「入れ替えなんちゃらマシーン」で 作・挿絵:jpeg 「んん…はぁ…」 一人の少女が泣きながらオ×ニーをしている。 ここは可愛らしい部屋のベッドの上。 「あ…そこ気持ちいい…。初めてなのに…。キヨシ、どうしてあたしが気持ちいいところがわかるの…?」 「俺、ずっとのミカのこと考えてたからっ…ミカは俺のものだから」 少女はどうやら想像の中で、自分と誰かの役割を交互にチェンジしながらオ×ニーにふけっているようだ。 少女の息遣いが急激に荒くなる。 「はあはあ…!ああん、うれしい…。あたしもキヨシが大好きだよお。ミカをキヨシの奴隷にしてぇ」 「いいよ、ミカは俺のものだよ。愛してるよミカ」 「ああん、好きだよお。さびしいよお。キヨシの彼女になりたいよぉ」 少女~ミカ~の身体がピクンと痙攣し、形の良い脚がピンと伸びた。 オ×ニー後の余韻に浸りながら、ミカは机の上の写真立てに目を向ける。写真立ての中で男子高生がミカを見つめて笑っている。 「うひょお~!3組の前田さん、いつもむっちりしていてたまりませんなあ!またあのスカートからのぞく太ももが絶品っ… !食べたいっ!」 「イヤ~ンバカ~ン変態っ!」 「おおっ!こちらはバレーボール部の早川キャプテン!すらりとした長身、クールな眼差し、ボン!キュッ!ボン!のメリハリボディ!俺にも命令して!」 「お前は朝から何を言ってるんだ」 フニャフニャの柔らかい茶髪、目尻が下がったいかにもスケベそうな顔をだらしなくゆるめて、キヨシは毎朝の日課である登校してくる女生徒たちに冷やかしを浴びせかける。 「うひひ、なあ番!女体はやっぱりたまりませんなあ!抱きてぇ~!ム~ン!ムッチュムッチュ!」 「そうたいねえ」 つながり眉毛がまっすぐ一本になっているキヨシの親友、番(ばん)耕作も淡々と同意しつつ、こちらはいかにもムッツリスケベという感じで、声をかけるよりも美しい女体を観賞することに集中しているようだ。 「ちょっと!キヨシ!毎朝毎朝あんたは~!」 「げげっ!ミカ!」 猫のように感情でくるくる変わる瞳を今は大きくして、ミカがキヨシを叱りつけた。 すっきりとうなじを見せ、高い位置で結い上げたポニーテールが凛々しい。 「バッカ!お前に関係ねえだろ!俺は女性の肉体の美を愛するものとしてだなあ…」 「はぁ~。毎日毎日飽きもせずに、よくそんなくだらないことを続けられますね~」 ミカと連れ立って登校してきた学級委員の舞洲(まいしま)さんも、語尾を伸ばしたけだるそうな独特のイントネーションでキヨシと番を見下す。 小柄な身体に大きなメガネ、ちょっと前歯が目立つリスのような顔の中で黒目がくりくりと動いて、いかにも口うるさそうだ。 「げっ!ガリメガ…クラス委員の舞洲さんまでいた… 。 よ、余計なお世話だよ!お前らを見ると俺の素晴らしい審美眼が狂うんだよ!とっととあっちへ行け!ブスミカ!」 「な!あ、あんたなんかにブスって言われたくないわよっ!昨日だって、あの…男の子から告白されたんだからねっ!いいの!?」 「なにがだよ」 「え…?あの… あ、あんたなんか女子に告白されたことなんかないでしょ!だからあたしは… えっと…その… い、いいの!?もう付き合っちゃうよ!?」 「あ~聞いたわ~。お前、野球部の男田キャプテンに告白されたんだってな?いいじゃん。あいつ将来プロ間違いなしなんだろ?よっ!がんばれっ!モテモテ!」 「っ…!」 ミカの顔にみるみる血が上る。うっすら涙目になる。 「バカー!死ね!」 ミカはカバンでキヨシの頭を思いっきり叩くと、捨て台詞を残して逃亡した。 舞洲さんがあわててミカを追いかける。 「あ~ミカちゃん待って~」 「な、なんだよ!応援してやったのに。お前はサイコパスか!いててて…」 登校中の生徒たちも毎朝おなじみの夫婦漫才(?)にうんざりした半笑いを浮かべていた。 (あたしのバカバカっ!今朝は絶対最高の笑顔で挨拶するって決めて、早起きして30分も練習したのに…!どうしてあいつの顔を見ると、いつも思ってるのと反対の行動しちゃうんだろう…泣) 「片や頑固もん、片や鈍感バカ。まったくこいつらは仕方なかね。親友のために、おいどんがひと肌脱ぎもうそうかい」 番は硬い髪の毛をガリガリとこすり、小太りの腹を豪快に叩いた。 「下校時間です。用のない生徒は退校してください」 放課後のチャイムとともに女子放送部員のアナウンスが流れた。 俺は夕日が差し込む廊下を歩き、化学実験部のドアを開けた。 「お~い番!俺様が来たぞ~。なんだよいきなり呼び出してさ~」 「あ、来た来た。よっほほ~い。キヨシ」 部室の中には何故か舞洲さんが一人だけいて、軽薄な感じで手を上げ俺に挨拶してきた。 (げっ!ガリメガネ!なんでここにいるんだよ!?) 俺はキョドりつつ、 「あの~舞洲さん、俺、きょうここで番と約束あんだけど。番は?てかなんで舞洲さんいるの?化学実験部って番が部長兼部員で、ほかの部員いないはずだけど」 舞洲さんはそんな俺の問いかけを聞いてか聞かずか、ゆっくり立ち上がりながらメガネをはずし、俺に色っぽい流し目をくれた。 「ねえん、番くんなんかどうでもいいじゃないのぉ。そんなことより、おいどん…あたいと遊ばない?サービスするから。ね?」 舞洲さんは腰をクネクネと振りながら腕を頭の後ろで組み、小柄なわりに大きい胸を強調した。 「え!?舞洲さん…?」 「ねぇん… あたいのカラダ見てぇ… エッチじゃない?ふだん真面目そうなふりをして、本当はあたい頭の中エッチなことでいっぱいなんだからぁ。ウッフ~ン!」 舞洲さんが体をクネクネさせながら俺に迫ってくる。 「え?ちょ、ちょっとちょっと舞洲ちゃんっ!」 「ああん!もう我慢できないっ!あたい…前からキヨシさまのことを愛していたのっ!お願い!キヨシさまぁ〜!あたいをめちゃくちゃにして~!」 「ま、舞洲ちゃんっ…!お、俺のことそんなふうに思ってくれてたなんてっ… !い、いただきま〜す!」 俺はひざまでズボンをずりおろし、タコ唇で舞洲ちゃんに飛びかかった。 そのとき部室のドアが開き、なんとミカが入ってきた。 舞洲ちゃんの肩に手をかけ、ひょっとこのような顔になった俺を見たミカは憤怒の表情となり大声を上げた。 「なっ、何してるのよっ!!」 「あはぁ~ん。ごめんね~ミカ~。実はあたい、キヨシさまのことをこんなにも深く愛してしまったのっ!ミカちゃんには絶対キヨシさまは渡さないわよっ!」 「ほ、ほんとうなのキヨシ」 「わ~!待て待て!舞洲ちゃんがいきなり俺に迫ってきたんだ!俺は無実だ~!」 「なにが無実よ~!死ねこのドスケベ変態!!」 俺は逆上したミカに、またもや椅子でガンガン殴られた。 「ちょっ!それはシャレになんないから!マジで死ぬ!やめて!たすけて~!!」 「はっはっは!ミカちゃん!もうここらでよかろうもん。冗談ったい。おいどんは舞洲ちゃんじゃなか。番や」 「「え?」」 いきなり舞洲ちゃんが奇妙なことを言った。 ミカも舞洲ちゃんを見つめてポカーンとしている。 舞洲ちゃんは自分の巨乳をモミモミしながら、 「おおっ、舞洲ちゃん、おっぱいデカかねえ。たまらんばい。 おいどんが作った「うそ!まじ?ボタンを押したら2人の魂入れ替わっちゃったマッシ~ン!」で、おいどんの身体と舞洲ちゃんのカラダを入れ替えたったい。 本当の舞洲ちゃんは、おいどん第二の発明「あら不思議!光を見つめているとだ~んだん眠くな~るマッシ~ン」を浴びて、となりの薬品保管庫で眠ってるったいよ。おいどんのカラダでな」 と言った。 「ま、舞洲さん、どうしたの?このバカに襲われて、ショックで変になっちゃったの…?」 「そうだそうだ!いくら俺がバカでもなあ、そんな漫画みたいなマシーンが実在するわけないっちゅうの!」 「やれやれ。実際に見せるのがいちばん手っ取り早いと思ったけん、こうやって舞洲ちゃんのカラダでおまはんらを待っとったばってん、まだ信じられんなら、今から裸になってみせようか?本物の舞洲ちゃんなら絶対そんなことせんばいね?」 言うや舞洲ちゃんは大口を開けてカラカラと笑った。口が思いっきり開いて、ノドチンコが丸見えだ。 「ま、まじか!?そ、そのガニ股、大口を開けて歯を丸出しにする笑い方… お、お前本当に番か!?」 「さっきからそうだと言ってるけんね」 言いつつも舞洲ちゃんはブラウスに手をかけボタンを外しはじめた。 小柄な身体に似合わない巨乳の半チチがあらわになる。 「わー!やめて番くん!舞洲さんのカラダでそんなことしないで!」 あわててミカが舞洲ちゃんの手を止める。 「なんったい、つまらんのう。こっからがおもしろいのに」 「ほ、ほんとうに…入れ替わったの… ?」 番(カラダは舞洲さん)のシャツのボタンをかけてあげながらミカがつぶやく。 「そうたい。そんなら本題に入るけん。 きょうお前らにわざわざ来てもらったんはほかでもない。 このワイが作ったおもしろマシーンで、お前らにちょっとやってもらいたいことがあってな。 ワイが見たところお前ら…」 「か、貸してっ!」 突然ミカが舞洲さんの手から「ボタンを押したらなんちゃらマッシ~ン!」をもぎとり、なんと俺に向けてスイッチを押した! 「えっ…!?ミ、ミカ!?なにするん…!う、うわあ~!め、目が回る~!」 「あっ…!えっ…? きゃああ~!」 俺の意識は暗転した。 「う、ううん…」 俺は目を開けた。 ここはどこだ?頭がぼんやりする。 そうだ。番の部室だ。部室には何故か舞洲さんがいて… 「!」 俺は飛び起きた。 自分の両手を見る。華奢で白い指が視界に飛び込んできた。 首筋になにかサラサラ当たる。長い髪だ。 「ううん…」 そのとき、俺の背後から小さな唸り声が聞こえた。 聞き覚えのあるような ないような声だ。 振り向くと、フニャフニャの柔らかい茶髪の男子高生が女座りで起き上がろうとしていた。 「お、…俺!?なんで俺がいるん… って、なんだこの高い声!? え!?足!?半ズボン…いや!スカート!?な、なんで俺がスカート穿いてるんだよっ!」 俺はダッシュで窓まで走り、ガラスに自分の顔を映してみた。 ガラスの中で、ミカが俺を見つめ返していた。 「俺がミカになってる!?」 俺は両手に動けと念じてみた。 鏡の中のミカは、俺が念じたとおりに両手を鳥のようにバタバタ上下に動かしている。 俺は両手で頬をつまみ、左右に思い切り引っ張ってベロを出すように念じた。 ガラスには、ミカが口を左右に大きく引っ張り、ベロを出しているマヌケな顔が姿が映っている。 指で鼻を押し上げて豚鼻にすることを念ずる。 ミカは即座に自分の指で小さな鼻を豚のようにした。鼻の穴の中が丸見えになっている姿が映った。 「お、俺が考えたとおりにミカが動いてる… ほ、ほんとに俺、ミカになった!?」 俺は「ムンクの叫び」のように、両手をミカの頬に当てて叫んだ。 「ううん… あたし、どうなったの…?」 俺の背後で、俺が妙になよなよした動きでそう言った。 「ちょ、ちょっ…!あたしとか、そんな内股の女っぽい動きはやめろよ!俺のカラダではずかしいだろ!」 俺は慌てて自分に駆け寄り、恥ずかしいことを言うのをやめさせようとした。 「えっ…!?あ、あたし!?あたしがいる!?てことは… あたしの中はキヨシ?キヨシなのね?」 「だから、あたしとか言うなって!俺がオカマになったみたいでキモいわ!」 「あ、あんただって、あたしのカラダで俺とか言わないでよっ!ちょっとやめてっ!そんな脚を開かないで!頭をボリボリかかないでっ!」 「だ、だって、こんなこと本当に起こるなんて、どうしていいかわかんないじゃん!」 「スカートがはだけてるってばぁ!パンツが見えちゃうじゃない!」 俺は改めてミカの身体を見下ろした。制服の胸の部分の盛り上がりで自分のカラダや脚が見えない。 「おおっ!む、胸があるっ!こ、こっちは… ないっ!ち、チンコがないっ!」 俺はガニ股になって胸をもみながら、スカートを捲りあげてパンツをパンパンと叩いた。 いつもだったらモッコリしたものが手に触れるのに、今は真っ平らでなんとなく心細い。 「お、女の身体って、フニャフニャして、た、たよりねえな~…」 「ちょっと!やめてっ!」 窓ガラスにはマヌケな格好をするミカを必死で止めようとしている俺の姿が映っている。 今は俺がミカでミカが俺なのだが、俺のカラダは本物のミカなので、ミカ自身が奇行をしているようにしか見えない。 止めようとするミカ(カラダは俺)と、逃れようとする俺(カラダはミカ)はもみ合いになり、結果、体が密着した。 おおっ。お、俺のカラダって、思ったより固いな。いや、ミカのカラダがやわらかぎるのかな? そういえば、コイツとは幼馴染でもう15年以上の付き合いだけど、最後にお互いの体に触れたのはいつだ? 子供んときはよく手をつないで二人で遊びに行ったのになあ。 コイツよく、「大きくなったら俺のお嫁さんになる!」とか言ってたな。なつかしい。 いつのまにか、俺(ミカ)はミカ(俺)に抑え込まれていた。 ええ!?なんでだ!? そ、そうか。女のカラダだから、小さくて力も弱いのか。お、男のカラダって、力、強いんだな。 「お、おい!ミカ!離せ!そんなに力入れられたら痛えから!」 ミカは無言のまま、血走った目で俺を見つめている。 自分自身に目の前30センチの距離で見つめられるのは非常にキモいぞ。 ミカ(カラダは俺)の鼻息が荒くなっている。 息切れしているのかと思ったが、違う。どうやら興奮しているようだ。その証拠に、俺の腹に、ガチガチに硬くなった俺のものが当たって… …ってオイ!コイツなに俺のチンコギンギンにしてんの!? 「あ、あの~、ミカさん。ちょっとすみません。なんか硬いもんが俺の腹に当たってるんですけど。ち、ちょっと落ち着いて… んむぅっ!?」 俺はいきなり俺にキスされた。 「んん~っ!?んん~っ!?ぷはっ!お、おいミカ!なん… !」 俺(中身はミカ)の目がイッちゃってる。目がうつろで、目の前の俺の顔を見ていない。 妄想の世界に没入しているオタクみたいな表情だ。 「おれ、ずっとのミカのこと考えてたからっ…ミカはおれのものだから…」 「え?ちょっ?ミカ!?なに言って…ちょ、ちょっと落ち着けって!っておい!なに俺のズボンをおろしてんだよ! わー!チンコ出すな~!なんでお前、俺のカラダでギンギンになってるんだよっ!」 目の前であたしが激しく抵抗している。でも、おれの方が力が強いから。 ミカはおれのいいなり人形だから。 あたし…おれはミカの華奢なカラダを乱暴に押さえつけ、細い脚を力づくで開いてた。 あたしずっとキヨシにこうされたかったから。 あたしは…おれは朝、自分自身で穿いたパンツをむしりとった。 細いお腹のおへその下に、見慣れた黒いしげみがあらわになる。 でも、しげみに隠れたピンク色の割れ目をこの位置から見るのは初めてだ。 あたし…おれのま×こ、こうなってたんだ。すごい。濡れてる。 おれはミカを思い通りにしたい。 「ちょっ…ミカ… つぶっ!!」 「ふふ… ここ気持ちいいでしょ。そのカラダのことは、あたし知り尽くしてるんだからっ!ほらっ、ここを軽~くなでると、カラダに電気が走るみたいにゾクゾクってするでしょ? それから乳首もこうやってつまんでコリコリってしたら、ほらっ!鳥肌立ったぁ!すごいっ!あたしのカラダすごいよぉっ!キヨシ見てっ!あたしのカラダをもっと見てぇ!」 もう我慢できない。あたしはおれの手でキヨシのオチ×チンをつかんだ。あたしが興奮して、キヨシのオチ×チンはガチガチに硬くなってる。すごい。あたしのオチ×チン、こうなってたんだ。太くて硬くて、今からこれをあたしのま×こに入れるのね。おれはあたしのま×こにあたしのオチ×チンをぶち込んだ。 「ミカちょっと待って…いてぇ~~~!!!ミ、ミカストップ!ちょっと待って!痛いから!死ぬからぁ~!!」 あたしはキヨシの声にもおかまいなしで無我夢中で腰を振り続けた。 あたしの中、あったかくてヌルヌルしてて気持ちいいっ…!もっと気持ちよくなりたい。もっと欲しい!もっと欲しい! あたし…おれは「入れ替えなんちゃらマシーン」をあたしのカラダからもぎとり、ミカに向けてスイッチを押した。 「えっ… お、俺戻った!?やったっ!俺のカラダに戻ったっ!」 キヨシが自分の両手や頬を撫で回しながら言っている。 あたしの本当のカラダのま×こが鋭く痛んだ。でも興奮しすぎてどうでもいい。あたしはキヨシにむしゃぶりつき、激しく腰を振り続けた。 ま×この中で、硬いものがゴリゴリ当たってっ…!あたし、ずっとこれがしたかったのっ! 「はあはあ…!ああん、うれしい…。あたしもキヨシが大好きだよぉ。ミカをキヨシの奴隷にしてぇ」 誰かが見たら、普通に男と女がエッチしているふうにしか見えないだろう。 でも、あたしとキヨシはもっともっと、何回も何回も何回も中身が入れ替わって、犯したり犯されたりするんだからぁ。 そのことを考えただけでもうま×こがキュってなる…!オチ×チンがガチガチになる… ! あたしはキヨシの手から滑り落ちた「なんちゃらマシーン」を拾い、キヨシに向けてスイッチを押した。あたしの視点がキヨシの視点に切り替わる。あたしはキヨシのカラダと声で言う。 「いいよ、ミカはおれのものだよ。愛してるよミカ。はあはあっ…!ねえキヨシ、あたしのカラダで「キヨシの彼女になりたい」って言って!あたしのカラダで「初めてなのに、キヨシのオチ×チン気持ちいい」って言ってっ!早くっ!」 あたしはいつもオ×ニーするときの妄想をなぞって、カラダを交互にチェンジしながら、自分が興奮するセリフを言い続けた。 キヨシはもうすっかり容量オーバーになってパニクったみたい。ふふっ。オロオロしててかわいい。 「ミ、ミカっ…!いぇ、やめて… !で、でもっ!い、痛いけど、だ、だんだん気持ちよくなってきたっ…!やっぱりやめないでぇっ…!」 あたしはふと思う。 これは2人の初セックスに見えるけど、本当はあたし1人が2人分のカラダを使ったオ×ニーじゃん。 いやっ!さびしいよぉっ! キヨシとセックスしたいよぉっ!セックス!キヨシとセックスしたいのぉ! あたしの頭の中はキヨシとのセックスのことでセックスいっぱいにセックスなった。セックスのことしか考えられセックスないバカ女になるの気持ちいいっ! 何回目かのキヨシのカラダになったとき、あたしのオチ×チンからなにかが突き上がってくる感覚を感じた。 こ、これが男の人のイク感覚…?お、女のカラダと全然違っ…!でも気持ちいいよおっ! いつのまにか、キヨシもあたしのカラダで自分から腰を振っていた。 両手と両脚であたしのカラダをガッチリとホールドして、カラダをぴったり密着させながら、むさぼるように腰を振っている。目がトロンとして、半開きになった唇によだれの橋が光って ほんといやらしい表情。もっと支配してあげたくなっちゃう。 あたし…おれはミカのカラダに向かって「おれの彼女になれよ」「おれの奴隷になれよ」と言い続けた。脳が焼き切れるぐらい興奮している。 キヨシも「うんっ!なるっ!なるからぁ!もっと激しくしてぇ!ミカをキヨシの彼女にしてぇ!」と叫んだ。 それを聞いた瞬間、もう我慢の限界だった。 あたしはあたしのカラダの中に、キヨシの熱く濃厚なものを思いっきりぶちまけた。 「あ、あの~…ミ、ミカさん…?」 科学室に気まずい空気が流れている。 俺(中身はミカ)は体育座りで膝に顔をうずめたまま、俺(カラダはミカ)が頑張って何を話しかけてもノーリアクションのままだ。 くそ、なんで俺が気を遣ってこんなに下出にならないといけないんだよっ!こっちはほとんど被害者なのに。なんかだんだんムカついてきた。俺(カラダはミカ)は叫んだ。 「ミ、ミカっ!お前なんとか言えよ!お、俺を、その… レ、レイプしといて!」 俺(中身はミカ)の体が鋭くピクンと動いた。みるみる耳が真っ赤になっていく。俺(中身はミカ)はキッとした目で俺を見た。 かと思うと、そのままの表情でみるみる涙目になっていく。 「ふえええ~~~ん!!!我慢できなくてしちゃったあああ!!!キヨシに嫌われたあああ!!!」 「!?」 「だって、だって…!幼稚園の時、キヨシはあたしを怖い犬から守ってくれたんだもん!かっこよかったんだもん!だから…あたしずっとキヨシのお嫁さんになりたかったんだもん!!!」 「ええ~!?…そ、そんなことあったっけ…?」 ガーン!! 「びえええ~~~ん!!!なんであたしの気持ちにぜんぜん気づいてくれないのよおおお!毎日友達といても、興味ない男の子から告白されても、あたしすごくさびしかったんだからあああ!!キヨシのバカぁ~!!」 「!?」 「でもっ、でもっ、もうダメだ~!キヨシに変態だってバレちゃった!あたしもう生きていけないいい!!!」 マンガだったらカモメの形の涙を流す勢いで、中身がミカの俺のカラダは号泣している。 えええ…な、なんて言ったらいいんだよ?俺は童貞だから…い、いや、だったからか? いやいや、自分で経験していないから、俺はやっぱまだ童貞だから、こんなときなんて言ったらいいかなんてわかんねえし… そもそも俺は今ミカだし…ミカが号泣してる俺をなぐさめている絵面はちょっと… 「つ、つ~か、やめてくれよ。俺のカラダで女座りで号泣したり、男から告白されたとか。見せられる方は想像以上にキツイっす」 そんな俺(カラダはミカ)の肩を舞洲ちゃん(中身は番)がポンっと叩いた。 うおっ!舞洲ちゃん… いや、番もいたんだった。そういえば。無我夢中ですっかり存在忘れてた。 「おらっ!おんしがいくらバカでも、さすがに察したじゃろうね。ここは男の方からビシッと決めんしゃい!」 「…あ、えと、あの~… 今度の日曜日、どっか行く…?」 俺(中身はミカ)が思いっきり鼻水を垂らしながら赤い顔でこっくりうなずいた。 「公園でアイス食べたい…おごって…」 「お、俺、金ないんだけど…」 「バカ~!バカバカバカ~!!」 俺(中身はミカ)が俺(カラダはミカ)をボコボコ叩く。 「ちょっ、痛いから!今女のカラダだから!」 「なんで決めるとこでビシッと決めないのよ~!バカぁ~!」 「はっ、鼻垂らしながらバカって言うなああ!おっ、俺のカラダで情けないことすんなああ!」 「びえ~~~~ん!!でも好きなんだもん!しょうがないじゃん!キヨシのバカ!バカ~!!」 「あ、あの~…それはともかく、いま、もう1回いいかな…?こ、今度はちゃんと自分のカラダに戻って普通に…お、俺、せっかくセックスできたのに、まだ童貞っつうか…」 「う、うん… いいよ… あたしをかわいがってね」 「なんやら胸焼けしてきたばいね~。あほくさ」 すっかり存在を忘れ去られていた舞洲ちゃん(番)は椅子に腰掛け、指でタバコをトントンと出すと、火をつけて鼻から煙を吐き出し呆れ声で言った。 終わり |