政美のバイト(後編)
 
 

まんまと裕紀の身体を手に入れた良晴。

プレハブの部屋から出たあと、周りをきょろきょろ見回して
数人のスタッフと話をしている監督らしい人を見つけた。
ヒゲを蓄え、難しそうな顔をしているその人の顔は、どことなく何かの
テレビ番組で見たことがあるような気がする。

裕紀の黒い革靴を穿いている裕紀(良晴)が近づいていくと、
その雰囲気を察知したのか、監督がこちらに振り向いた。
 

監督:「ああ、裕紀ちゃん。ちょうどいいところに来た。ちょっと話があるんだ」
 

監督が右手でヒゲを触りながら裕紀(良晴)に話しかけてきた。
何も言わずに監督の前に立つ裕紀(良晴)。
 

監督:「あのさ、申し訳ないんだけど、このシーンは裕紀ちゃん自身が
          やってみてくれないかな。どうも代役で撮ると思った通りに出来なんだよ」

裕紀(良晴):「・・・ええ、分かりました。私がやってみます」
 

そう言うと、ニコッと監督に微笑みかけた。
その表情に、監督は疑う余地も無い。
 

監督:「そうか、やってくれるか!相手役には出来るだけやさしくするように
          言ってあるから。くれぐれも怪我しないようにやってくれよ」

裕紀(良晴):「ええ、分かっています。どういう動きをするのか教えてください。
                    少ししか見てなかったので」

監督:「よし、お〜い」
 

監督は振り付け担当のスタッフを呼んで、裕紀(良晴)に演技を教えた。
それも数分で終わってしまうくらい簡単な動きだ。
 

裕紀(良晴):「大体分かりました。もう大丈夫です」

監督:「そうか。それじゃ、一通り流してみよう」
 

監督の声でスタッフたちがあわただしく動きはじめる。
裕紀(良晴)はパイプ椅子に座らされたあと、メイクさんによって
化粧を施される。
もともと化粧はしていたはずだが、どうやら落ちかけていた様子。
その事に良晴自身は気付かなかったが、化粧を終えた自分、すなわち
裕紀の顔を見ると、その違いに驚いてしまった。

化粧でこれほど綺麗になるものか・・・
 

ディレクター:「それではリハーサル始めます」
 

その声の後、監督が手で合図した。

指定の位置に立っていた裕紀(良晴)と犯人役の男。
監督の合図で裕紀(良晴)がまず声を上げた。
 

裕紀(良晴):「待ちなさいっ!」
 

裕紀(良晴)はかわいらしい声で叫ぶと、予定していた通りの
動きをした。
犯人役の男も、細心の注意を払いながら裕紀(良晴)と絡み合う。
最後に犯人は地面に押さえつけられ、その男に馬乗りした裕紀(良晴)が
腕を掴んで手錠をはめる。
 

監督:「はい、カットォ〜!」
 

監督の声でリハーサルが終了。
 

カメラマンの撮った映像を確認すると、監督は非常に満足げな表情をした。
 

監督:「ばっちりだよ、これは思っていた以上の映像だ。よおし、この調子で
          本番いってみようか!」
 

これで次のシーンに進めると思うと、スタッフたち関係者は安堵の表情をした。
続けて本番が撮影される。

リハーサルと同じように裕紀(良晴)と男が役を演じる・・・
 
 
 

監督:「カァ〜ットォ〜!」
 
 
 

監督の人一倍大きな声がそこらじゅうに響きわたった。

リハーサルと同じようにカメラマンの撮った映像を確認すると、
にっこりと微笑みながら裕紀(良晴)に歩み寄り、肩をぽんと軽く叩く。
 

監督:「もう完璧だよ。裕紀ちゃん、最高の演技だったね。このシーンが出来るなら
          これからのシーンに代役はいらないよ」

裕紀(良晴):「えっ・・・」
 

代役はいらない・・・という事は、政美はクビ!?
それはヤバイんじゃないの?
 

監督:「代役の女の子、どこに行ったのかなあ。後で話を付けないと」

裕紀(良晴):「え、ええ・・・・」
 

政美スマン・・・・
こんな展開になるとは予想もしていなかった良晴。
まさか政美がクビになるなんて・・・
 

監督:「よし、それじゃあ次のシーンを撮影するぞ。早く準備しろよ」

監督はそう言ってディレクターと打ち合わせを始めた。
 

裕紀(良晴):「まずいなあ・・・政美にどうやって話そうか・・・それに
                    これからは代役なしかぁ。裕紀さんにも悪い事したかな」
 

裕紀(良晴)が足早に歩きプレハブ部屋のドアを開けた。
 

裕紀(良晴):「裕紀さん!」

裕紀:「政美さん」

裕紀(良晴):「さっきのシーンの撮影は無事終わりましたよ。
                   次のシーンを撮るみたいだから早く行ってくださいね。
                   くれぐれも私の事はしゃべらないでくださいよ。
                   もし、約束を破ってしゃべったらずっとこんな事しますから」
 

裕紀(良晴)は笑いながら裕紀を見つめ、ごそごそとスカートの中から
ブラウスのすそを引っ張り出すとそのままブラウスの中に両手を入れて
思い切り胸の突起をギュっとつねったのだ!
 

裕紀:「うあんっ!」

裕紀(良晴):「ああんっ!」
 

二人の祐紀が同じ声で喘いだ。
 

いきなり胸の突起をつままれた感じがした裕紀。
両手で胸を隠すようにして驚いた表情を見せる。
 

裕紀(良晴):「んふっ。このコピーした身体を触ると、裕紀さんにも
                    感覚が伝わるんです。だから私の事みんなにしゃべったら
                    撮影中に触っちゃいますから!」

裕紀:「やだ・・そんな・・・」

裕紀(良晴):「私の事はもう忘れてください。それじゃ!」
 

無茶苦茶な事を言いたいだけ言うと、服を整えて勢いよくドアを閉めてしまった。
 

裕紀:「・・・な・・なんなの・・・一体・・・」
 

あっという間の出来事のように感じる。
今までの事は本当の事だったのか?
いや、確かに本当の事だ。だって、裕紀の制服が一つ無いのだから。
それに、胸の感覚だって・・・
 
 

・・・その後、撮影は予定通り行われ、何とか順調に進んでいるようだ。
自らいろいろなシーンをやらされる裕紀は大変そうだったが・・・
 
 

裕紀(良晴)は周りの人に見付からないように撮影現場を離れると、
近くにあった人気(ひとけ)の無い公園で政美に電話をかけて迎えに来てもらう事にした・・・
 
 

しばらくして・・・
 
 

政美:「お待たせ!どうだった?」

裕紀(良晴):「あ、ああ。まあ何とか・・・」
 

大きなかばんを持って現れた政美。
かばんの中には、着替えやサングラス、靴などが入っている。
 

政美:「まさか裕紀さんの身体のままだなんて思わなかったわ」

裕紀(良晴):「だってせっかくアイドルの身体をコピーしたんだ。
                    すぐに戻るってのも勿体無い話だろ。

政美:「勿体無いって、あんたねえ・・・」
 

公園の公衆トイレで着替えを済ませる裕紀(良晴)。
政美はトイレの前で裕紀(良晴)の着替え終わるのを待っていた。
トレーナーにジーパン姿になった裕紀(良晴)がサングラスをかけて
トイレから出てくる。

ジーパンが妙に小さな感じ。
身体にフィットして結構歩きにくそうだ。
 

裕紀(良晴):「結構きついな、このジーパン」

政美:「仕方ないでしょ。裕紀さんとはスタイルが違うんだから」

裕紀(良晴):「そりゃそうだな」

政美:「そんなに簡単に納得しないでよ」

裕紀(良晴):「あはは、わり〜わり〜」
 

政美にゴムで髪をくくってもらうと、裕紀だとはすぐにはバレない。
 

政美:「じゃあ帰りましょうか」

裕紀(良晴):「ええ、政美さん」

政美:「また裕紀さんの真似して」

裕紀:「ふふっ。裕紀だってバレない様に連れて帰ってね!」
 

二人は笑いながら政美の家に向かった。
まだ政美が代役をクビになった事は伝えていない・・・
 
 
 

・・・さて、政美の家に着いた二人。

政美の両親には友達だと言って上がり込んでいる。

政美の部屋、勉強机の椅子に座り込む裕紀(良晴)。
政美はベッドに腰を下ろした。
サングラスをとり、髪を解いた裕紀(良晴)は頭を左右に振って
髪型を整えた。
 

裕紀(良晴):「ふう・・・疲れたな」

政美:「撮影は順調に行ったんだね」

裕紀(良晴):「あ、ああ・・・・でもちょっと問題が・・」

政美:「何よ、問題って?」

裕紀(良晴):「実は・・・」
 
 

裕紀(良晴)は申し訳なさそうに政美が代役をクビになった事を伝えた・・・
 
 

政美:「く・・・クビぃ〜!?」
 

政美は良晴が何を言い出すのやらと驚いたが、
話を最後まで聞くと、腹立たしい気持ちと残念な気持ち、
仕方が無いという3つの気持ちが頭の中をぐるぐると駆け巡った。
 

政美:「く、クビかぁ・・・」
 

とても残念そうな表情の政美。
 

裕紀(良晴):「ごめんな、まさかこんな展開になるとは思ってなかったんだ」

政美:「はぁ・・・・あのバイト、コネだったからもうダメだろうな・・・」

裕紀(良晴):「ほんとゴメン」
 

政美の拝むようにして手を合わせる裕紀(良晴)。
 

政美:「・・・いいよ、もとは私が頼んだ事だし。うん、また別のバイトを探すから」

裕紀(良晴):「ゴメンな」

政美:「いいから。それより・・・」

裕紀(良晴):「ん?」

政美:「裕紀さんの身体をコピーしてどうするつもりなの?」

裕紀(良晴):「そりゃあおまえだってアイドルの身体がどんなものか、知りたいだろ」

政美:「・・・やっぱりそうなんだ」

裕紀(良晴):「見てみたいだろ」

政美:「まあね。私の身体とどのくらいスタイルが違うのか見てみたいような気もするわね」

裕紀(良晴):「だろ。だったら見せてやるよ。アイドル「藤本裕紀」の身体をさ。
                    でも、やっぱりこの服じゃイマイチだよな」

政美:「私の服なのに・・・」
 

少しムスッとした表情をする政美。
 

裕紀(良晴):「なあなあ、ビデオカメラ無いのか?」

政美:「あるけど」

裕紀(良晴):「ちょっと持ってきてくれよ。折角だから撮っとこうぜ」

政美:「ん〜・・・でも裕紀さんに悪いよ」

裕紀(良晴):「どうして?私がいいって言ってるんだからいいのよ。政美さん、早く
                    ビデオカメラを撮ってきて。私、カメラが回ってないと張り合いが無いのよ」

政美:「またそんな事言って・・・」
 

政美は仕方なく1階の部屋に置いてあるビデオカメラを撮りに行った。
その間、3分となかっただろう。

部屋に戻ってきた政美は、裕紀(良晴)の姿を見て驚いた。
 

政美:「い、いつのまに着替えたの?」

裕紀(良晴):「今着替えたのよ。私はやっぱりこの姿の方が似合うでしょ」

裕紀(良晴)は婦警さんの制服に着替えていたのだ。
まあ、下着やパンストは穿いたままだったのでトレーナーとジーパンを脱いで
ブラウス、スカート、上着を着るだけなのだが・・・
 

裕紀(良晴):「なあ、この制服を脱ぐ仕草を撮ってくれよ」

政美:「そんなストリップみたいな事、撮れないよ」

裕紀(良晴):「別に撮ったビデオを売ろうなんて考えてないからさ」

政美:「で、でも・・・」
 

政美にはかなり抵抗があるようだ。他人の身体を・・・それも裸を撮るなんて・・・
だが、裕紀の身体を見てみたいという気持ちは多少ある。
 

裕紀(良晴) :「政美だって裕紀さんの裸を見たいって言ってたじゃないか」

政美:「それはそうだけど・・・」

裕紀(良晴):「撮りたくないならそこにビデオカメラを置いて外に出ていてくれよ。
                    俺がカメラを固定して撮影するから」

政美:「ええ〜っ、そんなのずるいよっ」

裕紀(良晴) :「なんだよ、おまえも見たいんじゃないか」

政美:「・・・・」

裕紀(良晴) :「早くセットしてくれよ。脱げないじゃないか」

政美:「・・・・わ、分かったわよ」
 

政美はしぶしぶビデオカメラをセットした。
裕紀の身体全体が映るようにアングルを整えると、録画ボタンに手をかける。
 

裕紀(良晴):「録画している間は絶対にしゃべるなよ。俺が一人でしゃべるんだから」

政美:「分かってるわよ、そんな事」

裕紀(良晴):「じゃあ録画ボタンを押してくれ」

政美:「うん」
 

政美が録画ボタンを押すと、ジーッという非常に小さな音が聞こえ始めた。
その音でテープが回っている事を確認した裕紀(良晴)。
 

裕紀(良晴):「祐紀の着替え・・・見てください・・・」
 

かわいくも切ない表情を作りながらカメラのレンズを見つめる祐紀(良晴)。
 

政美:「なっ・・・・」
 

何を言い出すのやら。
思わず声が漏れそうになった政美。
 

祐紀(良晴):「はぁ・・・」
 

上着のボタンを1つずつ外す。
たまにカメラを見つめ、瞳をウルウルさせている。

絨毯の上にパサッと上着が落ちると、白いブラウスに紺色の
スカート姿の祐紀が現れた。
祐紀(良晴)は、わざとブラウスのボタンを2つくらい外し、胸の谷間が
見えるように広げた後、ビデオカメラに近づいた。
 

祐紀(良晴):「私の胸、大きいでしょ。あなたに触ってほしい・・・」
 

カメラに胸の谷間を大きく映し出すと、二の腕でブラウスの上から胸を中央に
押さえつけた。ブラウスの隙間からブラジャーに包まれた強烈な胸の谷間が
映し出される。
 

政美:「・・・・・」
 

おでこに手を当てて頭を振る政美。
よほど呆れているようだ。

祐紀(良晴)はまた全身が映る位置まで移動すると、ブラウスのボタンをすべて
外し、また絨毯の上にパサリと落とした。
ブラジャーにつつまれた胸は、確かに政美よりも大きい。
そして、スカートが止まっているウェストもかなり細く感じる。
 

政美:「スタイルいいな・・」
 

心の中でつぶやく政美。
さすがにグラビアを飾るだけの事はある。
感心しながら見ていると、祐紀(良晴)はスカートを脱ぎはじめた。
横のホックを外してファスナーを降ろす。
ニヤッとした笑顔をしながらカメラに背を向けると両手でゆっくりと
スカートを降ろしはじめた。

カメラのレンズには、徐々に祐紀のお尻が映し出される。
黒いパンストに包まれた奇麗な形のお尻が半分現れたかと思うと、
さらにお尻の割れ目が現れはじめ、とうとうお尻が全て見えてしまった。
そのまま手を放すと、ハラリと足元に落ちるスカート。

お尻から太股にかけて奇麗な曲線を描いている祐紀の身体。
その曲線にうらやましいという視線を投げかける政美。
それを知ってか、右手でお尻から太股への曲線を優しくなでる祐紀(良晴)。
 

祐紀(良晴):「あはんっ」
 

祐紀(良晴)は、またカメラの方に身体を向けて、全身が映るように位置を
確認した。
 

祐紀(良晴):「ここってどうなってるか分かる?」
 

質問を投げかけるような口調で話した後、お腹のあたりのパンストのゴムを
左手で引っ張り、右手をその中にゆっくりと忍ばせていく。
 

政美:「ちょ・・・・」
 

政美は両手で口をふさいで声を殺した。
祐紀(良晴)の右手がパンストを盛り上げながら、さらにパンティの中に滑り込む。
まっすぐに手を差し込む祐紀(良晴)。

政美もドキドキしながらその様子を見ていた。
 

祐紀(良晴):「あっ・・・・」
 

祐紀のその口から切ない声が漏れる。
右手の先が裕紀の大事なところまで届いていることが、パンティ越しにも分かる。
 

祐紀(良晴):「んふっ!」
 

祐紀(良晴)の左手が、パンティの中の右手を追うようにしてパンストの中に
滑り込んでいく。
その左手を導くように両足を少し開くと、なんのためらいも無く左手を
右手と同じだけパンティの中に入り込ませてしまったのだ。

立ったまま足を開き、両手をパンスト、更にパンティの中に入れている祐紀(良晴)の姿。
あまりにいやらしいその光景に、思わず政美は声を出さずにはいられなかった。
 

政美:「ちょっと良晴っ、そんな事しないでよっ。裕紀さんがかわいそうじゃない」
 

顔を赤らめながら祐紀(良晴)に訴える政美。
 

祐紀(良晴) :「あんっ・・・私が自分でやっているんだから・・・あっ・・・
                    気にしないでいいわよ・・・・んんっ・・・そ、それより政美さんもどう?
                    い、いっしょにこっちに来て・・・んあっ・・・た、楽しい事しない?」
 

パンティの中でごそごそ両手を動かしながら怪しい笑みを浮かべる祐紀(良晴)。
 

政美:「な・・・なんてこと言うのよっ!この変態っ!」
 

政美はビデオカメラの停止ボタンを押した。
 

政美:「早くそこから手を抜きなさいよ」

祐紀(良晴):「ああっ・・・きもちいい・・・そ、そこって・・・どこなの?」

政美:「パ・・・パンティの中でしょ!」
 

恥ずかしそうに答える政美。
 

祐紀(良晴):「パ・・・パンティ?・・はあっ!・・・あっ・・あんんっ・・」
 

更に激しく両手を動かす祐紀(良晴)。
実は、ビデオカメラを回し始めて時点で裕紀の身体は欲情していたのだ。
胸の突起が硬くなり、下半身の大事な部分が熱くなっているのを感じながら
服を脱いでいた祐紀(良晴)。
右手をパンティの中に入れて大事なところを触ると、そこはもう泉のように
湧き出していたのだった。

少し触っただけでもビクビクと身体を震わせて祐紀の快感を楽しむ良晴。
ビデオカメラを止めた時には、すでに裕紀の身体は「イキそう」だった。
 

政美:「良晴っ!」

祐紀(良晴):「はっ・・あっ・・あんっ・・あっ・・・うっ・・・くぅ・・・・んん」
 

もう耐えられないといった表情で政美を見つめる祐紀(良晴)。
その表情に、かぁ〜っと赤面する政美。
 

政美:「やだぁ〜、もう〜・・・」
 

その表情から顔を背け、後ろを向いた政美。
目の前で女性の一人エッチしている姿なんて見たくないのだろう。
それに良晴の身体は、アイドル「藤本祐紀」なのだ。
撮影現場で何度となく見てきた祐紀の表情。
やさしく笑ったり、時には真剣な表情を見せる。
目の前にいる祐紀は、今まで政美の前では
見せた事のない表情だった。

とろけるような瞳に激しい息遣い。
口を半開きにして喘ぎ声をもらしている。
あんな表情の祐紀を見ると、今まで代役してきた祐紀という
自信と誇りがガタガタと崩れていくような気がした。
それが、たとえ祐紀本人ではなくても・・・
 

耳をふさいで喘ぎ声が聞こえないようにする政美。
そんな事はお構い無しに、裕紀の泉を最高に溢れさせようとする良晴。
 

祐紀(良晴):「ふあっ・・はぁっ・・・はあんっ・・・あっ・・・あっ・・・ああっ」
 

激しく手を動かし、口を大きく開けて喘ぎ声をあげる祐紀(良晴)。
絨毯の上にひざを突き、息を乱す。
快感という山の頂上が、もうそこまで来ているのを感じる。
 

祐紀(良晴):「はぁ・・い・・いい・・・き・・・きもちいい・・・あ・・・ああ・・・」
 

たまらず絨毯の上にぺたんとお尻をついて女座りをし、
背筋をぎゅっと伸ばす。
ぬるぬるとした両手の指は、まったく止まろうとはしなかった。
ビクビクと何度も身体を震わせながら、最後のときを迎える裕紀の身体。
政美はずっと目を閉じて耳をふさいでいる。
 

祐紀(良晴):「あっ・・ああっ・・・はあっ・・・い・・・イクッ・・・」
 

祐紀(良晴)の両手が一段と激しさを増す。
天井を見上げ目に涙を溜めながら裕紀の身体は、とうとう頂上に辿(たど)り着いたのだ。
 

祐紀(良晴):「ふああああっ!・・・はあっ・・・・あっ・・・・・あ・・・」
 

ひときわ大きく身体を震わせ、声を裏返しながら登りつめた快感を
全身で味わう祐紀(良晴)。
 

祐紀(良晴):「んんっ・・・・うっ・・・ううん・・・・・」
 

手の動きが鈍くなり、伸びていた背筋を丸める。
はぁはぁと乱れた息。

耳を塞いでいても小さく聞こえていた喘ぎ声が聞こえなくなった政美は、
ゆっくりと目を開けて耳から手を外した。
はぁはぁという息遣いだけが部屋に聞こえている。
 

政美:「・・・・」
 

政美は恐る恐る祐紀(良晴)の方に振り向いた。
 

政美:「・・・・・やだ・・・」
 

そこには髪を乱し、女座りをして呼吸を整える祐紀の姿があった。
下を向いてはぁはぁと呼吸している祐紀。
髪の毛で顔が隠れて、なんともセクシーな姿だった。
まだ両手をパンストの奥に忍ばせたまま。
 

政美:「・・・・さ、最後まで・・・しちゃったの・・・」
 

その言葉に顔を上げ、ニヤッと笑みを浮かべた祐紀(良晴)。
 

祐紀(良晴):「はぁ・・はぁ・・・うん・・・しちゃった」

政美:「信じられない・・・」

祐紀(良晴):「ふぅ・・・カメラに撮っておきたかったなあ」

政美:「よ、良晴の変態っ!」
 

政美は横にあった小さなクッションを祐紀(良晴)に叩き付けるように投げつけた。
 

政美:「どうしてそんなことするのよっ!」

祐紀(良晴):「だって気持ちいいんだもん、この身体」

政美:「裕紀さんがかわいそうじゃないの」

祐紀(良晴):「裕紀さん本人じゃないから構わないじゃないか。
                    もとは俺の身体なんだからさ」

政美:「それでもダメなのっ!」

祐紀(良晴):「そんな事言うなよ、何のために裕紀さんの身体で帰ってきたか
                    分からないじゃないか」

政美:「私はそんな事するつもりじゃなかったの。ただ裕紀さんになった
          良晴といろいろしゃべりたかっただけなのに」

祐紀(良晴):「それだけじゃ面白くないじゃん」

政美:「私はそれで十分なのよ。それなのに良晴ったら・・・」

祐紀(良晴):「男だったらこうしたくなるんだよ。政美には分からないかな」

政美:「分からないわよ、そんな事」
 

政美は半泣き状態でふくれっつらをしながら祐紀(良晴)を睨み付けている。
そこに良晴がある提案をした。
 

祐紀(良晴):「例えばさ、おまえが好きなアイドルに変身するだろ。かっこいい奴さ。
                    そしたら何をしたいと思う?」

政美:「ええっ?」
 

その問いに一瞬ためらう政美。
人気アイドルの男性に変身した自分を思い浮かべる。
そうなったら、一体何をしたいだろうか・・・・
 

祐紀(良晴):「友達にでも自慢するか?私ってあの○○さんになったんだって」

政美:「そ、それくらいはするかもしれないわよ。だって自慢したいんだもん」

祐紀(良晴):「他には?せっかくあこがれの男性なったんだぞ。自慢するだけで
                    いいのか?」

政美:「・・・・」

祐紀(良晴):「たとえばさ、自分の事を好きだとか言わせたいだろ」

政美:「・・・・・う・・うん・・・」

祐紀(良晴):「その男性のから身体にだって興味あるだろ」

政美:「それは・・・・・」

祐紀(良晴):「着せ替え人形の様に色々服を着替えてみたいと思わないか?
                    自分が着せたい服を着せる事が出来るんだぜ」

政美:「・・・・」

祐紀(良晴):「それにテレビでは見たことの無いアイドルの身体、
                    見たいだろ、知りたいと思うだろ」

政美:「・・・・」
 

祐紀(良晴)の質問には答えられない。
だって、政美はその答えに同意したいのだから。
 

祐紀(良晴):「おれだって折角アイドルの身体になったんだ。
                    いろいろな事したいよ。女性の身体にも興味あるんだから」

政美:「・・・そ、それはそうかもしれないけど・・・」

祐紀(良晴):「だろ。俺だって裕紀さんには悪いと思ってるよ。
                    もちろん芳雄を含めたこの3人以外には誰にも言わない。
                    だって裕紀さんの人生を狂わせる事になるかもしれないだろ」

政美:「うん・・・・」

祐紀(良晴):「個人的に楽しんでいるだけだよ。これ以上何も無いんだから」
 

乱れていた呼吸も整い、髪を後ろに掻きあげながら政美に話し掛ける。

そう言われるとそうかもしれない・・・
別に裕紀さんに迷惑がかからないのなら・・・
裕紀自身が傷つかないのなら・・・

政美の思考は良晴の考えにかなり同意し始めていた。
 

祐紀(良晴):「そうだ。今度さ、政美が好きなアイドルの男性に変身しろよ。
                    芳雄にお願いしておまえのコンタクトレンズを借りてやるからさ」

政美:「わ、私が?」
 

祐紀(良晴)の言葉は、政美の心をしっかりと捉えた。
目の前で行われた行為が、今度は逆に行われる。
政美があこがれる男性アイドルの身体を手に入れ、そして・・・
 

政美:「そ、そんな・・・・」
 

わざとためらう振りをする。心の中では答えが出ているのに・・・
 

祐紀(良晴):「嫌か?嫌なら別にいいんだけど」

政美:「い、嫌じゃないけど・・・」

祐紀(良晴):「男の身体ってどんな感覚か知りたいだろ」

政美:「それは・・・そうだけど・・・」
 

もじもじしながら俯いている政美。
良晴にとっては、すでにOKという答えに取れる。
ただ、良晴の身体ではなく、男性アイドルの身体という事が癪(しゃく)に触るのだが・・・
 

祐紀(良晴):「だったら今度試してみろよ。俺も手伝ってやるからさ」

政美:「よ、良晴が?」

祐紀(良晴):「ああ。おまえ一人じゃ大変だろうからな」

政美:「・・・ほ、ほんとに私が?」

祐紀(良晴):「そうだよ、政美が変身するんだ。あこがれの男性アイドルに!」

政美:「わ、私が・・・・・う・・うん・・・分かった」

祐紀(良晴):「よし、決まりだな。それじゃ、話がまとまったという事で
                    仲直りしようぜ」

政美:「うん・・・」
 

えさを目の前にぶら下げられ、まんまと良晴に丸め込まれた形の政美。
でも、政美にとっては夢のような話だった。
まさか、自分の好きな男性アイドルに変身出来るなんて思っても見なかったからだ。
 

祐紀(良晴):「じゃあさ、政美に裕紀さんの身体を触らせてやるよ」
 

祐紀(良晴)はそのばに立ち上がった。
すでにパンティの中から手は抜いているようだ。
 

政美:「いいよ、そんなの。裕紀さんの身体が奇麗な事、十分に分かったから」

祐紀(良晴):「何言ってんだよ。アイドルの身体に触れるんだぜ。
                    この滑らかな皮膚や柔らかい胸とお尻。もう二度と触れないんだ。
                    おまえも触ってみろよ」
 

そう言われると、触りたくなる。
政美は立ち上がり、祐紀(良晴)の前に立った。
 

祐紀(良晴):「政美さん、好きなところ触ってもいいのよ。代役大変だったでしょ」
 

祐紀の口調を真似ながら政美に話し掛ける。
政美は中途半端な笑いを浮かべながら、祐紀(良晴)の顔に手を当てた。
 

政美:「ふ〜ん・・・顔には全然シミとか無いんだね」

祐紀(良晴):「ええ。だってアイドルだから」
 

背中に両手を回し、ブラジャーのホックを外した祐紀(良晴)。
プルンと震え、ブラジャーから胸が開放される。
肩紐を外してブラジャーを絨毯に落とすと、政美の手首を握って胸に導く。
政美は少し抵抗したが、それでも祐紀(良晴)の手の動きを遮るほどではない。
政美の手のひらに包み込まれた祐紀(良晴)の胸。
少し手に余る感じがする政美。
 

政美:「うわぁ・・・おっきい・・・・」
 

やさしく胸を揉む政美。
 

祐紀(良晴):「・・・・」
 

祐紀(良晴)はその政美の手の動きにとても感じていた。
こうやって女性に胸を揉まれるのってとても気持ちいい。
それに先ほどすでに「イッた」身体。すぐに快感が戻ってくる。
だが、それを悟られまいとして声を漏らさないようにしていた。
 

政美:「すごく柔らかいね、裕紀さんの胸って」
 

自分の胸だって柔らかいのだが、こうやって他人の胸を直接揉んだ事無い政美は
また違った柔らかさを感じているようだ。
執拗に揉み続ける政美の手。

少しずつ祐紀(良晴)の呼吸が乱れ始めていた。
敏感になっている胸の突起がピンと硬く立っている。
 

祐紀(良晴):「・・・・はぁ・・・・・はぁ・・・・・」
 

今度両手をお尻に導く。
ウェストからお尻にかけて政美の手が裕紀の手によって動かされている。

パンストのせいもあるだろう。
その張りのあるお尻を撫でた政美はとてもうらやましく思った。
 

政美:「いいなあ・・・こんなに張りがあるお尻で・・・」
 

政美の両手が優しくお尻を撫でる。
それだけでも裕紀の身体は感じてしまうのだ。
両手で弾力を確かめる政美。
 

祐紀(良晴):「・・・・・ぁ・・・」
 

たまらず切ない声が漏れる祐紀(良晴)。
 

政美:「もう、変な声出さないでよ」
 

政美は苦笑しながら祐紀(良晴)の顔を見てギョッとした。
それはとても「感じている」表情だと分かったから。
 

政美:「う、うそっ。もしかして感じてるの?」
 

こんな事で?

政美は目を疑った。
 

祐紀(良晴):「んっ・・・き、気持ちいいよぅ・・・」
 

祐紀の甘い声。
 

政美:「だ、だってお尻を触ってるだけでしょ」

祐紀(良晴):「はぁ・・・はぁ・・・お、お願い・・・中に・・・手を入れて」

政美:「ええっ!」
 

政美の手が止まる。
祐紀(良晴)はぎゅっと政美を抱きしめたのだ。
 

祐紀(良晴):「お願い・・気持ちいいの・・政美さん。お願いだから・・・」
 

抱きしめられ、耳元でそう囁かれる。
 

政美:「そ、そんな事言われても・・・」
 

動揺しているようだ。
お尻から手が離れる。
 

祐紀(良晴):「お願い・・・・」
 

一言そうつぶやく。
 

政美:「・・・・・」
 

そう言われても、どうすればいいのか?

政美は迷ってしまった。
女同士でこんな事してていいの?

自分に問い掛ける。でも、もとは良晴だという事を知っているのだ。

でも・・・

政美の両手が恐る恐るパンストの中に潜り込み始めた。
一瞬、ピクンと身体を震わせる祐紀(良晴) 。
 

祐紀(良晴) :「優しく揉んでほしい・・・」

政美:「・・・・」
 

政美は両手の中にあるお尻をやさしく揉み始めた。
弾力のあるお尻。
考えてみれば、アイドルのお尻をこうやって揉んでいるのだ。
普通なら考えられない出来事だが、これが現実。
 

祐紀(良晴):「んっ・・・・・んっ・・・」
 

足をくねくねと曲げながら、お尻を揉まれる気持ちよさを味わう祐紀(良晴) 。
やはり自分で触るのと触られるのでは感度も違うようだ。
 

祐紀(良晴):「そのまま手を下に・・・」
 

その言葉に唖然とする政美。
 

祐紀(良晴):「お願い・・・触って欲しいの・・・」
 

祐紀の切ない声。本当にこれが良晴なのかと疑ってしまう。
 

政美:「でも・・・」

祐紀(良晴):「・・・いいから・・・お願い・・・触って欲しいの・・・」

政美:「・・・・」
 

政美は抱きしめられながらも両手をお尻の下に移動させた。
お尻の割れ目に沿って下に降りていくと、ヌルっとした感触を感じる。
政美にはそれが何だかすぐに分かった。同じ女性なのだから・・
 

政美:「す、すごい・・・・」
 

こんなところまで濡れてきている。
政美は祐紀(良晴)がとても感じているのだと確信した。
 

祐紀(良晴):「もっと奥に・・・」
 

そうせがまれた政美。
 

政美:「で、でも・・これ以上手が届かないよ・・・」
 

政美がそう言うと、祐紀(良晴)は抱きしめていた片手で
パンストの中に入っている政美の片腕を掴んだ。
そして、パンストの中をスルスルと移動させ始めたのだ。

お尻から腰を通過すると、前に出てくる。
その政美の手を、自分の股間にあてがった祐紀(良晴)。
 

祐紀(良晴):「あっ・・・・」
 

切ない声が漏れる。
政美の左手はお尻の奥、右手は前の股間に当てられているのだ。
 

政美:「ちょ、ちょっと・・・・」
 

祐紀(良晴)は、政美の手が動きやすいように政美に対して直角に身体を
回した。ちょうど政美の前には横を向いた祐紀(良晴)の身体がある。
片腕を政美の肩にかけ、もう片方の手は自分の胸に当てる。
 

祐紀(良晴):「ま、政美さん・・・パンティの中の手を・・・動かして・・」
 

俯いた祐紀(良晴)の表情は髪の毛によって見えない。
政美は両手をパンティの中に突っ込んだまま赤面していた。
 

政美:「う、動かすって言っても・・・・」

祐紀(良晴):「政美さんなら分かるでしょ、私の・・・女性の気持ちいいところ・・・」
 

胸を揉んでいた手を股間にあてがっていた政美の手にパンストの上から添える。
 

祐紀(良晴):「もっと下に移動させて・・・」
 

催促するように政美の手を動かす祐紀(良晴)の手。
 

政美:「わ、分かったわよ・・・」
 

恥ずかしそうにしながら、政美はパンティの中にある両手を奥へと忍ばせた。
政美の両手の指がぬるぬるしている。
 

祐紀(良晴):「あんっ!」
 

政美の指が感じる部分に触れると、祐紀(良晴)は喘ぎ声を一つ漏らして
身体を震わせた。
 

政美:「・・・・」
 

女性の感じるところを触って気持ちよくさせるなんて初めての行為。
政美はとても恥ずかしそうだ。

お尻の奥からもう片方の手が近づいてくる。
お尻の穴を通りすぎると、更に前に進んできて祐紀の入り口に
たどり着いた。
 

祐紀(良晴):「んふっ・・・」
 

後ろから回り込んできた指が入り口を触った事に感じてしまった祐紀(良晴)。
祐紀(良晴)の前後からパンスト、パンティに忍び込んだ政美の両手。
双方の指が股間の下で何度も触れ合っている。
 

祐紀(良晴):「あっ・・・んんっ・・・き・・・きもちいい・・・」
 

足を少し開きながら空いている手で胸を揉む祐紀(良晴)。
あの裕紀さんが私の手で欲情している・・・

政美は少しだけ女性を感じさせるという優越感を覚え始めていた。
政美の指は感じるところを刺激し、入り口のあたりを出たり入ったりしている。
 

祐紀(良晴):「あっ・・・あああっ・・・ま・・政美さんっ・・・」
 

あくまでも祐紀の口調を真似しながら快感に身を沈める良晴。
自分で胸の突起を刺激しながら政美の手の動きを身体で感じる。
 

政美:「そ、そんなに気持ちいい?」
 

政美の問いかけに、首を縦にふる祐紀(良晴)。
 

政美:「こ・・・ここは?」
 

後ろから入り込んでいる政美の指が、入り口から更に奥へと進む。
第2間接まで入り込んだ政美の指は、祐紀の中をくちゅくちゅと刺激し始めた。
 

祐紀(良晴):「はあんっ!」
 

ひときわ大きな声で喘ぐ祐紀(良晴)。
 

祐紀(良晴):「あっ・・・んんっ・・・・や・・や〜ん・・・・はあっ・・・」
 

政美の指の動きに答えるように喘ぎ声を漏らす祐紀(良晴)。
その様子をじっと見詰める政美。

自分の指の動きに感じている・・・・

政美はそう思った。
妙な感覚だが、それは「嫌」とは感じない。
 

祐紀(良晴):「あっ・・あっ・・・だ・・・だめぇ・・・」
 

甘い祐紀の声。
足をがくがくさせていた祐紀(良晴)は耐え切れずに絨毯の上に両膝をついた。
政美も同じように膝をついて、手が抜けないようにしたのだ。
 

政美:「そんなに感じてるの・・・・」
 

祐紀(良晴)からの返答はない。
でも、その喘ぎ声と息遣い、それに身体がビクビクと震えている事が分かって
いる政美には返答など必要なかった。
前から忍ばせている指を股間にめり込ませて、感じるところを強く刺激する。
 

祐紀(良晴):「はああっ!」
 

政美の身体だって同じ事をされれば、きっと同じように反応するだろう。
そう思いながら、もうどうにもならない雰囲気の祐紀(良晴)の姿を眺めていた。
何度も何度も刺激していると、祐紀(良晴) の身体は一人で楽しんでいたときの
ようにお尻が下がり始め、女座りしてしまう。
だが、それでは後ろから忍ばせた手がお尻の下敷きになるので、政美はお尻を
クイッと持ち上げた。
 

裕紀(良晴):「あうんっ!」
 

すると、祐紀(良晴)は揉んでいた手を絨毯についた後、もう片方の手を
政美の肩から外して同じように絨毯の上についた。
四つん這いの体勢になったのだ。

なんの抵抗もせず、ただ政美の言いなりになる祐紀(良晴)。
 

祐紀(良晴):「あ・・あんっ・・・も・・・もう・・・だめ・・・」
 

祐紀(良晴)は力が抜ける両腕を必死で支えながら悶えていた。
 

政美:「もうイク?」
 

大胆な事を聞く政美。
頭を上下に揺らして答える祐紀(良晴)。
 

政美:「それじゃあ・・・」
 

政美は後ろから忍ばせた手の指を2本、祐紀(良晴)の奥深くまで進入させて
グチュグチュとかき回した。そして、前から忍ばせている手の指で
感じるところを激しく刺激したのだ。
 

祐紀(良晴):「はあっ!・・あっ、あっ、あっ・・す・・すご・・・ああ・・・あああ・・・」
 

その快感にビクビクと体を震わせながら答える祐紀(良晴)。
額にうっすらと汗を浮かべながらも、目の前にいる女性を最後まで追いつめる政美。
 

政美:「はぁ・・・はぁ・・・はぁ・・・」
 

政美も息が乱れている。

祐紀(良晴)は、何もしなくても絶えず送り付けられる快感の信号を
身体中で受け止める。
自分でした時よりも激しい快感の波。
彼女の政美に弄ばれているという気持ちも、身体の感度を上げているようだ。

髪の毛の間から少しだけ見えた政美の顔。
その顔は、どことなく笑っているように見えた。
そんな表情で自分の感じるところを刺激しているのだと考えると、
なおさら感じてしまうのだ。

政美の指によって弄ばれた裕紀の身体は、もう限界に来ている。
 

祐紀(良晴):「だ・・だめ・・・・も・・・あうっ・・・・もう・・・・イ・・・イクッ・・・」
 

グリグリと感じるところを刺激する政美。
 

政美:「いいわよ、イっても!」
 

更に激しく刺激する政美。
目に涙をためながら、耐え切れない快感を体中で無理矢理受け止める裕紀(良晴)。
 

祐紀(良晴):「うあっ!ああ・・はあっ、あっ・ああっ・・あ・・・・・・・あああああっ!」
 

大きく身体を震わせた後、そのまま絨毯に倒れ込んだ祐紀(良晴)。
その拍子に前から忍ばせていた政美の手が抜けた。
 

祐紀(良晴):「ああっ・・・・あ・・・・あ・・・・・あああ・・・・」
 

心臓をドキドキさせながら、一人でしたときよりも更に大きな快感を
感じた祐紀(良晴)。
初めて女性の身体で女性にイカされた・・・
しかも、その相手は政美だったのだ。
 

祐紀(良晴):「はぁ・・はぁ・・はぁ・・・」
 

全身を使って呼吸する祐紀(良晴)。
まだお尻の方から祐紀(良晴)の中に入っている政美の指はそのままだ。
 

政美:「イッちゃった?」

祐紀(良晴):「はぁ・・・はぁ・・・・・う・・・うん・・・」

政美:「女の身体ってすごいのよ、良晴」
 

政美はいたずらっぽく言うと、まだ後ろから忍ばせていた指を
祐紀(良晴)の中から抜くと、そのままパンティの中をぐっと前まで
移動させて感じるところに指を当てたのだ。
 

祐紀(良晴):「ああっ!」
 

ジンジンと感じる股間。
強引に後ろから触った政美は、そのまま指を動かし始めた。
 

祐紀(良晴):「ちょ、ちょっと待って!あっ・・・だ・・だめだったら・・」

政美:「どこまで耐えられるかしら?」
 

政美は楽しそうに祐紀(良晴)の大事なところを刺激する。
絨毯の上に、完全にうつ伏せになってしまった祐紀(良晴)。
政美は祐紀(良晴)の足をもう片方の手で広げて、中の手を
動かしやすいようにした。
お尻の肉が、政美の腕で上下に揺らされる。
 

祐紀(良晴):「あっ・・・だ・・・だめだ・・・そ・・そんなに・・・ああっ・・・あっあっあっ」
 

あまりの気持ちよさにまともにしゃべる事が出来ない。
あっという間に頂上まで登りつめる。
 

祐紀(良晴):「あ・ああ・うあっ、ああんっ・・・あああああっ!」
 

目にたまっていた涙が頬を伝う。
それほど気持ちよかったのだ。
 

祐紀(良晴):「ああ・・・はあっ・・・あ・・・あう・・・・」
 

絨毯の短い毛を必死に掴(つか)もうとする祐紀(良晴)。
 

政美:「まだ気持ちよくしてあげる」
 

政美の手は止まろうとはせず、まったく同じように祐紀(良晴)の股間を
刺激し続けていた。
 

祐紀(良晴):「だ・・・だめだったら・・政美っ・・・もう・・・・ああっ・・・ひゃんっ!」
 

もう何がなんだか分からない。
裕紀の身体はまるで、「快楽」というアリ地獄に落ちたかのように絶えず
快感を送り付けてくる。
良晴は身体に力を入れる事も出来ず、ただ政美の手の動きを
受け入れるしかなかったのだ。
 

政美:「まだ一人で楽しんでいたときから3回しかイッてないでしょ」
 

政美はひたすら手を動かしている。
 

祐紀(良晴):「ああっ・・・んあっ・・あ・・あふっ・・・だ・・・・だめだぁ・・・・」
 

祐紀(良晴)はこれ以上声も上げる事が出来ず、4回目の快楽を
味わった。

パンティはおろか、パンストまでグチュグチュに濡らしてはしたない姿の
祐紀(良晴)。

しかし、まだ政美の手は止まらなかった。
 

祐紀(良晴):「ひっ・・・あっ・・・・あっ・・・あっ・・・・」
 
 
 

・・・この後、更に3回もイカされた祐紀(良晴)。
 
 
 

身体をピクピクと震わせ、とうとう失神してしまったようだ。
目の前にぐったりと横たわる祐紀(良晴)の身体・・・
 

政美:「・・・・ふふっ・・・・」
 

満足そうに笑みを浮かべる政美。
しわしわになった指を見た後、ゴロンと祐紀(良晴)の身体をひっくり返して
上向けにさせると、祐紀(良晴)の瞼を開けて無理矢理コンタクトレンズを外した。
しゅるしゅると元の良晴の身体に戻っていく。
パンストの股間がムクムクと膨らみ始め、胸もしぼんでいく。
長かった髪の毛は短くなり、少しすると良晴の身体に戻ったのだ。
そのあと、体をゆすって良晴を起こす政美。
 

政美:「ねえ、良晴。起きなさいよ、ねえってば!」
 

ほっぺたをパシパシと何度か叩くと、ゆっくりと目を覚ました良晴。
 

良晴:「んん・・・・」
 

頭の中がボーっとしている。
 

政美:「もう元の身体に戻ったんだからさっさと脱ぎなさいよ。その格好を
          見られたら変態じゃないの」

良晴:「あ・・・ああ・・・」
 

良晴はボリボリと頭を掻きながら祐紀のパンストと下着を脱ぐと、
政美の身体に変身する前に来ていた服を着込んだのだ。
 

政美:「もう今日は帰ってよ。はい、コンタクトレンズ」
 

政美にコンタクトレンズを渡された良晴。
まだ頭の中がボーっとする。
足に力が入らないせいか、よろよろしながら部屋を出ていった。

意識がもうろうとしている良晴は政美を家を出ると、まるで酔っ払いのような
歩き方で家に向かったのだ。

その様子を2階の窓から眺めていた政美。
 

政美:「・・・・さて、私も疲れたから少し横になろっかな」
 

そう言うと、そのままベッドに転がって目を閉じたのであった。
 
 
 
 

・・・・次の日の学校で・・・・
 
 
 
 

良晴:「はあ。昨日は大変だったな・・・」
 

だるい身体を引きずるようにして教室に入ってきた良晴。
先に来ていた芳雄に歩み寄ると、昨日借りていたコンタクトレンズを手渡す。
 

良晴:「サンキューな」

芳雄:「サンキューなってさ、ちゃんと先にどうだったか報告してくれよ。
          せっかく貸してやったんだからな」

良晴:「すまんすまん。実はさ、俺、アイドルの藤本祐紀の身体に変身したんだよ」

芳雄:「だったらその身体を俺に見せてくれたっていいじゃないか。どんな感じか
         知りたかったのにさ・・・」
 

芳雄は怒っている。
どうやら折角貸してやったのに使ったところを芳雄に知らせなかった事に腹を立てているらしい。
 

良晴:「そんなに怒るなよ。また今度身体をコピーして見せに行くからさ」

芳雄:「もういいって。俺は俺でちゃんと調べたから。でも今度は頼むぜ。おまえだけなんだ。
          タダでこうやって貸しているのは」

良晴:「わ、分かってるさ・・・・」
 

芳雄を怒らせると、こんなおいしい体験を出来ない事くらい分かっている。
良晴は平謝りしながら、今度は政美の方に歩いていった。
 

良晴:「おはよう政美」

政美:「あ、良晴。おはよう」

良晴:「昨日はすごかったなあ」

政美:「あの婦警さんの制服、どうするのよ。裕紀さんに返さなきゃ」

良晴:「いいんだよ。裕紀さん、予備があるって言ってたから。それにもう
         関わらないほうがいいよ。ちゃんと口止めもしてあるからさ」

政美:「そうなんだ・・・それならいいけど・・・」

良晴:「それよりさ、おまえって結構積極的だよな。あんな風にされたの、初めてだよ」

政美:「あんな風にって・・・」

良晴:「何度もイカされたって事だよ」

政美:「そうなの・・・実はね・・・・私、途中から覚えてないんだ」

良晴:「えっ?」

政美:「確か、裕紀さんの身体になった良晴のパンストに前後から手を入れたところまでは
          覚えているんだけど・・・」

良晴:「そ、そうなのか?その後は?」

政美:「その後は・・・・目が覚めたらいつのまにかベッドで寝てたのよ」

良晴:「お、覚えてないのか?」

政美:「うん。あの後どうなったの?」

良晴:「あの後って・・・・」
 

どういう事だ?

政美が良晴の身体を激しく刺激していたのに・・・
 

良晴:「ほ、本当に覚えてないのか?」

政美:「うん・・・」
 

政美も不思議そうな顔をしている。
どうやら本当のようだ・・・
 

良晴:「どうして覚えてないんだ・・・・」
 

顔を見合わせる二人。
それを見て、一人ニヤニヤしている人物が・・・
 

良晴:「ま、まさかっ!」
 

ハッとして芳雄の方を見た良晴。
 

芳雄:「ちゃんと報告してもらわなくちゃ、なっ、お二人さんっ!」
 

芳雄は、手に持っていた空の小ビンを良晴に見えるようにちらつかせたのだ。
 

良晴:「ピ・・・・PPZ−4086・・・・・」
 

完全にやられたという感じの良晴。
まさか政美の身体に・・・

芳雄にまんまとハメられた良晴。
 

良晴:「てっきり政美がやったのかと思ってたのに・・・・」
 

政美の顔を見た良晴。
きょとんとした顔をしている政美には、何のことやらさっぱり分からなかったのだ・・・・
 
 
 
 
 

政美のバイト(後編)・・・おわり
 
 
 
 
 
 
 

あとがき
 

結構長くなってしまいました。
後編を読みなおして修正するだけでも1時間かかっちゃいました(^^;

前編から後編まで、実家に戻っているときにモバイルコンピュータを使って書きました。
祐紀の身体に変身して撮影をこなすという行為はそれほど重きを置かずに、
裕紀の身体になって楽しむという事に専念しました。
祐紀と政美の関係でのエッチシーン。
まだ良晴と政美は一つになっていないので、あえてこの程度で止めておきました。
もしそんな関係になっているとしたら、今回の話はレズシーンに突入していたでしょう(笑

それから、話の途中で密かに芳雄まで登場していました。
分かりました?
政美に憑依している事を分からないように書いて、最後に
ああ、そうだったのかあ・・・
と思わせたかったのですが、なかなか表現が難しい(^^;
多くの方は、絡んでいるシーンですでに政美の身体に誰かが
乗り移っていると思ったでしょうね。
だってこれ以上、上手く書けないんだもん。

最後にどんでん返しを上手に書ける作家さん達がうらやましい(^^

話の中にあった裕紀の姿で撮ったビデオは、芳雄に渡したみたいです。
でも、芳雄はそのときには幽体となって政美の部屋を彷徨っていたので
あまり意味は無かったようですが・・・

という事で、私にしては長い文章でしたが、最後までお付き合いくださった皆様、
ありがとうございました。
Tiraでした。

 

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