私になったあいつ 作:verdsmith7 「愛莉ちゃんまたね」 その日私は高校の授業が終わり友達と別れ家に帰る所だった。 大学の受験勉強が近づているので早く帰って勉強をしなければならない。 家に足を進めていると後ろから足音が聞こえてきた。 その時は偶然同じ道を歩いているだけだろうと思っていた。 しかし、いつまでもその足音が後ろから聞こえてくる。 その足音は私が角を曲がれば同じ角を曲がり、足を速めるとその足音も同じくスピードを早めた。 偶然同じ道を歩いているとは到底思えない。 それは明らかに私を追っていると確信した。 このまま逃げるべきかどうしようか迷っていると、意外にも私を追いかけてくる向こうの方から声を掛けてきた。 「あの・・・」 ぼそぼそとしたか細い声だった。 あまりにも声が小さいので最初何を言っているのか分からなかった。 「だ、誰なの?」 恐る恐る振り返ると、そこには一人の男子が立っていた。 しかもその顔には見覚えがあった。 私と同じクラスの康太という名前の男子だ。 彼はクラスでも成績も悪くスポーツもできない男子で、悪い意味で有名だった。 そんな彼がなぜ私について来たのか最初分からなかった。 相手が誰か分かり恐怖心は幾ばくか和らいだ私は、早速彼に詰め寄った。 「さっきから私について来たのは康太君だったの!?」 まさか彼がストーカーまがいのことをしていたとは驚きだが、そうと知ればしっかり注意しておかないといけない。 「一体どういうつもりなの!?」 私に問い詰められた彼は少し戸惑っているようだったがゆっくりと口を開いた。 「あの・・・実は僕愛莉ちゃんのことがずっと前から好きだったんだ。だから・・・」 それは明らかに私に対しての告白だった。 問い詰めていたとはいえ予想外にストレートな告白に少し困惑してしまう。 だけど私は息を整えると冷静になろうとした。 ここで私が戸惑ってはダメだ。 だから正直に彼の告白に返事をした。 「ごめんなさい。私今は誰とも付き合う気ないの」 「そ、そんな・・・」 素っ気ない私の答えに彼は急にメソメソし始めた。 彼なりに一生懸命だったのだろう。 しかし、だからと言って私も好きでもない男子と付き合う気などなかった。 「本当にごめんなさい、私今は男の子と付き合うより勉強の方が大事なの。あと今日のことは皆には黙っててあげるけど私に付きまとうのはこれっきりにしてね」 私は今にも泣きだしそうな彼に少しきつい口調でそう言った。 だが、こうでもしておかないとこれからもストーカーをされるかもしれない。 そう思うとその時はこういう言い方しかできなかった。 それに男子から告白されるのもこれが初めてではない。 高校に入学してから何度も私に好意を持っている男子達から告白され続けてきた。 最近はもう面倒なので全て断ることにしていた。 今は異性との交際より大学受験の為の勉強と女友達との関係の方が大事だった。 「それじゃ私はこれから塾があるから帰るわね。さよなら」 「あ、愛莉ちゃん・・・ま、待って・・・僕・・・」 そう言って私はブツブツと何か言い続ける彼を置いてその場を立ち去ろうとした。 彼に慰めの一つでも言葉を掛けるべきだったかもしれない。 だけど私は彼とそんなに仲が良いわけでもない、あくまで同じクラスにいる生徒ぐらいの関係だ。 だから私はこれで全てを終わりにしたかった。 「こ、こんなに一生懸命に言ったのに・・・君には僕のような奴なんかの気持ちが分からないんだ!」 少し歩を進めると後ろからさっきまで何かを呟いていた彼が急に怒鳴り始めた。 私は怖くなって走り出すと一目散に家に向かった。 「君に僕の気持ちを分からせてやる! 僕がどんな気持ちで今までいたか君に思い知らせてやる!」 遠くからでも聞こえる彼の喚き声が響き続いていた。 家に帰っても私の中で恐怖心が続いていた。 もし明日学校に行って何かされたらどうしよう、もしかしてこれからもストーカーをされるのではないかと考えこんでしまう。 だから明日もしそんな事があればクラスの皆に相談するつもりだった。 その日の事にどっと疲れてしまった私はいつもより早く眠ることにした。 次の日の朝、私は目覚まし時計の音で目を覚ました。 「さ、さあ・・・そろそろ起きないと・・・今日は学校で何事もなければいいんだけど・・・」 昨日のことを思い返しながらそんな事を呟いた。 その時はあまり気にしなかったがいつもより声が出辛い気がする。 それに声も低い、もしかしたら風邪でも引いてしまったのかもしれない。 他にも身体がいつもより重く怠い気がした。 「後で風邪薬を飲んでおかないと・・・」 ぐっすり眠ったはずなのにその日は眠気が全然取れなかった。 鏡を見るのも忘れて私は制服を着始めた。 しかし、何だかいつもと違って制服が着辛く感じる。 「あれ服のサイズが・・・もしかして太ったのかな?」 そういえば腕や腰が妙に太く見える。 「やだ、私本当にこんなに太っちゃったの?」 ぶよぶよの腕とお腹を摘まむと脂肪がぎゅっと握れた。 確かこの前まで脂肪を摘まむ余地がないほど引き締まった身体だったがいつの間にこんな体型になってしまったのだろう。 私は太った自分の身体にショックを隠せないままきつい制服を無理矢理履いていった。 なるべく太ってしまった身体を見ないようにして何とか制服を着た。 できれば太ってしまった自分なんか見たくなかったが、太ってしまった事自体は受け入れないといけない。 「受験で大事な時にダイエットもしないといけないなんて・・・」 とりあえず何とか制服を着て朝食を食べに部屋を出ることにした。 台所では母親がいつものように朝食の準備をしていた。 「あ、おはようママ。ごめん風邪薬あったかな? 今日風邪引いちゃったみたいなの・・・」 私はそんな母親にいつもと同じように声を掛けた。 しかし声を掛けられた母はピタッと動かしていた手を止めてしまった。 そしてゆっくり後ろを振り返り私を見ると、急にギョッとした目つきになってしまった。 「あなた誰!?」 最初は母親がふざけているのかと思った。 しかしその慌てた様子はただ事でないとすぐに分かった。 「どうしたのママ?私よ」 落ち着かせようとそう言ってみたが母親は落ち着く処か余計に錯乱し始めた。 「ふざけないで! 早く家から出てって! じゃないと警察を呼ぶわよ!」 遂には手元にあったコップを私に投げつけてきた。 「キャア!」 コップが頭に当たり激痛が走る。 私は急いで鞄を持つと家から外へと逃げ出した。 「はあ、はあ。一体どうしたのよ!?」 息を切らしながら外に出ると、なぜ母親があんな事をしだしたのか考えた。 母親はあの時まるで私が娘だと全然分かっていないような態度を取っていた。 まるで他人でも見るかのような視線だったことを鮮明に思い出す。 私は改めて自分の身体を念のため確認してみた。 制服こそ今さっき着たばかりだからいつもと変わりはない。 「別にいつもと同じ・・・」 そう思っていたが自分の身体を見ていて違和感を感じた。 朝起きた時に身体が妙に太ったような気がしたのは覚えている。 しかし、違っていたのはそれだけではなかった。 手足が太くなっているだけでなく明らかに短くなていた。 おかげで制服の袖が手の半分ぐらいまでかかってしまっている。 そしてスカートから出ている足には今まできちんと処理していたはずのすね毛がびっしり生えていた。 「な、何なのこれ?!」 改めて確認してみると、自分の今の身体はいつもの私とは違うことだらけだった。 そして近くに止めてあった車のミラーを恐る恐る覗き込んでみた。 母親が私を見て驚いたと同じように私も一瞬悲鳴をあげそうになってしまった。 「な、なにこれ私の顔じゃない・・・」 すっきりした輪郭に目鼻口と整ったパーツ、そして自慢のサラサラの長い髪ではなくなっていた。 「こ、この顔ってもしかして・・・」 それは昨日私に告白をしてきた康太の顔そのものだった。 私が驚いた表情をすると鏡の中の康太も驚いた表情をし、私が顔を動かせば鏡の中の彼も同じ方向に顔を動かしていた 目は一重で細く、鼻は低い、唇は荒れている。 そして髪はぼさぼさで肌もシミやムダ毛だらけだ。 「どうなってるの・・・」 朝から声を出しにくいと感じていたが、出てくる声は昨日聞いた康太の低くか細い声だ。 喉には女の子にはない大きな喉仏までもがある。 「嘘!?これが私なの・・・」 鏡の中の私は女子高生の制服とスカートを着て女装している康太そのものしか見えなかった。 すると突然鞄に入れていたスマホが鳴り始めた。 誰かが電話を掛けてきたようだ。 液晶には番号だけが表示されているので誰が掛けてきたのか分からない。 一瞬その電話を切ろうか迷ったがしつこく着信音が鳴り続けるので意を決して電話に出ることにした。 「も、もしもし誰なの・・・」 「ふふ、愛莉ちゃんのスマホでそのきもい声が聞こえるということは成功したみたいだね」 電話の向こうからは男性の声が聞こえてきた。 それも今私が出している声によく似た声が電話から聞こえてくる。 「愛莉ちゃん、元の姿に戻りたかったら僕が今から言う場所に来るんだよ。さもないと一生その身体で生きることになるからね」 そう言って私に近くの建物の場所を伝えた。 「待って、あなた誰なの? 私に何をしたの?」 私がそう質問し始めた時にはすでに電話は切られていた。 私に選択肢はなかった。 私は周囲に顔を見られないようなるべく顔を下に向けて人通りの少ない道を進みそそくさと目的の場所へと向かった。 目的地と到着すると一人の男子が私を待っていた。 待っていた男子はなんと私と同じ姿をした康太だった。 「やっと来たね。あははっ、その格好は酷いな。僕の女装がこんなに見れたものじゃないとはね」 そう言って、あいつは私の格好を見ると大笑いし始めた。 「あなたは康太君。やっぱりあなたが私をこんな姿にしたの!?」 「昨日僕の思い踏みにじった君に僕の気持ちを思い知らせてやろうと思ったんだ」 正直な所彼にそんな能力があるなんて信じられなかった。 「一体どうやってこんな事を? それより私を早く元に戻してよ!」 「まあそんなに慌てないでよ。今から良い物を見せてあげるから」 そう言うと彼はポケットから1枚の写真を取り出した。 そこに写っていたのは他でもない可愛らしい私の姿だった。 「僕はね、皆から好かれて何でもできる君が大好きだったんだ。でも君はそんな僕の思いを踏みにじたった。だから今度は僕が大好きな君になるんだ」 そう言って彼は写真を手に持つとジッと眺め始めた。 すると徐々に彼に変化が起き始めた。 スッと手足が伸びたかと思うとゆっくり身体が細くなっていった。 そして太った身体はスリムな体型へと変化していく。 ごきごきと身体全体が変化していくあいつを見ながら、私は今目の前で起こっていることが信じられないでいた。 しかし彼の変化はまだ続いている。 平らな胸はモコモコと二つの大きな山を形成していくと男性にはないふっくらとした女性の胸を作った。 そして目で分かるぐらいのスピードで髪が伸びていく。 短くボサボサだった髪は長いサラサラの髪に変化した。 細い目はぱっちりとした大きな二重の目に、鼻は綺麗で高く口元は綺麗なピンクの唇になった。 少しずつ変化をしていくあいつは段々と一人の女性の身体になっていった。 「ふう、どうだいちゃんと可愛い愛莉ちゃんになれたかい?」 変身が終わると可愛らしい笑みを浮かべながらそう私に尋ねてきた。 身体はもちろん声も私そっくりというより私そのものしか思えない。 これが彼の能力だと未だに信じられなかった。 「信じられない・・・わたしになったの?」 「ふふ、ちゃんと君の姿になってるみたいだね。僕は念じれば誰でも好きな人に変身できるんだ。それに他人を変身させることもできるんだよ。実はとある神社に行った時に願ったんだ。僕以外の誰かになりたいってそしたら本当に変身できるようになったんだよ」 「そんな馬鹿な話信じられるわけないでしょ」 私はあいつの話を鵜呑みにできなかった。 というよりそんな話が信じられるわけがない。 「信じるか信じまいかは君の自由さ。だけど僕達はこうやってちゃんとお互いの姿に変身できただろ。僕は君に、君は僕にね。ふふ、それにしても愛莉ちゃんの身体はやっぱり可愛いな」 私そっくりな身体になった彼は鞄から鏡を取り出すと今の姿を確認し始めた。 服装はさっきまで着ていた高校の学ランをだったので私が男装をしているようにしか見えないが身体は誰がみても愛莉だと思うだろう。 本物の愛莉である私でさえそう思ってしまったぐらいだ。 「おお! 胸も当然だけどちゃんとあるな。うん、思った通り大きくて柔らかい。これからはこの胸が触り放題か♪ ああん、気持ちいいよ~」 そう言ってあいつは私の身体に変身して得た胸を学ラン越しに揉んで喘ぎ始めた。 私の姿で私の胸を揉み私の顔でイヤらしい表情をしている。 するとそれを聞いていた私は急に股間がムズムズしてきた。 それは今まで感じたことのない感触だった。 「おっと今はこんな事をしてる場合じゃないな。さてと今度は僕達の服を交換しようか?」 突然胸を触るのをやめるとあいつはそんな事を言い始めた。 今康太の身体になっている私は女子の制服を、私の身体の愛莉になった康太は男子の制服を着ている。 ここに来るまでにも私は女装した男子だと周囲から思われていたに違いない。 なぜなら2、3人すれ違った時にクスクスと笑われていたからだ。 当然この格好のままではいられない、しかし私はそれでも服を交換するのは嫌だった。 「嫌よ、それに服を交換しなくても身体を元に戻してくれればそれで済むでしょ!」 今の私に愛莉として残された数少ないアイデンティティはこの服を着ていることのように感じられた。 だから服を交換するのは断固拒否したのだ。 しかし、それを聞いたあいつは途端に目の色を変え始めた。 私の顔をしたあいつは今まで私がしたことのないような邪悪な顔つきになる。 「ふーん、そんな事を僕に言ってもいいのかな? まだ君は今の自分の立場が分かってないみたいだね。」 するとキッと私を睨みつけてきた。 「う!」 その冷たい目で睨みつけられた瞬間私に変化が起こり始めた。 急に身体がズシリと重くなりまっすぐに立っていられなくなった。 壁に手を置きなんとかバランスを取ってようやく立つことができたがそれでも立っていられるのがやっとという感じだ。 だが、変化はそれだけでは終わらなかった。 今度は息が苦しくなってきた。 「ぜえ、ぜえ・・・ひったい、なにを、ひたの、苦ひい」 精一杯息をしているはずなのにそれでも酸素が足りない気分だった。 一体私に何が起きたのか・・・見ると私の肌がシワシワになっていたまるで老人のようなシミもたくさんある。 壁に手をついて何とか私は窓ガラスを見ると自分の姿を確認してみる。 そこには康太の姿ではなく髪の毛がほとんど抜けたシワシワの老人が立っていた。 「これがわたひ、おねはい、もほして・・・」 私は上手く回らない呂律で何とか戻してくれるよう懇願した。 こんな身体なら康太の姿の方がマシだった。 「これで分かったかい? 僕が本気になれば君をどんな姿にも変えられるんだよ」 その言葉を聞いて私はゾクッとしたものを感じた。 「それじゃあ今度からは僕の言う事をちゃん聞くんだよ」 「わはったはら・・・」 私のその返事を聞くとあいつはさっきまでの冷酷な顔とは違ってニコッと笑い満面の笑みを浮かべた。 すると再び私に変化が起こり始めた。 息が急に楽になったと思ったら身体も軽く感じた。 身体中にあった皺もシミもあっという間に消えてしまった。 「戻ったの?」 身体や呂律が戻ったといっても声は康太の低い声のままだ。 どうやら再び康太の身体に戻されたらしい。 「じゃあさっきの続きだけど服を交換しようか?」 変身が終わると私の顔であいつは笑みを浮かべて再びそう言った。 私は制服を渋々脱いでいた。 これから目の前の偽物にこれを着せると思うと逃げ出したい気持ちになった。 しかし、そんなことをすればさっきみたいに何に変身させられるか分かったものではない。 その恐怖心が私から着ている服を脱がせた。 正直身体が男子になっているせいか脱いでいても恥ずかしい気分にはならなかった。 むしろ身体は男子なのに女子の制服を着ていたから脱げて解放された気分だった。 服を一通り脱ぎ終えると私は下着姿になった。 白のショーツとブラを着ているせいで正直変態になった気分だ。 身体のあちこちからムダ毛は生えてぶよぶよの脂肪が目についてくる。 恐らく不摂生な生活を続けていたのだろう。 しかし、私にとって一番目に毒だったのはやはり男子の股間だった。 私の股間はもっこりと大きく膨れあがり、可愛いショーツが破裂しそうになっている。 「ほらほらその下着もさっさと渡しな。その汚い身体の臭い染みつく前にさっさと着替えたいんだから」 あいつは私の気も知らないで最後まで着ていた下着まで脱ぐよう急かした。 私は意を決して下着を脱ぐと中から巨大なペニスがピンと立ち上がり飛び出してきた。 「キャア! いやー!?」 私はそのグロテスクな物に悲鳴をあげてしまった。 当然だ。私は男子の裸すらまともに見たことがなかったのだ。 それが今では私が男子そのものの姿になってしまっている。 私は今の自分の姿が未だに信じられなかった。 そして隣では私が困惑する姿を私の姿をしたあいつがニヤニヤしながら笑っていた。 ようやく落ち着きを取り戻した私は制服や下着を嫌々あいつに渡した。 それに私の姿をしているあいつをノーブラで学校へ行かせるわけにもいかなかった。 「ふふ、今度は僕の番だね」 次に私の身体に変身した康太が服を脱ぎだした。 私はそれを最初何となく見ていたが、次第に食い入るように見つめてしまう。 学ラン姿の私の姿に興奮したのかもしれないが、服を脱いで段々と裸になっていく姿に私は興奮していた。 あの可愛い身体が昨日までの私だったと思うと、不思議と身体が熱くなってくる。 その視線に気付いたあいつは私の顔でニヤッと薄気味悪く笑った。 「そんなに僕のことをジロジロ見るなよ。それとも君の元のこの身体に興奮しちゃってるのか?」 「そ、そんなわけないでしょ!」 そう言ってみたものの私の股間に生えているペニスは私の意思に反して大きくなる一方だった。 「嘘をついてもダメだよ。そんなにチン〇を大きくしてバレバレなんだからさ」 するとあいつはシャツとトランクスだけを履いた私の姿で私に迫ってきた。 シャツの下には薄っすらと胸の輪郭が見えている。あいつはそれを両手で揉みながら迫ってきた。 「ちょ、ちょっと今度は何をする気なの?」 私は後ずさりしながら迫るあいつと距離を取ろうとした。 しかし、私の後ろは壁になっていてこれ以上逃げられない。 するとあいつは私を追い詰めると突然キスをしてきた。 「んーんー!」 私は唇を離そうと必死で力を入れるが力では向こうの方が上だった。 私は成すすべなくキスをされ続けた。 すると私の口の中にあいつの舌が入ってきた。 それはウネウネと私の舌と絡みつけてくる。 次第に私はトロンとした気分になってきた。 まるで全てを吸い尽くすかのようなキスだった。 そしてしばらく経った時突然あいつは唇を離した。 口から冷たい空気が流れ込み私はやっと正気に戻った。 「ぷはっ! はあ、はあ・・・あ、愛莉ちゃん、僕に、な、何をするの?!・・・え、何? 僕の話し方が・・・」 頭の中ではいつも通りに女の子らしく話しているはずなのに、出て来る言葉は全て男の子のような喋り方になっていた。 それもいつも気持ち悪いと思っていた康太のような話し方だ。 か細く何を言っているのか聞き取り辛いあの話し方になってしまっていた。 「よし、しっかり元の私の喋り方になってるわね。今の康太君に凄く似合ってるよ♪」 あいつは私の話し方が変わったことに喜んでいる、一方のあいつもいつも私が話すような話し方になっていた。 「ど、どうなってるの!? な、なんで僕の話し方が・・・」 私は必死でいつもの自分の話し方で喋ろうとするが、出て来る言葉は全て康太の喋り方に無理矢理変換されている気分だった。 「だって折角身体がお互いの姿になったんだから話し方も身体に合わせないと変じゃない♪ 私も折角愛莉ちゃんになったんだから話し方も愛莉ちゃんらしくしないとダメでしょ♪」 ニコッと笑いながら私にそう言ってくる。 「そ、そんなことまで!?」 私が終始驚きを隠せず動揺しているとあいつは私に汚い服を渡してきた。 「さあ、驚いてないで今度こそ交換した服を着よう♪」 あいつの汚いトランクスを履き臭いシャツを履くと男子制服を着ていった。 全てを着終えて私は今の自分の姿を確認した。 今の私はボサボサ頭で冴えない顔の康太になっている。 そして男子の制服を着て完全にいつも学校で見ていた康太そのものになっていた。 「これが今の僕・・・」 「うん、似合ってるよ康太君♪」 あいつは可愛らしい私の姿でそう康太の姿になった私を皮肉たっぷりに褒めた。 「そろそろ学校に行かないと遅刻ね。」 あいつは私のお気に入りの腕時計をして時間を確認した。 本当はそれも渡したくなかったが、身に着けてい物は全部交換させられてしまった。 靴や鞄はもちろんスマホまでもが今は康太が持っていた物を持たされている。 私がスマホや時計を渡しがたがらないと、決まってあいつは「次は何に変えようかな♪」と楽しそうに私を見つめようとしてきた。私はビクビクしながら全部渡してしまった。 「うふふ、さあ『いつものように』楽しい学校に行きましょう♪」 あいつは私の姿で鼻歌混じりに学校へと歩きだした。 「愛莉ちゃん、おはよう」 そう声を掛けられたと思ったら私の近くを歩いているあいつへの挨拶だった 学校へ着くと私の姿をしたあいつは早速皆から挨拶をされた。 姿こそ私だが中身があの皆から嫌われている康太だと誰も気づきそうな気配はなかった。 私はあいつが皆からチヤホヤされるところを離れた場所で見ていることしかできない。 「愛莉ちゃん昨日のあのテレビ見た?」 「今日は何だか楽しそうだね」 次々と私の姿をしたあいつに飛んでくる皆の声が私の耳元にまで聞こえてきた。 それは本来私に向けられた言葉のはずだが、それを今偽物が享受している。 私は苛立ちを隠せず歯ぎしりや脚を揺すっていた。 それでも少しは行動しないといけない。 そう思って私は康太の姿であるにも関わらずいつも仲良くしている友達に挨拶をしようとした。 「あ、あの・・・はよう・・・」 しかしいつもならすんなり出て来る言葉が中々出てこない。 まるで喉に何かつっかえているような感じだ。 「おはよう」という簡単な単語ですら口に出せない。 声を掛けられた友達は私に何を言われたのか理解できていないようだった。 「康太君何か用? 用がないなら行くよ」 私に話しかけられた友達は早く私から離れたがっているようにさえ見えた。 「あ、あの・・・」 「じゃあね、次の授業も始まるから」 そう言っていつも楽しく話していた友達は、私に気付くことなくそそくさと去って行ってしまった。 私の本来の身体の時は先生が教室に来てもずっと話してくれようとするぐらいに仲が良かったのに、今では赤の他人として接されてしまう。 いつも仲良く話している友達から余所余所しい態度を取られ、私はショックを受けてしまった。 もしかしたら他の友達に話しかけても、さっきみたいな態度を取られるのではないかと恐怖してしまう。 私はその後大人しくあいつの席に着くと、一人寂しく授業が始まるのを待ち続けた。 学校に来て早々歯がゆい思いをしたが、まだ次の授業まで時間がある。 なので私は自分の元の身体やいつも遊んでいた他の女の子達をぼんやり眺めた。 いつも通りならああやって楽しそうに笑顔を向けているのは自分だったと思うと心苦しく感じる。 それもこれもあいつのせいだ。 普段ならあの友達と昨日見たドラマの話題で私がおしゃべりしていたはずだ。 自分もあの輪に入って楽しくしたい・・・そういう思いが自然と沸き起こる 今まで何気なく女子達と話していたのに、この身体だとこんなに難しい。康太がなぜ私の姿を奪ったのか少し分かる気もした。 しかし、それであいつがやった事を全て許す気なども起きなかった。 こうやって見ると、いつも話している女の子の友達が凄く可愛く思えてきた。 私といつも話している友達だけでない、普段話さない女の子でさえ魅力的に見える。 これは私が今、一人でいるせいなのか、あいつの姿になっているからなのかは分からなかった。 だが、クラスの女の子達が皆愛おしく見えたのは確かだ。 「どうしたの康太君? クラスの女の子をそんなにジロジロ眺めちゃって♪」 私が女の子を眺めていると、突然あいつが後ろから話しかけてきた。 「うわ!?」 突然話しかけられたので堪らず大きな悲鳴を出してしまった。 「一人で寂しそうだね。なんなら私といっぱいお喋りする?」 優しそうに私に語り掛けてきたがその顔はニヤニヤと笑っていた。 それが優しさでないことは百も承知だ。 しかし、身体がそんな嘘の笑みでも反応してしまう。 「別に・・・」 そう冷たく言った私だが下半身はムクムクと膨れていた。 自分の姿を見ると私の意思に関係なく興奮してしまった。 「私は康太君といっぱい話がしたいんだけどなー。こうやってね♪」 するとあいつはわざと私に身体をくっつけて来た。 耳元で囁きながら柔らかい身体を密着させて私を揶揄ってくる。 隣にいると私の姿をしたあいつの身体中から甘い香りが漂ってきた。 「ほらほら、私と楽しもうよ康太君♪」 そう言って手を私の膝を乗せるとその柔らかい手で撫でてきた。 もちろん皆に見えないようにこっそりと触ってくる。 「あ、愛莉ちゃん、ぼ、僕・・・」 私は必死で抵抗しようとしたが康太のイヤらしい身体がもっと可愛らしい私の姿をしたあいつと一緒にいたいと誘ってくる。 既に股間はビンビンになり、少しでも刺激されたらすぐに破裂しそうな勢いだった。 「ほら、ここはこんなに楽しそうじゃない♪」 すると次にあいつはその大きくなっている私の股間をさすり始めた。 「ううっ!」 私はまた変な声を出してしまいそうになりながらも寸前の所で我慢した。 あいつはそれを知って私の背中に柔らかくてふっくらとした胸を押し付けてきた。 「ほらちゃんと我慢しないと皆にバレちゃうよ♪」 私にだけ聞こえるようにそう言うと、今度は手で股間を握り始めた。 ギュッと握られて私は身体ビクッと唸ってしまった。 「あうう、あ、愛莉ちゃん、や、やめて僕・・・」 「うふふ、必死で我慢してる康太君可愛いー。」 憎たらしいあいつは私の可愛い顔で声で身体で私を誘惑し続けた。 それに答えるかのように私の股間はビクビクと興奮する。 男の子の姿にされて私は嫌がっていたはずなのに、私は今男の子として興奮していた。 「あ、愛莉ちゃん、ぼ、僕、もう・・・」 その時には既に限界になっていた。 私は最後の力を振り絞って声を押し殺した。 「あ、う、うう・・・」 限界に達し私のズボンに湿り気が広がっていくのが分かった。 私がイッてしまった事を確認するとあいつは嬉しそうに言った。 「うふふ、またいっぱい話そうね康太君♪」 「ねえ、愛莉ちゃん康太なんかと何話してたの?」 向こうで私の姿をしたあいつに友達が私と何をしていたのか聞いていた。 「えへへ、内緒だよ。私と康太君の秘密♪」 ようやくその日の授業が終わり学校から解放される時がやって来た。 放課後がこれほど待ち遠しいのは私にとって初めてだった。 今は一刻でも早く一人になりたかった。 しかし、あいつはそれをさせてくれなかった。 「康太君お待たせ。さあ行くわよ」 放課後のチャイムがなるなり私の側へ寄るなりそう言った。 「い、行くってどこへ?」 「もちろん康太君の家だよ。ほら一緒に帰ろう♪」 私はそのままあいつに引っ張られるような形で向かうことになった。 あいつは帰る間私のわざと手を握ってきては微笑みかけた。 「それにしても今日は学校が楽しかったわね」 白々しい・・・内心そう思いながらも私は眩しい笑顔を向けて来るあいつに何も言えない。 憎たらしいと分かっているのに、あいつの顔を見ると全て許したくなってしまう。 そんな自分の不甲斐なさを感じつつ『康太の家』に到着した。 「あら友達を連れてくるなんて珍しいわね。それもと彼女さんかしら♪」 中に入るとあいつの母親が出迎えてそんな事を言ってきた。 どうやらあいつの母親は何も知らないようだ。 「こっちだよ♪」 家に入るとあいつは慣れた感じで私を案内し始めた。 それも当然だろう、元々この家はあいつのなのだから。 「ほらここが康太君の部屋だよ。ゆっくりくつろいでね」 部屋の中は物が辺り一面散らかっており何だか臭い。 見るからに掃除もだいぶしてなかったのだろう。 よく見ると散らかっている物の中に私の姿が写った写真が散らばっているのが分かった。 最初はあいつの部屋にそんな写真が散らばっていて気持ち悪いとも思ったがよく見るとその写真の私は凄く可愛く撮れてりいる気がした。 愛くるしい笑顔を振りまくその可憐な姿に私は自分でときめいていた。 「それ良く撮れてるでしょ?」 私がジッと私の写真に見惚れいるとそんな事を言ってきた。 私はじっと私の姿をしたあいつを見つめ、そしてやっと決心した。 「あ、あの愛莉ちゃん・・・」 私は勇気を振り絞って言うべきことを言い始めた。 「うん、何かしら康太君?」 「・・・いつ僕の身体を戻してくれるの?」 そう言われたあいつはニヤっと笑った。 「うふふっ、変なこと言うのね。康太君はあなたでしょ」 まるで私がおかしなことを言っているみたいにあいつは笑い始めた。 「ち、違う! 僕は康太じゃない!」 私は必死で自分は康太ではないと言い張ろうとした。 そんな事はさらさら認めるつもりはなかった。 だが、この身体で過ごしていると本当に自分が康太になってしまう気がしたのだ。 あいつはそんな私に笑みを浮かべた。 私はそんなあいつの笑みについ顔を赤くしてしまう。 「ふーんそうなんだ。ほら、この可愛い身体はあなたのでしょ? だったらこうやっても興奮しないよね」 あいつは上目遣いをしながら少しずつにじり寄って来た。 しかもわざと制服のボタンを外して胸をチラチラと見せるようにしている。 「大好きな康太君になら私の全てをあげるわ。ほらこの胸も康太君の好きにしていいのよ」 学校の時と同じように甘い声で私にそう囁いてくる。 「私ね、実はずっと康太君のことが好きだったんだ」 「え、何を言ってるの!? 僕を揶揄わないでよ!」 私は頭では絶対にその言葉は嘘だと思った。 だって、あいつが、皆から人気で誰からも愛されているあいつが私を好きなわけない、そう思った。 しかしあいつは真剣な眼差しで私を見つめてくる。 「揶揄ってなんかないよ。その証拠に・・・」 あいつのその言葉と共に私の唇には暖かいモノ覆った。 その時私はあいつにキスをされていた。 自分の姿をしたあいつにされているはずなのに、私はとろけるような気分を味わっていた。 今朝した時とは違う優しいキスだった。 唇を重ねているだけのソフトなキスだったが不思議と温かい気分になった。 「好きだよ康太君」 そう言ってあいつは私の背中に手を回して抱きついてきた。 私は必死で目の前にいるのは偽物で、私が本物愛莉だと言い聞かせようとした。 「だ、だめだよ愛莉ちゃん。だって僕・・・」 私は必死で相手を否定しようとしたのに、出て来る言葉はむしろ逆で、目の前の偽物のあいつを受け入れようとしていた。 「うふふ、いいのよ。私はこれで帰るけど康太君の返事は明日聞かせてね♪」 そう言ってあいつはお別れのキスを私にして帰ってしまった。 その日私は愛莉ちゃんにされたキスを一日中思い出していた。 今でも口の中にあの甘い感触が蘇る。 「僕愛莉ちゃんとキスしたんだ・・・」 自分の姿をしたあいつなのに、なぜこんなにドキドキするのだろう。 いや私は最初から康太であいつは最初から愛莉ちゃんだったのではないか。 きっとそうだ、私は、僕は愛莉ちゃんが好きすぎて愛莉ちゃんだったと思い込んでいたんだ。 僕は今日の出来事を思い出しながら自分のペニスを握った。 「愛莉ちゃん、愛莉ちゃん・・・」 僕はひたすら愛莉ちゃんの名前を叫びながらオナニーをした。 そして床に散らばっていた私の写真を一枚取り上げる。 「愛莉ちゃん大好き・・・」 そしてその写真にキスをした。 頭の中では変だと思っていた。 僕は確かに昨日まで愛莉ちゃんだったという記憶がある。 そして嫌いなあいつである康太の身体にされて嫌がっていたはずなのに、僕は今自分の名前を呼びながら自分の写真を見てあいつとしてオナニーをしている。 だが、こうしていると凄く自分が満たされる気がした。 『好きだよ康太君』・・・あの言葉が何度も頭の中で響いてくる。 「僕も大好きだよ、愛莉ちゃん」 そして僕は愛莉ちゃんの写真を握りしめながらその日は眠った。 翌日、私はあいつと放課後に一緒に校舎裏で会う約束をした。もちろん昨日の返事をするためだ。 そして僕は愛莉ちゃんに自分の思いを全て告白した。 「うん、僕も愛莉ちゃんのこと好きだったんだ・・・」 すると愛莉ちゃんも凄く嬉しそうな表情になる、どうやら僕の告白を受け入れてくれたようだ。 「本当私も嬉しい! じゃあ、私達はもう恋人だってことでいいよね?」 「え!? う、うん」 これで晴れて僕達は恋人になれた。 「じゃあ恋人になった記念にキスをしよ♪」 「う、うん。僕が愛莉ちゃんとキスできるのか・・・ははっ」 そして僕は愛莉ちゃんと恋人になって初めてのキスをした。 それはお互いを受け入れるキスだった。 しかし、キスをしていると僕の中で何か思い出してくる。 僕は、私は康太ではなくて愛莉だという記憶だ。 「ぷはっ! あ、あれ!? 今私自分を康太だと思い込んでて、それで・・・」 唇を離すと突如何かのフィルターが取り外された気分になった。 さっきまでは完全に自分があの康太だと信じて、微塵も自分が愛莉だということが分からなくなっていた。 そして目の前のあいつを本物の愛莉だと思い、キスまでしてしまった。 「ふふ、最初に言っただろ。愛莉ちゃんに僕の気持ちを分からせてやるって。だから愛莉ちゃんに僕の気持ちを知ってもらったのさ」 目の前のあいつはさっきまでのお淑やかな話し方でなく急に以前の康太のような話し方を始めた。 「そ、そんな・・・じゃあ、あなたは身体だけじゃなくて心も変えられるっていうの!?」 「そうだよ、身体だけでなくて精神も記憶も僕の思いのままさ。やろうと思えば君の中から愛莉としての自我も記憶も一生思い出せなくすることもできるよ」 姿や話し方を変えるだけでなく中身までも変えられるという発言に、私はもうどうしたらいいのか分からなかった。 このまま再び中身まで康太にされたら、今度こそ私は愛莉だと思い出せなくなるだろう。 あいつにはそれだけの力がある。 だけど私は最後の抵抗を見せた。 「最初のあなたの目的は果たせたんだからもういいでしょ。あなたの気持ちはよく分かったから早く私の身体を戻してよ!」 無駄なあがきだと分かっていたが最後にあいつに願った。 自分の身体を戻してくれることを。 「残念だけどもう返さないよ。これからは僕が・・・」 そしてあいつは私の唇に再び唇を重ねた。 「・・・ぷはっ、私が愛莉として生きていくんだから。皆が私を愛莉ちゃんだと思って近寄って来るの本当楽しいのよね。その身体になったから分かるでしょ。誰がそんな身体に戻ろうとと思うかしら?」 そう言いながらあいつは再び私にキスをすると、私からまた私の話し方を入れ替えてしまった。 「そ、そんな嫌だよ。僕に愛莉ちゃんの身体を返してよ」 私は再び康太の話し方になってしまう。 このまま記憶や精神も康太にされると思っていたら、あいつは予想外の事を提案してきた。 「ふふ、男としての人生も捨てたもんじゃないよ。すぐ気に入るさ。気に入らなかったらすぐに元に戻してあげるよ」 私は元に戻すという言葉につい釣られてしまった。 あいつがそんな事をするはずがないと分かっていたはずなのに。 「ほ、本当?」 「だけど男の身体を気に入ったら一生このままだよ。いやもっと悪くなるかもね」 ニヤニヤしながら私にそう提案をしてくる。 私は少しでも元の身体戻る可能性に賭けたかった。 「わ、分かった・・・」 藁にも縋る思い出私はそれに乗ってしまった。 「決まりだね。愛莉ちゃんがどれだけ耐えられるのかじっくり見ていてあげるよ」 するとあいつは私をジッと見つめ始めた。 そして私に昨日老人の身体にされた時と同じく身体中を変えられていく感覚が起こり始めた。 「うう・・・今度は何を?」 「大丈夫、その身体よりもずっと素敵な身体にしてあげるよ♪」 身体中がごきごきと変えられていく感覚に私は気を失ってしまった。 変身が終わり意識が再びはっきりしたのは少し後のことだ。 不思議とその時思ったのは身体が凄く動かしやすいということだった。 あいつの身体でいる時は常に身体が重く怠く感じていたので最初はもしかして元の身体に戻ったのかもしれないと思った。 だから私は変化した身体を確かめたみることにした。 「愛莉ちゃんには康太君の軟弱な身体じゃ不満みたいだからもっと逞しい身体にしてあげたのよ♪」 その身体は全身が筋肉で覆われるほどムキムキの身体だった。 運動不足の康太の身体とは明らかに違う。 そして短かった康太の手足とも違いその身体の手足は長く伸びている。 しかし、それは私の元の身体ではないことは明らかだ。 「なにこれ!?」 話し方は元に戻っていたが私の声は先程よりも更に低い声になっている。 「うふふ、凄いでしょその身体」 私はその身体で元の自分の声を少し聞いただけで反応してしまった。 その身体はあいつの身体とは比べ物にならないぐらいに性欲が激しく元の私の声を聞いただけで胸が高鳴ってしまう。 あいつの身体でいる時にでさえ最低限の我慢はできた。 だが、この身体は性欲対象がいれば条件反射で反応してしまう。 股間が一瞬で大きくなり身体が熱を帯びてくる。 「な、なんなのこの身体!?はあ、はあ、身体が凄く熱い」 一体どんな身体になればこんな事になるのか。 訳も分からず興奮する私にあいつは笑いながら答えた。 「凄いでしょ、その身体はアメリカで有名なAV男優の身体なのよ」 それは私にとって衝撃的な答えだった。 てっきりまた康太の身体にされると思っていた私は想像以上の身体を与えられていたのだ。 「AV男優!? はあ、はあ。なんて身体にしてくれたの!? これじゃあ・・・」 私は一瞬でも耐えらえる気がしなかったが、これもあいつの思惑通りだったのだろう。 「さあ、愛莉ちゃんはどれだけ耐えられるのかな?」 するとあいつは嬉しそうに制服を脱ぎ始めた。 ボタンを外していく姿に私は当然興奮を止められない。 「うおお!」 もうすぐあの裸が見えると思うだけで私は考える間もなく本能的にあいつを襲って押し倒していた。 「うふふ、随分乱暴になっちゃったのね。さあ次はどうしたいのかな。変態の愛莉ちゃん」 「はあ、はあ。よくもこんな身体を! ああ駄目!」 私はその可愛い顔の唇にキスをしてしまった。 それも私が自ら望んで唇を舐め口の中に舌を這わす。 「はあ、はあ。だめ私自分で自分を止められないの」 私にはもう自分の理性が既に無くなっていた。 ただ目の前の可愛い私の姿をしたあいつを襲いたくて仕方がなかった。 「もう我慢ができなくなったみたいね。だけど私の方も少し楽しませてもらうわよ」 すると今度はあいつの身体に変化が起きた。 肌は私の肌より白く手足は更に細く長く伸びた。 胸は風船のように大きくなり腰のくびれがはっきりとしたラインになっていく。 着ていた制服は一瞬でその身体のサイズに合わなくなりピッチリになってしまった。 そして制服から出てきた長くスラッとした手足や大きな胸がとてもたまらない。 「うふふっ、お待たせ。私もロシアのAV女優の身体になってみたの。さあ今度はこの身体でたっぷりあなたを楽しませてあげるわね♪」 すると再び制服を脱ぎ始めた。 今のあいつの身体には窮屈になった制服を脱ぎ捨てる。 するとたわわに実った大きくて白い胸が飛び出した。 元の私のより一際大きな胸で私の大きなペニスを挟んでしまった。 「んん! あんんー!」 ムギュっと私のペニスの両側から大きな柔らかい感触が触れられ、私は声を出してしまう。 その感触は暖かいマシュマロに包まれている気分だ。 その気持ち良さはあいつの身体とは比べ物にならない快感だった。 少し触れられただけでペニスだけでなく全身がビリビリと興奮し始めた。 「ほらほら凄く気持ちいいでしょ」 「あんん! き、気持ち良すぎて、変に・・・」 恐らく抵抗しようと思えばこのごつい腕で軽く引き離せるだろう。 でも私はそうしなかった。いや正確にはそうしたくなかった。 今は目の前の美女ともっと気持ちよくなりたかった。 「うぐぐ、も、もうダメ!」 そして私は胸に挟まれたペニスから盛大に射精をしてしまった。 「うおおー!」 噴出した白いねばねばの液体はあいつの大きな胸と綺麗な顔に掛かってしまった。 しかしあいつは怒るどころか満足そうにして絶頂した私を笑った。 「うふふ、これで終わりじゃないわよね。次はその身体で私に何をしたい?」 そう言って履いていたショーツを脱ぐと股を開いた。 綺麗な太ももとその間にある穴を見せつけてくる。 「はあ、はあ。やらせてくれ・・・」 一度出した私のペニスだったがエッチな姿を前に再び興奮を始める。 ムクムクと膨らみ、いつでもあそこへ入れる準備ができた。 「さあ、早く私にその大きなモノを入れてよ♪」 あいつは綺麗なお尻を向けてくねくねと動いては私を誘惑する。 そして胸の大きなスタイルの良い外国人の女性になったあいつに、私は私で外人の大きなペニスを挿入していく。 膨れ上がったペニスを少しずつあいつの中へと入れていった。 「うぐぐ、凄い気持ちいい!」 そして纏わりついてくる暖かく湿った感触が私を快感を与えた。 「あん、ほらもっと私を突いて、私を気持ちよくして♪」 あいつがイヤらしく私にそうねだってくる。 だから私はその鍛え抜かれた身体で大きく腰を動かしてやった。 「あん、そうよ。凄く上手よ」 しばらく腰を振っていると、あいつは嬉しそうに私に聞いてきた。 「うふふ、ねえやっぱり男の身体も悪くないでしょ?」 正直私はエッチに夢中になっていた為、それに対して何も考えずに答えた。 「ああ、男の身体最高だ! こんな事ができるならずっと男でいいや」 喘ぎ声を出しながらそれを聞いてニヤッと笑う。 「そう、じゃあ私の中にいっぱい出して!」 言われるまでもなく私はあいつの中に出してやるつもりだった。 「はあ、はあ。よし、出すぞ!」 そして綺麗なあいつの中に私の白い液体をぶちまけた。 「折角だからこの姿で外に行ってみようよ」 エッチを終えて余韻に浸っていると、あいつが突然そんな事を言い始めた。 しかし、着る服はこの姿だとサイズが合わないので家にある両親の服を勝手に着てみることにした。 姿が大人になって大人のお洒落をするのも悪くない。 それだけでも楽しいと思ったが外に出ると周囲の人達からの声が聞こえてきた。 周りの人達には私達が外人カップルに見えるらしい。 「うわー、あの男の人背が高くて格好いい!」 「おい、あのお姉さん凄く美人でおっぱいでかいな」 女子高生達は私の事をイケメン外国人として、男子高校生は隣にいるあいつをエロくて綺麗な白人女性として羨ましがっている。 元の身体の時に出歩いた時にも周囲から可愛いと言われることはあったが、これほどまでのことは初めてだった。 「どう、その身体気に入った?」 そう私に聞きながら手をギュッと握ってきた。 温かくて柔らかいその手の感触にまた私の股間がうずき始める。 早く帰ってさっきの続きをしたい、そんな思いがよぎる。 そう言って私は素敵な身体をくれたあいつを抱きキスをした。 「ああ、最高だね!」 私は男の快感に完全に堕ちていた。 でも私は、その時あいつがイヤらしく笑っていたことに気付いていなかった。 その日から僕は昼間は康太として生活し、夜は様々な男性に変身をして元の自分の身体とセックスするようになった。 あいつもすっかり愛莉としての生活に馴染んで、以前の僕よりも交友関係が広くなり楽しんでいるようだ。 一方の僕は、そんな皆の憧れの愛莉ちゃんとして楽しそうに振る舞うあいつを見ては隠れてペニスを大きくしていた。 「うへへ、今日も愛莉ちゃん可愛いなー。早く放課後にならないかな♪」 今日の僕はごつい黒人の身体になって可愛い愛莉ちゃんを襲っていた。 「うおお、この身体何回でもやれるぞ! すげえ!」 鍛え抜かれた身体で僕は無理矢理愛莉ちゃんを押さえつけると、その綺麗な身体を舐めまわした。 「あんん! もっと優しくしてよ康太君!」 愛莉ちゃんは乱暴にされて少し怒っているようだ。 だが変身した僕の性欲はそれを抑えられず、続けてその綺麗な股間にペニスを入れてしまう。 「そんな乱暴な人にはこうしちゃうよ!」 怒った愛莉ちゃんは僕を睨みつけるとと僕の身体は変化を起こした。 「あれ、僕の身体戻っちゃったの?」 どうやら康太の姿に戻されてしまったらしい。 その途端に弱気になってしまう。 「ご、ごめんよ愛莉ちゃん。だからもう一回変身させてよ」 情けない声で私は愛莉ちゃんにお願いした。 「もうしょうがないなー♪」 優しく僕を叱るとまた愛莉ちゃんは僕の姿を変えてくれた。 次の身体は中東の外国人のようだ。 少々体臭がきついがそれでも康太の身体よりはマシだ。 「ありがとう愛莉ちゃん。今度は優しくするよ」 「うふふ、素直な康太君大好きだよ。じゃあ私も・・・」 すると愛莉ちゃんも姿を変えだした。 変身した姿は日本で有名なアイドルの姿になっていた。 こうして僕達は毎日僕は性欲の激しい男性に、愛莉ちゃんは綺麗な女性の姿になってセックスをした。 愛莉ちゃんのお気に入りは顔ならアイドルの男、身体ならヨーロッパのラグビー選手らしい。 「僕愛莉ちゃんのこと愛してるんだ。だからこれからも僕と一緒にいてね」 愛しい愛莉ちゃんを抱きながら僕はそんな事を伝えた。 そんな生活がしばらく続いた。 そしてある日僕はいつものように愛莉ちゃんと二人きりでセックスを楽しんでいた。 「愛莉ちゃん今日は僕をどんな人にしてくれるの?」 僕は変身して愛莉ちゃんとエッチができるのが楽しみで仕方なかった。 「うふふ、今日は康太君を特別な身体にしてあげるね♪」 嬉しそうに僕にそう言いながら僕の姿を変えた。 僕が目覚めると早速身体を確認してみる。 今日は特別な身体と言っていたからとても楽しみだ。 スポーツ選手の屈強な身体だろうか、はたまた格好いい男性俳優の身体だろうか、そんな期待に胸を膨らませていた。 しかし、鏡を見ると僕の期待は裏切られてしまった。 鏡に写っていたのは明らかにぶさいくな黒人の姿だったからだ。 「愛莉ちゃんこの姿は?」 そう愛莉ちゃんに聞いてみようとしたら、愛莉ちゃんは電話を誰かに掛けている所だった。 「はい、すぐに来てください。変な外国人の男の人に襲われてるんです! はい、お願いします」 「愛莉ちゃん?」 僕は愛莉ちゃんが何をしているのか分からなかった。 ただ、今の電話は明らかに愛莉ちゃんが助けを求めている電話のように聞こえた。 「うふふ、聞こえちゃったかな康太君♪」 「どういうことなの愛莉ちゃん?」 僕は愛莉ちゃんの顔を真正面から見られなかった。 その表情は今まで違いとても不気味な感じがしていた。 すると愛莉ちゃんは淡々と僕に語り始めた。 「どういうこともなにもさっき私が電話で話した通りよ。あなたが私を襲ってるから早く助けに来てってね♪ うふふ、その身体実は最近テレビで話題になってる外国人のレイプ犯の身体なんだ。だから見つかったら大変なことになるでしょうね」 それを聞いて僕は一瞬で愛莉ちゃんに見捨てられたと分かった。 しかし、理由が分からない。 ずっと僕達は仲良くしていたはずだ。 「だって完全に男になった愛莉ちゃんに飽きちゃったんだもん。大丈夫よ、これからも私が愛莉ちゃんをするし、康太は適当な奴を変身させるから。愛莉ちゃんが落ちる姿本当に楽しかったよ。お別れに最後に私とエッチをさせてあげるわね」 愛莉ちゃんはいつもの姿で外国人のレイプ犯の姿になった僕を押し倒してきた。 そして僕の唇にキスをすると続けざまに大きな僕のペニスを舐め始めた。 「うう、あうう! あ、愛莉ちゃん!?」 僕は愛莉ちゃんにフェラをしてもらいながら今までの事を思い出していた。 どうしてこんなことになったのだろう。 ああ、そうだ僕・・・いいえ私が本物の愛莉だったんだ。 目の前にいる可愛いらしい女の子の姿が私の本当の姿なんだと思い出した。 そして私は康太の姿に変えられた上、あいつの口車に乗って男の精神を上書きされていたのだ。 そして毎日自分から望んで私の姿をしたあいつとセックスをした。 「はあ、はあ。あうう! お、お願い私の身体を返してよ!」 私は私としてあいつに最後の訴えをした。 「うふふ、今までの事思い出せたんだね。じゃあ今の内に愛莉としての思い出を楽しむといいよ。それも今日で最後だから」 私のペニスから口を離すとあいつは綺麗な股間を私のペニスに乗せてきた。 「うふふ、愛莉ちゃんといっぱいセックスをしたおかげで記憶も精神も完璧に愛莉ちゃんになれたよ。これも本物の愛莉ちゃんがエッチだったおかげだね♪」 私の上で腰を動かしながらあいつはそんな事を言ってくる。 レイプ犯の身体の私は抵抗したいのに快感がそれに勝ってしまっていた。私は動けずにただ腰を動かすことしかできなかった。 「はあ、はあ。これで最後よ」 そう言ってあいつは腰を大きく振った。 「うぐぐ、うおー!」 絶頂に達した時、私は愛莉として最後の瞬間を迎えた。 そして目の前のあいつは私に別れを告げた。 「じゃあね愛莉ちゃん、その身体でこれから楽しんでね♪」 私はその時には日本語は完全に分からなくなっていた。 すべてをぶちかまけた瞬間、僕はそれまでに味わったことのない感覚に陥った。 私、僕・・・いや俺は今まで何をしていたのか? すっぽりとそれまで記憶を失っていた。 ただ何か気持ちの良いことをしていたことは覚えていた。 目の前には裸になった女の子がメソメソと泣いている。 だが、言っている言葉は全く理解できない。 だがその華憐な美少女に俺は興奮していたのは間違いない。 可愛い顔にふっくらとした胸のその女の子に俺は見覚えがあった。 そうだ、俺はこいつを無理矢理襲ったんだ。 それに最高のセックスだった。 どうやら俺のチン〇はまだ元気のようだ。 まだまだこいつとセックスがしたいし、まだ足りない気分だ。 だから俺はその女の子を押し倒した。 女の子にしゃぶりつくと女の子はあんあんと喘ぎ声を出し始めた。 その可愛いらしい声が俺を更に興奮させてくる。 ふひひ、じゃあ今度はこいつの可愛らしい穴にチン〇を入れてやるか。 俺は大きくなったチ〇ポを持つとその女の子に入れてやろうとした。 すると遠くからパトカーのサイレンの音が聞こえてきた。 その音は着実にここに近づいてくる。 そして俺はハッとした。 あのパトカーはまさか俺を捕まえにきたのではないか・・・ そう頭によぎる。 そして外から騒がしい音と声が響いてきた。 ドアが乱暴にノックされて男達の荒っぽい声が聞こえてくる。 すると押し倒されてさっきまでメソメソしていた女の子が急に薄気味悪く笑い始めた。 「バイバイ、本物の愛莉ちゃん♪」 |