僕の目の前に僕自身が現われた。
 …ちょっとちがうか。正確には姿は僕、新優作だ。でも、中身は――

優作(ゆかり):「ちょっと……なんで……」

 僕の姿をした加藤ゆかりだ。優作(ゆかり)もまたゆかり(優作)の姿を見て理解したのだろう。
 僕たちの姿が入れ替わったこと。


優作(ゆかり):「あなた、ダレ…?」
ゆかり(優作):「ダレって……分かってるんでしょう?」
優作(ゆかり):「……新くん、だよね?」
ゆかり(優作):「そうだよ、加藤さん」

 優作(ゆかり)は一瞬だけ、ホッと胸をなでおろしたが、すぐに泣き始めた。

優作(ゆかり):「どうしてこんなことになっちゃったの?!私たち、いったい、どうしちゃったの?」
ゆかり(優作):「大丈夫?落ちついて、加藤さん」
優作(ゆかり):「落ちついていられる訳ないでしょう!?いやよ、わたし…、自分の身体じゃなくなったなんて……これからどうすればいいのか、わからないよ」

 ゆかりからすれば、自分の身体が訳も分からず僕と入れ替わったのだ。急なことに混乱するだろう。そして身体の奥からこみ上げてくる明日からの生活の不安や戸惑いに、身震いせずにはいられない状態だ。
 僕の手元で行われた入れ替わりの手続き。ゆかりにとって甚だ迷惑であり、被害者だ。
 そこまで、僕は……ゆかりのことを考えて入れ替えをしただろうか……。

優作(ゆかり):「どうすれば元に戻れるの?お願いだから私の身体返してよ!」
ゆかり(優作):「それは――――」
優作(ゆかり):「ねえ、加藤くんも一生私の身体になったら嫌でしょう?」

 僕に縋りつくように訴えかける優作(ゆかり)。彼女の涙なら普段、いったいどれだけの男たちが助けに来るだろう。だが、いまやその表情は僕、優作の泣き顔はただ格好悪いだけにしか映らない。誰も助けには来ないし、誰もが見て見ぬ振りをして通り過ぎていく。
 それが僕の過ごしてきた学校生活の末路なのだろう。学校で誰も助けに来てはくれない。でも、ゆかりはそうじゃない。
 学校で皆と楽しく過ごしてきた生活は、僕とは真逆の学園生活だろう。顔が可愛い、皆に好かれる。自己に執着するからこそ、僕もゆかりに憧れていた。
 僕もゆかりになりたかった。

ゆかり(優作):「いや、そんなことはなーー」


優作(ゆかり):「私は嫌よ!!」

 
 はっきりと、ゆかりは僕を拒絶した。
 
優作(ゆかり):「新くんの身体なんて耐えられない!せっかく私、高校生になって綺麗になったのに、今までの努力が台無しになるなんて、そんなの絶対いや!」

 僕をはっきりと嫌悪した。告白したとしてもそこまではっきりと否定しないだろう。
 入れ替えによって僕にもたらした憧れは――いま、この瞬間、ピシリと音を立てて崩れ去った。

ゆかり(優作):「加藤さん」

 僕は静かに告げた。

ゆかり(優作):「入れ替わった理由を知りたがってたよね?」
優作(ゆかり):「知ってるの?」

 僕はスマホを手に持ってゆかりに見せつけた。画面の中で起動するアプリゲームによる、入れ替えの反映。

ゆかり(優作):「僕がこれで頼んだんだ。加藤さんと身体を入れ替えさせてって」
優作(ゆかり):「・・・・・・っ!」

 突然、ゆかりが一発僕の顔に平手打ちをした。男性の大きな掌が、ゆかりの小さな顔を打って、頬を赤く染めあげた。

優作(ゆかり):「新くん……サイテーの屑よ!」

 今までで一番強い口調で僕を非難する。一瞬でも味方だと思ったゆかりは力の限り僕をなじった。
 僕はそれを受け止めた。受け止めて受け止めて・・・これで、僕がゆかりに思う同情心はなくなった。

優作(ゆかり):「早く元に戻して!いますぐ!」
ゆかり(優作):「わかったよ……………」

 二人で教室にさり気なく移動させる。これから先のことを誰にも見られないようにするために。
 僕の後を続くようにゆかりさんも教室に入った。
 そして、誰もいない教室の扉が締められた。



 ソーシャルゲームでTランS(後半)
 作者:村崎色



優作(ゆかり)「きゃああああ―――!!?」

 教室に響くゆかりの声。僕の野太い声で響くその音はあまり良いものではなかった。
 しかし、女性より男性の断末魔を聞く方が、より心地良く聞こえるものである。
 今やゆかりは椅子にロープでくくりつけられて身動きが取れない状態にされていた。
 どうやったかなんて、そんなの簡単だよ。「じゃあ元に戻るために身体を入れ替えるから、すこし目を閉じていてね。絶対に目を開けないでね」って言ったんだ。
 そうしたら、素直に言うことを聞いてくれたよ。視覚さえ奪えばあとは一瞬。紐の感触を、「身体を入れ替えているせいだよ」って言い続けている内に、椅子に縛りつけることを完成させたんだ。
 もうこうなったらどうにもならない。椅子から立てないように手足を括りつけておけば、目を開けたところで怖くない。

優作(ゆかり):「新くん、なにしてるの?」
ゆかり(優作):「だまれよ?こんなこと普通じゃ味わえないんだよ――?」

 ニヒルに笑う僕の表情。今までゆかりだって浮かべたことのない不敵な笑みのまま、僕はゆかりを見下した。ゆかりの穿くズボンのチャックを開けて、僕はかつてのムスコだった逸物を外気に曝しだした。
 既に少し立ち始めている肉棒。僕は何の容赦もなく、ゆかりの手で掴んで大きく扱き始めた。

優作(ゆかり):「ぁぅっ!」
ゆかり(優作):「――女の子が男の子の快感を味わえるなんて」

 ゆかりの手で扱かれて、僕の逸物が反応を示し始めた。大きくそそり立つ肉棒は若さのせいか、天井を向いて勃っており、硬さも長さも十分なほどに成長していた。

優作(ゆかり):「そんなこと頼んでないでしょう!?」
ゆかり(優作):「んふふ。頼んでなくても、身体は正直に反応してるよ?」

 しこり続ける僕の動きに、逸物は際限なく伸びて行きそうだった。僕に指摘されたゆかりは顔を真っ赤にして反論していた。

優作(ゆかり):「こ、これは違う!ちがうの!」
ゆかり(優作):「へぇ〜。何が違うの?」
優作(ゆかり):「ひぅっ――!」

 皮を剥いた逸物の亀頭部分を、掌でグリグリと擦りつける。ビクビクと震える逸物の反応がとてもおもしろかった。

ゆかり(優作):「加藤さんもオナニーするのかな?それじゃあ、チ〇ポを想像してクリ〇リス弄ったりするの?・・・どう、これがチ〇ポの感覚だよ?すごいでしょう?」
優作(ゆかり):「やめて、新くん……」
ゆかり(優作):「本当にやめてほしいの?素直じゃないね?」

 僕の口から涎を垂らして亀頭に塗りかける。赤く腫れた亀頭に湿り気が増してさらに快感を高めていく。

ゆかり(優作):「温かいでしょう?唾液で濡らせばもっと気持ちよくなるんだよ」
優作(ゆかり):「いやぁ・・・やめて、汚いよ」
ゆかり(優作):「汚いって、フフ、自分の唾液でしょう?汚いってことないでしょう?」

 今まで自分のことが好きだったゆかりでも、自分の唾液までは愛せないのだろうか。
 
優作(ゆかり):「だって――!」

 それとも――

ゆかり(優作):「ああ、そうか。今は僕の身体だもんね!この身体はもう加藤さんのものじゃないんだ」

 ゆかりにも次第に入れ替わったと言う自覚が芽生えてきたのだろうか。
 逸物から湧き上がる快感の心地良さに流されて、男性としての自我が芽生えてきたとしてもおかしくない。

優作(ゆかり):「ちがう!それはわたし・・・私の身体!」
ゆかり(優作):「ウフフ、そうよねぇ。この身体はわたし、加藤ゆかりのものよ」
優作(ゆかり):「ひっ――!」
ゆかり(優作):「そしてあなたは新優作くんでしょう?違う?」

 ゆかりの目の前で完璧に演技して見せる。ゆかりは目を丸くして動揺を隠しきれなかった。

優作(ゆかり):「新くん ……ウソ…その口調……?」
ゆかり(優作):「どうしたの、新くん?私におち〇ぽ扱いてもらうのがそんなにイヤ?…私、本当は新くんのおち〇ぽすごく食べたかったんだ。あっ、また大きくなった。すごい硬くなってるね、新くんのおち〇ぽ」

 イヤらしく笑って、目を蕩けさせて、手に持つ逸物を扱き続ける。顔を近づけて逸物のにおいを嗅ぎながら、鼻から吐く息を逸物にかけさせてゆかりの動揺をさらに誘う。

優作(ゆかり):「新くん?新くんだよね!?冗談はやめてよ」
ゆかり(優作):「冗談じゃないよ。今から加藤さんがおち〇ぽ食べるところを見せてあげるんだよ。こうやって男性のおち〇ぽ食うんだってところ、よく見ておいてね」

 僕がゆかりの前で口を大きく開けて、逸物を口の中に包み隠した。ねっとりとした口の粘液と温かく湿った口内がゆかりの射精感を昂らせた。

ゆかり(優作):「むちゅるむちゅる…、っつぺっ…ちゅぱ…んんっ……はぁん……ぴちゃ…ぺろぺろ」
優作(ゆかり)「あっ、あっ、なにこれ……すごい……ああっ!」

 涎をたっぷり含んだ舌で逸物を絡ませて、吸ってやる。ゆかりが腰を引いて逃げようとするも、僕は逃がさないように激しく顔を前後に振った。
 時おり口から出して亀頭の先端を舌先でつつく。グリグリと舌を尖らせて中をえぐるように舐めてやると、ゆかりは悦ぶように腰を跳ねあげた。

ゆかり(優作):「ちゅぱちゅぱ……じゅる…ぢゅるるるるぅ〜!」

 逸物にむしゃぶりつく僕の顔を見て、ゆかりは息を荒げていく。

優作(ゆかり):「わ、わたしがおち〇ぽ舐めてる……そんなに、イヤらしくないもん…」
ゆかり(優作):「んふふ……わらひのおくちのなかで、どんどんおっきくなってひくね」
優作(ゆかり):「こんなの…だめ、わたし…ヘンになっちゃうよ」

 もう爆発寸前にまでなっているゆかりの表情を見て、僕は一度口から肉棒を吐き出した。唾液に濡れた肉棒は吐き出された瞬間にビクンと大きく震えていて、ゆかりは歯を食いしばって射精を踏みとどまった。

優作(ゆかり):「くぅ〜〜〜っ!!」
ゆかり(優作):「アハハっ!そんなところで吐き出したら、明日この教室を使う生徒たちに気付かれちゃうかもしれないね。まっ、それならそれでいいんだけどさ」

 僕は着ている制服を脱ぎ棄てて、ゆかりの身体を生まれたままの姿にする。裸の姿を見るのは僕も初めてだけど、ゆかりの身体も既に乳首を勃起させるほどに興奮していたのだ。
 オナニーの後にフェラもしたんだ。もう肉棒を受け入れる準備も終わっていた。

優作(ゆかり):「ちょっと、なにするの!?」
ゆかり(優作):「ここまできたら最後までしたいだろう?」

 僕はゆかりの身体に乗りあげ、肉棒の上にゆかりのおま〇こを宛がった。肩に手を置き振り落とされないように力を込めると、僕は肉棒を膣内へと押し込んでいった。

ゆかり(優作):「ひぅぅっ!!」
優作(ゆかり):「ああぁぁぁっっ!!?」

 ゆかりの膣内は僕の逸物を侵入させるにはちょうどよかった。ゆかりが処女じゃないことに気付き、膜を突き破る感覚はなく、逸物をぐいぐい奥へと咥えこんでいく。
 しかし、決して膣内は広くなく、肉棒が肉壁を擦る感覚が脳内にビリビリと響き、快感でおかしくなりそうなほどだった。

ゆかり(優作):「あふぁ……僕の中に…おち〇ぽが入ってるんだ……。これが、加藤さんの快感なんだね……」
優作(ゆかり):「やぁ…言わないでぇ!しずまってええ!」
ゆかり(優作):「ムリだよ。僕がガッチリ咥えこんでるんだもの。ほらっ、こうすれば、もっと締まるでしょう?」

 お尻に力を入れて膣内の締まりを強くする。逸物をガッチリ咥えて放さないほどの締めつけを与えると、ゆかりは喘いで身体を身震いさせた。

優作(ゆかり):「あぁ……だめぇ!!わたし……いっちゃうっっ!!」

 ドピュ……ビュッ…ビュッ…!

 精液が子宮口を突く前に吐き出してしまう。子宮に流れる量より、お尻に零れていってしまう量の方が多く感じた。

ゆかり(優作):「あっ!……あぁ……もぅイっちゃったんだ。はやいね」
優作(ゆかり):「はぁ…はぁ…はぁっ……」

 不完全燃焼の僕はゆかりの顔をまっすぐに見つめた。

ゆかり(優作):「でも、まだイケるよね?頑張って、もう一回イってみせて……チュッ」
優作(ゆかり):「うぅっ!!?……ふぅっ……ぅっ…」

 キスを交わした僕の舌に、ゆかりもまた舌を絡ませてくる。涙を流しながら、それでも自制できない自分に嫌気をさしながら、止められない腰の動きに膣内を擦る感覚に声を喘ぎ漏れる。

ゆかり(優作):「ふあぁあぁ!!ゆかりさんのおち〇ぽ、また、硬くなってる……すごい…子宮にがんがん突いてくるぅ!」

 一度絶頂を迎えてもすぐに硬さを取り戻した肉棒は、溢れんばかりに濡れているので、簡単に子宮口へ押しこんでくる。たまらず喘ぐ僕の表情に、ゆかりもまた腰を跳ねて肉棒を奥へとねじ込んできた。

優作(ゆかり):「あぁんっ……もぅ、やだぁ…とめられないよぉ……いってえ、ほしいのぉ!!」
ゆかり(優作):「くあぁぁっっ!!?い、いかせてぇ…優作くん!わたしを、いかせてぇぇ!!」

 ゆかりが女性を犯す感覚を味わい、僕が男性に犯される感覚を味わう。
 共に味わえるはずのない快感を体験しながら、感覚が麻痺を起こしていく。

ゆかり(優作):「ひぃぃ!!ソコ、いいのぉ!!もっと突いてぇ!!おち〇ぽ、おち〇ぽほしいのぅ!」
優作(ゆかり):「あひぃ!わたし、また、いっちゃうぅ!いこう、一緒に……!」
ゆかり(優作):「ああぁ、くるっちゃうぅ……わらひ、もう、イク……いっちゃうからぁ!!」
優作(ゆかり):「あっ!あっ!でるぅ――!!」
ゆかり(優作):「ひぎぃぃ―――!!?あぁぁっ……ぁっぃ……」

 今度こそ、子宮に大量に流れてくる精液の感覚に目の前が真っ白になる。身体が硬直し、肩を掴む手に力が入る。
 身体の中が重く、体力を使って疲労困憊の身体から脱力が抜ける。
 これが女性の味わうセックスの快感。酔いそうになるほど心地良い、ゆかりの快楽。

ゆかり(優作):「ハァ…ハァ…ハァ………うふふっ…。気持ち良かったよ、優作くん……」

 僕は、抱きついたゆかりの目の前で、はっきりと言った。
 その時に浮かべたゆかりの表情は忘れることのできない。あの、絶望に溢れた、後悔の表情を――――。


 ・・・
 ・・・・・・
 ・・・・・・・・・

優作(ゆかり):「サイテー!!ほんっとうに最低!!」

 終わった後、自我を取り戻したゆかりが、再び僕をなじる。項垂れ、泣き喚き、椅子に結んだ紐を引きちぎって襲いかかってきそうなほどに暴れたゆかりだが、体力が供合わずに、椅子が倒れて今や床に転がっている有様だった。
 あまりにも可哀想なので、僕は紐を解いて彼女を解放した。それでもゆかりは動かなかった。

ゆかり(優作):「もうすべて終わったんだよ」
優作(ゆかり):「なにが!?入れ替わってもいないじゃない!なにも終わってないわよ!!」

 未だに元に戻れると信じているゆかり。そんな彼女に僕は終わりを告げたのだ。
 復讐でもない。入れ替わりでもない。

ゆかり(優作):「僕が終わったって言ってるのは……きみの人生だよ」
優作(ゆかり):「……………………えっ?」
ゆかり(優作):「きみは未だに誰かが助けに来てくれると思っているの?『優作』の姿になったきみを、誰が助けに来てくれるのさ?――きみは僕に種付けをした。『ゆかり』の姿になった僕をね」

 過程があったとしても、残るものは結果だけ。
 優作がゆかりを犯したという事実のみ――。

優作(ゆかり):「………………あっ――」

 ゆかりがそのことに気付いた時には、僕は学校に残っている全員に聞こえるくらいの大声を廊下に響かせた。

ゆかり(優作):「きゃああああああああああ!!!たすけてぇぇ!!」

 ドタドタと廊下を駆ける音が近づいてくる。僕はその音を聞いてゆかりに対して嗤いが込み上げてきた。

ゆかり(優作):「これで間もなく人が来る。僕ときみ、いったい先生がどちらの意見を取り入れるのか楽しみだね」
優作(ゆかり):「ウソでしょう……優作くん!」

 顔面蒼白になるゆかり。涙が枯れてもまた溢れて零れ堕ちる。どん底からさらに堕ちる二番底。這いあがることのできない絶望の表情を、僕は見下して突っぱねた。


ゆかり(優作):「これできみの人生は詰んだね。アハハ……アハハハハハっ―――!!!」


 ・・・
 ・・・・・・
 ・・・・・・・・・

 ――――扉が開いた。

先生:「どうしたんだ、いったい……これは!!?」
ゆかり(優作):「先生……!!」

 泣き声で先生に飛び付く。裸のゆかりが先生に助けを求めてきたことで、血相を変えた先生が、鬼の形相で優作を睨んでいた。

優作(ゆかり):「先生!!違うんです、これは…わたしじゃなくて……あいつが全部仕組んだことなんです!!」
先生:「新。いいから職員室に来なさい。今すぐだ」
優作(ゆかり):「先生――――っ!」

 先生に連行される優作。それをゆかりは助けに来た先生の腕の中で見つめていた。身震いして恐怖を演じたゆかり。
 崩れ落ち、一人では歩くことのできない優作を見て、口元を釣り上げたのだった。


 ・・・
 ・・・・・・
 ・・・・・・・・・

 あれから、加藤ゆかりとなった僕は無事に高校も卒業し、いまや二児の母親になっている。
 本物のゆかりがその後どうなったのか知らない。高校を中退し、誰も姿を見ていないという。
 とあるソーシャルゲームで僕たちは入れ替わった。その結果、僕は一人のクラスメイトを社会から抹殺してしまった。
 恐ろしくあるものの、それは人の使い方次第だ。
 現に僕は幸福を手に入れているのだからね。
 また5年、10年後……TS解体新書の発展を望まずにはいられない。
 そしてまた、周期的イベント開催のおしらせが、携帯に届くのを心待ちにしているのであった。



 Fin




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