ニセ痴女

作:ほげちぃ



俺には夢がある。

いや、そんなに大層なもんじゃなく、ほんとに些細なものだ。
ただ、俺が男であるがゆえに、少々実現が難しいかもしれないけどな。


俺の夢は・・・電車で痴漢に会うことだ。



自分が同姓愛者であることを自覚したのは、学生のときだった。

女の子と遊ぶより、男同士でツルんでるほうが楽しかったし、それが普通だと思っていた。

けど、同姓だろうが異性だろうが、恋愛対象として捕らえているわけではなく、特定の誰かを好きになったことはなかった。

なので、単に性欲の対象が同姓だっただけ、ということかな。

そんな俺は最近、電車で本物の痴漢に会いたいと思うようになっていた。
問答無用で男の人に嬲られたい。
どうやらMの気もあるらしい。

ただ、やっぱりハードルは高かった。

そんなサービスをしてくれる風俗店はなかったし、知り合いのゲイに頼んだところで臨場感が足りない。
やはり実際に電車に乗らねば物足りないだろう。

襲ってもらうための一番手っ取り早い方法は、俺が女になることだ。

でも、男のゴツい体で女装したところで、そんなバケモノを相手にしてくれるとも思えない。
なにより、自分の女装姿を想像して萎えた。

あとは肉体改造かな。
エステに美容整形とか薬剤投与とか。

TVに出てる芸能人にも、男なのに女にしか見えない人もいる。
俺でも実現は可能かもしれない。

ただ、それにかかる費用を考えると、やっぱりムリか。
数百万単位の金がいるだろうし、そもそもそんな金は無かった。

さてどうしよう、と次の方法を考えていたところに、ある機械の存在を知った。

○○研究所の人体実験シリーズ その7
スキンメーカー

写真をその機械に入れると、そこに写ってる人にそっくりの皮(着ぐるみ)を作ってくれるそうだ。

早速取り寄せてみる。
少々値は張るが、肉体改造を考えれば安いもんだ。
高校生のバイト代でも払える程度だしな。


数日後、モノが届いた。

俺は予め用意しておいた写真を、その機械に入れてみた。
盗撮ゆえ、ちょっと遠目の写真だけど、大丈夫かな・・・。

写真に写ってるのは、駅でみかけた綺麗なお姉さんだ。
20代後半くらいかな。
ゲイの俺でも、女性の美しさくらいはわかる。

ブプ、ピー。

特にエラーもなく、処理が終わったようだ。
なにか布のようなものが排出されてきた。

まだ暖かいそれを広げて、俺はぎょっとした。

中身の入ってない、ぺらぺらの袋みたいなものだったが、それは写真の女性にそっくりの形をしていた。
まるで、その女性からそのまま皮を剥いだみたいだ。

よーし、この皮を被って女性に変装すれば、きっと俺は・・・。

俺はこみ上げる期待にほくそ笑んだ。


翌日
俺は皮を被って、朝の電車に乗り込むべく駅に向かった。

若草色のスーツにレースのTバックを穿き、ナチュストにヒールという格好だ。
これならどこからどう見ても通勤途中のOLだろう。

実際、皮を被ってみて驚いた。
あの皮はただの着ぐるみではなかった。
着てみると、体型、声、体の機能までも女に変身してしまったのだ。

期待に胸を膨らませ、電車に乗り込む。
この路線は、車内が混雑することで有名な線だ。
痴漢も多いと聞く。

乗ってすぐは、まだ人もまばらだった。
都心に近づくにつれ、人も増えるだろう。
俺は車内の隅の吊り革につかまり、人が乗ってくるのを待った。

・・・だいぶ人が増えてきた。
ギュウギュウというわけではなかったが、床の隙間はほとんど見えない。
それより、発車停車で、人に寄りかかろうとする人がいるのは勘弁してほしいなー。
うしろの人も、なんかくっつき気味だし・・・。

と、そこで気がついた。
お尻になにか当たってる。

ガタン、と発車時の揺れがあったとき、それが俺・・・あたしのお尻の割れ目にスッポリはまった。

あ、やっぱり・・・。

とうとう痴漢に遭遇できたんだ。
よーし。

あたしは、電車の揺れに合わせて、不自然にならない程度にお尻を揺らした。
すると、お尻の中でムクムクととそれが大きくなっていくのを感じる。

最初はソフトタッチだったけど、段々強く押し付けてくるようになった。
あたしも上下に揺らして、ピストンを手伝う。
そのうち、ぴくぴくとした感触が伝わってきた。
イったみたい。

ちょうどそこで駅に着き、その痴漢はそこで降りてしまった。
なんだ、自分だけ気持ちよくなっちゃって、ズルい。

その駅は乗り換え駅だ。
一度車内からごっそり人が減り、どどっと乗り込んできた。

あたしの周りもぎゅう詰めで、四方を囲まれた形になってしまい、身動きもとれない。
かろうじて、吊り革はキープした。
人の肩越しに掴んでる。

それにしても、これだけ混雑してるのに隣のおっさんは新聞を広げてるし、うしろの人のカバンが腰に当たってるしでサイアク。

電車が発進した。
おっさんはせわしなく新聞のページをめくってる。
そのたびに手があたしの胸に当たる。
ワザとか?
うしろの人も、カバンを持ってる手があたしのお尻に当たってるし・・・。
って、もしかして!?

あたしは、キター!!・・・かも、と心の中で叫んだ。

電車は走る。
痴漢たちは、段々と密着度を増してきた。
おっさんの手は、もうあたしの胸にくっつけて離れないし、うしろの人もどんなに揺れても位置を変えない。

すると、どこからか手が伸びてきて、あたしの胸をまさぐってきた。

最初は、たぷんと揺らしてくる感じ。
あたしがスルーしてると、掴みから揉みに変わってくる。

んんん、気持ちイイ。
女の胸って敏感だな。

腰にも、人の手で触られている感触がする。
お尻を撫でられたり揉まれたり。
そのうちスカートをたくし上げられ、股間を撫でてくる。

んっ・・・っ・・・

声が出そうになるが、我慢する。

ブラウスのボタンを、ひとつふたつ外され、そこから手が入り込んできた。
ブラジャーの中に突っ込み、生で乳をつかまれる。

乳首が立ってるのがわかった。
くりくりと摘まれたり撫でられたり、弄ばれる。
あっあっあっあ

あたしは吊り革を片手で掴んでいた。
あいているほうの手を掴まれ、何かを触らせられる。
男性の股間だった。

あたしはそれを握って、シゴく。
何度か擦ると、ドクドクとした感触がした。
早い。

さすが、時間との勝負をしてる人たちだ。

ビッ、ピー

下のほうで何かが裂ける気配。
どうやらストッキングが破られたらしい。

直接股間に手を入れられる。
Tバックはしっとりと湿っていた。
それをめくられて、手マンをされる。

んくっ

思わず締める。
それでも、くにくにと動かしてきた。

あ、あああ・・・

目をつぶって、声が出そうになるのを必死に耐える。
顔も紅潮してるのがわかった。

夢にまで見た痴漢に会ってるというシチュエーションが、あたしをさらに興奮させていた。

脚がガクガクしてる。
ツ、と股間から何かが伝い落ちていく。
もう、ぐしょぐしょだった。

すると、指が抜かれた。
もうおしまい?

そうではなかった。
胸のほうはまだ揉まれている。

腰を掴まれ、股間にナニかがあてがわれた。

ぐい、っとソレが入ってくる。

あぐっ!

危うく声が出てしまいそうになるところを、隣のおっさんが口を塞いでくれた。

股間のナニは、あたしの中いっぱいに入っている。
それは、電車が揺れるたび、あちこちを突いてきた。

男だったときは知らなかったこの感覚。
女ってすごい。

何度も突かれ、あたしは朦朧としてきた。
ああ、イキそ・・・。

そのとき、電車がガタンと跳ね、強い突きがきた。

!!!

一瞬真っ白になる。
同時に怒涛のように押し寄せる快感。

・・・イってしまった。

さらに、あたしの中で脈打つものを感じた。
膝に力が入らず、カクンと倒れかける。
それを、おっさんが支えてくれた。

床に膝をつく。
すると、ぬっと目の前にナニを出される。

あたしはそれを、おいしくいただいた。


主要駅に着く。
乗客がごっそりと降り、人波に乗ってあたしも電車を降りる。

髪も服装も乱れ、ストッキングも破れてぼろぼろになったあたしを見て、駅員がすっ飛んできた。
何か言ってるみたいだけど、耳に入らない。

ああ・・・よかったぁ・・・。

じゃ、明日は女子高生に化けて乗ろうかな。




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