二転三転憑依劇
 作:嵐山GO


第二章(後編)

 ついに不安と期待が入り混じった日曜日がやってきた。
女を磨けという美矢の言葉が思い出される。 
 ここ数日で指を入れて、膣内を激しく掻き回しても
痛くない…むしろ、そうする事で早く絶頂する事が
分かった。

「さて、着ていく服を探さなくっちゃ」
 日曜日だが、両親は早くから出掛けている。自分も
友だちと出かけると言ってあるから、お洒落しても
問題はないだろう。
「とはいえ、露出の多い服って言ってたな」
 美矢の言ってたノースリーブのキャミソールはすぐに
見つかった。

 続いてスカートを漁ったが、さすがに超ミニなど
あろうわけもなく、膝上のプリーツスカートにする。
 下にスリップを履いてるかのように裾のレースが
チラ見えするのがエッチっぽい。
 下着に至っては、どれも大人しいものばかりで
エロさを強調するものなど1枚も無い。
「ま、仕方ないか…」
 清純さしか浮かばない薄いピンクの下着を上下お揃いで
見つけたので、それにする。
 
 姿見に己の姿を映す。
「自分の言うのも変だけど、やっぱ可愛いよ。これで
彼氏がいないなんておかしいな」
 大切な初体験なのに、美矢の彼氏を借りなければ
ならない自分を呪う。
 クルリと回ってスカートを翻す。
「ちょっとエッチだよね? パパに何か言われる
かな? いいよね。17歳だもん。彼氏とデートだと
思われても」
 ニコリと微笑みを残し部屋を後にした。
 
 玄関に来て素足だという事に気づいたが、可愛い
サンダルを見つけたので、そのまま履いて外に出た。

 
   ☆     ☆     ☆      ☆

 ピンポン!
 メールで教えられた住所の家のインタホンを押す。
「お、時間ピッタシじゃん! さすが桃ちん」
 よっぽど嬉しいのだろう、いつもと呼び方まで違う。
「お邪魔します」
 サンダルを揃えて脱ぐ。

(ヤバい…ドキドキしてきた)
「今日の格好、イケてるよ」
 美矢が振り返って小さくウィンクした。
「…ありがとう」
 美矢に言われたキャミにスカートを合わせただけだから
お世辞だろうけど、それでも嬉しかった。 

「メールにも書いたけど、彼には言ってあるから安心して
いいよ」
「…う、うん…」
(何をどう安心するって言うんだ。初体験だぞ。しかも
女になってまだ一週間も経ってないのに)
 美矢の後ろから静々と着いていく。

「さ、入んなよ」
 おそらく両親の寝室なのだろう、大きなダブルベッドが
置いてある。
 カーテンを締め部屋を薄暗くしてあるが、すぐに男が
ベッドの傍らに腰掛けているのが確認できた。
(そうそう、こいつが美矢の彼氏だ。桃香も好きだった
んだもんな。なんかムカつくぞ)
 以前、読んだ記憶で再確認する。

「今更、紹介するのも変だけど彼が光(ひかる)。
私たち、付き合ってるの。いっこ上の先輩だよ」
「おい、おい。ホントに変な紹介の仕方だな。確かに
話すのは今日が初めてだけどさ」
 男が立ち上がって言った。Tシャツに薄いベージュの
チノパンという姿だ。

「は、はじめまして。あ…あのぉ、倉沢桃香です」
 部屋に入って頭を下げると、すぐに美矢が後手で
ドアを締めた。
 バタン!
(あー、もう後戻りは出来ない)
 
「桃、寒くない? エアコン20度に設定してあるんだけど」
「だ…大丈夫…です」
 緊張して美矢にも、つい敬語を使ってしまった。
 鼓動が早まる。
「緊張するよね。美矢、何か飲み物でも出してあげれば?」
「そうだね。何飲む? ジュースと麦茶あるけど」
 ベッド脇の小型冷蔵庫を開けて聞いた。
「あ、じゃあ。麦茶」

 僕がサイドテーブルで麦茶をすすっている間、早くも
二人はベッドの上で濃厚なキスを始めた。
(能書きは無しってことか…もう、なるようになれだな)
 美矢はノーブラにタンクトップ。大きな胸が身体を少し
動かすだけでブルンと揺れる。
 引き締まったウエストもコットンのショートパンツで一層、
際立っている。

「あ、あん、ソコ」
 光が美矢の下半身に手を差し入れると、お返しとばかり
美矢は光のイチモツを難なく取り出す。
「はくっ、美矢。うう…」
 慣れた手つきで巧みに亀頭全体を擦り上げる。 
(そんなにデカくはないな…アレなら入るかも…)
 光のペニスをマジマジと見ながら思った。

(しかし今更ながら、こんな事やっていいのか? 
僕は今、年頃の乙女なんだぞ)
 二人はスグに裸になって重なりあう。
(あー、始めちゃったよ。見られながらだと、さぞ興奮
するんだろうけど)
 大した前戯も行わず、光はさっさと挿入し腰を振る。
(ちぇ、美矢の胸をあんなに激しく揉みやがって)
 正常位で愛し合っている。
(美矢が不満を漏らしてるなんてアイツは知らないん
だろうな…)

「あ…あん、光ってば…今日、凄い…」
「美矢だって、いつも以上に激しいじゃんか」
 生のセックスを目の前で見ていたら、自分も股間に
熱いものを感じてきた。
(あちゃー、もう濡れてきちゃったよ)
 見えないように、裾からそっと手を差し入れてみる。
「んっ…だめ…」
 指先が陰部に触れる。下着の上からでもビンビンに
感じているのが分かる。
(駄目だって。声、出ちゃう)
 目を閉じ、下唇を噛んで迫りくる快楽に耐える。

「桃…桃香」
 美矢に呼ばれて我に返った。二人は行為を終えたのか、
ベッドに並んで座っていた。
「あ、ゴメン」
 素直に謝る。
「別にいいよ。こっちこそゴメン。二人だけで楽しんで。
つまんないよね? ほら、桃もこっちにおいで」
 美矢が二人の間にスペースを作って、招き猫みたいに
手を振った。


「恥ずかしいよ…」
 二人に挟まれるように腰を下ろした。
「でも見てて興奮したんでしょ?」
「そ、それは…まぁ」
「じゃいいよね、始めよ」
 僕は服を着たまま後ろへ、ゆっくり倒された。
 光が丁寧にキャミをたくし上げ、ブラのホックを外す。
 美矢も連携するようにスカートを捲りショーツに手を
伸ばした。
「あら、随分と乙女っぽいパンツ穿いてきちゃってぇ」

 
「やだ、二人一緒なんてズルイよ…」
 いきなりの同時攻撃に戸惑いを隠せない。
「いいじゃん、楽しいんだから」
 光が勃起した乳首を吸うと、美矢もショーツの上から
溝に沿ってなぞる。
「可愛い胸、可愛い乳首」
 チュバ、チュバ
 光は交互に左右の乳首を吸い続ける。

「うふ、桃のこと可愛いだなんて嫉妬しちゃうな」
 スルリとショーツを下ろされた。
 ひとしきり乳首を吸うと今度は両胸を揉む。
(美矢みたいに大きくないけどいいのかな?)
「あん…いやん」
 光の頭を抱えて言葉でのみ抵抗を試みる。
「桃、もうビショビショだよ。脱がして欲しかったん
じゃないの?」
 美矢が意地悪な質問を繰り返す。
「そんなこと…ない…あ、くぅ!」
 答え終わる前に両襞(ひだ)を吸われた。

「そんなに濡れてるんなら、もういいかな?」
 どちらに向かって言うでもなくペニスを指差した。
「もう入れたいの? うわー、そんなにバッキバキに
勃起させちゃって。超ムカつく」
「仕方ないだろ。3Pなんて初めてなんだから」
「ふんっ、ホントは桃のこと好きなんじゃないの?」

 移動した光のペニスに美矢がスキンを被せてやる。
「最初は生で入れたかったな」
「だーめ、桃と約束したの。ちゃんと避妊するって。
こんな可愛い子と出来るんだから贅沢言わないの」
「はい、はい」
 美矢と光が入れ替わる。美矢は僕の上体を
支えるようにしてキャミを脱がし、更には両足を
強引に開かせた。
「嫌だよ、こんな格好…恥ずかしいってば」 
 無理やりM字開脚された。

「うわっ、ずいぶん小っちゃくて、まるで小学生の
オマ○コみたいだ。毛も生えてないし。美矢も
見たんだろ?」
「ふん、どうせ私のは汚れてるわよ」
「そんなこと言ってねーだろ」
 一旦離れた美矢も覗きこむようにして見ている。
「そんなにジックリ見ちゃやだぁー」
 両手で覆い隠そうとしたが、すぐにどけられ
代わりに光の唇で塞がれた。

 ちゅっ、ちゅっ、ちゅば
「あはーん、舐められてる。舌が入ってきてるー」
 光の長い舌が巧みに動く。
 再び夢の様な快感のモヤモヤが生まれる。
「じゃいいかな? もう入れるよ」
「桃は私の大切な友だちなんだから優しくね」
 M字開脚を解き、正常位の体勢へ。
「わかってるって」
 
 クチュリ
 生まれたままの姿で重なりあう。
(はぁー、ついにセックスかぁ…しかも僕の
知らない男なのに)
 ズリュリュ
「あ! あぁー。入ってきた」
 亀頭部が秘肉を割って押し入ってきた。
「おめでとう。これで桃も大人の女だね」
 耳元で囁く。
「くふぅー、すっげぇキツクて狭い!」
 目の前の光の顔に苦悩の表情が浮かぶ。気持ちイイの
だろうが、早く終わらせたくはないのだ。

 ヌルーリ
 愛液も手伝ってか膣道には難なく侵入してくる。
「あん、や…」
 顔を左右に振る。
(まじでヤバい。初体験には丁度いい大きさだよ。
これホントにヤバいって)
 早くも快感の波がグングン押し寄せる。
(絶対にイカない…イクもんか…耐えてみせる)
 複雑な気持ち。処女なのにイクとか、純情を気取って
いるのに大きな声を出すとか、したくない。
(見知らぬ男なんかでイカない。桃香は僕のモノなんだ)

 思考が狂い始めた。淫乱な炎が渦巻いている。
ヌルーリ、リュッ、ズリュ
 単調な腰使いだが、それがかえって生娘にはこたえる。
(駄目だぁ、気持ち良すぎるぅ。桃香、ゴメン…やっぱ
僕、我慢出来ない)
「オマ○コ…きちゃう」
 感情とは裏腹に愛液は溢れる。
「桃がオマ○コて言った。初めて聞いたよ」
 美矢が意地悪く言う。
(仕方ないよ。脳の大半はまだ男が支配してるんだから)

「ほら、イッちゃいな」 
 美矢が脇から手を伸ばし両乳首を強く摘(つま)み
上げた時、それは来た。
「はあっ! くぅっーん!!!!」
 ビクンと身体が痙攣しエビ反った。
(悔しい…けど…イッちゃった)
 あれだけ拒絶した絶頂が、いとも簡単に崩れ訪れた
のだ。

「桃、もうイッたんだ」
 チュッ! 
 美矢が厭らしく問うと僕の唇にキスしてきた。
「イッて…なんか…ないもん」
 否定しても、それが嘘だって事はバレバレだろう。
「次はどうする? バックがいい? それとも僕の上に
乗るかい?」
 光がゆっくりとペニスを引き抜き言った。

「桃が上に乗って好きなように動けば? 今度はあんたが
リードしなよ」
「やだ…上になんか…乗れない」
 ここに来てもまだ純情ぶる。あくまで桃香の気持ちを
代弁しているつもりだ。
「だったらバックで決まりだね。四つん這いになって」
「うう…」
 
「ちょっとゴメン」
 美矢がベッドから降りた。飲み物でも取りに行くの
だろう。
「いい? 入れるよ。後ろからだから力入れないでね」
 光に呼ばれた。
「あ、はい…」

 グチュッ
 たっぷりの愛液を含んだオ○ンコがペニスと濃厚な
キスをする。
「ああー、またオチン○ンが私の中にぃ」
イッたばかりのせいか刺激が強い。
「くはっ、後ろからだとまた更にキツイ!」
 細い両腰を掴み、引き寄せるようにして挿入。
「ああーん、大っきいよー」
 先ほどとは明らかに感触が別物だ。太さも長さも違って
思える。

「桃ちゃん、少し力抜いてくれる? こんなに狭いと
長くはもたない」
 ズリューリ、ギュム、ギュム
「そんなこと言っても…あー、一番奥チュッチュッって
してくるぅ」
 力を緩めると、もっと奥まで入ってきそうで怖い。

(もう絶対にイカないぞ。桃香ちゃんがコイツを好きだった
としても僕にとっては、どうでもいい男だ…でも)
 でも僕は気づいた。桃香の記憶で光のことを読んだ
時点で少なからず身体が喜んでいるんだと。

「ほら、桃。鏡持ってきたよ。エッチしてる自分の顔、
見てごらんよ」
 美矢が僕の前に鏡を立てかけた。
 背後の男の上半身も写り込んでいる。
(も…桃香ちゃんが…僕の大好きな桃香ちゃんが男に
抱かれてる? い、嫌だ!)
「美矢って凄いことするんだな」
 光の腰の動きが早まった。興奮しているのだ。

「だって桃、自分のシテるとこ見たいよね−?」
 美矢は徹底的に意地悪だ…。いや、それとも
僕が中途半端に女になっているのを見て、それを
楽しんでいるのかもしれない。
(僕の桃香が頬を染めてエッチな顔してる。そんな顔
するんだ。初めて見たよ…)
「駄目…嘘、そんな…また来ちゃうから…やめて」
 桃香が感じ始めた。いや、とっくに感じているのだが
自分の顔を見て防波堤が崩れたのだろう。

「あ、あん! あん! やん、そんな奥まで…駄目!」
「美矢、凄いんだよ。桃ちゃんの中。キュウキュウに
収縮して…しかもザラザラがチン○に張り付く…」
「へぇー、名器ってヤツかもね」
「んん〜〜っ!」
 膣壁がえぐり取られるようだ。

「うぐっ、ヤバいっ。出そうだっ!」
「もういやぁーん、またオチ○チンが大きくぅ」
 そろそろイクのだろう。ペニスがグンと膨らんだ。

「光、たっぷり出してあげなよ」
 美矢のその一言で最後のタガが外れた。
「いやぁー、桃香またイクの。イッちゃうーーっ!」
 それは桃香へかけた言葉だったのかもしれない。
 とにかく僕は桃香の名前を呼びながら、これまでに
無いほどに激しく絶頂した。
「桃ちゃん、出すよ。ううっ、出るっ!」
 
 びゅるるん!
 スキンの先端が膨らみ子宮口に触れ、くすぐる。
 それが絶頂後の何とも言えない快感だった。

 僕と桃香の初体験はこうして終わった。
 更なる未知の体感をした僕だったが、実は憑依体験は
まだ大きな山が残っていた…






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