秘密企業ゼリージュース関東支部物語
 作・JuJu


(3)

 支部長の話をまとめるとこうだ。わが社は本部からの要請で、新作のゼリージュース製造とその試飲レポートをたのまれていた。それが急遽、期日が早まることになったという電話連絡が今入った。今日中に試飲して結果を報告してほしいとのことらしい。
 ゼリージュースの製造の方は、いま有部がやっている。まもなく完成するそうなのでこちらは問題はない。問題は誰がそのゼリージュースを飲むかということだ。
 すでに全員ゼリージュースを飲んで変身中だ。試作品のゼリージュースを飲むことは、彼らにとって仕事の一環でもある。仕事だからゼリージュースを飲んだ結果のレポートを上げなければならない。レポートには期日もノルマのあるのだ。間に合わなければその穴を埋めるために、無給で休日出勤をしてゼリージュースを飲み結果を報告しなければならない。ゆえに、自分たちの試験を途中でやめるわけにはいかない。いや、あるいは本部からの要求であればしかたなく、しぶしぶ自分たちの変身を解いて、本部からの依頼を優先していたかもしれない。けれども今日は、おあつらえ向きに、ゼリージュースを飲んでいない人間がいるのだ。それが俺だ。
「つまり……俺にゼリージュースを飲めってことですか……?」
 俺は支部長に問いかける。
 と、その時。有部が食堂に入ってきた。手にはいま出来たばかりらしいゼリージュースのビンが握られている。痩せぎすな体に眼鏡をかけた白衣姿。研究者を絵に描いたような風貌をしている。徹夜のためか、髪型もぼさぼさで白衣はよれよれ、髭がぼうぼうと伸びている。窓から入る太陽の光が眩しくてならないというように、ただでさえ糸のような目をさらに細めている。その容姿から、研究棟がどれほどの修羅場になっていたのかがうかがえる。俺はそんな彼の姿を見て安堵する。他の社員と違い、ゼリージュースで変身をしていない、いつもの彼の姿だったからだ。なんだか、今日はじめてまともな人間に会えた気がした。
 有部はそのたぐいまれなる才能を買われてこの会社に来た。そして、この会社に来る条件のひとつとして、ゼリージュースによる生体実験の免除という特例を申し出た。この会社で俺以外にゼリージュースをのまなくていい唯一の人物だ。この支部でのゼリージュースの開発は彼が受け持っている。日夜、渡り廊下で繋がれた隣の研究棟にひきこもって仕事をしている。ちなみにふだん研究棟にいるのは彼一人だけだ。それは、彼は研究中に気が散ることを極端に嫌うことと、扱っている品が品だけになかなか社員を増やせないことに起因している。まあ、彼も一人の方が気楽でよいと言っているのでで問題はないようだが。だから研究棟は、彼ひとりのための工房となっている。
 先ほども話したが、俺と有部はゼリージュースを飲まない者同士という点で意気投合している。だが、仲間とはいえ今回の件は話が別だ。最高のタイミングで、新たなる生け贄がやってきたのだ。俺はここぞとばかりに有部を指さしながらいった。
「変身していない人物ならば、有部もいるじゃないですか!
 俺の代わりに彼に飲ませるべきととまでは言いませんが、せめてジャンケンとかクジ引きとかで、彼と自分、どちらが飲むか決めるべきです」
「おいおい、そりゃないぜ九條。俺は連続の徹夜でようやくゼリージュースを完成させて来たばかりなんだ。帰って寝かせろよ」
 新しいゼリージュースを今日中に飲まなければならないことは、奴の耳にも入っているらしい。有部は支部長に新しいゼリージュースを手渡しながら、俺に応える。
 そこに梨花が言った。
「有部さん、もう帰っちゃうんですか? すっごくおいしいケーキがありますよぅ?」
 有部は横目でケーキの載った皿を見るとつぶやいた。
「シエスタの季節限定、春のケーキか……。ことしも春が来たんだって感じがするな」
 疲れている有部の顔に、一瞬だけ活気が戻る。それを見て俺は、やはり甘い物好きには有名な店なのかと思う。
「支部長が買ってきてくれたんです。有部さんの分もとっておいてありますよ」
「喰いたいのはやまやまだし、ゼリージュースを飲んだ九條の様子も観察したいところなんだが、……いまはそれより睡眠欲だ。
 俺はこれから帰って寝る。そいつは適当に食ってくれ」
「持ち帰ればいいだろう」
「箱をよく見てみろ。『本日中にお召し上がり下さい』と書かれているはずだ」
 俺は箱に目を凝らした。たしかにそのようなことが注意書きしてある。
「俺が起きるのは明日だ。朝食にシエスタのケーキというのも悪くはないが、明日食べたのでは味が落ちる。それはケーキ職人に対する礼儀に反する。
 そう言ったわけだ、ケーキはお前たちにやるよ。じゃあな」
 彼はそう言い残すと、ドアを開けて、疲れた体を引きずるように消えていった。

 ・ ・ ・

「それじゃあ、このケーキはわたしたちで戴いちゃいましょう」
 と梨花。
「三等分する?」
 と支部長。
「いいえ。ここはジャンケンで勝った者がひとりじめってことで。さあ、一矢さんもここに集まってください」
「そんなことより俺がゼリージュースを飲むことの方が重大だろう」
 頼りの綱だった有部が去ってしまい、俺は窮地に立たされていた。
「今は残ったケーキのゆくえの方が大事です!」
 俺は気押される。だめだ、食い意地に取り憑かれて、とりつくしまがない。
 いや、すでに俺がゼリージュースを飲むのはゆるぎない決定事項ということか。
「……梨花、支部長とジャンケンって大丈夫なのか。やめたおいた方がいいんじゃないのか」
「ああ、犬の姿でどうやってジャンケンするのかってことですか? 心配ご無用です」
 梨花はそういうと、前足を開いたり閉じたり、片足を前片足を後にしたり、と次々に動いてみせた。
「足ジャンケンか」
 前足を開けばパー。閉じたらグー。そして前後に出せばチョキという例のやつだ。
「これならば、じゃがいもの体でもジャンケンができます」
「梨花お姉ちゃん、本当に、ジャンケンでいいのね? 悪いけれど手加減はしないわよ? ケーキがかかってるんだから」
 それを聞いた支部長の目が光る。
「望むところです!!」
 梨花も気合いが入る。
「はぁ……。梨花は、とめても無駄のようだな。それと、俺は遠慮するぞ。甘い物は苦手だし、今はケーキどころの気分じゃない」
 目の前で、犬のじゃがいもと、小学生の女の子の支部長が、あまったケーキをめぐって、ジャンケンを繰り広げはじめた。
 何度かあいこを繰り返し、そして勝ったのは、やはり支部長だった。
 うまそうにケーキをほおばる小学生の女の子を、梨花はうなだれながら横目で見ている。
「だから言ったのに。犬の姿でジャンケンが出来るのかって意味じゃなくて、支部長の運の強さに勝てるかって意味だったんだ」
「ケーキへの欲望にまどわされて、支部長の運の強さ、すっかり忘れていました」

 ・・・

 支部長がケーキを食べ終わるのを見極めて、俺は言った。
「さて。食い意地の張ったいやしい勝負もついたところで本題に入りましょうか。どうせ、俺がそのゼリージュースを飲むことになるんでしょうから。
 それで、支部長。そのゼリージュースはどんな効能があるんですか?」
「黒い色をしたゼリージュースなんだけどね、飲んだお兄ちゃんは皮になってしまうの。そしてそして皮になったお兄ちゃんを別な人が着ると、その人はお兄ちゃんに変身できるの。それだけでなくお兄ちゃんの記憶や知識まで引き出せるから、お兄ちゃんになりすますこともできるんだよ」
 それを聞いたじゃがいもが、「あ、それ、ぜひわたしが着たいです!」と前足を片方あげる。挙手のつもりらしい。
「しかも、これには期限がないの。ずーっと皮のままなんだよ」
「嫌です!! ぜったいに嫌ですっ!!
 ……それに、どこかで聞いたことがあると思ったら、それ、本部で開発していた、あまりに危険すぎるんで試験段階で破棄したっていう、伝説の黒いゼリージュースじゃないですか!」
 俺が剣幕をあげると、支部長は「冗談よ冗談。だいたい黒いゼリージュースなんて、本当にあるわけないじゃない。ただの噂に決まっているでしょう」と笑った。
 でもその後、小学生の女の子の支部長の瞳が鋭くなる。
「でもね。ゼリージュースの試飲を断るっていうのならば、それもありうるかもしれないわよ?」
 まるで、本当に黒いゼリージュースは存在していて、入手しようとおもえばできるといわんばかりの迫力だった。それだけせっぱ詰まった状態ということらしい。立場上、たしかに本部から依頼では断るわけには行かないだろう。
「脅かしたお詫びに、いい物を見せてあげる」
 そう言って支部長は、事務机の引き出しから、手のひらに載るような小さな人形を取りだした。それは、フィギュアと呼ばれる人形だった。古代中国の戦士の姿をしている。
「それは、俺が集めている、三国志のフィギュアじゃないですか!」
 俺は驚いた。
 実は、とある缶コーヒーのおまけに付いてくる三国志のフィギュアを集めるのが、ここのところの俺の趣味だったりする。さすがにおまけだけあって雑なつくりだったが、それでも三国志という人物が多い題材のため、種類がやたらあるのでコレクションのしがいがあった。それに、どの人物が当たるか分からないところがギャンブルみたいで楽しかった。
 おかげで俺の部屋はまだ飲んでいない缶コーヒーが山積みになっている。その上、あまった缶コーヒーを職場に差し入れしたところ、こんなに大量の缶コーヒーをどうしたのかと梨花に問いつめられ、俺がおまけのフィギュア欲しさに缶コーヒーを買い集めていることが社内に知れわたってしまった。だがそのかいあって、全種類集めることができたので良しとしよう。
 それで、どうして俺が驚いたのかといえば、支部長が取り出したのは、通称シークレットと呼ばれる物だったからだ。シークレットというのは、公式発表では謎の隠れフィギュアとされており、人物名や姿が明かされていない上に、めったに出てこないという珍しい一品(いっぴん)だ。
「それ一矢さんが集めているやつですよね。
 でもどうしたんですか? 支部長はコーヒー飲まないですよね?」
「コンビニに行ったとき、九條お兄ちゃんが集めているフィギュアがおまけについた缶コーヒーを見かけたの。そこで、あたしたちの扱っているゼリージュースにも、フィギュアのおまけをつけるのなんてどうかな……って考えて、参考にするために一本買ってみたの。そしたら、これが当たったってわけ」
「たった一回でシークレットを当てるとは、支部長はあいかわらず強運ですね」
 このシークレットは本当にまれにしか入っていないらしく、インターネットの売買サイトやフィギュアを扱っている店でも、缶コーヒーのおまけとは思えないほどの、そうとうな高値がついていた。いわゆるプレミアというやつだ。
 もちろん、支部長はそのことを知っていて、この話を持ちかけているのだろう。
「ゼリージュースを飲んでくれたら、これをお兄ちゃんに譲ってもいいなーって思って」
 それを聞いた俺は、表情を自慢げに歪ませてみせる。そう来ることは想定ずみだ。
「ふふん。コレクターをなめないでいただきたい! シークレットを含め、全種類入手済みです!!」
「そうだろうねぇ。九條お兄ちゃんって、一度ハマるととことん極めるものねえ。
 でも、そんなこともあるかなとおもって、これも用意したの。
 ちょっとまっててね」
 支部長はそういうと、食堂を出ていった。しばらくして「うんせ、うんせ」と言いながら、戻ってくる。小さな体に一抱えある大きさの箱を持っている。
 その箱を食堂のテーブルに載せる。
「箱の中身はなんですか?」
 梨花が興味深そうにたずねる。先ほど残ったケーキを狙う時に見せた目つきをしている。箱には例のウサギの耳を付けた女の子のマークこそ付いていないものの、昼食にケーキが出たことを思うと、これもまたケーキである可能性が高い。しかもあの箱の大きさだと、切り分けられていない、ホールまるごとらしい。ケーキで俺を買収しようという魂胆だろうか。
 梨花は、おこぼれにさずかろうともくろんでいるらしい。ケーキが出てくることに期待を満たした表情をしている。
 支部長が箱を開くと、中身はプラスチックの透明なケースだった。そのなかに、十体ほどのフィギュアが、眠り姫のように目をつむって寝かされている。いっけん着せ替え人形かと思ったが、どうやら俺の集めている三国志の武将と同じ様にフィギュアらしい。ただしこちらは俗に美少女ものと呼ばれる女の子のフィギュアだ。歳はどれも十代後半。顔や髪型、スタイルはそれぞれ違い、シスターやメイド、バニーガールや学校の制服姿やウエディングドレス姿など、さまざまな服を着た女の子たちが集まっている。一目で、俺が集めている缶コーヒーのおまけとは、造りからして違うことがわかる。人形らしく無表情だが、精巧に造られていて、魔法で本物の人間をそのまま小さくした物だと言われたら、信じてしまいそうなほどの出来映えだ。
「こんなフィギュアがおまけで付いてくる缶コーヒーなんてあるんですか」
 梨花が尋ねた。
「あたしが特別注文で造らせた人形たちよ」
「なるほど。その高価そうなフィギュアで俺を買収しようというわけですか。
 でも残念ながら、俺はフィギュアならなんでもいいってわけじゃありません。俺が集めているフィギュアは缶コーヒーに付いてくる三国志の武将です。いくら高価な品でも、三国志のフィギュア以外には興味がありませんよ」
 ちなみに梨花は、今頃になってようやく、中身がケーキ(しかもホール)でなかったことに気がついたらしく、俺の隣で消沈している。
「ちがうのよねぇ。
 これは期間限定でゼリージュースのおまけにフィギュアをつけるのもいいかなっておもって造らせた試作品よ。もちろん、一般流通させているゼリージュースの方じゃなくて、特殊なゼリージュースの方。特殊なゼリージュースに付けるんだから、お兄ちゃんが集めているフィギュアとはひと味ちがうわ」
 支部長は人形をながめながら、話を続ける。
「この人形はね、人間の魂を入れることができる人形なの。つまり、変身したい人形に自分の魂を移すことによって、好きな人形に変身することができるの。もちろん変身するときは、人形は人間の大きさになるわ。
 あ、この人形は使い切りだよ。一度使ったら、その人形にはもう変身できないただの人形になってしまうわ。だって何度も変身されたんじゃ、ゼリージュースの売り上げが落ちちゃうからね」
 ケースの中の人形を見ていた支部長の目が、俺に向けられる。
「お兄ちゃんはゼリージュースに辛い過去があるみたいだけど、人形で変身するのならば大丈夫でしょう?」
 そうなのだ。俺がこの会社に転職した理由も、ゼリージュースを飲むのを嫌悪する理由も、そこにある。
 一年前、俺は偶然手に入れたゼリージュースを、〈特殊な〉ゼリージュースを知らずに飲んでしまい、社内恋愛をしていた彼女に憑依してしまった。のちにそのことを知った彼女に嫌われ、彼女のいる会社にも居づらくなってしまい、結局いまの会社に転がり込んだのだ。それが、俺が今の会社にいる本当の理由だった。
「しかし……。俺が気に病んでいるのは、ゼリージュースを飲むことではなく、変身してしまうことで……、そのことで大切な人を傷つけてしまうことで……」
「大丈夫。これは憑依じゃなくて、人形に変身するだけだから。しかも変身するのは実在する人間じゃなくて人形よ? 誰にも迷惑はかけないわ。
 変身できれば、今日みたいな外回りでない日も、肩身の狭い思いをしなくても済むし。
 それに、これはあたしか個人的に作らせたものだから、ゼリージュースと違って、休日とかのプライベートで使っても問題ないわ。変身した姿で街を歩いてもオーケーよ。
 ……そうねぇ、この清楚そうな女の子なんて、九條お兄ちゃん好みじゃないかな」
 支部長はケースを開くと、肩の辺りで黒い髪を切りそろえた女の子の人形を手に取った。高校生らしい制服を着ている。胸も控え目で、肌が白い。こんな姿で街をさっそうと歩けたら……。
 支部長の言うとおり、変身に興味があることは事実だった。やはり一度変身を体験してしまうと、忘れられなくなるのだろうか。あれほどひどい目に遭ったというのに、もう一度だけでも女に変身してみたいという気持ちが心の奥底にあった。だがそれも、彼女と別れることになった経験が怖れとなって打ち消された。彼女には本当にすまないことをしたと今でも後悔している。ゼリージュースを飲むことがトラウマとなっていると前に言ったが、じつは変身そのものが問題なんじゃなくて、恋人に迷惑をかけてしまったことを後悔しているのかもしれない。しかし支部長の言うとおり、人形に変身するのならば何ら問題はない。人形には命はない。自我も心もない。人生もない。人形に変身するのならば、誰にも迷惑をかけない。支部長が手にしている女の子に、俺がなれるチャンスなのだ。いや、この人形だけではない。ずらりと並んだ女の子のどれにも俺が変身できるのだ。
「この人形たちは、アソコも精巧につくられているわ。それに性感が高く作られているから、いろいろ楽しめるわよ」
 支部長が耳元でささやく。
 俺はつばを飲み込む。つまりそれは、女の快感もあじわえるということだ。彼女になったときに知った女の体の快感。男のものよりもはるかに強烈だった。それは心に深く刻み込まれて、いまだに忘れられない。
 一心に人形を見つめていたために、梨花にからかわれる。
「やっぱり一矢さんも、変身が好きなんじゃないですか!」
 悔しいが、そのとおりだ。心の奥から、もう一度――いや何度でも、また女の子に変身してみたいという熱い気持ちが沸き上がってくるのを感じていた。二度とゼリージュースなど飲むものかと理性では嫌悪していながら、それでもこころのどこかでふたたび変身をしてみたいと願っているのがわかる。
 どれほどあらがおうと、一度変身することの魅力を知ってしまえば、あの快楽から逃れられないのかもしれない。
 そして、この人形だけでは飽きたらず、ふたたびゼリージュースに手を出す未来も、来るのかもしれない。

 俺は梨花に見透かされたことをごまかすように、支部長に言った。
「でもこの人形は試作品なんでしょう? ということは、ていのいい人体実験じゃないですか。俺を利用して、人形の実用試験をしようとしているんでしょう」
「ばれちゃった?」
 小学生の姿の支部長は、照れるように舌を出す。
「わかりましたよ、観念しました。
 そのかわり、この人形は全部俺がいただきますからね。
 それで、話を戻しますが、俺が飲むゼリージュースってどんなのですか」
「それはねー」
 支店長が、小学生の顔で含み笑いをする。
「――飲んでみてからの、お楽しみ。
 いえ、いじわるしているんじゃなくて、本当にあたしも知らないの」
 支部長が、ゼリージュースを俺に手渡す。
 じゃがいもの姿の梨花が、興味ぶかそうにゼリージュースを見ている。
 こうなればぜひもない。本部からの要請だし。なにより、目の前の人形を手に入れるためだ。
 俺はビンのふたを開けると、ゼリージュースを口に近づけた。
「それでは、いただきます!!」


(おわり)











■あとがき■


 こんにちは! JuJuです。
 この度は、「秘密企業ゼリージュース関東支部物語」をお読み下さり、ありがとうございます。うりゅ〜☆

 それにしても今回は、地の文ばかりで、セリフが極端に少ないですね。舞台背景を地の文で説明してばかりです。(と言うか、近頃のわたしの作品は、地の文ばかりになっていますね〜)
 助けてっ橙乃ままれ先生ぇぇっ!!(祝アニメ版「ログ・ホライズン」二期決定☆)

 登場人物の名前については、わかる人にはわかっちゃうかもしれませんが、名前をお借りしただけで、元の作品および登場人物とは一切関係ありません。(犬の名前はアブリルでもよかったのですが、全国のアブリルファンの人に刺されそうなのでやめましたにぇ)。書き上がったので、<RED>読むぞーです。

 あと犬のじゃがいもですが、こちらは「AIR」のポテトから名前を借りたんじゃありません。偶然の産物です。ぴこぴこ。

 作中に出てくる人形ですが、元ネタは藤子・F・不二雄先生の名作「バケルくん」です。
「バケルくん」の二次創作、もっと出てきませんかねぇ‥‥。

 それでは、最後までお読みいただき、まことにありがとうございました!




Ciao!(チャオ!)

JuJu拝






 ☆ ☆ ☆




あとがきテーマ曲『クランクアップ!!!!』

小説のあとがきっていつも困る
なにを書いたらいいかわからないから

【だから】つらつら近状をダラダラ書いてみたり
妙に意味深な裏話で次回作 匂わせたり

でもネタがないよ【でもネタないよ】本当にないよ【本当にないよ】
大抵のあとがきはきっと無理矢理ひねり出した産物
読者のみなさま【読者のみなさま】読んでくれて ありがとう
こんな感じでなんとなく書いたけど…

【それでは、よろしければまた次回作でお会いしましょう!】クランクアップ!!!!



☆☆☆ クランクアップ! 2014年04月05日 ☆☆☆



 ☆ ☆ ☆



■■■   TS解体新書版あとがき   ■■■

あらためて、にゃんぱすー! ジュジュです。

本作品は、わたしのサイト「紫安館」に掲載されたものを、「TS解体新書」さんに転載させて戴いたものです。
内容も紫安館と同じものです。
どうせなら、TS解体新書さん向けに新たに加筆とかすればよかったんですけれど、こんどTS解体新書さんで開催する「第2回皮モノ祭り」に投稿する〈新作〉の執筆に追われていて、それどころではないのですにゃ。ごめんにゃさい。

次回作は、「第2回皮モノ祭り」の作品になると思います。
それでは、次回作でお会いしましょう!!
2014年08月31日記





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