
すぅーっと琴実さんの子宮の中で弾けて、俺が浸透していく。
その瞬間、
「え? ゃぁんっ! ぁあぁぁぁ……っま、また、なの? なんなのぉぉぁぉっぁぁ……んんっ!!」
またも琴美さんは痙攣して、いきなり艶かしい声を上げ、絶頂した。
そして、再び俺の視界は切り替わった――。


 「はぁはぁ……オマ○コが熱いな……」
またも、琴実さんになった俺は、その場に胡坐をかいて考えた。
パンティが濡れているので気持ち悪いが、それもまた俺には快感だった。
「……俺が憑依してた時の記憶はなさそうだったよな……」
俺の身体には戻れないし、俺は琴実さんとして生きていくこともできるということだ。
しかし、旦那の相手などする気にはなれない。
この大きな胸は名残惜しいが、違う身体を捜しに行くことにしよう。
精液のままだと、死んでしまうからな。
「そうと決まれば……!」

俺は、下着姿のままの琴実さんを操って、自分の部屋の掃除を開始した。
ゴミとエロ本とエロDVDを袋に詰め込み、エロ動画しか入っていないパソコンをフォーマットする。
いつも俺が使ってるマウスを、琴実さんの白い指で動かすのが、なんだか新鮮だった。
そして、パソコンチェアでだらしなく下半身を丸出しにしている俺にズボンを着せていく。
「あ、精液が……」
自分のオチ○ポに最後の精液が付いてるのが見えた。
俺は少し躊躇したが、琴美さんの口でそれを吸い上げた。
「ちゅ……んっ」
喉を通り、琴実さんの身体の中へと入っていく。
「ひひひ、俺、最後に琴実さんに舐めてもらえてよかったな」
ズボンを着させて、これでよしっと。
「ん……っ」
立ち上がり身体を伸ばすと、胸が強調され、揺れた。
「ひひ……やっぱすげーな、この胸は」
俺はブラの中に手を突っ込んで揉みながら、姿見の前でフレアスカートと、セータを着込んでいく。
鏡に映る琴美さんは、この部屋に入る前のままだ。
だが、パンティとパンストはフレアスカートの中でグチョグチョに濡れている。
それを知っているのは、俺だけだ。
「私、パンティを濡らしたままにしとくのが好きなのよぉ〜」
琴実さんの声でそう言ってみた。
清楚な琴実さんが服の中でこんなに乱れてるのが嬉しくで、またオマ○コが熱くなってくる。
「ひひ、続きは琴実さんの家でしましょうかね? えぇ、私の家で私のオ○ンコいっぱい弄って究極のオナニーを見つけましょう!」

俺は、ゴミとエロ本が入った袋を処理し、琴美さんの部屋へと向かった。
その間、琴実さんはずっと、ニヤニヤした表情で歩いていた。



続くかも?





inserted by FC2 system