14.女の気持ち

健司が目を覚ますと佳織は既に着替えていた。赤を基調としたシャツとフレアなスカート。ウエストラインは強調せずに、長くはない髪だが、後ろでまとめてありフェミニンな雰囲気となっている。

「やぁ、早いな。」

「ええ、起こすのはなんだか悪い気がして。ごめんなさい、私だけ着替えてしまって。でも、恥ずかしいから。」

「あはは、わかるよ。昨日は良かったよ、佳織。完全な女だった。今も、痛いか?」

「 ええ。少し。歩くのも、ちょっと。 ふふ、プールには行けないかな。」

恥ずかしさとはにかみでますます女らしく、受け応えにも女らしさが強調されている。

「朝食を終えたら、また部屋に戻ろう。今日は天気も良くないしな」

「ええ、わかったわ」

「せっかくの二人だけの時間なんだ。今日はずっと佳織を感じたい」

裸のまま佳織にキスしてシャワーを浴びにいく健司。

(そう、今日は徹底的にお前の立場ってものを教え込まないとな。女ってものをさ。いけね、また勃起してきた。)

朝食の後、部屋に戻るとすっかりベッドメイクされていた。

 

「佳織、歩くのも辛そうだな。大丈夫か?」

「ええ、少しね。でも大丈夫。皆が同じなんでしょ。」

「そうだな。じゃぁ、いくね。」

「え?」

「抱きたいんだ。佳織を。」

「そんな、まだ、朝よ」

「関係ないよ。今日はずっと抱きたいんだ。」

「あ、いや、、まだ痛いから、今は、いまは、だめ、やめて、あ、、」

(あ、やだ、どうして  抵抗できない またあんな痛いことをするの? 少し休みたいのに     脱がされちゃう  )

「可愛いよ、佳織」

(昨日の一発が効いているようだな。あれだけ徹底的に痛めつけられて力の差を思い知らされると無意識に抵抗しても無駄だって思っちゃうんだよな、女は。くくくく、いい表情だ。はかなげで被虐的で、これで実際は年上の元男か。極上の女だぜ)

 

 

 

  夕方、二人で散策。もちろん腕をしっかり組んで。身体 中が、特にあそこが痛くて早く歩けないからつかまえておかないと置いていかれちゃうから。なんて、本当はずっと健司さんを感じていたいからなんだ。あれか らもずっと嬲られた。下着姿でいろんなポーズをとらされて、徹底的に視姦されて。生まれて初めてフェラもさせられて。元は男だからどうしたらいいか知って るだろ、なんて恥ずかしいことを言われながら。上の口にまだ感触が残ってる。苦しくなって見上げても許してくれなくて、逆にあれがいっそう大きくなって私 をイジメる。分かってる。こういうときって征服欲が満たされるんでしょ。知ってるわ。自分もそうだったから。口を大きく開いて口に含む女の顔って嫌らし くってみっともなくって、それで満足するんでしょ。悔しい、悔しいわよ。でももっと悔しいのはそれで私もゾクゾクと感じてしまうこと。そのあとショーつを 脱がされて、四つん這いにさせられて。濡れたショーツを見せつけられて私は恥ずかしさに泣き崩れた。でもそれは悲しいとか悔しいとかじゃなく、感情が高 まっただけで。それも見透かされていて。健司さんが果てた後に、

「すぐによくなるさ。感度がいいね、佳織は。」

言われてまた恥ずかしくなって。

痛いのは我慢できるわ。健司さんが好きだから。たぶん逝くってこともすぐにわかりそう。そんな兆候もあったから。

  夕方のそよ風が気持ちいい。全ての風が私の官能を擽るみたいだわ。スカートに入り込んでくる風も私に女を意識させる。女性の無防備な普段着も実は愛する男性をいつでも受け入れるためのものかもしれない、そんなふうにも考える。

  私はこれからどうなっちゃうんだろう。ふつうは結婚とか考えるんだろう。でも元男なんて誰が。一抹の不安を打ち消すように私はシッカリと健司さんの腕にしがみついた。

 

 

 

旅行から3ヶ月。あれから毎週末は佳織がうちで過ごすこと になった。たどたどしかった家事も今ではスムーズにこなすようになった。なかなかいい感じだ。以前のままの女だったら俺もこんな風に男のために甲斐甲斐し く世話をしていたのかと思うと信じられないな。正直やってられないぜ。こんなふうに会社では男勝りのエリートの女課長を、家ではあごでこき使う方が絶対に いい。それに女のほうが、佳織の方が喜んでやってるってことだしな。たまらんぜ。くくくく、男ってのはやめられないな。

 

 

  食事の後片付けをしてると、ふと考える。こうして毎週 健司さんの部屋で炊事洗濯なんかをするのが楽しくて嬉しくてしょうがない。男だった時は彼女にさせてたんだわ。男っていうのは思う存分オンナの身体を味 わって、しかも身の回りの世話までさせてなんて楽なんだろうって優越感に浸っていたけど、今はオンナの気持ちが分かる。こうしてるときって彼と離れる事が ないって実感できるから。男の人の生活の一部になれるのって安心感があるのよ。そして他人には絶対に見せられない秘密を共有して、そう、こんなふうにスー ツに着替えてフェラチオさせられたりして。健司さんが悦ぶなら、こんなこと。だって、私もスゴく感じちゃうから。マゾって言われてもいいの。会社では生意 気な女でしょうから二人のときは可愛い従順な女でいたいわ。ああ、恥ずかしいよぉ、また中途半端に脱がせてそのまま入れてくるなんて。すぐに、、逝く、 逝っちゃう。。。。

 

 

困ったな。他の女とセックスしてもあまり感じなくなって来た。どうしてだ?俺のほうがこの女にのめり込んだってことか?社長にいきなり結婚は?なんて言われたけど、知ってるのか?こいつとのことを。うーん、なんだか追い込まれてきたような。。。

それからまた3ヶ月後、いきなり社長に呼ばれた。なんで単なる課長が何回も社長に呼ばれたりするんだ?

 

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