夏生
作:Necro


「いいなぁ……」
「どうしたの、姉さん」
「あそこにいる人達。楽しそう」
黒く長く美しい髪の毛、白い肌、細長い指、少し大きいぱっちりした目を持った女の人。
それが僕の姉さん。
姉さんが窓の外を羨ましそうに、そして悲しげに見ている。
僕は座っていた椅子から立ち上がって、姉さんが覗く窓の外を見た。
窓からは浜辺が見え、浜辺には姉さんと同じ年頃の女の人達が友達と遊んでいた。

「私も、遊びたいな」
姉さんはそう言って自分の長く黒い髪の毛に指を通す。
僕は何も言えず、また椅子に座った。
「ごめん、姉さん」
「いいの。私には優しい弟がいるから」
そう言って姉さんは左手で僕の右手をぎゅっと掴む。
「こんなに優しい弟がいて、これ以上何かを望むのは。我侭よね」
それは違うと姉さんに言いたかった。
姉さんは控え目すぎだ。
もっともっと欲張ってもいい。
もっともっと充実した人生を送る権利が姉さんにはあるはずだ。
でも、今の姉さんにそれを言っても、余計悲しませるだけだ。
「本当、優しい」
何時の間にか僕の目に貯まっていた涙を、姉さんがハンカチで拭いてくれる。
「有難う」
そう言って姉さんは目をつむった。
「少し疲れたから、寝るね」
「うん」
姉さんは両手を自分の胸の上に乗せる。
僕はブラインドを降ろし、部屋に入る日光を減らした。
まだ朝だと言うのに、部屋は薄暗い。
それが姉さんの人生みたいで、僕は凄く悲しかった。



姉さんは生まれながらの病気を持っている。
長生きしたとしても、あと四年の命。
病院からは、現代の医学ではどうしようもないから、余命は好きに過ごしなさいと言われて退院になった。
好きに過ごせと言っても、姉さんは寝たきりの生活をずっと続けている。
日光は姉さんにとって大敵で、長時間日光を浴びると体調が乱れる。
狭い部屋の窓からガラス一枚隔てた外の世界ですら、姉さんにとっては遠い世界だ。
せっかくの夏休みだから、大好きな姉さんと一緒に居ようと思った。
何か二人で思い出が作れればいいなって、そう思った。

姉さんが幸せそうに寝ているのを確認して部屋を出た。
そうだ、姉さんが寝ている間に好物のお菓子や飲み物を買おう。
僕は財布を握って、家を出た。

夏の日差し。
気持ちの良い青空。
だけど今の僕にとっては、それが嫌味にしか感じられ無かった。

「よう。有紀(ゆうき)くんじゃないか」
有紀、僕の名前。
「光(ひかり)は元気か?」
光、姉さんの名前。
茶髪にピアスの、いかにも軽薄そうな男が話し掛けてくる。
高校生のこの男、シャツがはだけて誰も見たく無い胸板を露出させている。
男の右手によれよれになった学生カバンがある。
男の名前は彰(あきら)、でも名前を呼ぶのも嫌なので、この男と僕は呼んでる。
「さぁ」
僕はそっけなく答える。
「そっけないな」
まさに今の僕の態度を男は言葉にする。
「お前の姉さん。光に会いたいんだよ。会わせてくれよ」
「姉さんは余命短いんだ。そっとしてあげたいんだ。
日光に長い時間当たっていたら疲れちゃうぐらい姉さんは弱ってるんだ。貴方みたいな人が近くにいたら、落ち着けない」
「俺だって姉さんに対する愛はある。姉さんの人生に最高の思い出つくってやりたいんだよ」
僕は男を無視して歩き始めた。
「姉さんの余命。長くする方法見つけたんだ」



公衆トイレの男子トイレ。
茶髪にピアスの男と僕の二人だけがそこにいた。
「姉さんの余命、本当に長く出来るの?」
「直ぐに信じる事が出来ないって気持ちは分かるぜ。俺自身も最初は信じなかった」
そういいながら男は学生カバンを開けて、中からハンカチで何重にも巻かれた試験管を取り出した。
試験管の中身は真っ黒だ。
「これが命を長くする物だ。俺の知り合いの演劇の演出家に貰った」
男はそう言って僕に試験管を渡す。
「新薬?危険だよ」
「安心しろ、薬じゃない」
「じゃあ、何?」
「口で説明するのは難しいから。これで説明するぞ」
そう言って男は学生カバンの中からごそごそと何かを取り出す。
取り出したのはこの男が通う学校の女子の制服だった。
この男の外見のずぼらさに似合わず、女子の制服は丁寧に折り畳まれていた。
「何で女子の制服なんか持ってるんだよ。変態?」
「よく見ろよ」
挑発してみたが、男の目は真剣だった。
改めて制服をよく見ると、制服の首から大きな肌色の物と・・・それにくっついた髪の毛のような物が垂れている。
さらに袖口やスカートからも同じく肌色の長い物が垂れている。
「何これ」
「折り畳んでるから。よく分からねえか」
そう言って男は左の袖口から垂れている肌色の長い物を左手で、その反対の右側を右手で掴んでばっと広げた。
「うわあああああああああ!!」
「うわっ!この馬鹿!!静かにしろ!!」
男は慌てて僕の口を抑える。
「いいな?ちゃんと説明するからな?叫ぶなよ?」
僕はコクコクと頷く。
男は僕の口から手を外すと、改めて肌色の長い物を掴んで広げた。
「何これ……、死体?」
「死体と言うか。皮だな」
改めて見ると、人間から内臓や骨、筋肉や脂肪をごっそり取り除いた物に見えた。
目玉は無く、口に歯もない、紙のようにぺらんぺらんになっている。
人間の中身がない皮だ。
「これが姉さんの余命と何の関係が?」
「姉さんは体が悪いんだろ?だったら体の中身を変えればいい」
「え?」
「つまり、姉さんを皮にして、姉さんの精神を別の人の体に入れる。その体の上から姉さんの皮を着ればいい」
「ちょっと待って。別の人の体に入れるって、その人はどうなっちゃうの?」
「まあ、その人の人生はそこで終わり」
「いやだよ!人の人生を犠牲にしてまで姉さんを長生きさせたくない!」
「それは安心しろ。例えば、こいつの体を使えばいいさ」
そう言って男は掴んでいる誰かの女子生徒の皮を揺らす。
「いやだよ。姉さんだけじゃなくて、他のみんなも生きたがってるはずだ。生きたい人間の人生なんて奪えないよ」
「こいつ、自殺したいって俺に言ってきたんだ。だから皮にしてやった」
「えっ……」
「生まれながらの病を背負って余命幾ばくもないお前の姉さんみたいな人が居る一方で、
この皮の女のように健康体でありながらほいほいと死にたがる奴がいる。不公平だよなぁ」
男に何も言い返せず、僕は下を向く。
「………」
「俺は生きたがっている光を救いたいんだ。死にたがってる奴を有効利用しようってのはいい考えだろ?
死にたがってる奴の体を貰うだけだ。お前の姉さんの命、人1人の命を救えるんだよ」
男の言うことは確かに正論だった。
その正論は気持ちの良い青空のような清々しさを感じた。
でも、その清々しさが一体何なのか、説明出来ない。
「………」
「どうだ?」
「でも、姉さんは……そこまでして生きたいかな……」
「おいおい!有紀くん!いいか、良く聞け。
死にたい奴の人生を引き継ぐだけだ。誰かの人生を奪うわけじゃない」
「それで姉さんはどれぐらい生きれるの?」
「生涯健康で事故にも会わなかったら、80歳、いや100歳まで生きれるだろうよ」
「死にたい人の人生を引き継ぐだけ……」
「そう。命は生きたい人の為にあるんだ。お前の姉さんを救おうじゃないか」
「………」
「納得したか?よし、じゃあお前の家に行こうか」
「待って」
「ん?」
「ごめん。でも、やっぱり姉さんは……嬉しくないと……思う」
「有紀……、俺がせっかく親切にしてやったのにな」
「え?」
「俺が姉さんを長生きさせてやるよ」



「姉さん!」
弟が慌てて私の部屋に入ってきた。
同時に部屋は薄暗い人工の光で照らされる。
「どうしたの?」
「姉さん、良い物が手に入ったんだ」
弟の顔は物凄く嬉しそうだった。
久しぶりに見た満面の笑顔、それだけで私は幸せだった。
私はゆっくりと上体を起こして弟を見た。
「何が手に入ったの?」
「これを見て!」
弟の右手には真っ黒の液体が入った一杯のコップがあった。
「これを飲むと、体が良くなるんだよ」
弟はそう言ってコップを私の左手の上に置いた。
「元気が出るの?」
「生まれ変わったみたいにね」
弟は奇跡にでも出会ったような顔をしていた。
何が弟をそう確信させたのかは知らない。
「これを飲むの?」
「そう!」
弟はそう言って私に促す。
弟の目は真剣だった。
ごくごくごく……。
私はコップの中身の液体を全て飲んだ。
「んっ……、少し苦いね」
「姉さん」
「何?」
「これから、生まれ変わるよ」
弟が笑顔で私の顔を覗き込む。
「え?……あっ!何!?ゆ、有紀!?あ、熱い。熱いよ!」
突然顔が火照っていく感覚、急に熱で朦朧とする感覚。
「助けて有紀!!」
弟の服にしがみついて助けを求める。
でも弟は変わらずニコニコしてる。
「有紀!凄い熱いの!!いや、何!?何が起きて……」



「光」
そう言って俺は意識を失った光の手を握る。
ぶにょっとゼリーを触ったような感覚がし、握った光の手がぐにゃぐにゃになる。
「もう苦しまなくていいんだ、光」
光の頭と両手を自分の両手で掴み、持ち上げて前後に揺らすと足先に体中のゼリーが集まる。
ゼリーが集まった光の足先は醜く風船のように膨らんだ。
次に光の腹部を掴み、たゆみが出来たヘソの部分をハサミで少し切り、出来た線状の穴にハサミを入れる。
続いて光のヘソから首辺りまで一直線にびーっとハサミを動かし、光の体に大きな穴を開ける。
何も入ってない花瓶を持ってきて、光の体の中にあるゼリーを全てその花瓶の中にいれた。
中身が空っぽになった光の皮を再びベッドにのせた。

俺は着ていた服を脱いで次に自分の胸に爪を立て、左右に動かす。
皮膚と皮膚のわずかな隙間に爪が引っかかり、俺の胸がぱかっと開く。
同時に自分の体がむくむくと大きくなり、さっき脱いだ服をもしそのまま着ていれば、服がはちきれるほど体が大きくなった。
俺が着ている有紀の皮。
有紀の胴体、手足、首、顔、尻、全てがぱんぱんに膨れ伸びきったがちぎれはしなかった。
有紀の頭を指で強く引っ張ると、きゅぽんと音がして有紀の頭に納まっていた俺の頭が抜ける。
「こんな事はしたくなかったんだけどな」
着ていた有紀の皮を脱ぎながら俺はそう呟く。
有紀の皮を脱ぎ終えて、床にぽさっと投げ捨てる。

玄関に置いてあった俺の学生カバンを取りにいき、再び光の部屋へ戻る。
学生カバンを開けて中身を全て取り出す。
紫のゼリーの物体が入った少し大きめのビンが二つ、そして空っぽのビンが二つ。
中身が入っているビンの片方に自殺女、片方に有紀と書いてあり、中身が漏れないようにフタでしっかりと絞められている。
ビンは光に見つからないように弟の部屋に隠す。

次に取り出したのは、有紀に見せた俺の学校に通う女子生徒の皮。
光に比べたら全然普通の女だ。
その女の皮から制服を脱がして、全裸にする。
そして皮を広げ、ヘソから首の辺りまである線状の穴を大きく開き、俺は女の皮を着る。
女の手腕に自分の手腕を押し入れ、女の足腰に自分の足腰を入れる。
最後に自分の頭を女の頭の部分へ入れる。
俺の体により押し広げられていた女の皮はきゅっと締まり、女性の特徴を表す凹凸を示しだす。
だが、もはや感慨深い物でもないので、続けて俺は光の皮を手に取る。
同じように女の皮の上からさらに光の皮を被る形で俺は皮を着る。
女の体で女の皮に入るのだから、俺の体で入るよりはすんなりと入った。

自分の両手を見る。
細く白く伸びた手腕。
それを使って自分の体を撫で回す。
「こんないい体、もったいないな」
張りの良い胸を触ると弾力があり、手を押し返す。
「本当に素晴らしい素材は、こうやって世間から隠れて……」
胸をいじっていると、心臓の鼓動が早くなってくるのが分かる。
「光……好きだよ……」
手を下へ伸ばす。
光の股間に手が触れる。
「あっ……」
声が出る。
意識せずに出てきた声。
光の声。
自分で自分の出した声に興奮する。
「もう、一気に……」
左手で強く自分の胸を掴み、右手の指を自分の中へ入れる。
「はぁ、気持ちいい……」
片足に力が入らなくなり、地面に崩れ落ちる。
「光はぁ……えっちなぁ……女の子ですぅ……」
絶対に光が言いそうに無い言葉を、光の唇から発せさせる。
自分が自演していると言うより、自分の思う通りに光を支配している感覚。
「ひ、ひあっ………、もっ、もう……なのっ?」
背筋を伸ばし、ぴんっと張る。
そこへ甘い棒が背筋を通り抜け、脳を突く。
「は、はぁあ!!」
ひくひくと痙攣し、股間からわずかに汁がたれる。
「気持ちよかった……、ありがと……光……」

満足した俺は再び胸を掻きむしる。
光の胸を開き、隙間から見える最初に着た女の皮の胸を掴む。
それを開くと、もちろん俺自身の肌が見える。
そして俺は光の頭の部分を少し抜き、次にたゆみが出来た光の頭の上から下に着ている女の頭の皮を掴んでと一緒に引っ張る。
次に左手で右手の光の皮と中の女の皮の部分までを掴み、自分の手腕を抜く。
左手、両足にも同じ事を繰り返す。
最後に皮がめくれたり最初に着た女の皮が光の皮の外へ飛び出さないようにゆっくりと慎重に自分の体を抜く。
全ての作業が終了すると、俺の学校の女子生徒の皮が胸の部分の穴を開けたまま光の皮の中に入っている状態が出来た。
俺は光のゼリーが入れてある花瓶を持って、その女子生徒の皮の中に流し込む。

これで光の精神は健康な女の体に入り、だが外見は光のままになる。
女子生徒の中に光のゼリーを流し込むと、女子生徒の開いた部分・・・穴がゆっくりと消え同時に膨らみだした。
俺は光の皮の胸の部分にある穴を皮膚と皮膚を重ねて閉じる。
そして光が起きる前に俺は有紀の皮を再び着る事にした。



「……ん、有紀?」
「起きた?姉さん」
「何が、何があったの」
「生まれ変わったんだよ。姉さん」
自分の手を見てみたが、何の変化もない何時もの自分の手だった。
「凄く熱かった。あれは何だったの」
「生まれ変わる時の衝撃だよ。姉さんちょっと外の光覗いてみて」
弟に言われるまま、私はブラインドを上げ外を覗く。
何時もの日光の、突き刺さるぐらいの痛みの感覚は感じられず、むしろ体に気持ちよかった。
「凄い。日光に当たっても、何ともない」



「あはは!気持ちいい!有紀!凄く気持ちいいよ!」
光は俺と……有紀の姿をした俺と一緒に外を歩き回っていた。
踊ったり跳ねたりしながら光は凄く嬉しそうに動き回った。
「有紀、あの黒いゼリーみたいなジュースみたいなのは何だったの?凄く効き目がある。不思議」
「生まれ変われる飲み物なんだ。姉さんも生まれ変わったでしょう?」
「有紀も飲んだの?」
「……飲んだよ」
「凄く気持ちいいよね!」
「うん。気持ちいいよ」
「ねえ、浜辺に行こ」
「うん」
光に手を引っ張られて、俺と光は浜辺に行く。
もう夕暮れ時で、遊ぶと言うよりは帰る為に後片付けをしている人がほとんどだった。
光は小石を掴んで海に向かって水平に投げた。
「あれ?」
「何をやろうとしてるの」
「ほら、石が海の上をぴしゃんぴしゃんって跳ねて行くの。あれやってみたいの」
「もっと平べったい石を使うといいよ」
光と一緒に平べったい石を探して、二人でしばらく練習した。

「気持ちいい」
浜辺に座り込み、太陽が沈む海を光は見ている。
海から吹く風が少し強く、光の髪の毛が風になびいてさらさらと舞う。
「今、感じてる。太陽の光、波の音、風の勢い」



「ねえ、有紀」
光は、海が良く見渡せる崖に立っていた。
海から来る風を全身で受け止めている。
「今日は有難う。私の人生で、一番楽しい日だった」
俺は返事をせず、ただ光を見ていた。
「だから、この日で私の記憶を止めたいの」
そう言って光は崖の端にゆっくりとゆっくりと進む。
慌てて助けに行こうとした。
「やめて有紀。貴方には何の罪も無い。何も後悔する必要は無い。最後の私の我侭聞いて」
その言葉を聞いてふと一瞬だけ足を止める。
それを光は見てとても喜び、俺に向かって・・・・・有紀に向かって微笑みかけた。
そして彼女は崖から落ちた。
慌てて崖から下を覗く、下にある岩に頭をぶつけたのか頭部が血だらけになっている。
崖下に続く階段のある所まで走り、駆け降り、倒れている彼女の元へ行く。
俺は光の胸を開いて光の皮を脱がし中から女を出した。
光の皮は頭の部分に傷がついただけだが、中身の女は……目を剥いて息絶えていた。
自殺を望んだ女と同じように、こいつもまた自殺をして自分の望みをかなえようとした。

気持ち悪い。

最初から死ぬ気だったのか?
そんなにコイツはこの世を嫌っていたのか?

嘔吐感が押し寄せ、俺はポケットにあった黒いジュースを彼女に――――



「命は生きる人の為にある。生きる人が命を引き継いで行く」
両手をじっと見る。
「こいつも………」
自分の体を強く抱きしめる。
コンコン。
ドアが開く。
入ってきたのは有紀、不安そうな顔をしている。
「姉さん、具合はどう?」
下に向けていた顔を上げ、有紀の方を見た。
目を合わせると、ほっとした顔で有紀が笑顔を見せる。
「有紀」
「何?姉さん」
有紀が泣きそうな笑い出しそうな、そんな中途半端な表情を見せながら近寄ってきた。
「今日は、良い天気ね」
そう言って俺は窓から外を見た。
本当に良い天気だ。
有紀は嗚咽を抑えて必死に頷く。
窓辺には瓶が置いてある。
瓶の中にある紫色のゼリーに光が差し込み、鈍く輝いた。


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