10年語り(気ままなつぶやき)



第31日(3月31日) 最後に

 さて、今日で10周年記念企画は終わりですので、この10年語りも今日が最後になります。31回もお題を決めて語れるかなと危惧していたのですが、最終日まで到達できてほっとしています。明日からは通常更新に戻りますが、明日からも常連作家さんからいただいた新作の掲載が待っていますので、どうぞお楽しみくださいね。
 ちなみに、この10周年記念企画中に「TS解体新書」のファイル容量も遂に100Mbを超えてしまいましたので、HP用容量が100Mbまでだったビッグローブのままだったらアウトでした。
 がんばって更新しながら10年経ってしまいましたが、また新しい気持ちで更新していきたいと思います。これからもどうぞご愛顧ください。

第30日(3月30日) アクセル・クイーン ライナーノート

 これまでに「入れかえ魂」や「夢幻館」で企画したいくつかの同人誌出版に作品参加を誘われて同人作品を書いてきました。でも「アクセル・クイーン」は今までの同人誌作品とは少し違う性質のものです。後書きでも触れていますが、先に書きはじめて後から漫画の原作としてHIROさんに漫画化してもらったものです。
 HIROさんらしい漫画作品の原作ということを念頭において設定したのですが、HIROさんが自サイト「ろじうら館」で扱っておられるのは緊縛作品と変装作品ですが、その本質は快活な少年漫画的なものだと思いました。そしてレースと時代劇を得意とされています。ということで、基本設定はレースクイーンとレーサーの入れ替わりとレースをメインにした作品にしようと思いました。最初は「女性レーサーになりたかったけれども、夢破れて、それでもレースに関わりたいとレースクイーンとしてレースチームに身を置いている女性が、でも夢を諦めきれずに、ふとした事で手に入れた入れ替わり薬で無理やりレーサーを体を入れかえてしまう」という、女性側の視点で書きはじめてみました。でも途中で行き詰ってしまったんですよね。何故なのかその時はわかりませんでしたが、漫画化された時にキャラの「TS的な」欲とかどろどろした心理面とかを描くのはもしかしたらHIROさんの絵には向かないのかもしれないなと感じたのかもしれません。どうにもHIROさんの絵で漫画化されたシーンが頭の中に思い浮かばないんですよね。それで謎の組織に踊らされた男(世良啓介)を入れ替わりの中心に置いた、もっとドタバタした要素を取り入れたのが漫画版「アクセル・クイーン」の原作です。だから女性になりたい、或いは男性になりたいという欲望を持ったキャラは登場しません。
 HIROさんに出来上がった原作を読んでもらったところ、是非漫画化してみたというお返事を、しかもキャラのラフデザインまでつけていただきたき、それからとんとん拍子に漫画化が進行していきました。HIROさんは自身のこれまでの経験から、キャラや車、メカニックにレース場とデザイン設定を起こされて、そしてネーム作りから下書き、そして最終稿と実に丁寧に、というかまさしくプロそのものの手法で製作されていることもあり、HIROさんからよくわからないシーンの事やキャラの心理面についていろいろ聞きたいということで、メールで頻繁に打ち合わせをしました。実のところ原作付きの場合は実際に会って打ち合わせをする主義ということでしたが、それを今回はメールでやっていただいたんですよね。まあ、私も口下手なので、お会いして説明してもうまく伝わったかどうかわかりませんが。HIROさんの意見を取り入れ、そして私には無いレースの知識や人脈からの情報を取り入れられて完成したのが「【漫画版】アクセル・クイーン」です。後半はかなり原作と変わっています。例えば、優勝した最終レースの表彰台で、シャンパンシャワーの最中、真紀が慎一に飛びついてキスをするという風に描いたのが原作の最終レースの最後だったのですが、「そんなこと現実にありえない。関係者に迷惑かけるだけだし、お馬鹿なレースクイーンと顰蹙を買うだけだ」という意見があったということで、この辺りはHIROさんのアイデアにお任せしました。漫画版のこのシーンは、実に見事だと思います。
 漫画作品の出来には、私も大満足していますが、もっと心理面を描いた原作を提供したほうがHIROさんの新しい可能性を引き出せたのかもしれないなという気持ちも少しあります。
 さて、今回同人漫画としてDLsiteとDMMで「ろじうら館」から販売されましたが、失敗したなと思ったのは作品名でしょうか。「アクセル・クイーン」という作品名は①レーシングチーム「アクセル」のレースクイーンがヒロイン、②入れ替わり薬の原理は体細胞の新陳代謝を加速(アクセル)して細胞レベルで体を入れかえてしまう(執筆中にオンエアしていたアニメ「アクセル・ワールド」がヒントでした)からつけたのですが、作品名からはどんな内容なのかがわかりにくいんですよね。たくさんダウンロードされている作品は作品名に内容がストレートに表現されているものが多いです。例えば「レースクイーンと入れ替わって陵辱されてしまった俺」とかそんな感じなんでしょうね。その辺りも、もし次に機会があれば研究しておきたいものです。
 「【小説版】アクセル・クイーン」は原作版を前後編に分け、いくつかのシーンをもう少し補足したものです。ですから漫画版で修正された箇所はほとんど反映されていません。面白いのは各キャラの性格が漫画版と小説版で微妙に違うこと。両方見られた読者がそれをどの程度感じるかわかりませんが、私は結構感じました。でもそれも良い事なんだろうと思います。漫画版はまさにHIROさんと私の二人で作り上げた作品だという証しですから。とにかく良い経験ができました。

第29日(3月29日) ブログとツィッター

 「TS解体新書」は開設以来、作品主体というか、作品が見やすいサイトであることを目指したパソコン対応のHPとして運営しています。昨今のサイトはブログサイトが主流ですが、私は自分で使うツールとしてはブログが好きではないんですよね。その日その日の記事や作品を掲載し、更新していくには良いと思うのですが、いろんな作品を掲載していくと、後でどこに何があるのかわかりにくいのが一番の欠点かなと思います。ブログだったら「お祭り」のようなものは企画できなかったのではないかと思います。勿論、それは他のサイトを否定するものではありません。現「Ts・TS」のように魅力的は運営をされているサイトもたくさんありますよね。ツィッターはほとんど作品掲載の告知に使っていますが、いまひとつ使いこなせていないような。もっと使い方があるかもしれないなって気はするんですが、もう一歩踏み込めていません。ちなみにFacebookはやっていません。

第28日(3月28日) これがTS本だ

 TS関係のコミック、小説、DVD作品の紹介をするページとして2008年の10月から追加した「これがTS本だ」のページ。TS関連商業作品のデーターベースを作りたいという気持ちと、流行りだしていたアフェリエイトを少しやってみたいという気持ちが相まって作ってみたページです。アフェリエイトにもいろいろな形式がありますが、HPのあちこちのページにべたべた貼るのは雰囲気が壊れるのでやりたくありませんでしたので、ひとつの独立したページに集約したという意味もあります。興味ない人は「これがTS本だ」ページに入らなければ良い訳です。最初はAMAZONで扱われている作品だけでしたが、今では同人誌や電子書籍が販売されているDLsiteとDMMの取り扱い作品も紹介しています。紹介作品の増加と共に購入される作品の数も増加する傾向でしょうか。このページの更新も結構負担なのですが作業しただけの反映があります。①まめに更新すること②継続すること③HPの内容と相関性のあるものの紹介をすること。この三つがアフェリエイトの運営には必要かなと思います。継続は力なりという事を感じます。

第27日(3月27日) ◎◎◎さん

 確かよしおかさんを通しての縁だったと思いますが、◎◎◎さんからイラストをいただくようになったのは2007年5月の「皮モノ祭り」のこと。それ以来、たくさんのイラストや資料をいただいたり何か企画をする度に応援イラストを描いていただいたりと、本当に懇意にさせていただきました。その◎◎◎さんと震災を通して二人でミニオフ会をするようになったというのも微妙ではありますが、お会いした◎◎◎さんは素敵な方でした。そしてお会いして改めて縁を感じましたねぇ。2011年9月18日の目黒のさんま祭りに誘われたのが初めてでしたが、それから都合3回お会いしています。どちらかというと、私は聞き役であることが多いのですが、逆にそれ位話題と経験の豊富な方で、その場で即興で描かれる作画の腕前共々、いつもいろんな意味で脱帽させられる事が多いです。いただいた生イラストは宝物です。何よりも前向きに人生を送ろうとされていること、笑って話される中に凄みを感じさせますよ。早く故郷で生活基盤ができることを祈って止みません。(◎◎◎さん、もし読まれていたら今回こんな話題ですみませんでした)

第26日(3月26日) 震災

 2011年3月11日の震災時の状況については2011年の更新日記に書いていますが、当日自宅に帰ることができず、帰宅したのは翌日の午後になってしまいました。「TS解体新書」の更新も作品の掲載はそれから1週間後になってしまいましたが、日記には12日以後周辺の状況を記しています。自分が無事な事を関係者に知らしめる為にも早く更新したほうがいいと思いましたが、でも作品を何事も無いように掲載するというのにも引っかかりがありました。実際そんな余裕もありませんでしたし。そこで1週間は日記の更新だけに留めたんですよね。関係者の生存確認もよしおかさんをはじめすぐに連絡を取り合っていただき、ほとんどの方は無事だったのを確認できて良かったのですが、連絡がどこにも来なかったのが◎◎◎さんで、本当に心配でした。3月31日に掲示板に被災されたものの無事であることを書き込んでいただいたのを見た時には心底ほっとしたものです。

第25日(3月25日) 「魔法少女まどか☆マギカ」と「魔法少女さやか☆アキラ」

 2011年「魔法少女まどか☆マギカ」の存在を知ったのはSKNさんのサイト「Branch Time」で公開された漫画作品からでしたが、最初は魅力的なTS作品として見ていました。今ではまどマギ第3話をモチーフにしていたことがよくわかるのですが、この作品に原作がある事を知ったのは公開されてから少し後の事です。下のQB事件があった後、ネットで調べ、そして実際にアニメを見てみると、いっぺんにその魅力に取りつかれてしまいました。でも私が見始めた時には既に第8話だったんですよね。さやかが魔女になってしまう「あたしって、ほんとバカ」のお話で、魔法少女の話なのに何でこんなに暗いのかって思いましたが、でもこの回を見ただけでただのアニメではないと感じました。それからニコニコ動画で課金払って第1話から見ましたが、第10話以降は震災の影響でなかなか見ることができませんでしたね。そしてその頃にSKNさんの「Branch Time」に投稿しはじめたのが「魔法少女さやか☆アキラ」です。第6話でもしさやかではなく他の男の魂がさやかの体を動かしたらというありがちなTSネタで書き始めましたが、どんどん書き進めて気がついたら本編と全く同じ第12話まで書いてしまいました。「Branch Time」掲載時の評判も良く、久々にとても多くの感想をいただけたので、それもモチベーションにつながったのかもしれません。SKNさんからもたくさんの挿絵をいただきましたし、自分でも好きな自作品のひとつです。

第24日(3月24日) QB現る

 2011年3月6日に掲示板にQBが現れました。この頃「魔法少女まどか☆マギカ」の事はまだ断片的にしか知らなかったのですが、これには本当に驚かされました。掲示板への書き込みは作品感想等や応援等好意的なものか、宣伝など迷惑メールのどちらかなのですが、この書き込みには参りました。これって迷惑メールとして削除すべきなんだろうか、それともきちんと回答すべきなのか。回答するとしたらどう回答するべきなのかと真剣に悩みました。結局QBと対決するような回答になってしまいましたが、今でもあの時の回答で良かったのかと考える事があります。誘いに乗って「契約する」と回答していたら果たしてどんな返事が返ってきたのか気になります。そしてこのQBの正体はなんだったのか。


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契約しようよ! - QB

2011/03/06 (Sun) 05:44:38

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       八    、_,_,     八    
.       / 个 . _  _ . 个 ',    
   _/   il   ,'    '.  li  ',__


ねぇねぇ、ボクと契約して魔法少女になってよ。
大丈夫だよ。性別も年齢も関係ないから。

君たちの本体としての魂には、魔力をより効率的に
運用できるコンパクトで安全な姿を与えられるんだ。
むしろ便利だろ?
外付けのハードウェアである身体は交換可能さ。
なんなら、他の魔法少女と身体を入れ替えてみてもいい。

だから、ボクと契約してよ!


第23日(3月23日) 何でも掲示板

 「TS解体新書」の掲示板は情報連絡や告知、作品感想などを気軽に書き込めるようにと「何でも掲示板」という名前をつけています(この名前、いろんな方が使われているようですね)。より良い無料掲示板に変更したり、掲示板サイトが閉鎖されてしまったりと諸事情で「何でも掲示板」から「新・何でも掲示板」、「新・何でも掲示板Ⅱ」と変遷し、FC2の無料掲示板を使った「新・何でも掲示板Ⅲ」に落ち着いています。最初と2回目に使っていた掲示板は画像掲載機能が無かったのですが、今のものは管理もしやすく、しかもイラスト等も掲載できるので、機能としては気に入っています。作品の感想をつけていただくのが何よりの喜びですが、時々◎◎◎さんや月よりさんといった絵師さんからイラストを掲載してもらえるのが嬉しいですし、randyさんのTS情報とかもありがたいです。でも時々思いもよらぬ書き込みがある事があります。明らかな迷惑書き込みは削除jしますが、判断に迷うものもあるんですよね。次回は2011年のある書き込みについて。

第22日(3月22日) お祭り

 お祭り企画を初めて思いついたのは2007年の「GW皮モノ祭り」です。新作を募集すると共に、これはと思う既存の作品も併せて転載をお願いするという構想でした。で、よしおかさんに「これはと思う」作品掲載許可の協力をお願いしたところ、私の掲載予定作品も含めると51作品が集まりました。そしてこの時「TS解体新書」のお祭り企画の骨格が出来上がっています。その後「強制モノ祭り」、「憑依モノ祭り」、「入れ替えモノ祭り」「変身モノ祭り」と続きましたが、年々規模がエスカレートしているんですよね。私自身、こういう企画が好きということもありましたが、連続更新を基本スタイルとしている祭りは、私自身の負担も大きく、結局変身モノ祭りを最後にお祭りは休止してしまいました。で、2年ぶりに復活させたのが今回の企画なのですが、ちょっと規模を縮小させました。さて、今回のような形でもお楽しみいただけましたでしょうか? でも次はいつやりますか。

第21日(3月21日) 投稿作品

 TS解体新書のスタート時は、数が溜まっていた自分の作品と知り合いの作家さんからの贈り物を公開していましたが、段々と新人さんや新しく知り合いになった方から投稿作品をいただく機会が増えてきました。最近は自分の新作が減っているので半ば投稿サイトと化していますが、新しい作家さんの発表の場としてうちのサイトを使ってもらえればそれでもいいかなと思っています。「投稿作品をいただけると、何よりも一番最初に自分が読めるという喜びがある」とは昔Tiraさんがおっしゃってた言葉ですが、私もその通りだと思います。添付ファイルを開く時、どんな作品なのかどきどきします。いただいた作品は、誤字脱字に気がついたら修正していますし、文法が明らかにおかしかったら私なりに修正して、投稿された作家さんに確認してもらった上で掲載しています。まあ余裕が無い時には手をつけられなかったり見落としたりするのですが・・。でも私より作家歴が長い方の修正はなかなか気が引けるもので、悩んだ挙句そのまま掲載したりしたこともありました。
 投稿作品は通常「頂き物の作品」ページで公開していますが、作品が増えると個人ページに独立させています。まあ独立基準は曖昧ですが、JuJuさんのように本サイトの別館としてリンクされたりするのも楽しいものです。

第20日(3月20日) T's☆Heart 2nd

 このリレー小説企画は、第2シーズンはキャラを一新して、新しい設定でスタートしました。私のキャラは野々村志織。事故(階段落ち)で父親の意識が入ってしまったので、志織の中身は映画監督だった父親の仁。妙に親父くさい女子高生という設定でしたが、MONDOさんキャラのたくみくんとは全6話のシリーズの中で恋人関係に発展していきます。
 第1シーズンも第2シーズンもそれぞれのお話に思い出がたくさんありますが、特に忘れることのできないのが第2シーズン第4話の「ドタバタかぐや姫」。校内劇でかぐや姫をやる為、各キャラ役割分担して教室に作った仮設舞台でリハーサルをやるというものでしたが、一時は作品崩壊の危機に陥りました。「これはいかん」と連絡掲示板を見て、急いで猫野さんに私の対応案をメールを送って二人で収拾を図った…のだったか、とにかくあの夜のピリピリとした緊張感は今も忘れられません。各作家さんの機転と、情熱で何とか乗り切りましたが、本当に忘れられない経験でした。ね、猫野さん。
 そしてこの回の最後に私が書いた短い番外編は、今でもこれまでに書いた全作品中トップクラスの自己評価をしています。あの緊張感があったからこそ書けたのかもしれません。リハーサルでの出来事を機に仁の意識が志織から元の体に戻るというエピソードですが、今読んでも胸が詰まります。まあ、あくまでも自己評価ですので。
 最後に、この「Ts☆Heart」は「少年少女文庫」にアップされていないのですが、Web上ではまだ生きているようです。興味のある方は「T's☆Heart~2ndシーズン」でぐぐってみてください。

第19日(3月19日) T's☆Heart 1st

 リレー小説企画「T's☆Heart」は2006年第1シーズンと2007年の第2シーズンの2期に渡って行われました。1年目と2年目ではキャラとクラス設定が違うのですが、2006年の第一シーズン「T's☆Heart 1st」にエントリーした私のキャラは生田蜜希。「戦え!スウィートハニィ」の蜜樹ではなくハニィの世界のパラレルワールドの蜜希として、若干設定を変えて登場させました。そしてMONDOさんキャラの「桜塚真理亜」とは姫琴高校入学前からの親友同士でした。
 読まれた方はおわかりだと思いますが、少年少女文庫版の「戦え!スウィートハニィⅡ」に登場する桜塚マリアちゃんをはじめ姫琴高校の友人たちは、この「Ts☆Heart 1st」の各作家さんのキャラたちを許可をいただいて登場させたものです。蜜希と真理亜ちゃんとの親友関係、そして二人の父親同士の腐れ縁はこの時に始まったわけで、蜜希の父親・健造と真理亜の父親・桜塚隆一郎の掛け合いも実に楽しかったです。そして、全4話の中で、リレー小説の楽しさを本当に堪能させてもらいました。

第18日(3月18日) T's☆Heart

 少年少女文庫に投稿するようになって少し経ってからの事ですが、MONDOさんからある企画へのお誘いがありました。文庫の作家さんたちが各々の設定したキャラを参加させてリレー小説を作ろう、大枠とスタートのお話は決まっているものの、続きをどの作家さんが書くのかは決めずに早いもの勝ち、一言で言えばそんな内容でした。で、私も自分のキャラを作ってエントリーし、第2話を除く各話に参加しました。
 それにしても、この企画にははまりました。どの作家さんが続きを書き込むか、油断していると思いも寄らぬ方向に話が動いていくという緊張感があり また折角続きを書いていても、アップ前に他の作家さんに先を越され、没になってしまったという事もありました。他の作家さんのキャラも動かさないといけませんし、まんべんなく各キャラを動かすのは大変ではありましたが、キャラの性格を把握すると意外とよく動いてくれるんですよね。この話題、明日以降もう少し続けます。

第17日(3月17日) 少年少女文庫

 ROM時代にはとてもお世話になった「少年少女文庫」ですが、「TS解体新書」を開設してからしばらくの間、作家として投稿することはありませんでした。「Ts・TS」「TS研究所」「夢幻館」「入れかえ魂」といったお世話になっているサイトへの投稿を優先したという事情もありましたし、えっちな作品やダークな作品をたくさん書いている身で投稿するのも何となく気が引けるという気持ちもありました。でもあそこの作品群の中で私の作品がどの程度評価されるのか、いつか投稿したいと思っていました。
 それを実現させたのは2006年。「エスプリ」「Ts・TS」に投稿した「奥義」を若干手直しして投稿したのが初投稿になりました。「奥義」は明るい雰囲気で元々私の作品の中でもえっちな部分がほとんどない作品でしたから。投稿後、文庫で担当されたのは秘かに憧れていたMONDOさん。嬉しかったですね。MONDOさんとは、それから少年少女文庫に投稿した作品や企画を通して多くのお付き合いをさせていただくようになりました。

第16日(3月16日) 皮の魔術師

これまで投稿していただいた作家さんの中で、ひとりだけ私が称号を贈った方がいらっしゃいます。その称号が「皮の魔術師」。Necroさんという作家さんでした。2005年の1月公開した「記録」から2007年5月の「皮モノ祭り」で公開した「餓鬼」まで都合7作品。全てが皮モノ作品でしたが、そのストーリーや皮の使い方はまさに変幻自在。いただいた作品を読んでいて、つい「皮の魔術師」という言葉が思い浮かんだものです。お忙しくなってしまわれたようで、その後作品をいただくことも無くなってしまいましたが、珠玉の皮モノ作品群です。「裏ゼリージュース!シリーズ」に3作品、「頂き物の作品」に3作品、「2007年GW皮モノ祭り」に1作品掲載されています。

第15日(3月15日) イラストギャラリー

2004年の1月に新設したイラストギャラリー。扉絵をはじめ、いただいた挿絵が少し増えてきたので、イラストだけを見られるページをと思い作りました。増えてきたとは言え、2004年スタート時は数人の絵師さんの作品だけでしたが、今や20人の絵師さんからいただいた延べ174枚のイラストを掲載している大ページになりました。イラストはどれも素敵ですし、各々の絵師さんのキャラクターが出ていて、雰囲気が良いですよね。扉絵として、季節の挨拶として、挿絵として描いていただきました皆様、改めてありがとうございました。

第14日(3月14日) T-コミの北房真庭さんと角さん

「TS解体新書」では、小説作品の他にもイラストや漫画等いろいろなコンテンツの作品をいただいておりますが、異彩を放っているのが「T-コミの北房真庭さんと角さん」に作成していただいた動画作品ではないでしょうか。角さんにはいろいろお世話になりましたが、動画作品をいただいた時には驚き、そして感動したものです。
初めていただいた、裏ゼリージュース!シリーズの「紫のゼリージュース」は、見た時本当に感動しました。そして1周年記念作品としていただいた「バレンタイン・ミステリー」は、私の原作を動画化していただいたんですよね。アニメとは少し違うシンプルなものですが、それでもこんな作品をいただけるというのは、本当にありがたいことです。ということで、昨日の話題ではありませんが、完成しているのに公開していない作品のひとつ、「バレンタイン・ミステリー(小説版)」を今日は公開してみました。今日はホワイトデーですしね。

第13日(3月13日) みるく・とらぶる

私は、自分が書いた作品を極力「TS解体新書」で公開するようにしていますが、完成していても未だに公開していない作品が何作品かあります。2003年に書いた「みるく・とらぶる」もその1つです。この作品は、某絵師さんが漫画化原作を募集された際にお送りし、是非漫画化したいというお返事いただいたので、漫画化されたら公開しようと思っていたものです。しかし、その後その絵師さんが活動を休止されたこともあって宙ぶらりんになってしまいました。それから10年。ここまで時間が経ってしまうと、もう公開しても良いかなと思う事もあるのですが、何となく踏ん切りがつかなくてそのままになっています。ややじゅうはちきんな皮モノ作品ですが、どなたか漫画化します?

第12日(3月12日) 10万ヒット達成

2003年3月1日から8ヶ月余り経った11月19日に10万ヒットを達成しました。2003年当時の1日当りの「TS解体新書」のカウンターヒット数が300から400くらいで、月1万ヒット強のペースでした。10万ヒットまで順調にきたなという感じだったでしょうか。実際のところ、2002年に他サイトへの投稿作品として書いた作品が18作品、2003年に新たに書いた作品が延べ38作品、それに「TS蔵」や「これがTS界だ」の更新があり、また、皆様からいただいた投稿作品もありましたおかげで、週2、3回ペースで更新していました。そして今も昔と変わらない更新ペースを続けています。でも「継続は力なり」と言われる通り、10年後の今ではイベント無しで1日2000ヒットを越えるまでになりました。ひとつの事を続けることは大変ですが、続けるからこそ生まれるパワーもある。それは何にしても言える事だろうと思います。

第11日(3月11日) 我が友、菓子鰹さん

「TS解体新書」には、10年の間に多くの作家さんから投稿作品をいただきました。開設前からの友人であったTiraさんやsatoさん、よしおかさんらを別格にすれば、全く新規に、しかもコンスタントに作品を投稿していただくようになった最初の作家さんが菓子鰹さんです。2003年の「緋色の研究」を手初めに、その後多くの作品を投稿していただきましたが、菓子さん独特の詩的とも言える語り口で描かれた、素敵な作品ばかりでした。そして、菓子さんとはとても良い思い出がたくさんあります。高知在住だった菓子さんは阪神ファンで、マリーンズファンの私とは、メールの中でTS作品だけでなく、野球談義にも花を咲かせたものです。阪神の選手の話題、マリーンズの選手の話題、それぞれが知っている情報を語り合うのは本当に楽しかったです。その中で生まれた作品が「アナタに訊きたいことが・・・・」です。また野球談義が最高潮になったのは2005年のシーズンでした。この年の日本シリーズは「阪神VSマリーンズ」で、結果はともかく語り合うのが本当に楽しかったシーズンでした。菓子さんは就職を機に執筆活動から離れられてしまいましたが、今どうされているのかなぁ。

第10日(3月10日) 夢幻館のイラスト企画

2003年から2004年にかけて、愛に死すさんの「夢幻館」で、『毎月お題のイラストを公開して、そのイラストにちなんだ作品を募集する』というイラスト企画が行われました。私もほぼ毎月企画に参加して投稿を続けたのですが、その中で生まれた作品が「戦え!スウィートハニィ」です。企画に参加された皆さんは、勿論それぞれのイラストを用いた単発作品を投稿されていましたが、私は1回目のお題だったサイファーさんのイラストを見てハニィの基本設定を思いついていました。それで単発ではなくまた続きを書きたいなと思っていましたので、第1回では「ある物語の序曲」という作品名で投稿しました。2回目の甘野氷さんのイラストでは繋がる作品ができそうもなかったので違う作品(「鏡の中の」)を書きましたが、3回目のロストさんのイラストで続きとなるお話(「ある物語のはじまり」)を書き、そして4回目の紅珠さんのイラストに投稿した3話目から連載作品にしようと決心し、「戦え!スウィートハニィ」という作品として、ある意味無謀とも言える挑戦を開始しました。なにせこのイラスト企画、翌月のお題となるイラストがどんなものなのか発表にならないとわからないのです。その中で発表されたイラストを使いながら物語を破綻させずに連載しようというのですから、今思えばよくやったものです。ですが、結局全21話にも渡ってほとんど破綻無く書き続けられたのですから、我ながら自分を褒めてやりたいかな。ちなみにこの作品名は平野俊弘さんのOVA「戦え!イクサーワン」からの思いつきです。

第9日(3月9日) 二代目看板娘

2003年11月19日に10万ヒットに到達し、その際に扉絵が二代目看板娘に交代しました。描いていただいたのはかきふらいさん。かきふらいさんとは、「白い闇の中で」を発表した後、あさぎりさんのお絵描き掲示板でこの作品の1シーンを描かれていたのが縁で、その後直接メールのやりとりをするようになりました。この2003年はその後いくつかの作品にイラストを描いていただいたり、イラストをいただいたりしましたが、代表的なのが冬コミで発売された同人誌「夢幻館」に発表した「叶えられた願い」の挿絵と、二代目看板娘です。同人誌イラストはここでは見せられませんが、メールで打ち合わせして、何枚か構図の違う下書きをいただいて作り上げていく作業も楽しかったです。二代目看板娘は「続・白い闇の中で」登場キャラの久美でという依頼に快く作成していただいたものです。随分前にTS界から離れられましたが、当時も素敵な作品を描かれるなと思っていました。まあ私にとってもいい思い出です。

第8日(3月8日) ゼリージュース!

ゼリージュースは今では「TS解体新書」の代名詞とでも言うべきシェアワールドですが、元々このアイデアを提唱されたのはTiraさんです。最初にTiraさんが「ゼリージュース!」を書き始めていたのですが、その後主人公の兄を主人公にした、彼がゼリージュースをひとつひとつ開発していくというストーリーを書いてみたいとTiraさんに申し出て、小野俊行を主人公にした「ゼリージュース!外伝」を「Ts・TS」に投稿していたんですよ。
「TS解体新書」を開設した後は基本3種は「Ts・TS」で、それ以外の「裏ゼリージュース」作品はこちらで発表するようになりました。
その後、Tiraさんからあさぎりさんsatoさん、よしおかさんに声をかけられ、あさぎりさんが設定イラストを、satoさんとよしおかさんが執筆に加わって5人でシェアワールドとして完成したものです。
旧「Ts・TS」が閉鎖される際に全て「TS解体新書」で引き継いで、今の形で発表するようになりました。
さて、このゼリージュースは、2002年当時販売されていた不思議な飲料がTiraさんのアイデアの元になっています、縁あってこの不思議な飲料の存在をTiraさんに教えたのが私なのですが、ペットボトルの中身が全てゼリー状になっていて、逆さにしても出てこない。振ってもゼリーが崩れない。振らずに中身を押し出しながら食べるように飲むという代物です。当時流行ったゲーム「AIR」に登場した「ゲルルンジュース」そっくりだとネットでも少し話題になりました。

第7日(3月7日) 看板娘

 スタート時のトップページは昨日書いたようにシンプルなものでしたが、いつかトップページを飾るイラストが掲載できたらと思っていました。この頃、既に何人かの絵師さんと知り合いにはなっていましたし、あの方が書いてくれたらなと思っていた方もいました。でも結局自分から言い出せずじまいだったんですよね。そうこうしているうちに、絵師さんの一人、よしおかさんのつてで知り合った角さんに漫画作品の感想とかいろいろやりとりする機会が増えまして、ある日角さんに思い切って扉絵を描いていただけないかとお話したところ、快諾していただけました。私の要望は、自分のゼリージュース作品の登場キャラクターであること、そしてゼリージュースが描かれていること、「TS解体新書」というロゴがイラスト中に書かれていることでした(この条件は、ゼリージュースという縛りをなくしたものの、今もほとんど変わっていません)そして送られてきた「ゲルルンジュース・ラプソディ」の「美鈴」のイラスト、感動しました。そして初代看板娘としてトップページに掲載しましたが、奇しくもその日は1年前に初めての小説作品を書き上げた7月1日。そしてその日以来「TS解体新書」のトップページを延べ11人の看板娘たちが華やかに彩ってくれました。角さんには「TS解体新書」の立ち上げから数年、本当にお世話になりました。改めて感謝いたします。

第6日(3月6日) サイトオープン

 2002年から書き始めた小説作品は執筆意欲が旺盛だったこともあり2003年になる頃には、だいぶ増えました。今数えてみると、2002年に正味18作品の小説を書いています。で、どんな流れだったか忘れましたが、ある日Tiraさんから「toshi9さんも自分のサイトを持ってみては」と促されました。チャットしてもオフ会に行っても、ほとんどの作家さんは自分のサイトを持って活動しており、投稿専門は私くらいだったという事もあって、何となく自分もサイトを持ってみたいと思い始めていた時期でもあり、Tiraさんの一言がそれを強く後押ししてくれたようなものです。それからサイトを作るにはどうしたらいいか勉強し、試しに「ホームページビルダー・ダウンロード版を使い、そしてすぐに「ホームページビルダーVer.7」を買って作成したのが「TS解体新書」です。satoさんが「TS研究所」、Tiraさんが「Ts・TS」であり、TSにちなんだ名前にしようと思ったこと、いろんな切り口で作品を公開したいと考えた中でふと思い浮かんだのが「解体新書」という言葉。ゲーム解説書とかで流行っていたような気もします。そしてサイトの形式は名前に相応しい、本のような形にして、なるべくシンプルに作品を見られるようにしようと思いながら作りました。2003年2月6日に作業を始めて、2月中は試験運用、Tiraさん等一部の方にチェックしてもらいながら内容を整えていき、正式に公開したのが2003年3月1日というわけです。最初のトップページはこんなシンプルなものでした。

第5日(3月5日) オフ会参加

 同人誌への参加と共に、コミケに顔を出すようになりましたが、その頃から何度かオフ会に顔を出すようになりました。2002年には、コミケ前にあさぎりさん、愛に死すさん、satoさんと4人でオフ会をやったり、コミケ後には愛に死すさん、ふらっとさん、こうけいさん、猫野さん、都積せいやさん、inaxさん、風祭怜さん、徳則理事長といった面々とのオフ会をやりました(もし記憶が抜けていたらごめんなさい)。その頃執筆が活発だったこともありますが、生でTSについてや作品について語り合う時間はまた格別でした。「憑依だ変身だ」と語り合うと周囲は妙に思うでしょうが、まあ今のオフ会もきっと同じなんでしょうね。記念写真も撮ったので、久々にその時の写真を見てみましたが懐かしいです。しかし皆若い!(笑
 2003年以降も何度かコミケの後のオフ会に参加して、ミグさんや甘野氷さん、みんみんさんともお会いしましたし、あさぎりさん、よしおかさん、HIROさんとは一緒に回転寿司屋やカラオケに行ったことも。それから2人だけのミニオフ会では新神戸駅でTiraさんとお会いしたり、焼津で愛に死すさんにお会いしようと「天宝堂」にも行きました。最近では一昨年、昨年と新宿で◎◎◎さんとお会いしています。どんなオフ会であれ、向き合って生の言葉で語り合い、繋がる絆はまた格別なものがあります。何度もお祭りができるのも、そんな絆が土台にあるおかげかもしれません。皆さんに感謝です。

第4日(3月4日) 同人誌参加

 作品投稿を続けていた2002年、ひとつの転機がありました。ミグさんからの同人誌「入れかえ魂Vol.2」への執筆依頼です。作品数が足りないということで私にも依頼をされたようだったのですが、どうするか迷いました。既に「入れかえ魂Vol1」の発売決定を発表されていた時期であり、その豪華執筆陣の中に自分も入れるというのは大きな喜びである一方で、今まで比較的短い作品ばかりを書いていた中、最低20,000字程度の作品に仕上げないといけない事、そして初めての経験になる締め切りへのプレッシャー等があり、どうしようか悩みました。でも自分の作品が本になる、それも「入れかえ魂」は新書版スタイルで作られる本格的な同人本です。結局ミグさんからの依頼を受けることにして、同人誌向け作品の執筆に取り組みました。作品として書き上げたのが「虹の彼方に」。長編経験が無い中で締め切りに間に合わせる為に、全7章仕立てで、独立したエピソードが積み上がってひとつの物語になるという形式にし、24,000字で書き上げたものです。挿絵を描いていただける絵師さんも白樹さんに決まって、メールで打ち合わせをしながら2枚描いていただけました。本になった作品を見た時、そして2002年の冬コミで発売された時には、Webでの発表とは違う大きな喜びがありました。
 その後、愛に死すさんの同人誌「夢幻館」への作品執筆依頼もあり、2006年夏コミまで同人誌向けに都合11作品を書きましたが、もう書く力は無いだろうなぁ。

第3日(3月3日) 投稿時代

 私が小説を書き始めたのは、satoさんの一言からでした。satoさんの作品に感想を書いて送ったところ、toshi9さんにだって書けますよというお返事に刺激されて書いたのが、Tiraさんの「Ts・TS」に投稿した「ゼリージュース・外伝(1)」。この処女作品を書き上げたのが2002年7月1日のことでした。Tiraさんに投稿した際には、ほんとどきどきしたものです。それからはsatoさんの「TS研究所」に投稿した「魔法の・・・」、サイファーさんの「カラフル」に投稿した「黒の悲劇」と、投稿先をどんどん増やしていきました。「カラフル」に投稿した「黒の悲劇には、サイファーさんが挿絵を描いていただいて、とっても嬉しかったです。自分の文章が絵になった時の感覚ってほんとに感慨深いものがあります。そして当時尊敬していたジョニーさんの「エスプリ」に投稿した「奥義」に、よしおかさんが「古き皮袋に新酒を入れたがごとき作品」と感想を書いていただいたのは、今でも覚えています。
  また、この頃コミケではなかったですが、浅草橋で同人誌即売会が開催され、そこでみんみんさんの「ボイスの缶詰工場」のTSドラマCDが販売されるというのを「魔女外伝」で読み、初めて同人即売会に行きました。当時買ったTSドラマCDは今でも宝物のようなもので、虎之助さんの「サロゲートビジネス」やtarotaさんの「ハムナムラージュで抱きしめて」、ジョーカーさんの「課長とOL」等々、今でも車のHDに入れて一人の時には時々聞いたりしています。

第2日(3月2日) ROMから作家さんとの交流時代

 2001年から2002年にかけて、巡回するTSサイトも段々増えてきました。ことぶきひかるさんやかわねぎさんといった少年少女文庫を中心に活躍されていた作家さんのサイトから、複数の作家さんで運営された「インクエスト」や「おふびーつ」、そして大人の作品といったジョニーさんの「エスプリ」、ジョーカーさんの「Dark Roses」、tarotaさんの「Boy change girl」、みんみんさんの「魔女外伝」…とにかく書ききれないほどのサイトを日々巡回していました。後にsatoさんの「TS研究所」に「これがTS界だ(勢力分布図)」を投稿していますが、その頃私が巡回していたサイトの傾向を私の主観で分類したものです。(昔、お叱りを受けて公開終了したものですが、企画期間中だけ掲載します)
 そして私が一歩踏み込むきっかけはTiraさんの「Ts・TS」と愛に死すさんの「夢幻館」、そして「入れかえ魂」との出会いですね。初めて掲示板に作品感想を書いたのが「Ts・TS」の「銭湯から憑いてきた彼」でしたが、それから掲示板で語り合い、感想を書き、メール、さらにはチャットにも一時行くようなって、そこで知り合った作家さんも多かったです。チャットでは今でも雅さんとのやりとりとか懐かしく思い出されます。そして私が小説を書き始めたのは、「TS解体新書」を立ち上げる1年前、2002年からでした。

第1日(3月1日) 始まりのはじまり

 本日で「TS解体新書」も10周年となりました。あっという間だったような、随分経ったような。そしてTS界を取り巻く環境も、開設当時とは随分変わりましたね。ここではこの10年思い出深かった出来事や関わった作家さんについて思いつくまま書いていきたいと思います。

 2003年3月1日に「TS解体新書」を開設しましたが、私がパソコンを通してWeb作品を読み始めたのが2000年頃からでした。一番最初に見つけたサイトはどこだったのか、今ではもう覚えていませんが、最初はROM状態でいろいろなサイトの作品を読み漁っていました。まだモバイルパソコンを持っていなかったので、「少年少女文庫」の作品を紙に印刷して電車の中で読みふけっていました。リンクを通じて、賑わいを見せ始めていたTS界に少し遅れて入っていったと言ったところでしょうか。その頃は、まさか自分自身で小説を書くなどとは、まだ思いもよらないことでした。





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