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「ふふふっ、変身完了っと」 そう言いながら女が微笑む。 その背中に開いていた穴は、ミキミキッと音を立てながら強引に中に潜り込んだ男を呑み込むように閉じ始めていた。 女は脱ぎ捨てられていた下着と服を身に着けると再びにやりと笑う。 「これで僕が今から君さ」 「ど、どういうこと……」 女の足元で、さっきまでその女だった生き物が呻く。 「お互いの皮を入れかえるんだよ。さあ、今度は君の番だ」 女はそう言いながら、転がっているさっきまでの自分の姿、いや太った中年男の皮を取り上げると、皮を無くした生き物に被せていく。 「ほら、これで君は僕になったよ。僕の全てを君にあげるよ。それじゃあね」 「ま、待って……う……ぐっ」 男の皮の穴が閉じ始める。 それを見届けた女は、力なく手を伸ばす男を残して、うきうきと部屋を出て行った。 （作：ｔｏｓｈｉ９） |