交換の儀式
交換の儀式
〜欲望に囚われた四人〜
作:つるりんどう

試食版

 都内の…これまたとある都立高校の昼休み。
二年一組の教室では、いつもの四人組が昼食会を開いていた。
男女共学の都立高校ゆえか、仲のよいグループである。
普通なら男女別のグループで固まってしまうことも多いものだが、このグループは男女比が一対一で、グループ交際でもしているかのようだ。
しかし、当人たちにはそんな意識はなく、ただ仲のよい友達っていう感じが強いように見受けられる。

その日、四人はいつも通りたわいない雑談をしながら、弁当もしくは購買で買ってきたパンを食べていた。

「ねぇ、真由美ちゃん。
 最近週末一人で出かけてること多いけどどうかしたの?」

その中の一人のちょっと利発で、それでいてかわいい顔立ちの少女が、もう片方のちょっと大人っぽい長髪の少女に声をかけた。

「ふふふ…
 実はねぇ、あたし、面白い遊び見つけちゃったんだッ」

真由美と呼ばれた少女は、よくぞ聞いてくれましたってな顔で答える。

「ふ〜ん、最近真由美ちゃん、ちょっと変わったような気がしたけど、それのせいなの?」

「あ…そうかな?
 でも、そうかもしれない。
 だって…あんな体験したら、もう病みつきになっちゃうって」

真由美は意味深に顔を赤らめながら、笑みを浮かべた。

「まさか…
 如何わしいことじゃないでしょうね?」

すると、先ほどの少女は、ビクッとしたように問いただした。

「大丈夫。心配しなさんなって、由佳里。
 犯罪行為なんかをあたしがするはずないでしょ?
 ただの遊びよ。遊び…
 ま、ちょっと大人の遊びだとは思うけどね」

「…ちょっと、真由美。
 大人の遊びって…
 それだけでも十分如何わしいと思うわよ」

由佳里と呼ばれた少女は怪訝な目つきで、真由美を見つめた。

「まあまあ、きてみりゃ分かるって。
 で、さ。今週末みんなでそこに行こうと思うんだけどどう?」

「え?
 その大人の遊びとやらをしにか?」

すると、真由美と由佳里の話を聞いていたらしいちょっと逞しげな少年が反応を見せた。
どうやら…真由美とこの少年は訳ありのようだ。

「こら〜、田中君も調子に乗らないの。
 余計に真由美が増長しちゃうでしょ?」

由佳里は大きく溜め息をついた。
傍らでは、そんな由佳里の表情を、じっと見つめるもう一人の少年がいる。
彼はさほど目立つ存在ではない…ごく普通の少年というのが正しいだろう…が、彼もまた、間違いなくこのグループのメンバーなのである。
ははぁ…
なるほど。
どうやらこの四人、真由美と田中と呼ばれる少年の二人はくっつきかけているものの、もう一方のカップルは、まだ片思い続行中という仲であるらしい。
もちろん、片思いしているのは、ぼぅ〜っと由佳里を見つめているこの少年に他ならない。
由佳里はしっかり者で、クラスでも委員長をするなど目立つ存在であるのに、色恋沙汰には、まだ疎いようだからだ。

「ね、藤城君も何かいってやってよ。
 このままじゃ真由美がどっか変なとこにいっちゃいそう」

「え?
 そ、そうだな。
 今週末、いってもいいんじゃない?」

どうやら意識が飛んでいて由佳里の話をちゃんと聞いていなかったのか、とんでもない返答をしてしまう少年。

「やり〜、翔。よくいった!」

「藤城君もやっぱり男ね〜」

と盛り上がる二人(真由美&田中少年)に対して、

「もうッ、藤城君まで…
 知らないッ!!」

すっかり怒ってしまった由佳里だった。





とまあ、そんなこんなで、可決されてしまった日曜お出かけ論だが、四人中三人の賛成と合っては、さすがの由佳里も反論できない。
で、結局由佳里もこの土曜の昼から、小田急の新宿駅で待ち合わせに来てしまっているのだった。

「はぁ〜、結局流されてしまったわ」

今流行りの髪型を掻き揚げながら、由佳里は溜め息をついていた。




新宿からは箱根湯本行きのロマンスカーに乗り、そこからは伊豆箱根登山鉄道に乗ること20分。
一向は、真由美の知り合いという大学生にBMWで迎えに来てもらい、箱根にある彼女の別荘へと向かった。
しかし、なんとまあ、立派なことだろうか。
真由美の知り合いの美人さにも驚かされたが、その別荘の豪華さにも目を見張るものがある。
男子二人は、その大学生にメロメロになっていたが、女子二人は二人で高価な品々が飾られているダッシュボードに釘付けになっていた。

「貴方たちが真由美さんの友達だったなんて、お目にかかれて光栄だわ。
 ところで貴方たちはここでやることを知っているのかしら?」

女子二人がダッシュボードに張り付いている間、大きなソファに腰掛ける男子二人に、迎えに来てくれた女子大生は改めて話し掛けていた。

「いいえ、なんか面白い遊びをしてるってことは聞いていますが…」

藤城と呼ばれる少年がそう答えると、

「ふ〜ん、知らないのね?
 それはそれで今夜が楽しくなりそうね」

女子大生は怪しげな笑みを浮かべた。

「で、一体何をするんですか?」

田中少年が何かを期待するような目つきで尋ねると

「うふふ…
 それは内緒。
 夕飯になったら分かるわよ♪」

とさっきの影を含んだ笑みが嘘のように明るく微笑んだ。




そうして四人組が庭にあるテニスコートで汗をかき、夕方になって別荘に戻ってきたときには、更にメンバーが増えていた。

「あっつ〜い、すぐにシャワー浴びなきゃ」

真由美は来慣れているせいか、自分の家であるかのように振る舞うが

「ちょっと、真由美。
 あたしたちは泊めてもらっている身なんだから」

と由佳里は咎める。
しかし、

「まあまあ、由佳里ちゃんも気にしなくていいのよ。
 もしかすると、ここが由佳里ちゃんの家になるのかもしれないんだしね」

と麗佳…あの女子大生が答えた。

「それより、メンバーが増えているわよ。
 紹介するわね。
 高木 剛志、慶応○塾の大学生よ。
 野村 智子、あなたたちと同じ高校生ね。
 今回は、メンバーの都合であたしたちを合わせて七人しかいないけど、初めての三人は十分に楽しめると思うわ」

そういうと麗佳は、剛志と智子を手招きした。
すぐにでもシャワーを浴びたかった由佳里もさすがに挨拶をしなくては、作り笑いを浮かべて頭を下げる。
でも、冷徹な瞳を持つ剛志と、いかにもコギャル…しかもガングロで態度が大きそうな智子の様子に由佳里は内心むかつきを覚えていた。

「あの…シャワーをお借りしたいのですけど、いいですか?」

一通り挨拶が済むと、真由美とは違って、丁寧に麗佳の許しを請う由佳里だが、汗をかいてびっしょりの由佳里を見つめた麗佳は

「ううん、駄目よ。
 せっかくだからもう一汗掻いてからにしましょう」

と何かを企んでいるかのようにいう。

「え?
 どういうことですか?」

分からずにきょとんとする由佳里に対して、麗佳と真由美は影のある笑みをこぼした。




「え?
 儀式?
 な…何なんですか?それ?」

初めてこの”遊び”に参加する三人は素っ頓狂な声をあげた。
何せ”遊び”の内容を聞くのは初めてなのだから仕方あるまい。
だが、聞けば聞くほど、ちょっと後ろめたいような不安な気持ちになるのも当然だった。

「そう…
 この遊びをするは、悪魔の力が必要なの。
 だから、貴方達三人はまず儀式で契約をしなければならないわ」

「契約って」

不安げにつぶやく由佳里。

「大丈夫よ。
 魂を取ったり、命を取ったりするようなものではないし…
 儀式に必要なものもこちらで既に用意しているわ。
 それに儀式を執り行うのはこのあたしだから安心なさい」

それに対して麗佳は極めて落ち着いた口調で答える。

「でも…」

「でも、遊びって、一体全体何をするんですか?

由佳里が言い返すより先に、田中 健太が尋ねた。

「うふふ…
 それは儀式をしてからのお楽しみによ。
 絶対楽しめるから安心なさい」

そういうと、麗佳は奥の…まだ案内されていない部屋へと向かって行った。

「さ、そのままでいいから三人とも付いてきなさい」

三人は…特に由佳里は…不安だったが、仕方なく付いていく。
そして、重苦しく閉じられた両開きの扉の中へ入っていくと、そこは中世の欧州の古城の一室のようだった。
古めかしい雰囲気に、蝋燭だけが灯りとなっている部屋が不気味さを増幅している。

「や、やだッ」

由佳里は思わず藤城 翔の背中に回り込み、翔はドキッとするのだった。
そんなうれしい時間も間もなく、翔にも緊張が訪れる。
何か、人間にも残っている動物的勘がヤバイ雰囲気を読み取っているのか、背筋がゾクリとするような空気を健太も感じた。

「うふふ…
 こちらにきなさい。
 まずは、由佳里ちゃんから」

「は、はぃ…」

オドオドしながら答える由佳里は、いつもでは考えられないほど女の子らしかった。

「さぁ、ここに来て。
 この書類に名前を書くのよ」

由佳里はまるで操り人形かのように、ふらふらと歩いていくと、今にも壊れそうな机の上に置いてある黄色くなった紙に名前を書いていく。
翔は、由佳里に”やめた方がいい”といおうと思ったが、雰囲気がそれを許さなかった。

「そう、いい子ね。
 次はこれをアスタロト様に捧げて」

そういうと突如、蝋燭の光の死角となっていた闇から麗佳がヒキガエルを取り出した。

「ヒッ!?」

そして、顔を引き攣らせる由佳里の…差し出された両手にそっと載せる。
しかし、抵抗することができないのか、由佳里は大人しく、震える両手でソレを受け止めていた。

「さあ、そこの皿の上に載せればいいのよ、由佳里ちゃん」

「は、はぃ…」

そして、また無理やり喋らされたような返事をすると、由佳里はそのまま前に進んでいき、変な形をした大皿の上へ生きたままのヒキガエルを載せる。
すると、その瞬間、呼吸に体を上下させていたヒキガエルが、凍りついたように動きを止めた。

「え…」

翔は思わずつばを飲み込む。
蝋燭という光のせいか、ぬめぬめとした体の動きがはっきりと見えていたせいで、それは間違いなく事実だった。
しかし、なぜ大皿に載せられた途端、ヒキガエルが命を奪われたまでは、さっぱり分からない。
そうしている間にも、由佳里は麗佳の元へと歩いて戻ってくると顔を差し出すように跪いた。

「さあ、これから由佳里ちゃん。貴方を悪魔アスタロト様の庇護の元に入ってもらうわ」

麗佳が昼間とは大違いな冷たい声が由佳里に囁くと、何かの付け爪をした右手の人差し指で由佳里の額を傷つけた。

「由佳里ッ!」

翔がドキッとする間もなく、由佳里の額には血が滲み出る傷が付けられていく…いや、傷というより、何かの文様といった方が正しいかもしれない。
その妙な文様が描かれ終わると、由佳里の瞳から一瞬光が失われた。

「うふふ…
 由佳里ちゃん、これで貴方もあたしたちの一員よ」

麗佳がうれしそうにそういうと、由佳里の額から嘘のように傷が消え、元の綺麗な額に戻っていく。

「え?」

「嘘だろ…」

信じられない目の前の現象に、翔と健太は言葉を失っていた。






そうして、二十分も経った頃、
残る二人も催眠術とでもいうのだろうか、何かの力に操られるようにして無理やり契約をさせられていた。
額に痛みを感じて僅か数十秒で傷が消え去ると、二人は呆然としながら床に座り込んでいる。
それを見ながら、麗佳は文字通り悪魔のような微笑を浮かべていた。

「うふふ…
 じゃあ、せっかくだから、ちょっと試してみましょうか?
 お風呂に入る前に丁度いいエクササイズだわ」

麗佳はそういうと、
先ほどヒキガエルを載せた大皿の後ろから、悪魔の像らしいものを取り出した。
意外と小さいソレは、麗佳の手に載るサイズだった。

「まず…そうねぇ。
 由佳里ちゃんと翔君、試してみる?」

麗佳はそういうと、まだ呆けている二人にその像を差し出した。

「さぁ、触ってみて」

まだ催眠術?が効いているのか、二人は表情を変えることなく、同時にそっと手を差し出すと像に触れる。
その瞬間、二人は今まで体験したことのないような衝撃を体に感じた。
それは、何かが体から飛び出し、そしてまた何かが体に飛び込んでくるような二重の衝撃だった。

「「う゛ッ」」

眩暈がするようなその感覚に意識が元に戻ったのだろうか?
二人は、唸るような声を漏らして苦しみ始めた。

「な、何をしたのッ?」

ようやく瞳に光が戻った由佳里は、驚愕した表情で麗佳に叫ぶ。

「うふふ…
 もうすぐわかるわよ。
 ま、これなんて”遊び”の始まりに過ぎないわ」

だが、麗佳はそんな由佳里に喜んでいるようだった。

「か、体が…
 特に下半身が変な感じなんですけど…
 大丈夫なんですか?」

顔を歪ませながらいう翔に

「あら、どう変なのかしら?
 手で触って確かめてみたら?」

と麗佳は更にご機嫌になる。
そういわれて翔が熱く火照る下半身…特に股間に手を当てたとき、翔はとんでもないことに気づいた。
アレが…男の大事なところが小さくなっているのだ。まるで小学生か幼稚園児並に萎縮してしまっている。そして、本来あるべき袋の部分には、もはや膨らみも玉も存在していなかった。

「あ、あぅッ…
 な、何だ、これッ!!」

しかも、袋があったはずの場所のすぐ傍からの繋ぎ目から、何かが割れだすような感覚が伝わってくる。
翔はただその感覚に翻弄されつつ、股間の異変に固まっていた。

「はぁはぁ…
 藤城君、大丈夫?」

委員長としての使命感からか、四人組のリーダー的責任感からか、自分も体が熱くて死にそうなのに、翔を心配する由佳里。
しかし、あまりにも火照る下半身に折れて、由佳里もとうとう股間へと手を伸ばしてしまう。

「い、いやッ…
 駄目…」

もちろん、同級生の目の前で女の子が股間へ手を伸ばすなんて、抵抗がないはずがない。
由佳里は必死に手を引っ込めようとしていた。
だが、由佳里は次の瞬間、手に変なものが当たるのを感じた。

「あッ、な、何ッ!?
 あ、あんッ!」

股間が熱く火照っている。そして、女の子の肉球が勃起しているのは感じていたが、それが割目から飛び出してくるなんて…
由佳里には信じられないことだった。
そうしている間にも、肉球は球ではなく、何か尖った形を目指して膨張していく。
それは例えようもなく気持ちいい感覚だった。

「ハァハァハァ…
 い、いや…
 何で、こんなことにィ…」

男の子二人の前で痴態を曝け出してしまうことに嫌悪しているものの、肉体的な快感がそれを拒めないようにしてくる。
由佳里は、手の中で大きくなってくるモノを感じながら、倒錯的な快感を何時しか覚え始めていた。

「ううっ、
 何か体の奥にできてくるみたい…
 あっ、口が開いてるッ!?
 股間に口が、口がッ!!」

一方で翔の方は、女の子の割れ目が遂にできてしまったのか、男の子にあり得ないはずの体の裂け目に手を宛がっていた。
男のときのように握れるという感覚はもはやないものの、摩っているとたまらない心地よさがある。
翔は、体が変化していることを理性で把握しながらも、その快感に身を委ねてしまっているようだ。

「い、イヤァ〜ッ!!
 やめて、許して…
 あ、あたしに何でコンナモノがッ!?」

そのとき、由佳里がとうとう悲鳴を上げた。
なぜなら、股間に現れた肉塊が男性のモノであるのに気づいたからだ。先の方で括れていく肉の棒はそれは正しく男性の象徴であるに違いない。

「あらぁ、由佳里ちゃん。
 それが何か分かったのね?」

「お願い…
 これを何とかして!
 どうしてこんなものがあたしに生えてくるのよッ!!」

由佳里は涙を流して、ちょっと錯乱しているようだった。
麗佳はそんな由佳里にエクスタシーを感じているのか、ご満悦な表情を浮かべている。

「うふふ…
 これが”遊び”なのよ。
 翔君と由佳里ちゃんの大事なトコロを交換しちゃったの」

「ウソ…」

由佳里の瞳が恐怖と驚愕に点に変わる。

「そう…
 今由佳里ちゃんに生えてきたものは、翔君のモノなのよ。
 どう?
 結構大きいのかしら?彼のモノは」

「ハァハァハァ…
 そんな…
 じゃあ、これってもしかして渡辺さんのなの?」

その話が聞こえていたのだろうか、すっかり出来上がった顔をしている翔がすっかり突起物のなくなった股間を撫でながら尋ねた。

「そうよ。
 もうすぐ二人の性器は完全に交換されてしまうはずよ。
 どう?
 他人の性器。しかも異性のモノは?」

麗佳は目を細めながら二人の耳に囁いた。

「イヤッ。やめてよ!
 あたしのアソコを返してよ!
 あたし、こんなことしたくてここに来たんじゃないのよッ!!」

すると由佳里は、顔を真っ赤にして麗佳に怒鳴りたてた。

「ふぅん。
 由佳里ちゃんは満足できないって訳ね。
 じゃあ、今から大事なことを教えてあげるわ」

「え?」

「他人と性器を交換して、その性器でオルガスムを体験してしまったら、その性器は貴方達の体と完全に一体化して元に戻れなくなる…
 っていう大事なお話なの。
 どう?分かるかしら?」

「「ええッ!?」」

高校生だけ合って、いくらまで未経験とはいえ、知識がない訳ではない。
それを聞いて二人は愕然としてしまった。

「うふ、どうやら、二人とも内容は理解できるみたいね。
 じゃあ詳しく話してあげるわ。
 他人の性器と交換するのは簡単なことなのよ。アスタロト様にお願いすればね。
 でも、例え片方でもその性器でオルガスムを体験してしまうと、もう一度性器の交換を行うのは不可能になっちゃうわけ。
 固定化されてしまうという訳ね」

「そんな…」

由佳里は、ソレを否定したいとばかりに股間に生えた肉棒を右手で押さえつけながら呟いた。

「うふふ…
 だから、これから翔君か由佳里ちゃんか、どちらかがオルガスムを体験してしまったらもう交換を元に戻すことはできなくなるの。
 つまりオルガスムを体験せずにもう一度交換すれば、もとに戻れるってことね」

「じゃあ、今すぐ交換し直せば…」

「うふふ…
 甘いわね。あたしがそんなこと容易に飲むと思うのかしら?」

「え、まさか…」

「やっぱり、性器の交換の場合は、元女の子の方が虐めがいがあるわねぇ。
 男の子ってす〜ぐ喜んじゃうから」

そういいつつ、翔に視線を移す麗佳。
そこには、元由佳里についていたはずの女の子を感じようと必死に触っている翔の姿があった。

「ハァハァ…
 これが渡辺さんの」

もちろん、翔とて理性はあるし、好きな女の子の前でそんな痴態を曝け出したくはなかった。
しかし、実のところ翔は既に麗佳のマインドコントロール下にあって、欲望を止められなくなっていたのだ。
しかも、それが好きな女の子のモノであったら尚更だろう。

「やめて、藤城君。
 やめてよぉ…
 ひ、酷いッ!」

「ほらね、男の子は女の子のモノに興味津々だから止められないものなのよ。
 でも、女の子は結構そういうのに抵抗ってあるのよねぇ」

「な、何をいっているの、麗佳さん…」

「ほら、もう交換終わっているのでしょう?
 由佳里ちゃんに翔君のモノが生えているのよ。一度男の子体験をしてみたいと思わない?」

「そんな…
 やめて下さいッ。
 そんなことをしたら元に戻れなくなっちゃうんでしょ?」

「そうね。
 でも女の子の肉体に男の子のモノが付いているって面白いって思わない?
 あ…でも性器が完全に男の子になってるから、由佳里ちゃんももう男の子なのよね〜」

「や、やめて…
 お願い、元に戻してッ!!」

「あら、全ての主導権を握っているあたしにそんな口の利き方していいのかしら?
 元に戻すも戻さないもあたし次第なのよ」

「そんな…
 …
 …だったら、麗佳さん。
 お願いします、あたしたちを元に戻して下さいッ!」

由佳里は涙しながら必死に懇願した。

「ふぅ〜ん、そうねぇ。
 さっきまで反抗的だったから、由佳里ちゃんがこれに我慢できたら元に戻してあげるわね」

そういうと、麗佳は由佳里の股間に生えた肉棒を掴んだのだった。





<後書き>
すみません。m(_ _)m
二月の中旬まで多忙なため、試食版としての公開です。
文の肉付けはこれからですし、この先の方向性も多少変更効きますので、ご意見がございましたらお願いいたします。
それと、前述の通りつるりんどうは多忙モード入っちゃってますので、レス等遅くなってしまうかもしれませんが、どうかご了承下さいませ。m(_ _)m

#あと、名前の変更も予定していますし、校正もちょっと終わっていないところがあるので、あまり突っ込まないで下さいね。(^^;
何せ、こういう話って私自身あまり書かないですので、取りあえずどうなのかな?ってことでご意見・ご要望お待ちしています。

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