艦隊憑依記 4.5 雷電と駆逐艦達編
 作:憑依好きの人



時は少し戻って金剛と吹雪が次の獲物を決めた直後のこと……

「決まりだな……コホンッ、では私は加賀を騙してカラダを奪うことにシマース!ブッキーも一緒に来マスカ?」

「いえ、私は私でご主人様のイレモノを増やしていこうと思います」

そう言いながら吹雪は机のなかからじゃらじゃらと音をたてながら、たくさんの飴玉が入った袋を取り出した。

「Wow!それは『俺』の分身体が込められた飴玉ですネ!」

「はい。これを他の皆さんに食べさせて、私たちと同じになってもらいます」

どうやら男は吹雪の身体を乗っ取っていたときに自分の分身体を飴玉に込めておいたようだ。深海棲艦に改造された彼の魂はいくら欠けても時間が経てば回復する。それなりに時間を置く必要があるが分身体の数に限度はないのである。ひとつ難点があるとするならば分身は本体からしか生み出すことができず、分身からさらなる分身を作り出すことが不可能なことであろう。その難点を補う方法のひとつとして作られたのがこの飴玉なのだ。これを使えば金剛を乗っ取っている本体がその場にいなくても、吹雪だけで分身体を他の艦娘にとり憑かせることができる。

「これで大事なみんなを『俺』にどんどん変えていくのですネ……!考えただけでゾクゾクシマス……♪」

「はい!私たちは私たちの意志で一緒に戦ってきた仲間を裏切るんです♪ はぁ……私のなかの良心が震えて……最高です……♪」

ふたりはこれからの自分達の行いを想像し、背徳感から身を震わせる。彼女たちの記憶を読めることがなおそう感じさせるのだろう。

「ではブッキーは明日からお願いしますネ!私は加賀がひとりになったときを狙いマス!」

「はい!金剛さんも気を付けてくださいね!あの人は敵に回すと厄介ですから」

今のふたりにとって加賀や他の艦娘はただの獲物でしかないようだ。仲間に対する想いはもう、男の欲望によって真っ黒に塗りつぶされてしまっていた。




翌日、吹雪は自分がまだ休暇の最中なのを良いことに朝から鎮守府内を散策しながら最初の被害者となる艦娘を探していた。敷地面積の広い鎮守府のため、まずは自分も在籍する駆逐艦用の宿舎周辺を見てまわることした。試しに裏庭を覗いてみるとそこには小柄な艦娘がふたり、ベンチで仲良く座っていた。

「今日もいい天気なのです!こんな日にはおでかけをしたいのです!」

「そうね!司令官も誘って一緒に散歩に行きましょ!いっつも無理をするからたまには私たちが気分転換をさせてあげないとね!」

最初に言葉を発したのは暁型駆逐艦「電」。暁型専用のセーラー服に身を包み、長い茶髪の後ろ髪をアップにしている彼女からは少し気弱そうな雰囲気が出ているが、表情からはその優しさも滲み出ていた。吹雪の記憶によると敵である深海棲艦さえもできるなら助けたいと発言するほど争い好まない性格を持つようだ。
その電の言葉に元気な声で答えたのは同じく暁型の「雷」だ。背丈は電と大して変わらないが彼女とは正反対の活発さを象徴するかのように前髪をヘアピンで留め、肩にかかる程度に髪を伸ばしている。雷は事あるごとに提督の世話をしたがる艦娘で、その面倒見の良すぎる性格のためか一部の人からは「ダメ人間製造機」として知られている。それを本人が知る由もないだろうが。
いずれにせよふたりともその可愛さのあまり、世の男性から絶大な人気を得ている艦娘だ。吹雪はまずこのふたりに狙いを定めた。

「電ちゃん!雷ちゃん!おはよう!」

いつもの吹雪を装い、手を振りながら小走りで近づく。

「吹雪さん、おはようなのです!お加減はいかがですか?」

「うん!だいぶ良くなってきたよ。これならすぐに復帰できると思う!」

「ならよかったのです!電、吹雪さんのことが心配で……」

吹雪の返答に電が胸を撫で下ろす。

「無理をしちゃだめよ?まだ体調が悪かったら私に頼ってもいいんだからね!」

雷はここぞとばかりに張り切っている。とにかく彼女は人の面倒を見るのが好きなのだ。

「雷ちゃんありがとう。でももう大丈夫。私はもうワタシだから」

「……? そう?ならいいわ!元気になったなら何よりよ」

吹雪の言葉をいまひとつ理解できなかった雷だが、ひとまずは納得したようだ。

「それで、電たちに何かご用ですか?」

電は吹雪が自分たちに声をかけてきた理由を尋ねる。

「そうそう!みんなに心配をかけちゃったからお詫びにこれを配ろうと思ってて!」

吹雪は持っていた袋のなかから飴玉を一個取り出し、それを電に渡す。
電はそれを小さな両手で受け取った。

「はわわっ……!いいのですか?もらってしまって」

申し訳なさそうに言うがその目は輝いている。

「うん!日頃の感謝も込めてるからぜひ受け取って!ほら雷ちゃんも」

袋からさらにもう一個取り出し雷にも渡した。

「あら、いいのに!私たちは仲間じゃない!心配して当然よ」

そういう雷もどこか嬉しそうだ。

「じゃあ私のために食べて!『心』を込めて作ったから!」
(そう……『心』を込めてな……ククク……)

吹雪は心のなかでほくそ笑む。

「はわぁ!手作りなのですか?吹雪さんすごいのです!ではありがたくいただきますね!」

「やるじゃない!今度私にも作り方は教えて!味はどんなのかしら?」

そういってふたりは飴玉を口に含んだ。

「ふわぁ、とっても甘いのです……」

「なにこれおいしい……」

ふたりは飴をころころと口のなかで転がしながら目をとろけさせている。

「そう?なら良かった......ふふふ」

吹雪は口元を綻ばせながら笑う。
次第に飴が溶けて消えかかった頃、ふたりに変化が訪れた。表情が遠くを見つめるものになっていく。

「はわっ、あっ、あっ……なんですか……これ……頭がまぜまぜされているみたいな……感覚……」

「はぁっ、うぁっ、私も急に……目が回って……うぅっ……」

身体を細かく震わせながら頭を抱える電と雷。その様子に吹雪がにやけながら言う。

「あははっ!大丈夫、すぐに終わるから!ふたりにはご主人様のイレモノになってもらうことにしたの。その小さくて可愛い身体……『俺』にちょうだい♪」

「吹雪さん……何を言って……あっ、あっ、あっ……!意識が……」

「私たちに何を、あっ……!したのっ……かはっ……!あぁ……」

「そんなことすぐにどうでもよくなるさ……さ、早く私を同じになりましょ♪」

もはや吹雪は本性を隠すのをやめ、ふたりの身体が乗っ取られていく様を邪悪な笑顔で見守っている。
そしてついにその時は来た。

「あっ、あっ……!いかずちちゃ……こわいっ……のです……あっ!司令官さ……たす……ああぁ……」

「い、いなずまっ……うぁっ……わたしが……ついてる……かっ……ううっ……」

ふたりは身を寄せ合いながら震え続け、ついには眠るように沈黙してしまった。

(ふふっ、仲睦まじい姉妹だこと♪)

朝の陽ざしで照らされている裏庭に静寂が訪れた。まるで時間が止まったかのように。





びくっ
ふたりの肩が同時に跳ねた。ゆっくりと顔を上げお互いを見つめる電と雷。その目に相手の姿を捉えると、ふたりは勢い良く抱き合った。

「「可愛いっ!!」」

同じ感想を述べながらふたりはぎゅっと抱きしめ合う。実に幸せそうな表情だ。

「はぁ……雷ちゃんいい匂いなのですぅ……すぅはぁ……」

「電も髪がさらさらしてていいさわり心地よ……」

互いの身体をまさぐりあい感触を楽しむ。先ほどまでの態度から考えるとありえない光景だ。

「ふふふ、いいものを見せてくれてありがとう。これでふたりもご主人様の奴隷だね♪」

「はい♪ 電は悪い人にロリボディを奪われて、自分に興奮する変態になったのです♪ 嬉しいのです♪」

「私もすっごくいい気分!支配してくれてありがとうね!これからは司令官なんかじゃなくてご主人様のために頑張るわ♪」

ふたりは本来の口調を真似ながら欲望のままに言葉を発する。表情は完全に欲情したメスのそれだ。未発達な女の子にはふさわしくない顔だが、それが征服感を駆り立てる。

「じゃあ私は他の娘のところに行くからふたりとも早くイッてカラダを定着させちゃってね。それじゃ!」

そう言って吹雪はその場をあとにする。去り際に後ろからふたりの声がする。

「はにゃあっ♪ 雷ちゃん胸を弄らないでほしいのです……あっ……ここだと怪しまれてしまいますよ?んんっ……」

「はぁ……はぁ……電のおっぱいぷにぷにしてて可愛いっ♪ 早く部屋に戻って気持ちよくなりましょ♪」



「ふふふ……すっかりエロガキに成り下がっちまったな。今度吹雪(おれ)も混ぜてもらうとしよう」






その日の夜、駆逐艦用の宿舎内は淫らな色に染まっていた。
電の部屋では……

「あんっ!あんっ♪なにこれ、きもちいいっ!知らなかったわ……!おまたをこすりあわせるのがきもちいいなんて♪ い、電はどう?」

「はっ♪あっ♪ふあっ!♪あはあっ!♪ふにゃああっ!♡」

未発達な身体から発せられる快感を楽しむ雷に対し、電は快楽の渦に飲み込まれ、まともに答えることができない。しかし喜んでいるのは間違いないようで、よだれをたらしながら気持ちよさそうに笑みを浮かべ、身体を跳ねさせている。

「ふふっ……電も気持ちいいのね♪ あっはあっ♡ じゃあ一緒にイキましょ!大丈夫、私がいるじゃない!」

「あっ!♪ いかずち…...ちゃんっ……!いなずま、なにかくるのですぅ♪ ふあっ!ああっ♪ きもちいいのがあふれそうなのですぅ♡」

今まさに、ふたりはその小さな身体に淫らな感覚を刻もうとしていた。

「あっ、あっ、ああっ♪ イクっ、わたし、はじめてイクッ……!」

「はにゃぁっ♪ あっ、はっ、はああっ♪ あたまが……まっしろにっ!なるのですぅ♡」

がくんっ!
腰が……跳ねた

「イクッ……あっ……♡ はああああああっ!♡」

「ふぁ?……ぁっ……♪はあああああああぁぁ……♡」

雷は上り詰めるように、電は沈み込むようにその身を絶頂に委ねた。
男の忠実なしもべがふたり、誕生した瞬間である。





淫らの宴が上げられているのはこの部屋だけではない。
ある部屋では……

「んああっ♪ きもちいいっぽいぃ♪ しぐれぇ……♪ おっぱいもっと揉んでぇ!あそこもっといじってぇ!ああっ♪」

「うんっ!分かってるよ♡ だからぼくのここも弄って……?んっ!そう♪ いい感じだよ、はあああぁっ♡」

またある部屋では

「如月ちゃあんっ♪ おまめっ……!いいのっ!それ、いいのぉっ!♪きゃはああっ♡」

「ふふふ……睦月ちゃんかわいい……♪ 一緒に気持ちよくなりましょうね?♪ ふふふふ……♡」

そして、吹雪の部屋では

「んあっ!あっ、あっ、あっ!そうよ!もっと突きなさい!私をもっと気持ちよくしなさい!あっ♪はっ♪激しいぃっ♡ んあああっ♡」

「んはっ♪さっきまで処女だったのにこんなによがっちゃって……叢雲ちゃんも変態だね♪そんなにディルドーが良いんだ?」

吹雪はオトナのオモチャを自らの股間に差し込み、仲間の艦娘に馬乗りになって膣を突いていた。吹雪も気持ちよさそうに腰を振る。

「そ、そうよ!私は変態なの!仲間に処女を奪われて興奮するどうしようもないマゾなの!だから遠慮なく突いて!もっと突いてえええっ♪あはああっ!♡」

「んっ!んっ!あっ♪ なら遠慮なくいくね♪」

吹雪は腰を最大限に早めた。先ほどまで処女だった叢雲に対する気遣いなどカケラもない。それなのに彼女の身体は快楽に飲まれていく。

「んああああっ♪それ!それでいいのぉ!♪ イクッ!わたしいくぅ!♡」

「あっ♪ ああっ♪ 私もイキそう……♪ 叢雲ちゃんいっしょにいこ♪ そしたらご主人様のマゾ奴隷決定だぁ♪」

吹雪も快感に身を震わせ、今にも絶頂しそうだ。

ふたりは限界を迎える。

「あああっ!あっあっ……!いくいくっ……♪ いくうううううっっ!♡」

「あはあぁ!はっあっ……!私もっ……あああああああっ!♡」

ふたりは覆いかぶさりながら絶頂した。叢雲は白目を剥きながらイッている。しばらくすれば彼女もまた吹雪と同じ心を持った奴隷として目が覚めるだろう。

(くくく……他の奴らもそろそろ『俺』になっている頃だろうな。そして……)

「金剛さん、そっちはお願いしますよ」

男の支配は、鎮守府内で着実に広がっている。





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