『告白』 作:hope ―――その日、世界から“僕”がいなくなった・・・ どこから話せばいいんだろう・・・。多分、誰にも信じてもらえない事はわかってる。わかってるけど・・・、この場所でなら、僕の体に起こったこの異常な体験も、あるいは信じてもらえるんじゃないかと思って、あえてここに記す事にする。だから、ほんの少しだけいい。僕の話に耳を傾けて欲しい。このメッセージが再びご主人様に消されてしまう前に・・・。 僕の名前は柏原恵一。少し前までは何処にでもいるごく普通の高校生だった。他人と大きく違う点を挙げるとするなら、それは、生まれつきの女顔と、女性よりも男性にモテるってことだった。この顔のせいで今まで何度、同性から告白されて来たことか・・・。部活の先輩やら、同級生やら、後輩やら、見知らぬおじさんやら・・・、数え上げたらきりがない。もちろん、僕にその気は無かったし、今後も受け入れるつもりは無かったから、僕はそれを頑なに拒み続けてきた。そして、これからもそうしていくつもりだった。あんな事が起きるまでは・・・・・・ その日も僕は放課後の教室で松崎先生に相談に乗ってもらっていた。 「・・・で、最近はどうなの?」 「ええ、先生のアドバイスのおかげで、嫌がらせもほとんど無くなってきました」 「そう、それは良かった。受験を間近に控えた一番大事な時期に勉強に集中出来ないんじゃ、困っちゃうものね」 「はい」 以前からストーカー被害に遇っていた僕は、その事を先生に相談していたのだ。最初は警察に届け出ようかとも考えていたけど、別にそこまでする必要はないんじゃないかと思いやめておいた。実際、僕が遇っていたストーカー被害って言うのもそれほど酷いものではなかったから、先生のアドバイスに従って完璧に無視し続けていたら、ほとんど嫌がらせ受けることも無くなった。 「ようやく、これで受験に集中出来るわね」 「はい、これも先生もおかげです」 先生は本当に素敵な先生だった。いつだって、どんな時だって生徒の事を第一に考え、親身に接してくれる先生の事が僕は大好きだった。先生は老若男女問わず皆から人気があった。 「良かったら、これから先生の家に来ない?」 「え?」 思いがけない突然の申し出だった。 「もう、何考えてるのよ、こないだのテストの補習よ。あんまりこういう事は良くないかもしれないけれど、実は先生、あんまり学校の雰囲気って好きじゃないのよ。なんだか落ち着かなくて。それに、先生一人暮らしだから・・・たまには誰かに手料理を食べて欲しいなって・・・ダメ?」 「え、あ、いや、その・・・」 「イヤならいいけど・・・」 僕は動揺した。だってまさか先生からこんな誘いを受けるなんて・・・。 だけど、答えは一つしか無かった。 「も、もちろん・・、行きます!先生の家!!」 「あんまり大きな声出さないの。それじゃ、行きましょう」 「い、今すぐですか?」 「そうよ、決まってるじゃないの」 「あ、はい」 僕は急いで帰り支度を始めた。まさか、こんな幸せな出来事が突然訪れるなんて・・・。 今朝のニュースの占いじゃ、乙女座は一番運が悪いとかって言ってたけど、やっぱりあんなの当てになんかならない。 「それじゃ校門の前で待ってるわね。先生、車出してくるから、少ししたら出てきて」 「わ、わかりました」 そう言って先生は、いつものしなやかな動きで教室から出ていった。 僕の心臓はものすごく高鳴っていた。それこそ、先生に聞こえてしまうんじゃないかと思うほど。 (せ、先生と生徒の禁断の愛・・・?いや、そんなにうまく行く筈が無い。先生から見たら、僕なんてまだまだ子供だろうし・・・、でも、もしかしたら・・・・いや、でも、そんな・・・・・) ―――なんて、ありとあらゆる妄想が頭の中に広がっている。そりゃそうだろう、思春期なんだから。そういう想像をしない方が不健全ってもんだ。 そんな言い訳を自分自身にしながら僕は教室を出ていった。 校門を出ると、すぐに赤いスポーツカーが目に止まった。先生が、車のライトを2回点滅させて僕に合図を送る。僕は周りに誰もいないのを確認してから急いで先生の車の助手席に飛び乗った。
「お待たせしました。・・・先生、車変えたんですか?」 「え?」 「いや、この間見た時はピンクの軽自動車に乗っていたような気がしたから・・・」 「ああ・・、つい最近買い替えたのよ・・」 「かっこいいですね!」 「ありがと。それじゃ出発するからシートベルトをちゃんと閉めてね」 「あ、はい」 季節は冬。まだ午後5時だと言うのに、辺りは随分と暗くなっていた。学校を出てから何処をどう進んで先生の家に辿り着いたのかほとんど記憶にないけど(先生の車に乗っていてすごく緊張していたせいで)、とにかく車は先生の家に到着した。先生の家は真っ白な大きな二階建ての一軒家だった。色々と聞きたい事はあったけど、僕はあえてそれを口にしなかった。招き入れられた家の中は、とてもきれいで、とても広かった。そうして、リビングに通されたところで先生が僕に言った。 「勉強は後でいいわよね?」 「え?」 「お腹空いてるでしょ?先生、ご飯作るから適当にくつろいでて」 「は、はい!・・・・・・あの、テレビ見ててもいいですか?」 「いいわよ」 「あ、そうだ、家に連絡しなきゃ・・・」 「いいのよ。さっき先生から、恵一君のご両親に連絡を入れておいたから。今日は補習の為、遅くなりますって」 「そうだったんですか、あ、ありがとうございます」 「先生、気合入れてご飯作っちゃうわよー!」 先生はそう言って台所に行ってしまった。少しばかり落ち着かなかったけど、僕はテレビを見て待っていることにした。見たい番組があるわけでも無かったので、各局でやってるおもしろそうなところだけを掻い摘まんで見ていた。本当は、勉強でもしながら待っていた方が良いかもしれないなと思ったけど、どうにも集中出来そうになかったので、とりあえずそうしてた。 暫くして料理が完成したらしく、先生が台所から料理を運んで来てくれた。 「僕、何か手伝いましょうか?」 「いいのよ、そこに座ってて。恵一君は大切なお客様なんだから」 「はい」 先生は本当に優しい。それに、エプロン姿も良く似合う。 先生が用意してくれた料理は僕の大好きなハンバーグステーキ(しかもご飯に味噌汁付き)だった。偶然かもしれないけど本当に嬉しい。先生が作ってくれたハンバーグステーキは、とても美味しそうな匂いがした。 「うわぁ、美味しそう・・・」 「美味しいに決まってるじゃない。先生が愛情を込めて作った料理なんだから。さあ、冷めない内に食べて」 「はい、じゃあ・・・、いただきます!」 お腹が空いていたということもあり、僕は先生が作ってくれた料理をあっと言う間に平らげてしまった。 「ごちそうさまでした」 先生が作ってくれた、先生と一緒に食べるご飯は、本当にすごく美味しかった。 そして先生が食べ終わるのを待ってからようやく補習に取り掛かろうとしたその時、僕は急に恐ろしいほどの睡魔に襲われてしまった。なんとか眠らないように我慢していたけど、瞼がどうしようもならないほど重くなってきて、意識が段々と薄れていく・・・。先生に申し分けないと思いながらも、僕は、ついに起きている事が、出来なかった・・・。 目が覚めると僕は、薄暗い部屋の中でベッドに裸で寝かされていた。 (何がどうなってるんだ・・・・・・?) 体を起こそうとしても起き上がる事が出来ない。僕は四肢を広げらるような格好でベッドの四隅に両手両足を縛られていた。しかも、ご丁寧に猿轡のような物までされている。 「やっと、お目覚めのようだね・・・」 声のした方を振り向くと、そこには20代後半とおぼしきの男性の姿があった。この薄暗い部屋の中では、それ以上確認する事が出来なかったが、なんとなく何処かで見た事があるような・・・そんな気がした。 「君の聞きたいことは大体わかるよ、『お前は誰だ』『先生は何処にやった』『僕をどうするつもりだ』だろ?」 確かにそれは僕が質問したい内容だった。もちろんそれ以外にも聞きたい事は山ほどあったけど・・・。 「俺の名は、倉田浩二。これから君のご主人様になる男だ。そして君をここまで連れて来た先生、実はあれも俺だ。正確には松崎洋子の皮をかぶり松崎洋子になりすましていた俺と言う事になるが・・・」 (ご主人様・・・?皮・・・?) 僕は目の前の男が何を言っているのか全くわからなかった。 「俺のことを思い出せないでいるようだな。思い出せよ。思い出せるはずだ。俺は君に会っている・・・ふふっ、まあ、いいか。君はこれから俺のペットになり、俺の子供を産む事になるわけだからな・・・」 (ペット・・・?子供・・・?) 「でもまあ、俺は優しい男だから親切丁寧に教えてやるよ。昨年の12月。クリスマスイブのことだ。学校の帰り道、お前は花束を持った男に告白されたよな」 (昨年の12月・・・。僕は確かに見知らぬ男に告白された・・・。でもだからなんだと言うのだ?) 「お前はその男の告白を断ったよな?」 (確かに断った。断ったけど・・・、じゃあ、これはその逆恨みだって言うのか!?) 「おっと、まだ話の続きだ。考えを広げるな。そんな反抗的な目で俺を睨むなよ。その男が、告白を断った理由を聞いた時、君は自分がなんて言ったか覚えてるか?」 (断った理由・・・・・・?) 「君は俺にこともなげにこう言ったんだ。『僕は男だから同性と付き合ったりしない。僕が女の子として生まれてたら話は違ったかもしれないね』って。随分とふざけた話だと思わないか?俺が男で、君が男であり続ける限り、どんなに好きになっても、俺は君に永久に受け入れて貰う事が出来ないんだからな。踏みつけられた薔薇の花束を見ながら俺は思ったよ。だったら君を、俺を受け入れることの出来る体にしてやろうって。だから俺は、・・・君を女にすることに決めたんだ」 (僕を女に・・・!?・・・ふ、ふざけるな!!) 僕はなんとか両手両足を縛っているロープを外そうとしたが、しっかりと結ばれてしまっている為、到底外れそうにはなかった・・・。 「そう嫌がるなよ。これは俺と君が結ばれる為の儀式なんだ。自分の体が女に変わるなんて信じられないか?信じられないだろうなぁ。それが実現することが出来るんだよ。・・ふふっ、君も見ただろ?俺が松崎洋子になっている姿を。あれと同じようなことが君にも出来るんだ。つい最近、あるルートから面白いジュースを手に入れてねぇ。それであんなことが出来るようになったわけさ。まあ、随分値は張ったけどね。ゼリ−ジュースって言うんだ。さて、恵にはまずこのゼリ−ジュースを飲んでもらおうかな」 「うううっ・・・!!!」 「そうか、その前に猿轡を外してあげなきゃね・・・」 男はそう言って、僕の口を縛り付けていた猿轡を外した。 「ふ・・ふざけるな!!誰がそんな得体の知れない飲み物なんか飲んでやるか!!」 「そう言うと思ってた」 「!?」 男は全てが予定調和であるかのように、部屋の隅から布切れのような物を持ってきて、それを僕に見せた。 「これが何かわかる?」 「・・・・・」 「これはね、君の大好きな松崎先生の皮さ。彼女に飲ませたゼリージュースは、人の体をゼリーと皮に分けてしまう効果があるんだ。その皮を着る事で、どんな人間でもその人間になりすます事が出来るんだ。もちろん、その皮の中に本人のゼリーを入れる事で、再び元の姿に戻すことが出来るわけだが・・・」 男はライターを取り出して火を付けた。 「これ・・・、燃やしちゃったらどうなると思う?君がこのジュースを飲んでくれないなら、先生の皮燃やしちゃおうかなぁ・・・」 ライターの火をゆっくりと、除々に先生の皮に近付けていく。 「・・・・・・」 「わかるよな?先生の命は恵しだいだ。どうするか3秒以内に決めるんだ。いくぞ。3、2・・・」 「待て!!・・・・・わかった。飲むよ、飲めばいいんだろ!!!」 「うふっ・・ぐふっ・・・ふははは・・・・!!!!」 そう言うしかなかった・・・。そう言わなければ先生が燃やされていたから・・・。 「良い子だ。じゃあ、早速このゼリージュースから飲んでもらおうかな」 男が手にしたペットボトルの中には、白いゼリージュースが入っていた。頭を若干持ち上げられ、飲みやすい格好にされてからペットボトルを無理やり口に突っ込まれた。・・・口の中に入ってきたそのゼリージュースは、もっと変な味がするのかと思っていたけど以外にもカルピスの味がした(この場合、味なんて関係ないけど・・・)。ペットボトルの3分の1ほど飲み込んだところで、今度は紫色のゼリージュースを僕に飲ませた。 ゴクッ・・・・・・ゴクッ・・・・・・ゴクッ・・・・・・ 否応なしに飲むしか無かった。飲まされたそのゼリージュースは巨峰の味がした。そうして、やっとペットボトルから開放されたところで、急に僕の体に異変が起き始めた。身体が急激に熱くなって、まるで全身が溶けるかのような錯覚に陥った・・・。 「・・・うう・・・うぐぅぅぅ・・・熱いよ・・・・体が・・・・・・」 倉田は苦しんでいる僕の前に一枚の写真を出して言った。 「ほら、この写真をよく見るんだ」 それは、顔の写っていない女性の裸の写真だった。 「どう、この体。素晴らしい体だと思わないかい?この女性の裸はね、俺がありとあらゆる雑誌や写真集の中から選び出した身体の各パーツを、パソコンで一つの体に繋ぎ合わせたものなんだ。とてもよくかたちの整った豊満なおっぱいに、ピンクで可憐な乳首、無駄な贅肉がまるで無い腰のくびれに、引き締まったヒップ、細くて美しい手足・・・・・・。ミロのヴィーナスだって敵わない女なら誰だって憧れる体さ。今から恵ちゃんの身体は、こんなに素晴らしい身体に変化していくんだよ」 「え・・・・?うう・・・・・ぐうぅ・・・・・うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ・・・・・・・・・・・・・・」 僕の体により大きく、より具体的な変化が現れたのはまさにその直後だった。胸が大きく膨らみ始め、腰が段々とくびれていく。ヒップが一回りほど大きくなり、手足が細くなっていく。全身から余分な毛が全て無くなくなり、男性特有のごつごつした体が女性特有の丸みをおびた体に変わっていく。骨格そのものが作り変えられていくのがわかる。そして―――僕の股間に付いていたものはみるみる内に体の内側に吸収されていき、そこに女性にしかない器官が形成されていった。ゆっくりと、そして、確実に・・・・・・、僕の体は内側から作り変えられていった。顔を除く全てのパーツが先程見せられた女性の体に変わっていく。時間にして、5分〜10分位の間で、僕の体は完璧な変身を遂げてしまった。男が僕の体を見て歓喜の表情を浮かべる。 「ふは・・・ふはは・・・俺の想像以上だよ・・・。恵はやっぱりこっちの体の方が似合う。最高だよ!」 倉田の下卑た笑いが狭い部屋に響く。 「そうそう、喉仏も潰しておかなきゃ。その体に似合う女の子らしい可愛い声にしてあげなきゃ」 そう言いながら僕の喉仏を押した。すると、不思議な事になんの抵抗もなく奥に押し込まれてしまった。 「さあ、声を出してみて?」 「・・・・・・」 「出せ・・・」 「・・・はい・・・」 その声は自分で出した声とは信じられないくらい可愛らしい声だった。 「それじゃ今度は、その声で『私は恵です』って言ってみて?」 「・・・・・・」 「言わないと・・・」 「わかりました・・・言います・・・・・・私は・・・」 屈辱的だった。先程から何度もこの男は僕の事を“恵”と呼んでいるが、僕は恵一だ。 「どうした、早く言えよ?」 屈辱的だったけど・・・、言わざるを得なかった。 「私は・・恵です・・・」 「くくくっ・・・くはは・・・・・ふはははははははは・・・・・!!!!!!よく言った、恵!その体が定着するまでにもう少しだけ時間がかかる。せっかくだから、恵が飲んだ白と紫のゼリージュースについて教えておいてやるよ。白のゼリージュースは体を粘土のように柔らかくし、30分以内なら自由に体の形を変える事が出来る。ただし変化した体は2度と元の姿に戻すことは出来ない。紫のゼリージュースはポスターや写真に撮影されている人物を見つめることでその人物に体を変化させる事が出来る。ただし見えない部分はコピーする事が出来ない。顔の無い写真を見せたのはその為さ。ただし、こちらは永続的な効果ではなく排泄することで元の姿に戻る事が出来る。元の姿に戻ってもらっては困るから恵には両方飲ませたわけさ。後20分ほどしたら、この世界から柏原恵一は消えて、俺のペットである倉田恵に君は生まれ変わる。そうしたら、たっぷりと可愛がってやるからな。約束通り、先生は元の姿に戻しておいてやったよ。あんな女に興味は無いからなあ」 すると男は絶望している僕の目の前で先生の皮を燃やしてみせた。 「あああ!!!」 「そう慌てるなよ、これはただの布切れだよ。言ったろ?先生は元の姿に戻しておいてやったって。今ごろは自分の家で何も知らずに呑気に寝てるだろうよ・・・」 ・・・つまり僕は、いもしない人質を取られて、男の言う通りに行動してしまったわけだ。 「恵、今日からお前は俺のペットだ」 その言葉の本当の重さを僕はようやく理解した。 だけど、理解出来た時には何もかもが遅すぎた・・・。 部屋から出て行った倉田が戻ってきたのはちょうど20分後だった。 そして僕は首輪を付けられて鎖に繋がれた。依然としてベッドに手足を縛られたまま。
「待たせたね。今からたっぷり可愛がってあげるからな・・・」 ゾッとした。 そう言う倉田の股間はありえないほど大きく膨らんでいた。 服は着ていない。 「本当なら今すぐにでもコレを君の中に突っ込みたいところだけど、それじゃ、もったいないもんな。ずっとこの日を待ち焦がれていたんだ、時間をかけてじっくりと心も体も犯さないとな・・・・・・」 「・・・・・・」 こんな状況に陥っても、未だ恐怖心をあまり感じていないのは、これを現実だと認識したくない僕の気持ちが強かったからなのかもしれない。 「さて、恵のアソコは、どうなったのかな?」 「・・・・・・・・」 ベッドの両サイドにしっかりと足首を縛り付けられてしまっている為、足を閉じる事は出来ない。あらわになっているアソコを倉田に見られているのに、ほとんど何も感じないのは、恥ずかしいと思う以前に、肝心の僕自身が、そこがどうなっているのかわからなかったからだったりする。それでも女のようになんとか足を動かしてそこを隠そうとしてしまうのは、きっと、“女性の行動”と言う先入観が僕の頭の中にあるからなのかもしれない。と、その時、下腹部の方から小さな振動音が聞こえてきた。 ウィィィィィィィィィィィィ・・・・・・・ 「まだ指で触られたこともないアソコには、ちょっと刺激が強すぎるかな?」 「え・・・?」 そう言って男はいきなりバイブレーターの先端をアソコに押し当ててきた。 「はうああ・・!!うん・・いや・・・・・・・うううううう・・・・・・・はん・・・!!ぐうぅぅぅぅぅ・・・・」 表面を擦られているだけになのに、信じられないくらいの快感が突然僕を襲ってきた。 体の内側から、どっと愛液が溢れ出てくるのがわかる。
「たったこれぽっちのことでこんなに感じちゃうなんて、恵は淫乱だな。でもこんなのはまだまだ序の口だよ・・・。もう、こんなにいやらしい液を垂らして・・・」
バイブレーターをアソコに押し当てたまま倉田は僕のアソコを舐めてきた。 ジュルジュルジュル・・・・・・ 「ひゃん・・・!うう・・・はああ・・・ううん・・・・・」 「恵の愛液は美味しいなぁ・・・」
倉田を僕のアソコを愛撫し続けたまま、空いている左手で今度はクリトリスを擦りはじめた。 「はうん!ううん・・・いや・・・はあん・・・・何これ・・・・」 「ほら、・・気持ちいいだろう?・・『気持ちいいです、ご主人様』って言ってごらん」 「・・はあん・・・はあ・・・ううぅ・・・・いや・・・」 「言わないと・・・・・・」 倉田はバイブレーターの振動を最大限まで強くしてクリトリスに押し当ててきた。 「あああ!!!いやああああああ・・・・・・・・・・・・・!!!!!!!!!!!!」 ビクッビクッビクッ・・・・・・!! 僕はわけもわからず腰を反り上げ絶頂に達してしまった。 「・・・・・・・・・・・・、ハアハアハア・・・」 「・・・なんだ、もうイッちゃったの。まったく可愛いなぁ恵は・・・」 そう言って倉田は、僕にキスをしてきた。唇を重ねられ、舌を入れられているのに、イッてしまった余韻がそれをなんでもないようなことにしていた。 「『気持ちいいですご主人様』って言うまで、ずっとこれを押し当てつづけるからな」 「ああ・・・・待って・・・・うぅ・・・・・・言います・・・・・気持ち・・いいです・・・・・・・・・ご主人・・様・・・・・・」 「・・・ふははははははは!!それじゃ、もっと気持ちよくしてあげないとなぁ」 「・・・え・・・?」 そう言って倉田は、先程と同じ強さのままのバイブレーターをそのまま膣口に押し込んできた。 「あうう・・・・・ううん・・・・あああ!!・・・痛い!!・・・痛いー!!!・・・・・抜いて、抜いてよ!!!!・・・あああうううう!!!!!」 「そんなに濡れてるのに、まだ痛いのか?なあに、すぐに気持ちよくなるよ・・・」 倉田は、バイブレーターの出し入れを開始した。 ゆっくり大きく・・・、そして、時に激しく、動きを変えて僕のアソコを責め立てた。 「・・・痛いよ・・・!・・お・・お願いだから・・・・抜いて・・・・許して・・・・」 「そうだな・・・、ご主人様への服従の誓いとして俺の息子を舐めてくれたら抜いてやってもいいかな」 「・・・舐めます・・・舐めますから・・・・・・」 僕がそう言うと、男は僕の上に跨ってきた。いわゆるシックスナインの格好で、僕の前にいきり立ったソレを突き出してきた。その間もバイブレーターは僕の膣内で暴れまわり、男の指により舌によりヒダヒダをクリトリスを弄ばれ続けていた。 「噛んだりしたら、お前の家族を皆殺しにするからな・・・」 「・・・わかりました・・・・」 僕は男のソレに舌を這わせて舐め始めた。嫌悪感よりも痛みの方が凌駕していて、それをどうにかして欲しい一心で僕はソレを舐め続けた。汚いとかどうとか、そんなことは関係なかった。体の中心で暴れまわっているバイブレーターをなんとかしてくれるなら何でも良かった。男のツボなら大体わかる。どこをどうすれば目の前の男をイカすことが出来るか、それだけを考えて僕は一心不乱に男のソレを舐め続けた。ソレがたとえ喉に当たって気持ち悪くなっても、汁が口の中に溜まって吐き出しそうになっても・・・ひたすらに舐め続けた。 「可愛いな、本当に恵は可愛いな・・・」 男のソレを舐め続けている間も、受け入れ難い痛みと快楽が交互に押し寄せてくる。体の中で振動を続けるバイブレーターが、男性としての僕の心を、変わり果てた女性の体に融解するかのように僕の中で動き続ける。足の爪先から頭のてっぺんまで余すとこなく快楽が染み渡っていく・・・。時にせきを切ったように押し寄せてくる快楽でさえ、終着駅ではなく、目的の場所に辿り着くと、又すぐに次の駅を目指して出発してしまう。男性の時とは比べようもないくらいに凄まじい女の快感に僕は飲み込まれてしまっていた。気が付くと初めの頃に感じていた痛みは何処かへ消え、後に残った全身を支配する快楽にあがらう術も無く僕は何度も昇り詰めていた。果てしない痙攣を繰り返しながら、僕は部屋中に女の体臭を漂わせていた。 「そろそろ、実物を挿てれやらないと可愛いそうだな・・・」 「え・・・・・・?・・嘘・・・・・約束が・・・・」 「約束通り、バイブレーターは抜いてやるよ」 男は半ば気を失いかけている僕のアソコからバイブレーターを引き抜くと、今度は僕の腰をしっかりと掴み、熱くそそり立ったソレを僕のアソコに当てがってきた。 「はうあ・・・ああ・・」 そして、ソレを上下に動かして膣口の位置を確かめると、ゆっくりと挿入を開始した。 「あああああ!!!!!!」 何だかわからないけど涙が込み上げてきた。 男として描いていた夢が走馬灯のように駆け巡り、その全てが粉々に砕け散っていく。 「はあ、ううん・・・・・やめて・・・・・」 ソレは指やバイブレーターとは明らかに違う質量を持った熱い肉の固まりだった。秘肉がにゅっ押し広げられる。愛液が膣内を満たし、十分にバイブレーターでほぐされていた為か、想像していたよりも抵抗なく僕のアソコは男のソレを受け入れてしまった。確かに多少の痛みはあったけれど、それ以上に気持ち良さの方が上まわっていた。 「やめてください・・・・ご主人様・・・・・・」 「ふふふっ・・・、そうか、ご主人様か・・・・、それならご主人様を満足させてくれたらやめてやろう・・・」 ズチョ・・・・ズチョ・・・・・ ゆっくりとしたピストン運動が開始される。胸をめちゃめちゃに揉みしだかれ、膣内で熱いソレを動かされる度に、得体も知れない快楽が僕の体全体を支配していく。その度にいやらしく腰をくねらせ、身悶え、淫らな喘ぎ声を漏らし、男と結合していることに安堵感を覚えている僕は、とっくのとうに男ではなくなっていたのかもしれない。 「はあ・・・ううん・・・あはん、ああ・・・気持ちいい・・・気持ちいいです・・・」 何度も連続でイカされ続けたことで僕の頭の中は真っ白になっていた。 シーツに赤く滲む血は、僕が女になった証・・・。
グチュ・・・グチュ・・・グチュ・・・ (バイブレーターよりも、こっちの方が気持ちいい・・・) 僕は、相手のなすがままにされる喜びを感じていた。
「あああん・・・・ああ・・・いや・・ううう・・・・また・・・・また・・・・・・イッちゃうー・・・・・あああああああああああああああ!!!!!!!!!!」 それから先のことは良く覚えていない。確かなのは、その日から僕はご主人様のペットとして飼われ続けてるって事だ。あれから一度も家には帰っていない。家族から警察に捜索届けが出されているらしいが、ほとんどの失踪事件が未解決のまま忘れ去られていくこの国では、まるで意味なんて無いだろう。第一、こんな風になってしまった僕を見られたくない・・・。 ご主人様は僕に優しい。外出と電話以外の全てのことを僕に許してくれる。 欲しい物も何でも買い与えてくれる。そして、僕を愛してくれる。 こうやって隙を見つけては、ご主人様のパソコンでこういうことを書き込んだりしてるわけだけど、それは多分、誰かに助けて欲しいとかそういう事じゃなくて、かつて柏原恵一だった僕の話をただ単純に聞いて欲しいだけなんだと思う。そして、僕がパソコンのアクセス履歴を消さないのは、ご主人様にこの文章を読んで欲しいからだったりする。だって、僕がオイタをした日は、ご主人様がいつも以上に激しくしてくれるから。言っておくけど、ここに書いた名前は偽名だから探して無駄だよ。もうすぐご主人様が帰ってきちゃうし、子供におっぱいも飲ませてあげなきゃならないから、今日はここら辺で。ではでは\(≧▽≦)。 平成16年2月5日 脱稿 〜あとがきのようなもの〜 そんなわけで初のゼリージュースシリーズ。如何でしたでしょうか? 現実味のある話が書きたいと思って、このようなWeb告白形式の小説にしてみました。まあ、中身は一人称小説ですが。いやぁ、長くなりました、予定より。まさかこんなに長くなるとは・・・。てなわけで、感想が欲しいです。やっぱり誰からも何の反応もないと寂しくなるんで。今作以降のゼリージュース作品も読んでみたい方は感想お願いします。<hope> |