魔法の巫女ももこ

第13話「ココロノツナガリ(6)」

作・JuJu



 邪心龍は桃子の胸に手を当てて、桃子の乳首を摘んだ。
「あふっ」
「どうだ? 女の体の味は?」
「や……やめ……竜姫」
 竜姫は桃子の胸を舐め始めた。
 小さいながらも、次第に乳首が堅くなり、立ち始める。
 それを認めた竜姫は、桜の細い指先で桃子の片方の乳首をつまみ、片方の乳首は桜の舌で舐め始めた。
 竜姫は桃子を抱きしめた。
「あふぅ……おねがいママやめて……ママ……」
 ママの温もり、ママの匂い、ママの声。
 ずっと逢いたかった母さんが俺を……桃子の体を抱いている。。
 桃子はすでに未知の快感に酔っていた。
 竜姫は桃子の脚を広げ、股間に刻まれた一筋のスリットを広げた。
 オナニーさえしたことがない、桜色の綺麗な色。
 竜姫は桜の指に、桃子の肉壁をさぐらせた。
 桃子の体の中に、桜の二本の指が入ってくる。
「ママ……。母さんの指……母さんの体……入ってくる、気持ちいい、これが女の子の体なんだ……」
 透明な汁が桃子のスリットに染み出る。
「濡れてきたぞ?」
 桃子が目を開けると、竜姫は大きく実った胸を両手で持ち上げて、桜の乳首を桃子の口に寄せた。
 桃子は乳首をしずかに舐め始めた。
「うっ」
 桜は小さくあえいだ。
 その声を合図に桃子は桜の胸を掴む。
 柔らかい母さんの胸。
「母さん、気持ちいい?」
「気持ちいい。この体は敏感すぎる……。お願いだ桃子、もっとやってくれ。止めないで」
 アタシが母さんの胸を舐めると、母さんが入れているアタシのアソコの指も一緒に動く。
 母さんの胸を揉んでいたアタシの手は、本能のまま、母さんの股間を目指す。
「ああっ」
 竜姫は驚いて体をそらせた。
 桃子は竜姫に乗った。
 桃子の指は止まらなかった。
 透明だった桃子のとはちがう、ねっとりとした白い汁が桃子の指を濡らす。
 桜のマ○コの表面を動いていた桃子の指は、やがて膣の中をまさぐりだした。
「うんうん……ああっ。」
 指を動かす度に桜の声が漏れ、桃子の指を締め付けた。
 アタシが、母さんをアタシを犯している。
 竜姫が言っていた。
 竜姫の心の底には母さんの心が残っていて、竜姫の見た物を見ている。竜姫の感じた物を感じている。
 アタシが犯している快感も、心の底にいる桜にも届いているんだ。
 桃子は恥ずかしいと思いつつ、母を犯すと言う背徳感が、桃子の心を熱くしていた。
 竜姫は、秘所に入っている桃子の指を手に取った。
「指では物足りない!
 入れろ!
 この体が、桜の体が股間に物を入れろと言っている!
 頼む! やってくれ!」
(母さんの体が、俺のチ○ポを欲しがっている!
 俺も、入れたい!)
 竜姫の言葉に、桃子の中の男としての心がうごめいていた。
 桃子の、甘く切ない快感に酔う奥深いところから、嘆願する声がする。
(チ○ポを、母さんに入れたい!)
 自分の股間に手を伸ばしたが、桃子の体に怒張したそれは有るはずはなく、その手は空をかすめた。
 チ○ポ。アタシのチ○ポはどこ?
 物足りない。 チ○ポが欲しい。
 思いっきり母さんに入れたい。
 チ○ポで母さんの物をかき回したい。
 アタシの精液を、思いっきり中に出したい。
 誰か。どうにか。
 桃子は何度も自分の右手を股間に手を当てた。
 泳いでいた左手が、落ちていたお祓い棒が手に当たる。
 棒。
 桃子はお祓い棒を掴んでいた。
 そうだ、俺は棒が欲しいんだ!
「おねがい。チ○ポが欲しい。母さんに入れたいの!」
「早く入れろ! 欲しい!」
 桃子の願いが、桃子の霊力を全開にさせた。
 それに、竜姫の「入れて欲しい」と言う霊力も加わった。
 二本に割れたお祓い棒は、引き合うようにくっ付いた。
 形を変え、チ○ポの張り型になった。
 なんと、お払い棒が、男根を模した形に変わったのだ。
 二本の男根の底を繋げたような、形に成っていた。
「うれしい……」
 男根を手にして、桃子は涙を流していた。
「これで、母さんに入れられる」
 桃子は自分のスリットに男根になったお払い棒を挿した。
 桃子のマ○コはお払い棒をしっかりと締め付けた。
 まるで、オーダーメイドした様にしっくりとはまる。
 まるで、自分のチ○ポが戻ったようにジャストフィットする張り型。
 色といい形といい、まるで自分の体にチ○ポが生えたようだった。
「行ける! これならいかせられる」
 桃子はチ○ポを桜のマ○コに入れた。
 もう、あえぎ声しか出さない桜。
「ちゃんと自分のチ○ポみたいに感じる!」
 それは不思議な男根だった。
 挿れたときの感覚まで、桃子にしっかりと堪能できた。
 その装着感に桃子は、まるで自分が男に、桃太郎にもどった様な気がした。
「いいか竜姫! これが人間のセッ○スだ」
 初めて、桃子の体が自分の物だと思った。
 今までは、心のどこかに違和感、どこかで桃子を演じている所があった。
 ももこの体を邪心竜のためだと、仮の姿だと思ってきた。
 本当の俺は別なんだと、仕方なしに桃子になっているんだと。
 それは違った。どんな姿になったって、俺は俺なんだ。
 心は変わらない。俺は俺なんだ。自分らしくすればよかったんだ
 本当の桃子、本当の俺じゃなかった。
 だけど、今は違う。
 桃太郎だろうと、桃子だろうと、心は変わらない。
 今までは桃子を演じてきたけど、どんな姿だろうと、俺は俺だ。
 桃子になったって、俺は俺でいればよかったんだ。
 桃太郎は初めて、桃子の体を自分の心に受け入れた。
 心と体が一つになるのを感じる。
 本当の桃子になった。
 桃子は一物を竜姫に入れる。
 桃子は夢中になって腰を振った。母の体を舐め回した。
「あっ……はああああああ」
 今までとはレベル違う快感に、驚く竜姫。
「バカな。 なんて力だ。
 これはなんと言う力なのだ。?
 体の力が抜けて行く。
 男としての心に目覚めれば、霊力は弱まるはず。
 なぜだ?
 霊力の無い貴様がなぜここまで私を苦しめられる」
 桃子は一心に腰を動かした。
 さらに張り型には桃子の霊力で、霧のような物が立ちこめ、それは竜姫の快感をさらに増させた。
「やめろ。いや、やめるな。ああ、気が変になりそうだ。気持ちいい。桃子……意識が……意識が消えそうだ。このままでは、私の意識が飛んでいきそうだ。
 なんとかしなければ。……気持ちいい……やめられない。
 この体は気持ちが良すぎる。
 この体を使って、女の快感を全て吸い付くしたい。
 駄目だ……そんな事をすれば私の意識は!!
 行く……行く……私の意識が……」
 やがて、桃子の股間に熱い物が集まってくる。
「で……出る!」
 桃子のチ○ポの先から、霊力があふれでた。
「はあああああ……。」
 桜は快感のあまり、気を失った。
 桃子はチ○ポを抜いた。
 フィニッシュ。 張り型とは思えない精巧さで、ちゃんと、先端の割れ目から精液の代わりに霊力が出る張り型。
 無論、桃子にも男としての快感がそのまま伝わっていた。
「あっああああーーーー!!」
 体を振るわせ、弓なりに体を反らせながら、桜のあえぎ声は響いた。
 同時に、桜の体から黒い霧のような物が立ち昇った。
「……あれが……邪心竜の心……」
『桃子ちゃん、よくがんばったわ。気絶している今なら邪心龍を封印出来る』
「スモモ 気が付いたのか?
 ……もしかして、……見てたのか?」
『ええ。
 桃子ちゃん可愛かったわよ。
 ――それよりも、早く封印を!』
 立ち上がろうとした桃子は、ガクっと折れ尻餅を付いた。
「だめだ。腰が……。体が動かない」
 快感の余韻が、まだ体中を駆け回っていた。快感をまだまだ味わっていたいと言う思いが、甘く桃子を虜にしていた。
『がんばって桃子ちゃん。 ママを助けるんでしょう? ママの体をいつまでも邪心龍の物にしていていいの?』
 そうだ! 今まで桃子に変身して、沢山の怪人と戦い、死ぬような思いをして来たが、全てこの瞬間の為にしてきたのだ。
 桃子は男根を外した。
「スモモ、神器をもらうぞ」
 桃子は震える脚でスモモに近づいて、まだ快感に震えが止まらない手で、リュック・サックから神器を出す。
「邪心龍よ。若月家の巫女、若月桃子の命に置いて封印する。滅せよ!」
 神器の開けて、桜の方に向ける。
 その時、気絶していた桜が目が開いた。
「……もはやこれまでか。だが、このままでは死なぬ!
 まだこの体は私の意思で動く!
 こうなればお前等も道連れだ!!」
 竜姫は壁にある蓋を開けて赤いボタンを押した。
 サイレン音と共に、機械的な声が響いた。
《自爆装置ガ発動サレマシタ。基地ノ崩壊マデアト30分デス。停止ハデキマセン。繰リ返シマス……》
『自爆装置!?』
 ガクんと基地が揺れた。
 轟音がなり、天井から埃が舞始めた。
「ふ……。私を封印したところで同じ事。貴様等全員ここで死ぬのだ。そして私はなんどでも復活してみせる」
 桜に取り付いていた邪心竜の精神は、神器に吸い込まれていった。
「滅せよ」
 桃子は神器に蓋をすると蓋にお札を張ると、札は金色の光を発して、神器に張り付いた。
「ん……? 動く!
 私の体が、言うことを聞く!」
 桜は言った。
 桃子は、先程の事を思い出して、恥ずかしくて桜を見れなかった。
 桜は微笑んだ。
「強くなったわね」
「母さん!!」
 抱きつく桃子。
 抱き返す桜。
「邪心龍に体を乗っ取られている間も、心はのこってましたから。桃太郎の活躍、見ていましたよ」
「活躍って……じゃあ母さんにあんな事をしたのも? やっぱり見て……た?」
「――ええ。すべて見てました。
 全ては邪心龍を倒すためだったのです。仕方有りません」
 桜も恥ずかしかったのだろう。頬が赤く染まっていた。
 桃子は恥ずかしいやら、あんな事をして申し訳ないやら、会えてうれしいやら、訳が分からなくなり、涙を流して桜に抱きつた腕を強めた。
「さあ、お父さん達が来ない内に、服を着ましょう」
「そ……そうだな」
 桃子と桜は急いで服を着た。
 桃子が巫女装束を着ていると、桜が尋ねた。
「巫女になったのはわかるけど、どうしてそんな小さな子に?」
「オヤジがこんな姿にしたんだ」
「なるほどね。納得。
 お父さんは、女の子が欲しがっていたの。
 生まれてきたあなたが男の子と知って、それからは毎日のように女の子が欲しいって言っていたわ。
 若月家に来た以上、女の子を作るのが自分の義務だと思っているふしがあって、それ出来なかった強迫観念がロリコンに走らせてしまったのね。
 でもね、性別に関係なく、あなたは私達の大切な子供なんですからね」
「もういいよ。邪心竜は滅んだし、このカッコウをすることもないだろうから」
「いいえ。まだ最後の仕上げがあるわ」

               §

 プロフェッサーKの研究室。
《自爆装置ガ発動サレマシタ。基地ノ崩壊マデアト30分デス。停止ハデキマセン。繰リ返シマス……》
「自爆!? 何て事を! 若月、司令室に行くぞ!」
 プロフェッサーKが言った。
「龍姫は負けた。
 おそらく、腹いせに自爆装置を発動させたらしい。
 くそ、龍姫には教えてなかったのに、いつの間に見つけたんだ!」
「なぜそんな物を?」
「万一の時と言っただろう。この基地は私の芸術品だ。この基地の技術を盗む奴がでてくるかもしれん。その時の為に……そんな事はどうでもいい。今は桜を助けるんだ」
 プロフェッサーKと梅雄は、司令室に向かった。

               §

 司令室。
「邪心竜は私から出ていく時、私の霊力を吸い取っていきました……ん!」
 倒れそうになった母を、桃子が慌てて支える。
「大丈夫か?」
「ええ。まだ、ここで倒れるわけには行きませんものね」
 桜は床に置かれていた神器を見た。
 神器は振動していた。
 神器が爆発する。
 中から黒い霧が出て、叫んだ。
『はーっははは。愚か者め。
 貴様から奪った霊力で、私はさらに強じんになった! もはや神器などでは封印出来ぬわ!!』
「桃太郎。邪心竜の向こうに回って」
「母さん、立てるか?」
 桜は頷いた。
『衰弱した巫女など恐くもないわ!!
 また体を奪ってやる』
「まだまだこれからよ! 若月の巫女を見くびらないで」
 桜が霊力を高める。
『ほう? あれだけ吸い取ったのに、まだそれほど霊力が残っていたのか?
 その霊力ごと、また私の物にしてみせよう』
「さあ、桃太郎も、私の真似をして」
 邪心竜の精神は、巫女二人に挟まれるように浮かんでいた。
 桜は邪心竜を体に吸い込むように霊力を高めた。桃子もそれに続く。
「なに? 体がうごかん。 バカな。」
 巫女二人に挟まれた邪心竜は動けなかった。
 桜は言った。
「邪心竜が封印しても復活するなんて、千年前から分かっていた事。
 母は霊力を子に託し、子は孫に託す。
 こうして、生まれ持った霊力に、先祖から受け継いだ霊力を積み重ね、いつの日か邪心竜を倒せる様にと、強い霊力を持つ子孫を作り上げて来た。
 それが若月の巫女よ。
 千年の時をかけた、若月の巫女の力、とくと味わうが良いわ!
 桃太郎、あなたも若月家の血筋を引く物。自信を持ちなさい!
 行くわよ!」
 桃子も頷く。
 二人は一気に霊力を高めた。
 邪心竜の精神は、二人の巫女に引き寄せられて、横に長く伸びていた。
『やめろ! 引きちぎれそうだ!!』
 二人の巫女から体を引っ張られて苦しんでいた邪心竜が、急に明るい声を出した。
『む? ははは! そうか!
 桃子よ、お前の霊力は桜に比べると弱いな。
 お前の霊力ならば、振り切れそうだ。
 これならまた桜の体を乗っ取っとれる』
 邪心竜は、桜に向かって動き出した。
 桃子は精魂込めたが、邪心竜の精神はジリジリと桜の前に迫って行った。
 桜も邪心竜を逃がさないために、桃子に合わせて霊力を弱める事は出来ない。
「くそっ! また母さんは竜姫になってしまうのか?」



 第13話おわり / 第14話「ココロノツナガリ(7)」 につづく




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