二人の異変

作:マロエ





「ひぃ!……な、なに……?」

久遠沙耶香先生に異変が起きたのは、放課後、授業も終わり、帰り支度も済ませて職員室を出た時だった。
「あぁ……ぅ、な、なんなの……あぁっん……ぁ…っぁ……ぁ……ぁぁ…」

職員室の前で放心状態になった久遠先生は。しばらくそこに立ち尽くしていた。
誰かが、ポンとつけばそのまま倒れそうそうな不安定な状態。
幸か不幸か放課後で生徒は少なく、残ってる先生も多くなかったのか、誰も久遠先生の異変に気づくことはなかった。
軽く開いた口から涎がたれて、茶色のスーツから大きく盛り上がった胸についた時、はっと我に返ったように久遠先生は目をしばたかせ、右手でぐぃっと涎をふくと何ごとも無かったか、いつもの用にきびきびした態度で職員用女子トイレに向かって歩き出した。





 同時刻、職員用女子トイレの一番奥の個室でも異変が起きていた。
西山晴香先生は用を済まそうと、白いスーツのスカートをたくし上げ、パンストとパンツを下ろして、便座に腰掛けた瞬間だった。
「ぁぅ……ぅ、ひき……っ!」

と、小さく悲鳴を上げて、固まってしまった。
時折、ぶるっと体が震えて、目は大きく見開かれている。
しばらくすると、西山先生の様子が元に戻り、何ごとも無かったかのようにパンツとパンストを穿き始めた。
トイレをしようとしていたのにもかかわらず、立ち上がり個室から出ると、女子トイレの鏡の前に立った。
白いスーツに、肌色のパンスト、綺麗に切りそろえられたダークブラウンの髪、清楚な感んじの国語の先生は、ニヤっとその可愛い顔を歪めて呟いた。
「乗り移り成功」





久遠が女子トイレにつくと、鏡の前でニヤニヤしてる西山を見て、不審に思い声をかけて見ることにした。
「あの、西山先生何をしていらっしゃるんですか…?」

ビクンと西山の肩があがる。どうやら久遠が入ってきたことに気がついてなかったようだ。
よほど夢中に鏡を覗き込んでいたのだろうか。
「え!?久遠先生どうしてここに?」

「どうしてって……トイレをしにきただけですけど?」

「そ、そうよね、トイレに何しにって変ですわよね、あは、あははは」

ごまかすように笑う西山を、おかしいと思いながらも、久遠は奥のトイレへと向かった。
今はそんな事にかまってられる場合じゃないのだ。
トイレの鍵をかけた久遠はスカートをおろさず便器に座るとボソボソと呟いた。
「西山先生がいる……本当は西山先生に乗り移りたかったんだよな、こんなとこにいたなんて……」

久遠先生は大きな胸をつぶすように腕を組み、何か考えている。
「あの顔で28歳だなんて、同級生でも通用するぞ……もう帰ったかと思ってたけど……よし、久遠先生はまた今度だっ! じゃあね、先生!」

組んだ腕で、胸をプニプニと弄びながら、そう呟いた。
すると、全身の力が抜けて、便器にもたれ掛かり、だらしなく口を開けて、また放心状態になってしまった。
いつも、ビシっとしっかりしてる久遠のこんな姿は想像もできなかった。





久遠がトイレの個室に入ったのを確認すると西山はボソボソと呟いた。
「久遠先生だ……後にとっておこうと思ったけど、やっぱりあの胸は反則だよなぁ」

鏡の前で、可愛い顔を歪ませて何か真剣に考え込んでいた。
「よし、せっかくだ。ここであったのも何かの縁! おいしいものは先にいただくとしますかっ! 西山先生またねっ!」

チュッ、と鏡の前で投げキスをした西山はそのまま、すぅ〜と力が抜けて、トイレに倒れ込んでしまった。





倒れた西山が起きたのはすぐだった。
「あれ、なんか簡単に入れたな……それに僕が入る前に、なんか倒れそうになっていたような」

西山は起き上がり、鏡の前で悩んでいた。その顔もまた可愛かった。
「ま、いっか」

しばらく悩んでいたが、可愛い声でそう言うと、倒れた時についたホコリを払い、先ほどと同じように鏡を食い入るように見始めた。
「フフフ、西山先生だ・・・そう私は西山晴香なのよっ、先生なのよ、だから、先生のパンツ見てもいいのよ? 自分のパンツの確認するのなんて全然変な事じゃないんだから」

鏡の前でいろいろなポーズをとりながら、ぶつぶつと呟く。
白いタイトスカートと肌色のパンストが動きにくく、足も大きく広げられない、でもそれが楽しいのか西山の顔はさっきから嬉しそうだった。
今度は少し真剣な表情になって、両手でスカートを掴み、スカートを捲り上げていく。
パンストに包まれた、綺麗なふとももが露になっていき、ふとももの付け根、白いショーツが見え始めると、顔はまた緩んできていた。





西山が鏡の前で自分のショーツを凝視している時、放心状態の久遠の体が固まった。
「あぅっ」

と、短い悲鳴を上げて体を硬直させる久遠。
だが、すぐに元にもどり自分の体を見回した。

「あれ、なんだか簡単に乗り移れたな……まぁ、いいんだけど……それよりも、まずは! この、胸でしょ!」

久遠は細くて長い指を使って、自分の大きな胸を揉みだした。
綺麗にアイロンがけされているスーツを皺くちゃにして、大きな胸を楽しそうに揉む久遠は、イメージとはかけ離れていた。
「はぁぁん……やっぱりこの胸反則だよ。んん、こんなに大きいのに気持ちいいよ……」

久遠は夢中で、胸を寄せたり、円を描くように揉んだりして、その大きな胸を楽しんだ。
「はぁあぁ…楽しいな……この感触、西山先生にはないからなぁ……久遠先生の体、気にいっちゃったなぁ……あぁぁん!」





奥の個室から喘ぎ声が聞こえてきて、西山は振り返った。
「え? 久遠先生の声? どうして?」

そっと忍び足で個室に近づき、扉に耳をひっつけて中の様子を窺う。
すると気持ちよさそうな久遠の声が聞こえてきた。
「あぁん……きもちいい……はぁはぁ、気持ちいいよぉぉ〜」

ゴクリと自然に西山の喉がなった。
「オナニーしてるのかな……けど、どうして?僕が入ってるわけでもないのに……」

西山は目を瞑り、その場で一瞬考えたが、久遠の声を聞いてるうちに股間が疼いてきたのか、足をもじもじさせ始めた。
「……ぼ、僕もなんだかしたくなってきたぞ」

西山は股間を押さえながら、隣りのトイレへと足を運んだのだ。
ガチャリと鍵を閉めると、白いジャケットを脱いで、ブラウスのボタンの真ん中だけ外す。
すると、ブラウスの開いた隙間から、白いブラジャーが見えた。
「ブラジャーも白かぁ〜、うん、僕を裏切らないね、先生は!」

そして、スカートをたくし上げて自分の股間をゆっくりと覗き込んだのだった。
「濡れてる……」

実際見た目には濡れてるようには見えなかったけど、本人がそう言うのだから、うっすらと湿っていたのだろう。
西山の小さい手を、そっと股間に添える。パンストのざらざらした感じと、シルクのショーツの奥に感じる柔らかい感触に、プルプルと震え上がった。
「これ、これだよ、この感触がたまんないよ……っ!」

パンスト越しに割れ目をゆっくりと擦る西山。しだいに頬が上気していき、瞼に涙が浮き出る。
「あぁ、こ、これなんか、すごく気持ちいい……擦ってるだけなのに、西山先生って感じやすいのかな……擦られるのすごくいいよぉ〜!」

ブラウスに手を突っ込み、ブラジャー越しに胸を揉む。スカートを捲り上げて、股間を擦る西山。
パンストに包まれた脚に力が入り、踵が浮き上がる。
「あっ……え? もう、もう、……もう来るの? あぁ、ああっう!」

隣りに久遠がいることなんか、気にもしてない大きな喘ぎ声をあげながら、西山は中指を強く割れ目に食い込ませて、手を振動させる。
「あ、あぁ、も、もう、あぁん……あはぁ……っっ!

胸を弄っていた手も股間に添えて、両手でショーツを擦る西山。
一心不乱に自分を慰める西山は、普段の可愛らしい先生とは、かけ離れていた。
「んんぁ……も、もういく、いくよ、先生、僕、もう、いくよぉぉぉぉおおお!!」

プシャアアと股間から勢いよく液体が飛び出る。
「あ、あぁあぁ……で、でてるぅ……んぁん、んぅ……」

焦点の定まらない瞳、半開きの口でボソボソと言いながら、パンストに大きな染みを作っていく。
「あ、んんぁ……ま、まだ、でるぅ……よぉ……んっ」

何か違う液体が零れ出してきた。股間の周りがびちょびちゃになってしまって、ショーツとパンストでは全て吸収することは出来ず、お尻の割れ目から後ろに流れていき、そこからぴちょぴちょと便器の中に垂れていく。
「あぁ、オシッコだ、西山先生のオシッコだぁ……」

恍惚とした表情でおしっこを見つめる西山。
トイレをしに来ていたにも関わらず、鏡の前でポーズをとったり、オナニーしていたのだ、当然だろうか、お漏らししてしまったようだ。
「オシッコも気持ちぃぃ……あぁんん……」

なのに、おもらしした事を、嬉んでるように西山はポタポタと零れる股間をじぃーと見続けていた。





「……あぁん!!隣りで西山先生もオナニーしてるわぁ……私の声に興奮しちゃったのかしら?」

大きな胸を弄んでいた久遠は隣りの西山の喘ぎ声を聞いて、より一層興奮してきた。
ジャケット、ブラウスのボタンは全て開かれ、ブラジャーはフロントで外されいてる。大きなおっぱいの先端を摘み、こねくりまわしながら、もう片方の手でショーツ、パンストをずらし、直接割れ目に、細い指を入り込ませていた。
「あはぁ……そろそろ、私もいきそうっ……あぁ、ぁはん…気持ちいい、わぁ……」

くちゅくちゅといやらしい音がトイレに響く。
乳首を摘んでは弾き、摘んでは弾き、大きなな胸がプルンプルンと変形していく。
「あ、ダメ……も、もぉ……あぁん……あぁああぅうぅ…い、いきゅぅ〜〜っっ!!」

久遠は天井に向かって大きく叫んだ。
「はぁ…はぁ、はぁ……久遠先生最高だよ…はぁ……」

そのまましばらく息を整えて、服装を整えると、名残惜しそうに胸を見ながら呟いた。

「よし、今度は、西山先生だな……はぅ、もう私から離れちゃうの?もっと乗り移っていて欲しかったのに……また、いつでも好きなときに乗り移ってよね?」

「ふふふ、約束だよ久遠先生、それじゃね〜」
そう言うと久遠は一瞬、体を固まらせてふにゃ〜と意識を無くしてしまった。





一方、隣の西山も、ガクンと首が垂れ下がり、意識がない状態のようだった。

二人の意識が回復したのは、またもすぐの事だったが、またどこか別人の様に自分の体を弄り続けるのだった……。
そして、疲れ果てた様子の先生達がトイレから出てきたのは、ずいぶん後の事だった……。
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