猫の恩返し 作:村崎色 イラスト:なゆたろ 一匹の猫を拾った。 雨に打たれて、凍えて痩せ細っている猫が、まるで助けてと言わんばかりに俺にくりっとした目をしているのを見て、衝動的に拾い帰った捨て猫だった。 名前はリリーと名付けて大事に家まで抱えて帰った。 その日は家で大喧嘩。特に妹の有利‐ゆり‐は猫アレルギーで、大の猫嫌いだった。 「お兄ちゃんなんか絶対世話できないでしょ!三日坊主のくせに動物なんて飼えるわけないでしょ!はっくしゅん!」 「いやぁ!飼うんだ!絶対大事にするからお願い!この通り!頼むよ、有利ィ〜!」 兄の威厳などなく、猫のために頭をさげた俺に折れるような形で家族は了承した。しかし、有利はそれで諦めるようなことをせず、ことあるごとにリリーにちょっかいを出す始末だ。 「地元名産の七味唐辛子与えていい?」 「らめえええーー!!」 「じゃあ私の大好物のチョコレートを与えていい?」 「やめてええええーー!!」 「あっ、私の育てていたユリが立派になったのよ。部屋に飾って観賞していい?」 「死ぬぅ!死んじゃうからあぁぁあああーーー!!」 「全然可愛くないじゃん。嫌いなものばっかりじゃん。はっくしょん!ネコのどこがいいの?」 なんだかリリーと一緒にいると有利とのいざこざが絶えない。妹とはいえ嫌われていくのを目の当たりにすると疲れてしまう。 加えて当のリリーは人間関係に興味ないように自由奔放に散歩にいってしまう。 「お兄ちゃんは私と猫のどっちが好きなのよ!」 「なんだよ、それ。そんなの答えるまでもないだろ」 「・・・・・・・・・馬鹿あぁぁ!!!」 有利は飛び出していってしまう。俺のもとに残ってくれる人物は誰もいなくなってしまった。 はぁ〜。駄目な兄だよな、俺。 一時的に解放してあげて、健康になってよかったと思いながらも、喧嘩の種にしてしまっているのはとても忍びない。リリーを庇っているつもりはないのだけれど、これ以上有利が我慢できないのなら、野生に返すべきなのではないだろうかと考えてしまう。 その方が両方幸せになるのなら、俺が折れるべきなんだよな。 俺の我儘だったんだよな。 動物を飼うって、本当に難しいよな。 こんな気持ちになるくらいなら、拾ってきたことは間違いだったのかもしれない。 俺のやった正義感なんて偽善で、本当にリリーを救いたいのならプロのペットブリーダーに任せればよかったのかもしれないのだから。 ・・・ ・・・・・・ ・・・・・・・・・ 「ン……寝ちまったのか」 いつの間に寝ていたのか分からないが、すぐ傍に何者かの気配を感じた俺は目を開けた。すると、そこにいたのは有利だった。 しかし、その様子は普段と違っていた。 「おまえ、尻尾と耳生えてんぞ!?」 俺の目には人間にはついていない猫のような尻尾と耳を付けた有利が立っていたのだ。そんなはずがないと思いながら、可能性を考え、有利なりのジョークを披露しているに違いない。 「・・・・・・あっ、耳はカチューシャで、尻尾は・・・・・・あれか、アナ――」 俺の言葉を塞ぐようにキスをしてくる璃里。そして、そのままペロペロと、小さく舌を差し出して俺の唇付近を舐め始めたのだ。 「(なんだこれ・・・・・・なんだ、これ・・・・・・!)」 まだ夢から覚めていないのだろうか、よくわからないままの俺の顔を舐め続けている。あまりの衝撃が大きくて、俺も付いていけなくなっている。 顔を舐めると、そのまま身体を倒して上半身へ舌をなぞっていく。 「(いいのか。いいのか・・・・・・有利に任せたままにしていていいのか・・・・・・?)」 片方の乳首に手を置いて、もう片方の乳首を舐めていく。男だって乳首を舐められると感じるのを知っているのか、こいつ。舌で乳首をペチぺチと何度も叩きやがって。そんなに叩かれたら硬くなっていくじゃないか。 「(うまいじゃねえか・・・・・・妹のテクがうまくていいのか・・・・・・?)」 考えていても感じてしまう俺のチン〇は勝手に勃起していく。有利が上半身から下半身に滑っていくタイミングと重なり、勃起チ〇ポを掴まれる。有利は俺のチン〇を擦りながら、今までと表情を変えずにうっとりした顔で亀頭の先を舐め始めた。 「ふ・・・う…ぺろぺろ、れるれる・・・・・・」 「(くっ、やべ・・・有利の舌・・・・・・マジで気持ちいい。これって、フェラだよな。不可抗力とはいえ、妹にフェラされている俺って、世間体大丈夫なのか?)」 初めて味わう妹のフェラ。興奮と感動が快感の津波となって襲ってくる。しかし、くそ。なんかずっと同じところを同じように舐めているだけで正直微妙だ。フェラはあんまり気持ちよくないぞ。乳首より範囲が広いんだから、全体的に責めてくれないと単調で刺激に慣れちまうんだよ。もどかしくなるだけじゃねえか。 しょうがねえ、俺がやり方教えてやるか。 「有利。そうじゃない。もっと舌に唾液乗せて潤いをつけて。それで、アイスを舐めるみたいに舌で塗り付けて・・・唾液でコーティングするみたいに唇も使って」 「にゅ?・・・んっ、にゃっ・・・・・・ふみ・・・・・・れるれる・・・・・・くちゅくちゅ」 うん、形になってきた。チン〇も有利の唾液ですごいテカり具合になってきた。 「よし、いい感じだ。そしたら手を自分のオマン〇に持っていって、弄っても大丈夫だぞ」 「んっ・・・・・・ぶ・・・・・・んちゅ・・・・・・にゅむぅ・・・・・・」 言われた通りに、有利が自分のオマ〇コに指を下ろしていき、くちゅくちゅと弄り始めた。擦りながら手のひら全体を使ったかと思えば、爪を立てて引っ掻くように弄ったりしていて、オナニーが手慣れているようだ。 くぅぅ、エロ。チン〇が脈打ってきた。勃起状態を保てそうだし、口全体でチ〇ポを感じさせるように俺も腰を振り始める。 「ぅ…ん…んふ・・・・・・んっぼ、んっぼ・・・クポッ、クポッ・・・」 すご、エロ・・・有利が俺のチン〇咥えてる姿がチ〇ポに響いてくる。イヤらしい音を奏でながらフェラする有利を見て感じちまった。 そんな時に、有利はいきなり俺の行動を無視してチン〇を喉奥まで吸い付いてきやがった。 「ぐあああああっ!?」 「ふごっ、ぶぐっ、んっふ、ぢゅ、ぢゅるるる・・・・・・あぶうっ。ぷちゅるっ・・・ちゅぱ、ちゅぱぁ・・・」 腰を引こうも逆に逃げ得られないように身体を押さえつけて、チ〇ポを根元まで吸い付いてきて、亀頭の先を舌で出鱈目に絡んできてっ!本当に腰が砕けそうだっ! 咽喉を乱暴に突かれて興奮するのか、チン〇を押し込まれる度、苦しいのが気持ちよさそうに絶頂して汁をまき散らす。チ〇ポ狂いの妹だ。 「ふごごごごお゛お゛お゛っ!!?お゛、お゛え゛っっっ・・・・・・」 くぉあっ!?や、やべ・・・。有利が痙攣して口の中が締まる。歯が立てられ甘噛みされると、精液が押し出されて口の中に吐き出されてしまった。 「(こいつ・・・・・・本当に有利かっ!?こんなエロい表情できる妹だったか?)」 それでも有利は先走り汁ごと、精液を啜り飲み、搾ってくる。口の中で俺の一番搾りを味わっている。 愛液に濡れた妹マン〇を目の前にして、俺はまだ吐き出し足りなかった。 今度は思い切り掻き回してやろうと思った。有利をベッドに倒して足を開かせると、滑り込ませるようにチン〇をオマ〇コの中に挿入していった。 「ふみゃあぁぁぁぁっ!!!」 くっ、こっちもすっげえ熱い。これが妹マン〇かよ。俺のチ〇ポを掴んで離さないぐらい、狭くて締まる。 腰を振れば子宮まで堕ちてくるんじゃないかと思うくらい膣内を感じることができる。有利の膣内っ、熱いくらいだ。これから滅茶苦茶に掻き回してやる。 「はみゅっ、あ、あああんっ、あっ、あっ、」 ――ぬちゅ、ぬちゅ、ぐちゅぐちゅ、パン、パン 「ふっ、ふっ、はぁむっ、むちゅっ、ちゅむ、れろれる」 腰を振りながら子宮口を突くだけじゃなく、今度は俺から有利の乳首を舐める。こっちも完全に勃起した乳首だ。うまい、美味すぎる。 「はっ、はっ、あっ、はっ、にっ、にゃあっ!みゃっ!みゃあ!」 「もう少し・・・もう少しでっ!俺もすぐだからっ!」 「ふっ!ふみゃあっ!みゃっ、みゃあっ!みゃああああ!!」 猫みたいな泣き声響かせやがって。可愛すぎる。もう一回キスを奪ってやる。呼吸を荒くして、鼻息を鳴らす有利との激しいセックスだった。 「ふっご!かふっ!えあっ!はあっ!おおっ!んおお!あ゛あ゛っ!あ゛あ゛あ゛っ!」 「おっぐっ!ゆ、ゆりぃっ!あああ、ああっ、あああ゛あ゛あ゛っっ!!!」 実の妹の中に出す、そのぞくぞくする感覚が背筋を駆け抜けた瞬間、すべての精液が吐き出され、繋がった股間に猛烈な勢いで性が迸っていった。 「んにゃああああ゛あ゛あ゛っっ!!ああんっ!はぁっ、にゃああああああああっ!!」 俺の下半身は真っ正直に妹の股間の奥に精液を注がれる。首を振り暴れながらも、有利の膣の力がすっと緩み、俺のチン〇がぬぷりっと音を立てて抜けていく。尾を引くようなアクメの叫びを漏らし、ベッドの上にぐったりと横たわった。 股間から白濁した液を垂らし、息切れで全身を波打たせながら、それでも有利はうっとりとこっちを見つめていた。 「にゃ・・・・・・んにゃぁ・・・・・・にゃぁあ・・・・・・」 猫耳を揺らし、尻尾を揺らし、猫撫で声をあげた有利は本当に猫になってしまったようだ。 それでも嬉しそうに微笑むものだから、あまりにも可愛すぎて・・・・・・俺には幸せそうに映って見えたのだった。 「・・・・・・にゃぁあああん」 頭を撫でると、横たわったまま有利は幸福な泣き声をあげたのだった。 ・・・ ・・・・・・ ・・・・・・・・・ 後日談というか、今回のオチ。 翌日、そこには元気に家中を走り回る俺と有利の姿があった。 「有利っ!俺はおまえを愛してるぜ!」 「はあ!?」 「おまえがこんなに俺を愛しているとは思わなかったぜ。今度は親が寝ている時にでも愛してやるぜ!とりゃああ!!」 「ちょっ、やっ、おっぱい触んないで、えっち!きゃああぁぁ!」 「恥ずかしがるなよ、これがお前の望んでたことなんだろ。兄妹のスキンシップ増やしていこうな!触らせろ!もっと触らせろ!!乳首もっと触らせろ!!!」 「ひゃぁああ!?本当に直接触ってる!?素肌触らないで!乳首触るの禁止ぃぃぃ!!」 有利とリリー。どっちかを優先するために妥協なんてしてたまるか。 どっちも愛してやる。俺が二人を守ってやる。俺がそう決めたんだ! 何度でも起き上がって、二人を幸せにしてやるぜ。 「ぎゃああぁぁぁ゛あ゛ぁ゛ぁ゛あ゛!!!おかあさぁぁぁん!お兄ちゃんがこわれたああぁあぁぁ!!」 「待て待てぇぇぇ!俺はおまえを絶対に見捨てねえ!!」 「変態!ストーカー!近寄らないで!見ないで!見限ってぇぇ!!」 はしゃぎまわる俺と有利とは逆に日光浴して気持ちよさそうにしているリリーが、どこかから拾ってきた『鏡』を抱いて眠っていた。 |