ぼくだけの☆亜里紗LIVE(アリサライブ)!
 作・JuJu


【STAGE6 待ち合わせ場所に来てみれば‥‥】

 翌日。ぼくは雀翔プロの近くにあるHホテルのロビーに来ていた。三階建ての古びたホテルだ。

 ロビーを見回してみるが、綾子さんの姿は見当たらない。芸能界の習慣なのか彼女の性格なのか、お昼ころと言ういい加減な時間の約束なのでぼくの方が早く着いていてもおかしくはないのだが。

 などと思っていると、いきなり背後から綾子さんに抱きつかれた。

「来たわね」

「わっ!」

 綾子さんの胸が押しつけられ、ぼくの背中に当たっている。柔らかい感触が背中から感じられる。

「女同士とはいえ、いきなり抱きつくのは……」

 ぼくは照れ隠しにそう言った。大人の女に抱き締められて胸を押しつけられれば嬉しくないはずがない。でもそれ以上にこんなことをされることが恥ずかしかった。

「照れちゃって、かわいい!」

 そんな嫌がるぼくを無視して、綾子さんは抱きついたままだ。

 綾子さんが耳元でささやく。

「それじゃお部屋に行きましょうか。あなたの分のチェックインも済ませてあるわ」

 綾子さんは老婆がひとりだけでテレビを見ているロビーの前を抜けてエレベーターに向かった。ぼくも彼女の後を追う。

 三階の部屋に入る。狭い部屋だった。床の大半をダブルベッドが占めている。おそらくすべての部屋はこんな感じなのだろう。

 ドアを閉めたとたん、先ほどの続きと言わんばかりに再び綾子さんがぼくを背中から抱き締める。自分の心臓が激しく鼓動しているのがわかる。その鼓動は綾子さんにも届いているはずだ。

「そっ、それよりも今日のお仕事の打ち合わせをしないと……」

 そういうと、綾子さんは耳元で言った。

「今日の亜里紗はオフ。お仕事なんてないわよ」

「へ?」

「実はウソついちゃった。だって亜里紗と二人っきりになりたかったから……」

 耳元でそうささやくと、綾子さんはぼくの両脇の下に腕をすべりこませて、背後からぼくの両胸をすくい上げる。服の上から彼女の指がゆっくりと揉み始めた。女性で自分も胸を持っているだけあって、胸の揉み方がうまい。

「あああ……」

 快感が体を走り自然と声が出た。女の子の胸ってこんなに感じるのか。

「そんなに感じちゃった? 亜里紗ってエッチな体をしているのね」

 そうかもしれない。亜里紗の体が感じやすいのかも知れない。ブラジャーの中で乳首が起ち始めているのを感じる。

 綾子さんはひきつづき耳元でささやいた。

「今日は亜里紗と女同士でイイコトをしようとおもって誘ったの。こんな気持ちになったのは昨日の写真撮影の時。今まで女の子に興味なんて本当に無かったのよ。でもあの時の亜里紗って、とても可愛かった。そんな亜里紗を見ていたら女の子を好きになることに目覚めちゃった。

 ううん、違うわね。女の子を好きになったんじゃない。好きになった人がたまたま女の子の亜里紗だったのね」

 綾子さんはぼくの胸を揉みつつ、唇を動かし続ける。

「でも亜里紗だって、私のことエッチな目で見ていたんでしょう? 更衣室で私が着替えるとき、いやらしい目で私のことを見ていたことは分かっていたんだから。本来なら女にいやらしい目で見られるなんて堪えられないし、いまでも亜里紗以外の女の子からはそんなことされたら堪えられない。でも亜里紗の視線だけはなぜか、体が性的に興奮するのよね」

 ようやく胸をうごめく指の動きが止まった。ぼくは大きな溜息を吐いて一息つく。

 だがそんな安堵もわずかな間だけだった。

 先程まで胸を揉んでいた綾子さんの指先がぼくの体の線をなぞるように滑り落ち、スカートの中に潜り込むとパンツの上から股間の性器に触れた。

「んんっ!?」

 そのあまりの快感に驚く。

「ふ?ん? そのようすだとオ○ニーもしたことないんでしょう?

 いいわ。これから私がたっぷりと、亜里紗に女の子の快感を教えてあげる。だてに年上じゃないのよ」

 綾子さんの指摘するように、確かに亜里紗の体でオ○ニーなどしたことはない。それどころか亜里紗を汚してしまうようで裸さえしっかりと見たことはないのだ。

「その代わりこれからふたりでイイコトをするときには、私のことはお姉さまと呼ぶこと」

    ♪  ♪  ♪

 激動のセッ○スが終わって快感にまどろんでいたぼくに、綾子さんは自分の昔の話をした。

 綾子さんはアイドル時代に男に騙されて、レイプまがいのセッ○スをされたことがあるらしい。それ以来男が苦手になったそうだ。だからと言って同性の女を好きになったわけでもなく、その時からずっと男女問わず肉体関係はなかったという。これほど美人でスタイルも良いのに男がいないのはそういう理由があったのか。

「それでも時々体が男を欲しがってつらかったけれど、今はもう亜里紗がいるなら男なんていらないわね」

 それにしても、ただでさえこんなに感じる亜里紗の性感が、これから綾子さんとのセッ○スを続けて開発されていったら、どれほどの快感が待っているのか。考えるだけで楽しみなような心配なような気分だ。

「もう亜里紗は私の物だからね!」

 最後に綾子さんがそう言った。

    ♪  ♪  ♪

 この日から綾子さんは、いままでの性的不満を取り戻すように、雀翔プロのオフィスで、出演先の楽屋で、街の女子トイレで……さまざまな場所で、執拗なくらい亜里紗になったぼくの体を求めるようになった。いままでオ○ニーさえしたことがなかった亜里紗の体は、綾子さんに愛撫されるたびに性感が開発されていった。

 ステージ衣装も綾子さんの要望で肌の露出が高いものが増えた。水着での仕事も増えた。

 くり返される綾子さんとの性交渉の影響で亜里紗の体が女として開発されてきたからなのか、ステージに立つ亜里紗に妖しい色気をまとうようになってきたのを感じる。露出度の多い服や水着を着ることに、亜里紗の体が興奮し悦ぶようになったのがわかる。

 それにしてもこの体は気持ちよすぎる。露出度の高い服を着て男たちの視線を浴びる時とか、綾子さんとの女同士の愛撫の時など、快感でどうにかなってしまいそうだ。もしかしてこの人形って、アイドルになるためのものではなくて、セッ○スのために作られたものなのではないだろうか。それを性知識のないあの小学生の女の子が、セッ○スのための人形とは知らずにアイドルの人形として使っていたのではないだろうか。もちろん真相はわからないが。








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