「妹を裸エプロンにしてはいけません」(4話)
 作・JuJu


【008】

 次の日。
 ぼくは学校から帰宅するとキッチンをのぞいた。自転車を飛ばし急いで帰ってきたせいか、キッチンには雪乃(ゆきの)の姿はなかった。どうやらまだ夕飯の準備を始めていないらしい。
 ぼく自分の部屋にむかって階段をかけ上がり、さっそく妹コントローラーを装備した。
 雪乃は自分の部屋にいたらしく、目の前が妹の部屋になる。学校から帰ったばかりらしく学校の制服を着ていた。
 ぼくは雪乃の体を動かして、妹の部屋から飛び出した。
 愛用のマウンテンバイクに跨ると、アダルトショップに向かった。あの福袋を買ったアダルトショップだ。

【009】

 人通りの少ない裏通りにあるアダルトショップ「真宵(まよい)」。
 極秘だが、この店は未成年相手でも店長が黙認してくれる、ここら一体の青少年たちにはオアシスのような場所だった。
 まだアダルトショップに入るには、まだすこし早い時間だった。けれど、ぼくはかまわず店に入った。
 店頭には少年漫画の単行本が並んでいて、一見するとただの古本屋に見える。だが、その漫画の山は古い物ばかりだ。古いと言っても希少品とかではなく、どこででも二束三文で売っているような漫画ばかりだ。しかもカバーの印刷は色あせているし、中の紙も陽に焼けて黄色くなっていて、誰も買おうとする者などいない様にみえる。これでは、何も知らずに古本を求める者が来ても、店頭のショーウィンドーを覗いただけであきれて帰ってしまうだろう。だめ押しのように、店の前には「買い取りはしていません」という貼り紙までしてある。おそらくこれは、アダルトショップだとばれないような偽装なのだ。
 入ってから店の奥に進むと、未成年立入禁止と書かれた、おおきな暖簾(のれん)がたれている。実はこの暖簾をくぐった先が、この店の本業であるアダルトショップなのだ。
 暖簾の前にはこの店の店長である、いかにもガンコジジイを絵に描いたような老人が、漫画コーナーとアダルトショップの両方を見えるように座っている。ちょうど銭湯の番台みたいな感じだ。
 新聞を読んでいた店長は、女の子である――しかもまだ中学生の――雪乃が入ってきたことに動じたようだが、すぐにプロ意識を奮い立たせたのか、なにごともなかったかのようにふたたび新聞に目を落とす。
 ぼくは店の間取りを仕切る、男たちの天国への門ともいえる暖簾をくぐった。その足でまっすぐにバイブコーナーに向かう。
 アダルトグッズを買うのは初めてだった。もちろん健全な青少年であるぼくもアダルトグッズには興味がものすごくあるし、こっそり見たことは数知れない。だけど興味よりも羞恥心が上回り、いままで手に取ることさえできなかった。
 でも今日は違う。雪乃の体を使ってならば恥ずかしくはない。買うのはぼくではなく、雪乃なのだ。
(だって雪乃が使うんだから、雪乃が買うべきだよな)
 そんな、言い訳がましいことを考えて、妹への罪悪感を薄める。
 バイブコーナーにはさまざまなバイブが並んでいた。中には赤ちゃんの腕ほどもある、誰が使うんだと思うほどの巨大な物まであった。ぼくはそのバイブを横目に、なるべく小さめのバイブが入った箱を探した。
 丸かったり、棒状だったりと様々な形のバイブがあったが、パイプを使用する目的はぼくのモノを入れることなので、男根の形を模したものを選んだ。
 さきほどの店長の前に立ち、ぼくは自分のさいふを取り出す。さすがにバイブを買う金まで妹に出させるわけにはいかない。お年玉はすでに全部使ってしまったが、冬休みにわずかの間だけやっておいたアルバイトの給料が残っていたのだ。
 ぼくは無言で代金を皿に載せる。店主も無言でバイブの入った箱を受け取ると、紙袋に入れ、お釣りとともに手渡してくれる。
 入り口であたりを見渡し、周囲に人気がないことを確認していそいで店を出ると、近くに停めておいたぼくの自転車にまたがる。
 自転車に乗っての帰り道、冬の冷たい風がスカートを舞わせて足を撫でていく感覚に、女っていうのは、こんな寒いのによくこんな短いスカートでいられるなと思った。
 その直後、「スカート? しまった! 学校の制服でアダルトショップに来ちゃった!」と、今さらながら気が付いた。
「まあいいよな。もうバイブ買っちゃったし。済んだことだ」
 と自分に言い聞かせた。
 そして今日のアダルトショップに行ったことが雪乃の習慣となってしまい、今後、制服姿で、自主的にアダルトショップにかようよになってしまったらどうしようかと、ちょっとだけ心配しながら家に戻った。

【010】

 家に着いたぼくは、さっそく袋からバイブを取り出した。店で見たときは小さなものを選んだつもりだったが、こうして改めて見てみるとなかなか兇悪性のある大きさをしている。これでも小さい方だというのだから、女の体というものが空恐ろしく思えてきた。
 バイブを雪乃の股間に当てる。スイッチはまだ入れていない。そして、ゆっくりと、ほんとうにゆっくりとバイブを雪乃自身に飲み込ませる。幼い膣は痛みを発したが、バイブ自体が小さいので我慢できないほどではない。バイブをすべて飲み込ませたところでスイッチを入れる。雪乃の体のなかからくすぐったいような震動が伝わってきた。くすぐったさで、おもわず身じろぎしたくなるような感覚だ。
 さて。バイブになれるまで、とうぶんセックスはおあずけだ。ぼくは雪乃の心にむかって「お兄ちゃんとのセックスは、いまはまだ我慢」と心に染み込むようにつぶやいた。
「今日から二十四時間。お風呂とかのバイブを入れているのがむりなときを除き、ずっとこのバイブを入れておくこと。学校に行っている間も、寝ている間も、授業中も、体育の授業も、友達と遊んでいるときも、いつでもどこでもこのバイブを入れておくこと」
 妹の体に言い聞かせる。
 こうしてぼくは、妹がバイブ入れて一日中過ごすようにした。こうすれば、雪乃の未成熟の性器でも、すぐに開発されて妹に極上の快感をあたえるようになるだろう。その日が早くこないかなと期待しつつ、ぼくは妹をコントロールから解放した。

【011】

 次の朝。
 雪乃の頬は赤く、かすかに欲情を感じさせる表情になっていた。どうやら、一日中バイブを入れっぱなしにする作戦は順調に進んでいるようだ。

【012】

 早いもので、妹にバイブを入れさせてから二週間がたった。
「お兄ちゃんおはよう」
 朝食の準備は、ぼくの役割だ。
 朝食を作っていると妹がキッチンに入ってきた。
「おはよう雪乃。朝ごはんの準備はととのっているぞ。冷めないうちに食べよう」
 ぼくは妹と向き合って食卓に座ると、朝食をとり始めた。
 妹にバイブを入れさせるようになってから二週間が過ぎたが、ぼくが指示したとおり毎日ちゃんとバイブを入れているらしい。昨日もバイブを入れたまま寝たらしく、妹の肌は薄っすら汗をかいているようだった。バイブを入れた初日からくらべると、雪乃にどことなく女の色気が漂うようになってきた気がする。
 おそらくこの瞬間も妹の股間にはバイブが入っていて、雪乃の膣の中でうごめき続けるのだろう。そう想像すると、なんだか見ている方がはずかしくなってくる。しかも当のバイブを入れている妹がそのことをまったく気にしていないのだから、よけいにだ。
 今日は日曜で学校は休みだ。しかもありがたいことに、両親は外出中でいない。雪乃の体もそろそろ開発もされたころだろう。
 そういえば、夕飯を作り終えた後にキッチンでするオナニーの声も、日に日に激しくなっているようだった。
 妹の体は十分に開発できた。そう考えたぼくは、THE妹のコントローラーを使って二週間ぶりに妹の体を操ることにした。本当は毎日使って雪乃の開発具合を確かめたいところなのだが、使える時間がすべて合わせて十時間と決まっているためにがまんしていたのだ。あとわずかでTHE妹のコントローラーを使って十時間になる。今日妹をあやつれば、おそらく使用時間を使い切るだろう。だから今日は、機械の使用時間が切れる時まで、おもいっきり雪乃の体を楽しもうと思う。
 食事が終わり、ぼくといもうとはそれぞれ自分の部屋に戻った。
 ぼくは自分の部屋でベッドに横たわるとTHE妹コントローラーの電源を入れた。とたんに目の前が妹の部屋になる。
「ああッ!?」
 雪乃になった途端、ぼくは彼女の声で叫ぶ。
 妹になったのと同時に、股間から激しい快感が襲いかかってきたのだ。
「んあ……んんん……」
 口から勝手に、あえぎ声がもれる。
 ぼくは、のけぞり、学習イスの背もたれに体をも垂れかけた。目を見開き、口からはわずかながらよだれを垂れる。
 震えてままならない手をどうにか動かして股間に持っていき、バイブのスイッチを切った。
「はあはあ……」
 股間から襲う快感が停止したことに安堵しながら、ぼくは激しく息を吸いこんだ。
「まだ股間がジンジンするよ……。
 普段と変わらないふりをしているからわからなかったけれど、雪乃のやつ毎日こんな激しい刺激に堪えていたのか……。しかもほとんど二十四時間入れっぱなしだ……」
 さすがにやりすぎたかもしれないと後悔したが、それを今さら言っても始まらない。それにTHE妹コントローラーを使って、まもなく合計十時間になる。機械を使用できる時間はあと残りわずかだ。せっかくここまで調教したのだ。今この体を楽しまなければ、ここまで調教してしまった妹にも申し訳ない。
 ぼくは雪乃の体を操って台所に向かうと、部屋着を脱いだ。全裸になったぼくは、肌の上にエプロンを着ける。
「やっぱりお兄ちゃんとセックスするなら、この裸エプロン姿じゃないとね」
 ぼくは可愛らしくそう言いながら、ぼくの体が待つぼくの部屋に向かった。

【013】

 こうしてぼくは、眠っている自分にまたがり、雪乃の体でセックスをした。
 二週間前の痛みだけしか感じなかったセックスとは違い、一日中バイブを入れて調教した雪乃の体は、ものすごく感じるようになっていた。
 ぼくは夢中で、妹の体の快感をむさぼった。
 この快感はたまらない。セックスをしていると、全身が性感体になったように感じる。いくらなんでも中学生でこの感度はやりすぎた。
 快感に波に飲まれながらも、ぼくはどうにか「わたしはお兄ちゃんとのセックスが大好き。毎日だってしちゃう」と、妹の心にに言い聞かせた。これで雪乃は、ぼくとのセックス中毒だ。
 そしてぼくは、絶頂を迎えた。

 けだるい雪乃の体を動かして、いったんベッドに横たわっているぼくの体から離れる。
 ぼくの体の股間を見ると、一発抜いたばかりなのにまだ半立ちになっていた。
「もう、お兄ちゃんたら、まだやりたりないの? エッチなんだから。
 でもわたしも、今日はおもいっきり楽しむつもりだったんだけれどね」
 妹の声でいう。
 そうだ、今日で最後なのだ。悔いのないように、思いっきり楽しもう。
 そう考えたときだった。ぼくはあの福袋にの中に、「アナルセックス」物のエロ本が入っていた思い出した。
 今日で最後だし、ここまで来たらとことん妹の体を開発してやるか。
 アナルセックスのエロ本によると、事前にアナルをほぐしたり、ローションを塗らなければならないらしいが、期待に満ちているぼくにはそんな悠長なことをしている余裕はなかった。それにローションがなくても、ベッドに寝ているぼくの一物は、自分の精液と妹の愛液で濡れている。
 ぼくはそう思って、ベッドに寝ている自分にまたがると、ぼくの一物を、雪乃のアナルに当てた。そして、ゆっくりと腰を落とす。
「くっ……。これは、さっきとはまた違った感覚だ……」
 ぼくの固い一物が、雪乃のアナルに深々と入ってくるのがわかる。
 ぼくは腰を動かし、雪乃のアナルの感覚を楽しんだ。
「うん。アナルというのも、変態っぽくていいな。
 ――よし……」
 ぼくは妹の体に言い聞かせた。
「わたしは、お兄ちゃんとのアナルセックスも大好き……、アナルセックスが大好き……」

【014】

 セックスを終え、妹の体に元通りに服を着せて部屋に戻らせると、ちょうど使用できる時間が過ぎたらしく、ぼくの意識は、勝手に自分の身体に戻ってしまった。
 やはり妹コントローラーが使える期間は終わってしまったようで、何度ゴーグルを着けてスイッチを入れても、もう妹になることはなかった。
 ぼくはふたたびTHE妹コントローラーが欲しくて、深夜になるまでいろいろと調べてみたものの、会社自体が存在しなかった。いったい、ぼくに妹コントローラーを送ってきたあの会社は何だったのだろうか。
 疑問は尽きなかったが、明日からも毎日雪乃との幸せな日々が続くんだと考えると、自然とほおが緩んだ。
 そういえばあの福袋には三冊のエロ本が入っていて、「裸エプロン」物と「アナルセックス」物のほかに「SM」物もあった。
「SMかあ……。そういえば真宵にはSMグッズも揃っていたはずだ」
 と、ぼくはアダルトショップの店内を思い出していた。
「今度SMグッズを買ってきて、雪乃に求めてみようか」
 とはいえ、福袋とバイブで、お年玉もバイトの給料も使い切ってしまった。
 でも、雪乃ならばまだお年玉はほとんどつかっていないだろうから、もしかしたらバイブを買った時の経験が妹にすりこまれていて、すっかりエッチな身体になってしまった雪乃が自分からあの店でSMグッズを買ってきて、ぼくに調教をしてほしいと懇願してくるかもしれない。
 そうだと、いいな。
 などとぼくは、ちょっとだけ期待してしまうのであった。

 ―おわり―





【あとがき】

 うむ。いかにもジュジュショット・アセロラオリオン・ハートアンダーブレードじゃ――ジュジュにゃんとよぶがよい。

 というわけで、「TS解体新書」さん、900万ヒットおめでとうございます!(めざせ!1000万ヒット!!)

 今回はちょっと、MC(催眠)な要素を入れてみました。
(TSとMCは相性がいいと思うのですが、どうですかね?)

 そして今作は、TS解体新書さんへの投稿という事もあり、もひとつお祭りということもあって、自分なりに王道というか、直球ど真ん中で攻めてみましたが、いかがなもだったでしょうか?

 この作品が、すこしでもあなたの人生のお楽しみになれたならばうれしいかぎりです。

 それでは、最後までお読みいただき、まことにありがとうございました! よろしければまた次回作でお会いしましょう!

 Ciao!(チャオ!)

 JuJu拝



☆☆☆ クランクアップ! 2016年06月19日 ☆☆☆




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